JPH0348338Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ブラインド付間仕切に係わり、前後
に併設したガラス板間に昇降自在に内蔵したブラ
インドの点検を容易となしたブラインド付間仕切
に関する。

〔従来の技術〕

従来の併設した二枚のガラス板間にブラインド
を内蔵した二重ガラス窓は各種提供されており、
例えば、実公昭47−20122号にて開示される如く、
下部窓枠と上部水平窓枠間の奥行方向一側に寄せ
て一枚のガラス板を固定するとともに、該ガラス
板と間隔を隔てた他側に、ガラス板の周囲を障子
框で保持したもう一枚の障子体を装着するもので
あり、該障子框の下端に突設したピボツト軸を前
記下部窓枠の上面に形成した条溝内に係合すると
ともに、障子框の上部に設けられた戸締り装置を
上部水平窓枠に係止して着脱自在となし、ガラス
板の清掃交換及び前記二枚のガラス板間に内蔵し
たブラインドの補修交換を行えるようになした二
重ガラス窓が提供されているが、ブラインドの補
修交換する為には前述の如く障子体を全て取外さ
なければならず、作業に手数を要するばかりでな
く、該障子体が大型のものである場合には特に労
力を要するものであつた。その上、従来は二枚の
ガラス板間にブラインドを内蔵する形式のもの
は、上述の二重ガラス窓に限られていて、間仕切
に適用したものはなく、昨今に於いて室内空間を
有効に利用し且つ容易に変更可能となす目的で、
室内を間仕切で区画することが多くなり、その為
各種の態様に適用し得るブラインド付間仕切の提
供が望まれていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案が前述の状況に鑑み、解決しようとする
ところは、間仕切の一部又は全部を構成する二重
ガラス板間に内蔵したブラインドの補修交換を極
めわ容易となすとともに、構造が簡単で組立て容
易でしかも安価なブラインド付間仕切を提供する
点にある。

〔問題点を解決する為の手段〕

本考案は、前述の問題解決の為に、前後に分離
して中央部に間隙を設け、上部に前面開口の格納
部を設けて取付けられ且つそれぞれに凹溝を有す
る前上枠と後上枠とからなる上枠並びに二条の凹
溝を有する両側枠及び下枠より構成される枠体
と、該枠体の二条の凹溝に間隔を隔てて保持され
るガラス板と、前記後上枠に取付けられ、前記間
隙から下方のガラス板間に降下可能で且つ前記格
納部に格納可能なブラインドと、前記上枠の前後
面を外覆し且つ前面側を着脱自在な点検パネルと
なした笠木パネルとよりなるブラインド付間仕切
を構成した。

〔作用〕

以上の如き内容からなる本考案のブラインド付
間仕切は、上枠と前上枠と後上枠とに分離形成
し、該前上枠と後上枠の間に間隙を設け且つ上部
に前面開口の格納部を設けて両側枠に取付けると
ともに、前記後上枠にブラインドを取付け、該ブ
ラインドを最上昇させた場合に前記格納部に完全
に格納され、また降下させた場合には前記前上枠
と後上枠の凹溝並びに両側枠及下枠の二条の凹溝
に間隔を隔てて保持されたガラス板間に、前記前
上枠と後上枠との間の間隙から下方へ出現し、該
ガラス板の全面を覆うことができるものであり、
また上枠の後面を笠木パネルで外覆するととも
に、上枠の前面並びに上枠の上部に設けた前面開
口の格納部の前面を点検パネルとなした笠木パネ
ルで外覆し、前記ブラインドを補修交換する為
に、該点検パネルを着脱自在となしたものであ
る。

〔実施例〕

次に添付図面に示した実施例に基づき更に本考
案の詳細を説明する。

第１図及び第２図は本考案のブラインド付間仕
切の代表的実施例を示し、Ａは枠体、２はガラス
板、Ｃはブラインド、Ｄは笠木パネルをそれぞれ
示している。

枠体Ａは、前後に分離して取付けられる前上枠
１と後上枠２からなる上枠３並びに両側枠４，４
及び下枠５より構成される。前記前上枠１は下方
へ開放した凹溝６を形成するとともに、両側端に
は前記側枠４へ取付ける為に螺孔７，７を設けた
取付片８を垂設してある。また前記後上枠２は下
縁に同様に下方へ開放した凹溝９を形成するとと
もに、両側端には前記前上枠１の取付片８よりも
上方位置で前記側枠４に取付ける為に螺孔１０，
…を設けた取付板１１を垂設してあり、更に後面
を前記前上枠１の上下高さよりも高く形成し、そ
の上端を前方へ折曲して上板１２を形成し、前記
前上枠１と該上板１２を前記両側枠４，４に取付
けた場合に、該前上枠１の上縁と該上板１２の前
縁との間に所定間隔を有するように設定してあ
り、また該上板１２には後述のブラインドＣを取
付ける為の取付孔１３を穿設するとともに、該上
板１２の上面にはキヤツチ受１４を突設し、該キ
ヤツチ受１４には係止手段１５を取付けている。
側枠４は、内側に内側方へ開放した二条の凹溝１
６，１６を形成するとともに、外側には支柱Ｓに
外嵌し得る開口１７を略全長にわたつて設けてあ
り、また上端部には前記前上枠１及び後上枠２か
らなる上枠３を取付ける為の上部支持板１８を垂
設し、該上部支持板１８の前記前上枠１の螺孔
７，７及び後上枠２の螺孔１０，…と対応する上
下位置に通孔１９，…を穿設してあり、更に下端
部には後述の下枠５を取付ける為の下部支持板２
０を垂設し、該下部支持板２０にも通孔２１，２
１を穿設している。下枠５は、前記同様に上面に
上方へ開放した二条の凹溝２２，２２を形成する
とともに、両側端に前記側枠４の下部支持板２０
に取付ける為の取付板２３を垂設し、該取付板２
３には前記下部支持板２０の通孔２１，２１と対
応する位置に螺孔２４，２４を穿設している。該
枠体Ａを組立てる場合は、両側に立起させて前記
両側枠４，４に、前記前上枠１の端部の取付片８
の螺孔７，７を内側方から側枠４の上部支持板１
８の下方の通孔１９，１９に一致させ、外側方か
らビス２５，２５を螺合して取付け、更に前記後
上枠２の取付板１１の螺孔１０，…を内側方から
上部支持板１８の上方の通孔１９，…に一致さ
せ、外側方からビス２５，…を螺合して取付け
て、前記前上枠１と後上枠２との間に間隙２６を
設けるとともに、該前上枠１と後上枠２で囲まれ
る空間をブラインドＣの格納部２７となしたもの
で、該格納部２７の前面は開口している。

ガラス板Ｂは、前記枠体Ａに間隔を隔てて併設
されるもので、前記前上枠１の凹溝６及び後上枠
２の凹溝９と両側枠４，４の二条の凹溝１６，１
６並びに下枠５の二条の凹溝２２，２２内に、軟
弾性部材２８を介して接着されている。尚、該ガ
ラス板Ｂは、透明ガラスで形成するのが好ましい
が、アクリル樹脂やその他の透明な合成樹脂で構
成することもでき、更に薄い色彩及び模様の付い
た半透明又は部分透明のもので構成することもで
きる。

ブラインドＣは、通常のベネチアンブライント
を使用することができ、上端を前記後上枠２の上
板１２の下面に、その取付孔１３を用いて固定し
てしてあり、そして最上昇させた場合に前記格納
部２７に完全に格納され、また降下させた場合に
は前記枠体Ａに間隔を隔てて保持されたガラス板
Ｂ，Ｂ間に、前記前上枠１と後上枠２との間の間
隙２６から下方へ出現し、該ガラス板Ｂの全面を
覆うことができるものであり、更に該ブラインド
Ｃの昇降及び角度調整の為の操作紐又は操作杆２
９を前記格納部２７の前面開口から外方へ延出し
ている。

笠木パネルＤは、前記上枠３の前後面を覆い且
つ天井に固定した天レール３０に間に取付けられ
もので、後面側のものは通常の笠木パネルと同様
に固定式であるが、前面側のものは着脱自在の点
検パネル３１となし、その構造は第４図に示す如
く下面両側端に突設した係止片３２，３２を、前
記両側枠４，４それぞれの前側の側面上端部に形
成された凹所３３に係合するとともに、内面に固
設したキヤツチ受３４に取付けた係止手段３５
を、前記後上枠２の上板１２の上面に取付けた係
止手段１５に係止して、着脱自在に取付けるもの
である。また、前記点検パネル３１には、前記ブ
ラインドＣの操作紐又は操作杆２９を導出する為
の開孔３６を穿設している。

しかして、本考案のブラインド付間仕切を組立
てる場合は、前記両側枠４，４の上部支持板１８
及び下部支持板２０の外側方よりビス２５，…を
挿通し、前上枠１の取付片８並びに後上枠２の取
付板１１及び下枠５の取付板２３と連結して枠体
Ａを組立てる際に、同時にガラス板Ｂを軟弾性部
材２８を介して上枠３、両側枠４，４及び下枠５
の各凹溝内に装着するとともに、前記後上枠２の
上板１２下面に取付孔１３に挿通したビス等で前
記ブラインドＣを取付けてなるものである。そし
て、該側枠４の開口１７内に支柱Ｓを位置させ、
隣接する側枠４，４の前記開口１７両側に折曲形
成した断面略Ｕ字形の取付縁３７に、断面略コ字
形の連結部材３８をを係合させて連結し、上部の
後面側には天レール３０から後上枠２の下縁を笠
木パネルＤで外覆するとともに、前面側には天レ
ール３０から前上枠１の下縁を着脱自在となした
笠木パネルＤ即ち点検パネル３１を装着する。ま
た、下部の地レール３９と下枠５上縁の前後面に
は巾木４０，４０を取付けている。

以上の如く構成したブラインド付間仕切を連設
して室内空間を区画する一例を第５図に示してあ
り、複数のブラインド付間仕切を連結するととも
に、一部に扉装置４１連結したものである。通常
はブラインドＣを上昇させて内部及び外部を見通
すことができ、また該ブラインドＣを降ろすこと
により完全に視界を遮ることができ、区画室内部
で会議をする場合等の使用目的に応じた態様を実
現できるものである。

〔考案の効果〕

本考案のブラインド付間仕切によれば、前後に
分離して中央部に間隙を設け、上部に前面開口の
格納部を設けて取付けられ且つそれぞれに凹溝を
有する前上枠と後上枠とからなる上枠並びに二条
の凹溝を有する両側枠及び下枠より構成される枠
体と、該枠体の二条の凹溝に間隔を隔てて保持さ
れるガラス板と、前記後上枠に取付けられ、前記
間隙から下方のガラス板間に降下可能で且つ前記
格納部に格納可能なブラインドと、前記上枠の前
後面を外覆し且つ前面側を着脱自在な点検パネル
となした笠木パネルとよりなるので、上枠を前上
枠と後上枠とに分離形成し、該前上枠と後上枠の
間に間隙を設けて両側枠に取付けるだけで、上部
にブラインドを収容する為の前面開口の格納部を
容易に形成することができるとともに、ブライン
ドの装着も前記後上枠に取付けるだけで容易に行
うことができ、そして前上枠と後上枠間の間隙か
ら該ブラインドを昇降させることができ、最上昇
させた場合には前記格納部に完全に格納すること
ができ、また降下させた場合には前記前上枠と後
上枠の凹溝並びに両側枠及び下枠の二条の凹溝に
間隔を隔てて保持されたガラス板間に、前記前上
枠と後上枠との間の間隙から下方へ出現し、該ガ
ラス板の全面を覆うことができるものであり、更
に上枠の前面並びに上枠の上部に設けた前面開口
の格納部の前面を着脱自在な点検パネルとなした
笠木パネルで外覆してあるので、前記ブラインド
を補修交換する作業を極めて容易に行うことがで
きるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のブラインド付間仕切の省略縦
断面図、第２図は第１図の省略横断面図、第３図
は枠体の省略分解斜視図、第４図は点検パネルの
背面から見た省略斜視図、第５図は本考案のブラ
インド付間仕切を連設して空間を区画する一態様
を示した正面図である。 Ａ：枠体、Ｂ：ガラス板、Ｃ：ブラインド、
Ｄ：笠木パネル、Ｓ：支柱、１：前上枠、２：後
上枠、３：上枠、４：側枠、５：下枠、６：凹
溝、７：螺孔、８：取付片、９：凹溝、１０：螺
孔、１１：取付板、１２：上板、１３：取付孔、
１４：キヤツチ受、１５：係止手段、１６：凹
溝、１７：開口、１８：上部支持板、１９：通
孔、２０：下部支持板、２１：通孔、２２：凹
溝、２３：取付板、２４：螺孔、２５：ビス、２
６：間隙、２７：格納部、２８：軟弾性部材、２
９：操作紐又は操作杆、３０：天レール、３１：
点検パネル、３２：係止片、３３：凹所、３４：
キヤツチ受、３５：係止手段、３６：開孔、３
７：取付縁、３８：連結部材、３９：地レール、
４０：巾木、４１：扉装置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 前後に分離して中央部に間隙を設け、上部に前
   面開口の格納部を設けて取付けられ且つそれぞれ
   に凹溝を有する前上枠と後上枠とからなる上枠並
   びに二条の凹溝を有する両側枠及び下枠より構成
   される枠体と、 該枠体の二条の凹溝に間隔を隔てて保持される
   ガラス板と、 前記後上枠に取付けられ、前記間隙から下方の
   ガラス板間に降下可能で且つ前記格納部に格納可
   能なブラインドと、 前記上枠の前後面を外覆し且つ前面側を着脱自
   在な点検パネルとなした笠木パネルと、 よりなるブラインド付間仕切。