JPH0348339Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ブラインド付間仕切に係わり、幅方
向一側に寄せて昇降自在に配設したブラインドの
点検を容易としたブラインド付間仕切に関する。

〔従来の技術〕

従来、ブラインドを装着した窓は各種提供され
いるが、ブラインド付間仕切へ提供されてなく、
必要に応じて窓枠にブラインドを装着する場合と
同様に、別途工事にてガラス板有する間仕切の一
側面の上部にブラインドを取付けていたので、該
間仕切の一側面にブラインドが突出してかさば
り、また必要としない場合に該ブラインドを最上
部に巻き上げてもブラインドが外部に露出して体
裁が悪いばかりでなく、埃等が溜まり易く清掃に
於いても手間のかかるものであつた。その上、ガ
ラス板とブラインドを併設した形式のものは、従
来はガラス窓に限られていて、間仕切に適用した
ものはなく、昨今に於いて室内空間を有効に利用
し且つ容易に変更可能となす目的で、室内を間仕
切で区画することが多くなり、その為各種の態様
に適用し得るブラインド付間仕切の提供が望まれ
ていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案が前述の状況に鑑み、解決しようとする
ところは、ブラインドを降下させて使用する場合
に間仕切の専有する奥行幅以上に突出することが
なく、また巻き上げた場合に該ブラインドを完全
に外覆した状態で収容することができ、外観性に
優れているばかりでなく、該ブラインドの補修交
換が容易なブラインド付間仕切をを提供する点に
ある。

〔問題点を解決する為の手段〕

本考案は、前述の問題解決の為に、幅方向の一
側に下方へ開放した凹溝を形成するとともに、他
側には前記凹溝よりも上方へ連続した凹所を形成
して格納部を設けてなる上枠並びに前記凹溝と対
応する奥行方向位置にそれぞれ凹溝を形成した両
側枠及び下枠よりなる枠体と、前記上枠の凹所内
に装着し且つ格納部に収容し得るブラインドと、
前記上枠の格納部の前面を外覆し且つ着脱自在な
点検パネルと、前記枠体の凹溝に保持されるガラ
ス板とよりなり、前記ガラス板の平面側を前記ブ
ラインドの昇降空間としてなるブラインド付間仕
切を構成した。

〔作用〕

以上の如き内容からなる本考案のブラインド付
間仕切は、上枠、両側枠及び下枠からなる枠体の
奥行方向一側に寄せて内方へ開放して形成された
凹溝内にガラス板を保持し、他側即ちガラス板の
片面の上枠上方に形成された凹所と該凹所の前面
を覆う着脱自在な点検パネルとによりブラインド
の格納部を構成してあるので、該凹所内に装着さ
れたブラインドを最上部に巻き上げた場合は、前
記格納ブラインド内に完全に収容することがで
き、しかも前記点検パネルは容易に取外しできる
ので、該ブラインドの補修交換が極めて容易であ
り、また前記ガラス板は枠体の奥行方向一側に寄
せて他側の片面側をブラインドの昇降空間となし
て、該ブラインドを降下させた場合も間仕切の専
有する奥行幅より突出することがないものであ
る。

〔実施例〕

次に添付図面に示した実施例に基づき更に本考
案の詳細を説明する。

第１図及び第２図は本考案のブラインド付間仕
切の代表的実施例を示し、Ａは枠体、２はガラス
板、Ｃは点検パネル、Ｄはブラインドをそれぞれ
示している。

枠体Ａは、第３図に示す如く上枠１、両側枠
２，２及び下枠３から構成される。前記上枠１
は、幅方向の一側に寄せて下方へ開放した凹溝４
を形成するとともに、他側には前記凹溝４よりも
上方へ連続した凹所５を形成して前記両側枠２，
２及び後述の点検パネルＣとで形成される下方開
放した空間を格納部６となし、両側端には前記側
枠２へ取付ける為に螺孔７，…を設けた取付板８
を垂設してあり、上部には天レール９を外嵌し得
るように中央部に断面略コ字形の支持部材１０を
上方へ突設している。尚、前記天レール９は図示
しない天井に固定することもできるが、本実施例
では、上方より笠木１１を外嵌している。また、
前記側枠２は、内側に幅方向一側に寄せて内方へ
開放した凹溝１２を形成するとともに、外側には
支柱Ｓに外嵌し得る開口１３を両側を残して略全
長にわたつて設け、該開口１３の両縁には幅方向
外方へ折り返して取付縁１４を形成してあり、ま
た上端部には前記上枠１を取付ける為の上部支持
板１５を垂設し、該上部支持板１５の前記上枠１
の螺孔７，…と対応する位置に通孔１６，…を穿
設してあり、更に下端部には前記下枠３を取付け
る為の下部支持板１７を垂設し、該下部支持板１
７にも通孔１８，…を穿設している。尚、前記上
部支持板１５及び下部支持板１７には、前記天レ
ール９を収容し得る切欠１９を形成している。下
枠３は、前記同様に上面に幅方向一側に寄せて上
方へ開放した凹溝２０を形成するとともに、両側
端には前記側枠２の下部支持板１７に取付ける為
の取付板２１を垂設し、該取付板２１には前記下
部支持板１７の通孔１８，…と対応する位置に螺
孔２２，…を穿設し、下面には上方開放した断面
略字形の地レール２３を収容し得るように中央部
を下方へ開放して形成している。該枠体Ａを組立
てる場合は、両側に立起させた前記両側枠２，２
に、前記上枠１の端部の取付板８の螺孔７，…を
内側方から側枠２の上部支持板１５の通孔１６，
…に一致させ、前記開口１３を通して外側方から
ビス２４，…を螺合して取付け、更に前記下枠３
の取付板２１の螺孔２２，…を内側方空該側枠２
の下部支持板１７の通孔１８，…に一致させ、前
記同様にビス２４，…を螺合してなり、該枠体Ａ
の内周には幅方向一側に凹溝４、凹溝１２及び凹
溝２０を連続させている。

ガラス板Ｂは、前記枠体Ａの幅方向一側に寄せ
て装着するもので、前記上枠１の凹溝４と両側枠
２，２の凹溝１２，１２並びに下枠３の凹溝２０
内に、軟弾性部材２５を介して装着されている。
尚、該ガラス板Ｂは、透明ガラスで形成するのが
好ましいが、アクリル樹脂やその他の透明な合成
樹脂で構成することもでき、更に薄い色彩及び模
様の付いた半透明又は部分透明のもので構成する
こともできる。

点検パネルＣは、前記上枠１の凹所５の前面を
を覆つて着脱自在に取付けられもので、前記ガラ
ス板Ｂを装着した側の前記上枠１の側面の形状と
略一致させて形成している。その構造は第３図に
示す如く上縁を幅方向内方へ折曲し、更に下方へ
折曲して断面略Ｌ字形の係止縁２６を形成すると
ともに、両側縁を幅方向内方へ直角に折曲して保
持片２７，２７を形成するとともに、該保持片２
７には係合孔２８を適宜数穿設してあり、本実施
例では上下二箇所に設けている。そして、該点検
パネルＣの構造に対応して着脱自在に取付ける為
に、前記上枠１の凹所５の上方外縁部に前記点検
パネルＣの係止縁２６を係止し得る取付縁２９を
折曲形成するとともに、該点検パネルＣの保持片
２７を嵌挿する為に、前記側枠２の上部で内側面
との間に前記保持片２７の厚みと略一致する間隙
３０を設けて弾性部材３１をビス止め等で固定
し、該弾性部材３１には前記間隙３０内へ向けて
突起３２を形成してあり、該突起３２は前記点検
パネルＣの保持片２７の係合孔２８内に収容され
る。尚、該弾性部材３１は前記上枠１の凹所５の
両側端部で該上枠１を側枠２に取付けた場合に側
枠２の内面との間に前記間隙３０を有する位置に
固定してもよい。

ブラインドＤは、通常のベネチアンブライント
を使用することができ、上端を前記上枠１の凹所
５内の側面又は上面に固定してあり、そして最上
昇させた場合には該凹所５と両側枠２，２の内面
及び点検パネルＣとで形成される下方開放の前記
格納部６に完全に格納され、また降下させた場合
には、前記枠体Ａの幅方向一側に寄せて装着され
たガラス板Ｂの平面側、即ち幅方向他側に設けら
れた前記ブラインドＤの昇降空間３３に位置する
ので、幅方向に突出することなく該ガラス板Ｂの
全面を覆うことができるものであり、更に該ブラ
インドＤの昇降及び角度調整の為の操作紐又は操
作杆３４を前記格納部６の下方から直接垂下させ
ている。

しかして、本考案のブラインド付間仕切を組立
てる場合は、前記両側枠２，２の上部支持板１５
及び下部支持板１７の外側方よりビス２４，…を
挿通し、前上枠１の取付板８及び下枠３の取付板
２１と連結して枠体Ａを組立てる際に、同時にガ
ラス板Ｂを軟弾性部材２５を介して上枠１、両側
枠２，２及び下枠３の各凹溝内に装着するととも
に、前記凹所５内にビス止め等して前記ブライン
ドＤを取付け、更に点検パネルＣの上端の係止縁
２６を上枠１の取付縁２９に係止し、また該点検
パネルＣの保持片２７を前記弾性部材３１と側枠
２の内面との間の間隙３０内に嵌挿するととも
に、保持片２７の係合孔２８内に前記弾性部材３
１に突設した突起３２を収容し抜け止めして組立
てるものである。そして、該側枠２の開口１３内
に支柱Ｓを位置させ、隣接する側枠２，２の前記
開口１３両側に折曲形成した取付縁１４に、断面
略コ字形の連結部材３５をを係合させて連結し
て、側方へ多数連設するものであり、端部に位置
する支柱Ｓには前記側枠２と同様に開口１３及び
取付縁１４を有する側カバー３６を取付けること
ができる。

以上の如く構成したブラインド付間仕切を連設
して室内空間を区画する一例を第４図に示してあ
り、複数のブラインド付間仕切を連結することが
できる。通常はブラインドＤを上昇させてガラス
板Ｂを通して区画した内部及び外部を見通すこと
ができ、また該ブラインドＤを降ろすことにより
完全に視界を遮ることができ、区画室内部で会議
をする場合等の使用目的に応じた態様を実現でき
るものである。

〔考案の効果〕

本考案のブラインド付間仕切によれば、幅方向
の一側に下方へ開放した凹溝を形成するととも
に、他側には前記凹溝よりも上方へ連続した凹所
を形成して格納部を設けてなる上枠並びに前記凹
溝と対応する奥行方向位置にそれぞれ凹溝を形成
した両側枠及び下枠よりなる枠体と、前記上枠の
凹所内に装着し且つ格納部に収容し得るブライン
ドと、前記上枠の格納部の前面を外覆し且つ着脱
自在な点検パネルと、前記枠体の凹溝に保持され
るガラス板とよりなり、前記ガラス板の片面側を
前記ブラインドの昇降空間としてなるので、両側
枠に上枠をビス止めし、更に着脱自在な点検パネ
ルを取付けるだけで、上枠の凹所と両側枠の内側
面及び該点検パネルとで区画される下方開放した
格納部を構成することができ、該凹所内にブライ
ンドを取付けたので、該ブラインドを使用しない
時には最上昇させて前記格納部に完全に格納する
ことができて外観性に優れたものとなすことがで
き、また枠体の幅方向一側に寄せてガラス板を保
持したので、該ガラス板の平面側、即ち幅方向他
側にブラインドの昇降空間を設けることができ、
該ブラインドを降下させた場合、該ブラインドを
前記昇降空間内のみ昇降させることができ、幅方
向に該ブラインドが突出することがないので、室
内空間を広く使用できるものである。更に、ブラ
インドの格納部の前面に着脱自在な点検パネルを
設けたので、該ブラインドの補修交換が極めて容
易に行えるばかりでなく、該ブラインドに埃等が
付かないように収容しておくことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のブラインド付間仕切の省略縦
断面図、第２図は第１図のＸ−Ｘ線省略横断面
図、第３図は枠体及び点検パネルの省略分解斜視
図、第４図は本考案のブラインド付間仕切を連設
した一態様を示した正面図である。 Ａ：枠体、Ｂ：ガラス板、Ｃ：点検パネル、
Ｄ：ブラインド、Ｓ：支柱、１：上枠、２：側
枠、３：下枠、４：凹溝、５：凹所、６：格納
部、７：螺孔、８：取付板、９：天レール、１
０：支持部材、１１：笠木、１２：凹溝、１３：
開口、１４：取付縁、１５：上部支持板、１６：
通孔、１７：下部支持板、１８：通孔、１９：切
欠、２０：凹溝、２１：取付板、２２：螺孔、２
３：地レール、２４：ビス、２５：軟弾性部材、
２６：係止縁、２７：保持片、２８：係合孔、２
９：取付縁、３０…間隙、３１：弾性部材、３
２：突起、３３：昇降空間、３４：操作紐又は操
作杆、３５：連結部材、３６：側カバー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 幅方向の一側に下方へ開放した凹溝を形成する
   とともに、他側には前記凹溝よりも上方へ連続し
   た凹所を形成して格納部を設けてなる上枠並びに
   前記凹溝と対応する奥行方向位置にそれぞれ凹溝
   を形成した両側枠及び下枠よりなる枠体と、 前記上枠の凹所内に装着し且つ格納部に収容し
   得るブラインドと、 前記上枠の格納部の前面を外覆し且つ着脱自在
   な点検パネルと、 前記枠体の凹溝に保持されるガラス板と、 よりなり、前記ガラス板の片面側を前記ブライン
   ドの昇降空間としてなるブラインド付間仕切。