JPH0372349B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、例えばハニカム状のパネルの表裏
面に高粘稠な接着剤を連続的に、且つ均一に塗布
する方法及びその装置に係わり、更に詳しくは被
塗布材に接着剤を転写後に、転写ロールと被塗布
材との接着剤を熱風により接離する接着剤の塗布
方法及びその装置に関するものである。

従来、ハニカム状のパネルの表裏面に高粘稠な
接着剤の塗布する場合、接着剤が高粘稠であるこ
とから、所謂糸を引いてしまつたり、空間部の表
面に膜を張るような状態となつてしまうために、
直接塗布によつて均一に塗布するのは非常に難し
いものであつた。この為、ハニカム状のパネル組
立時等に於ける接着剤には、シート状の接着剤が
多用されている。

然し乍ら、シート状の接着剤を多用する場合に
は、不必要な部分にも接着剤を塗布することにな
つて、接着剤の使用量が増大すると共にコストア
ツプとなる問題があつた。

また一方、シート状の接着剤を使用する場合に
は、接着剤をシート状にする為の装置が必要とな
り、設備費が高くなると共に、作業工数も多くな
ると言う問題があつた。

この発明は、係る従来の問題点に着目して案出
されたもので、その目的とするところは被塗布材
の表裏面に高粘稠な接着剤を連続的に、且つ均一
に塗布する接着剤の塗布方法及びその装置を提供
するものである。

この発明は上記目的を達成するため、ハニカム
状のパネルの表裏面に、前記転写ロールにより高
粘稠な接着剤を転写した後、前記転写ロールとハ
ニカム状のパネルとの間の接着剤に、熱風ノズル
から低速、高温度の熱風を連続的に吹き付けて接
離することを要旨とするものである。

また、この発明は、ハニカム状のパネルの搬送
経路稠に、該被塗布材の表裏面に高粘稠な接着剤
を転写塗布する転写ロールを配設し、前記転写ロ
ールの後方に、転写ロールとハニカム状のパネル
との間の接着剤を低速、高温度の熱風により接離
する熱風ノズルと、冷風ノズルとを設けたことを
要旨とするものである。

以下添付図面に基いて、この発明の実施例を説
明する。

第１図及び第２図は、この発明を実施した接着
剤の塗布装置の正面図と平面図とを示し、ハニカ
ム状パネル等の被塗布材１の搬送経路中には、該
被塗布材１を移送する送り込みローラ２が配設さ
れている。

この送り込みローラ２の搬送方向の所定位置に
は転写ロール３ａ，３ｂが配設され、またこの転
写ロール３ａ，３ｂには、各々ナイフロール４
ａ，４ｂが接着剤５の液溜りＧを介して近接して
配設されている。このナイフロール４ａ，４ｂ
は、転写ロール３ａ，３ｂの周面に、例えば高粘
稠なホツトメルト無溶剤形の接着剤５を一定の厚
さで附着させるものである。

前記、転写ロール３ａ，３ｂ及びナイフロール
４ａ，４ｂは、接着剤５が塗布に適した温度（例
えば50度〜80度）となにように温度調節が可能な
ように構成されている。

また、前記被塗布材１に転写ロール３ａ，３ｂ
を介して接着剤５を塗布した直後の位置には、転
写ロール３ａ，３ｂと被塗布材１との接着剤５を
接離する熱風ノズル６が配設され、また熱風ノズ
ル６の被塗布材１の搬出側には、冷風ノズル７が
配設されている。

また送り込みローラ２の搬出端部には、接着剤
５が塗布された被塗布材１を次工程に搬出する搬
出コンベヤ８が配設されている。

次に被塗布材１の表裏面に、接着剤５を塗布す
る方法について説明する。

先ず塗布装置を駆動する前の準備として、転写
ロール３ａ，３ｂ及びナイフロール４ａ，４ｂの
温度調節を行い、接着剤５の転写に良好な粘度と
なるように温度（例えば50度〜80度）を設定す
る。

次に接着剤５は、塗布に適した熱度となる温度
（例えば50度〜80度）に加温し、この接着剤５を
転写ロール３ａ，３ｂとナイフロール４ａ，４ｂ
との間に形成される液溜りＧへ供給する。そして
転写ロール３ａ，３ｂの一定方向の回転により、
接着剤５は転写ロール３ａ，３ｂの表面に一定の
厚さを持つて附着され、この状態で熱風ノズル６
と冷風ノズル７とからそれぞれ熱風及び冷風を吹
き出させた状態にして搬出コンベヤ８を駆動す
る。

以上の状態から、第３図に示すように被塗布材
１を送り込みローラ２を介して転写ロール３ａ，
３ｂの間に送り込み被塗布材１の表裏面に接着剤
を一定の厚さで転写させる。

被塗布材１に転写された接着剤５は、転写ロー
ル３ａ，３ｂから離れる際、所謂糸引き状態Ｘを
起し、この糸引き状態Ｘの部分を狙つて熱風ノズ
ル６により低速、高温（150度〜200度）の熱風を
噴射させる。これにより、接着剤５の糸引きが垂
直に近い状態で溶融切断され、接着剤５は被塗布
材１の表裏面に均一に附着する。

この後、被塗布材１へは冷風ノズル７から室温
に近い冷風が吹き付けられ、接着剤５は冷却され
て固化し、この状態で搬出コンベヤ８側に搬出さ
れる。

このような操作を被塗布材１に対して連続して
行うものである。

この発明は、上記のようにハニカム状のパネル
の表裏面に、前記転写ロールにより高粘稠な接着
剤を転写した後、前記転写ロールとハニカム状の
パネルとの間の接着剤に、熱風ノズルから低速、
高温度の熱風を連続的に吹き付けて接離するよう
にしたため、高粘稠な接着剤を被塗布材の表裏面
に、連続的に且つ均一に転写塗布することが出来
る効果がある。

特に、ハニカム状のパネル等格子状の被塗布材
の如く、転写塗布時に接着剤の糸引きが発生しや
すいものの塗布には有効であり、従来の塗布方法
及び装置に比べ接着剤の使用量が少なくてすみ、
また作業工数の低減を図ることができる効果があ
る。またハニカム状のパネルの搬送経路中に、該
被塗布材の表裏面に高粘稠な接着剤を転写塗布す
る転写ロールを配設し、前記転写ロールの後方
に、転写ロールとハニカム状のパネルとの間の接
着剤を低速、高温度の熱風により接離する熱風ノ
ズルと、冷風ノズルとを設けたので、ハニカム状
のパネルの表裏面に、接着剤を連続的に且つ均一
に転写塗布した後、次工程に搬送するに際して塗
布した接着剤を冷却した後に搬送するので、次工
程での作業性を向上することも出来る効果があ
る。

また構成が簡単であるため、安価に製作できる
とともにメンテナンスも容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明を実施した塗布装置の正面
図、第２図は第１図の平面図、第３図は塗布工程
の作動説明図である。 １……被塗布材、３ａ，３ｂ……転写ロール、
５……接着剤、６……熱風ノズル。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 転写ロールの周面に高粘稠な接着剤を膜状に
   附着し、この転写ロールを回転させることによ
   り、被塗布材の表裏面に前記高粘稠な接着剤を転
   写塗布する方法において、ハニカム状のパネルの
   表裏面に、前記転写ロールにより高粘稠な接着剤
   を転写した後、前記転写ロールとハニカム状のパ
   ネルとの間の接着剤に、熱風ノズルから低速、高
   温度の熱風を連続的に吹き付けて接離することを
   特徴とする接着剤の塗布方法。 ２ ハニカム状のパネルの搬送経路中に、該被塗
   布材の表裏面に高粘稠な接着剤を転写塗布する転
   写ロールを配設し、前記転写ロールの後方に、転
   写ロールとハニカム状のパネルとの間の接着剤を
   低速、高温度の熱風により接離する熱風ノズル
   と、冷風ノズルとを設けたことを特徴とする接着
   剤の塗布装置。