JPH037044Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH037044Y2
JPH037044Y2 JP9202585U JP9202585U JPH037044Y2 JP H037044 Y2 JPH037044 Y2 JP H037044Y2 JP 9202585 U JP9202585 U JP 9202585U JP 9202585 U JP9202585 U JP 9202585U JP H037044 Y2 JPH037044 Y2 JP H037044Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber roll
rubber
tension
rolls
roll
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP9202585U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS623210U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP9202585U priority Critical patent/JPH037044Y2/ja
Publication of JPS623210U publication Critical patent/JPS623210U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH037044Y2 publication Critical patent/JPH037044Y2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Straightening Metal Sheet-Like Bodies (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は薄板状もしくはシート状の連続材を
張力付加用ゴムロールに巻き掛けて、その連続材
に張力を付加しつつ移動させる張力付加装置、例
えばアルミニウム薄板圧延材のテンシヨンレベリ
ングラインで使用される張力付加装置に関するも
のである。
従来の技術 周知のように、アルミニウム等の薄板圧延工程
においは、圧延材を一旦コイルとして巻き取る
が、圧延時の長さ及び幅方向の加工度の不均一な
どの理由により、コイルから巻き戻された圧延材
は平坦度が不十分で、内部応力分布が均一になつ
ていないのが通常である。
そこで、圧延材に引張り張力を付加して一様な
伸びひずみを与え、内部ひずみを均一化して、良
好な平坦度を得るストレツチヤレベラ、さらには
降状点よりは低い単位張力の下で少数ロールによ
る繰返し曲げを加え塑性伸びを与えるテンシヨン
レベラ等のレベリングが行われてきた。このテン
シヨンレベラは原理においてストレツチヤレベラ
と同様であるが、低張力でよく連続ライン化が可
能で強力な矯正能力を有し、高能率であり、従来
からアルミニウム薄板圧延材製造ラインで広く使
用されている。
上述のようなテンシヨンレベラ、特にアルミニ
ウム薄板の製造工程で使用されているテンシヨン
レベララインの一般的な例を第7図に示す。第7
図において、ラインの始点と終点にはそれぞれペ
イオフリール9、テンシヨンリール10が配置さ
れている。ペイオフリール9には圧延材9aの巻
取りコイル9bを嵌め込み固定し、テンシヨンリ
ール10には、レベリングした圧延材9aを巻取
る。ペイオフリール9とテンシヨンリール10の
間には入側ブライドルロール群12、ローラーレ
ベラー群13、出側ブライドルロール群15がそ
の順に配置されている。ペイオフリール9から引
出された圧延材9aはガイドロール11,11間
を通り、入側ブライドルロール群12に導かれ
る。入側ブライドルロール群12はそれぞれウレ
タンゴム等のゴムロールからなる複数のブライド
ルロールで構成されており、その個数が6個の場
合ペイオフリール9に近接した側から12a〜1
2fとすると、圧延材は順次12b,12a,1
2d,12c,12f,12eのブライドルロー
ルに巻き掛けられる。ローラーレベラー群は長さ
及び幅方向の歪や内部応力の不均一を除去するた
めのレベラである。このローラーレベラー群13
を通過した圧延材9aは出側ブライドルロール群
15を通過し、デフレクターロール16にガイド
され、テンシヨンリール10に巻き取られる。出
側ブライドルロール群15は入側ブライドルロー
ル群12と同様にそれぞれゴムロールからなる複
数のブライドルロールからなり、その個数が6個
の場合、ローラーレベラー13に近接した側から
15a〜15fとすると、圧延材は順次15b,
15a,15d,15c,15f,15eに巻き
掛けられる。そしてこのようなアルミニウム薄板
圧延材用のテンシヨンレベリングラインにおいて
は、圧延材に対して張力を付加する機能を果たす
ブライドルロールとしてゴムロールを使用すのが
通常であり、このようなブライドルロール用のゴ
ムロールは一般にはレベリング中に圧延材の表面
を傷つけないように外周面の粗さをできるだけ小
さく平滑にされていた。
そして複数のブライドルロールには同一の表面
特性を有するゴムロールを用いるのが一般的であ
つた。
従来の技術の問題点 このようなテンシヨンレベリングラインで矯正
されるべき板材にはアルミニウム薄板に限つた場
合でも純Al系の軟らかいものから、合金系の硬
いものまであり、摩擦係数や必要な張力及びキズ
の入りやすさの範囲は非常に広いものである。
ところが従来は前記したように複数のブライド
ルロールに外周面の粗さをできるだけ小さく平滑
にした一種類のゴムロールのみを用いていたた
め、1ラインでこれらの板をすべて処理すること
は非常に困難であつた。そして使用しているうち
に早期にゴムロールと圧延材との間ですべりが生
じる問題があつた。すなわち、このすべりが生ず
ると圧延材に対する張力の付加が不十分かつ不均
一となり、圧延材の矯正が不十分となつたり、矯
正ムラが生じたりする問題が発生する。またすべ
りによつて圧延材表面に傷が生じて製品品質の低
下を招くおそれがある。このように圧延材とゴム
ロールとの間にすべりが発生した際には従来は一
般には圧延材の移動速度であるライン速度を低下
させることによりすべりを解消させ、その低下し
たライン速度でレベリング作業を続行し、さらに
再びすべりが生じた際には一層ライン速度を低下
させてすべりを解消させるのが通常である。そし
てこのような繰り返しによつてライン速度が許容
下限に達したならば、ゴムロールを取り外して別
のゴムロールと交換し、取外したロールは再研摩
して再使用するのが通常である。さらにこのよう
な再研摩を繰り返してゴムロール径が減少し、そ
の径が許容下限に達すれば、ロール寿命が尽きる
ことになる。このような対応策においはライン速
度を低下させるため、レベリングの作業速度が低
下して作業効率を悪化させる問題点が生ずる。も
ちろんブライドルロール1本毎に1つのモータを
用いるインデイビデユアルドライブを採用すると
いつたロール駆動系等の設備の改善によつてライ
ン速度を低下させずにすべりの抑制を図ることも
不可能ではないと考えられる。しかしながら、改
善部分は大がかりとなり、著しい設備コストの増
大を招くという欠点ある。また従来は前述のよう
にすべり発生によつてライン速度を低下させて
も、最終的には再研摩しなければならず、そのた
めゴムロールの寿命が短命とならざるを得なかつ
た。
上記従来例は、アルミニウム圧延材等のレベリ
ングラインにおいてブライドルロールとして用い
られる張力付加用ゴムロールについて述べたが、
その用途に限らず、薄板状あるいはシート状連続
材を巻き掛けて張力を付加しつつ移動させる他の
用途の張力付加用ゴムロールにおいても、前記と
同様の問題があつた。
問題点を解決するための手段 本考案者等は、前述の圧延材とゴムロールとの
間のすべりは圧延材に付着した油分や巻き込まれ
た空気がゴムロールの表面で、油層や空気層を形
成することにより発生すると考え、同日出願の実
願昭60−92024号(実開昭62−3209号)において、
外周面に軸線と平行な方向に沿う複数の細溝を所
定間隔を置いてて形成し、使用時の張力付加によ
る弾性変形によつて少なくともその対向面当接し
ないだけの間隙を有するようにした張力付加用ゴ
ムロールを提案した。上記張力付加用ゴムロール
の使用により、簡単な構成で、圧延材に付着した
油分や巻き込み空気を溝に逃げさせ、圧延材等と
ゴムロール間に油層や空気層が形成されることを
抑制して、圧延材等とゴムロール間のすべりを確
実に防止し、例えばアルミニウム圧延材等のテン
シヨンレベリングラインにおけるライン速度を低
下させることなく作業能率を高めることができ、
またゴムロールの寿命特性を改善することができ
た。
しかしながら、純Al系などの極軟質のアルミ
ニウム薄板圧延材等を巻き掛けて通板する場合に
は、すべり防止効果は得られるものの、細溝によ
り前記極軟質連続材の表面に線状の模様や傷が生
じ、外観等を損つて商品価値を減じ、外観検査で
欠陥品とされて廃棄せざるを得なくなる場合があ
る。
したがつて、極軟質連続材を通板する場合には
別の張力付加装置を用いるか、張力付加用ゴムロ
ールを、連続材を傷つけないようなものに交換し
なければならない。
これらの別の張力付加装置の設置や交換のため
の作業時間は無駄なものであり、省設備への逆
行、作業効率の悪化を招くという問題点が生ず
る。
また軟質な圧延材等を使用する際に、外周面が
平滑なゴムロールに変更することは、圧延材等と
ゴムロール間とのすべりという問題が再現され
る。
この考案は上記問題点を解消することを基本的
な目的とし、1ラインで広い範囲の特性を有する
板を処理するには異なつた表面特性を有するブラ
イドルロールを設置して板の特性毎に通板するブ
ライドルロールを変できるようにすることが簡便
かつ経済的な方法と考えた。また種々実験の結
果、従来キズを付きにくくするためと称して粗さ
をできるだけ小さく平滑な外周面にされていたブ
ライドルロールより一定以上の粗さをもたせたブ
ライドルロールの方がすべりがなく、キズも決し
て付きやすくはならないという意外な事実を把握
するに至つた。
そこでこの考案は薄板状もしくはシート状の連
続材を巻き掛ける張力付加用ゴムロールを4個以
上有し、その連続材に張力を付加しつつ通板させ
る張力付加装置において、前記4個以上のゴムロ
ールのうち、2個以上のゴムロールは、外周面が
所定の範囲内の粗さの粗面を有するゴムロールと
され、残りの2個以上のゴムロールは、外周面に
軸線と平行な方向に沿う複数の細溝が所定間隔を
置いて形成された溝付きのゴムロールとされ、前
記連続材を通板させる経路を、前記粗面を有する
ゴムロールのみを通る通板経路と、少なくとも前
記溝付きのゴムロールを通る通板経路とに切替可
能としたことを特徴とする。ここで前記所定範囲
内の粗さとは、最大粗さ(Rmax)において
14μmを超え25μm以下(JIS表面粗さ16S〜25S)
とする。また溝付きのゴムロールにおける細溝
は、使用時の張力付加による弾性変形によつて少
なくともその対向面が当接しないだけの間隔を有
するものとする。
作 用 この考案は、張力付加装置において、外周面が
Rmaxにして14μmを超え25μm以下の範囲内の粗
さの粗面を有するゴムロールのみを通板させる通
板経路と、少なくとも外周面に細溝を形成した溝
付きのゴムロールを通板させる通板経路とに切替
えられるようにしたので、1ラインで広い範囲の
特性(強度、硬さ、キズの入りやすさ)を有する
板を能率的に処理できる。すなわち、極軟質でな
い通常のアルミニウム薄板圧延材等の連続材を使
用する際は少なくとも溝付きのゴムロールを通る
通板経路を用いて、連続材とゴムロールとの間の
すべりを防止し、一方軟質な連続材を使用する際
には、前記粗面を有するゴムロールのみを通る通
板経路を用いて連続材とゴムロールとの間のすべ
りを防止するとともに連続材表面にゴムロールと
の接触により模様や傷が生じることを防止するこ
とができる。
細溝を設けた溝付きのゴムロールでは、連続材
とゴムロールとの接触面に巻き込まれた油を細溝
に逃がし、すべりの原因となる油膜形成を阻害し
てすべりを防止している。一方外周面をRmaxに
して14μmを超え25μm以下の範囲内の粗面とした
ゴムロールでは、粗面により油膜を破壊してすべ
りの防止を図つているが、細溝を設けたゴムロー
ルよりはすべり防止効果は若干低い。
しかしながら、贈常の連続材では、少なくとも
細溝を設けたゴムロールを通板させるため十分な
すべり効果が得られ、また外周面を粗面としたゴ
ムロールのみを通板させる極軟質の連続材では、
連続材の極軟質な表面とゴムロールの粗面とがな
じんで、すべり防止効果が高まるために、十分な
すべり効果を得ることができるとともに、軟質連
続材の表面に模様や傷を生じさせない。
実施例 以下、この考案の一実施例につき図面に基づき
説明する。
第1、2図はこの考案を適用したテンシヨンレ
ベリングラインの張力付加装置の一例を示す。第
1図は通常の硬さを有する連続材についてゴムロ
ール間を通板させる通板経路を示し、第2図は極
軟質なアルミニウム薄板圧延材2についてゴムロ
ール間を通板させる通板経路を示す。入側のゴム
ロール3a,3b,3c,3dはウレタンゴム製
の円筒形状で外周面に所定間隔で細溝5が設けら
れている。出側のゴムロール4a,4bは同じく
ウレタンゴム製の円筒形状で外周面6が所定の粗
さを有するように形成されており、第3〜5図に
示される。
通常の硬さを有する圧延材1の場合は第1図に
示すように張力を付加されつつ矢示Aの方向でゴ
ムロール3b,3a,3d,3cを通板され、引
き続きゴムロール4a,4bを順次通板される。
圧延材1はゴムロール3a〜3dの細溝5およ
びゴムロール4a,4bの所定粗さを有する外周
面により表面に傷が入ることなしにすべりが防止
される。
軟質な圧延材を使用する際には、圧延材2の表
面に模様や傷を生じさせるおそれのある細溝付き
のゴムロール3a〜3dは、圧延材2の進方方行
(矢示B)に対し垂直方向に移動され、圧延材2
は、前記ゴムロール3a〜3dに通されることな
くガイドロール6,6に導かれ、ゴムロール4
a,4bを通板させられる。圧延材2はゴムロー
ル4a,4bの所定粗さを有する外周面6により
表面に模様や傷が生じることなしにすべりが防止
される。
ゴムロール3a〜3dの外周面に設けられた細
溝5は、使用時の張力付加による弾性変形によつ
て少なくともその対向面が当接しないだけの間隙
を有しており、この間隙から圧延材等に付着した
油分や空気が逃げさせられる。間隙寸法はゴムロ
ール材質がウレタンゴムの場合、0.1〜1.0mmの範
囲内にあるのが好ましい。間隙寸法が過小となれ
ば、使用時の張力付加による弾性変形によつて間
隙の対向面が当接し、油分等の逃げによるすべり
の防止効果が減じる。また間隙寸法を過大とすれ
ば通常の硬さを有する圧延材1でもレベリング中
の圧延材等の表面に模様や傷が生じるという問題
がある。したがつて前記範囲が細溝の好ましい間
隙寸法となる。但し、細溝の間隙寸法は、ゴムロ
ールの材質、寸法、細溝の深さ、付加張力等の条
件に従い変更可能であり、要は使用時において張
力付加による弾性変形においては少なくとも間隙
を維持するだけの間隙寸法を有しているものであ
ればよい。
また、ゴムロール4a,4bの外周面6の所定
粗さは、同じくゴムロール材質がウレタンゴムの
場合、最大高さ粗さ(Rmax)において14μmを
超え、25μm以下(JIS表面粗さ16S〜25S)とす
る必要があり、特に16μmを超え、20μm以下
(JIS表面粗さ18S〜20S)であるのが最も好まし
い。粗さを過小とすれば圧延材等とゴムロール間
とのすべり防止が不十分となる。また粗さを過大
とすれば、粗さによりアルミニウム薄板圧延材等
の軟質連続材の表面に模様や傷が生じるおそれが
ある。
したがつて前記範囲内の表面粗さにおいて十分
なすべり効果が得られるとともに軟質な連続材表
面の模様や傷の発生を許容限度以内とすることで
きる。さらに最も好ましい表面粗さにおいては、
十分なすべり効果が得られるとともにより模様や
傷の発生をより厳格な許容限度以内とすることが
できる。
なお前述の実施例においては、連続材の通板経
路の切替をゴムロールの移動およびガイドロール
により行なつているが、切替手段としてはこれら
に限らず、任意の公知手段を用いることができ
る。すなわちこの考案の特徴は切替手段そのもの
にあるのではなく、あくまで特定の範囲内の粗さ
の粗面を有するゴムロールと溝付きのゴムロール
という、異なる表面性状を有する2種のゴムロー
ルを用いて、一方のゴムロールのみを通る通板経
路と、少なくとも他方のゴムロールを通る通板経
路とのいずれかを選択して任意に切替え可能であ
ること自体にあり、一方一般に多数のロールを有
する装置に連続材を通板させるにあたつてその通
板経路を切替える手段としては種々の手段が用い
られていることは当業者には良く知られていると
ころであり、したがつてこの考案においても通板
経路の切替手段としては種々のものが適用でき
る。
例えば2種のロール群を有する装置において通
板経路を切替える手段としては、次のような手段
がある。
イ 一方のロール群を、上下、もしくは左右、あ
るいは前後に移動させる、 ロ 他方のロール群を、上下、もしくは左右、あ
るいは前後に移動させる、 ハ 両方のロール群を、上下、もしくは左右、あ
るいは前後に異なる方向に移動させる、 ニ ガイドロールを用いて通板経路を偏向させ
る、 ホ 弾性体を付したロールにより連続材に圧力を
かけて偏向させる、 ヘ 流体、粉体、あるいは粒体噴射の圧力により
連続材の経路を偏向させる、 ト 真空による吸引力により経路を偏向させる、 チ 電磁力による吸引力や反発力により経路を偏
向させる、 リ 連続材の重量による自然垂下により経路を偏
向させる、 等の種々の手段があり、さらにこれらを具体化
するにあたつては、移動や偏向の方向、位置など
さまざまなバリエーシヨンが考えられ、これらの
いずれを選択するかは単なる設計上の問題に過ぎ
ない。
なおまた、前述の実施例では6個のゴムロール
を用いるものとしたが、これに限られるものでは
なく、要は前記範囲内の粗さの粗面を有するゴム
ロールが2個以上でかつ溝付きのゴムロールが2
個以上であれば良いから、合計で最低4個以上の
任意の数とすれば良い。
またこの考案においては、少なくとも溝付きの
ゴムロールを通る通板経路としては、前述の実施
例では、その溝付きのゴムロールと前記範囲内の
粗面を有するゴムロールとの両者を通る経路を示
したが、前記範囲内の粗面を有するゴムロールを
全く通らない経路としても良いことは勿論であ
る。
第6図はこの考案の他の実施例における細溝を
設けたゴムロール7の外周部の一部拡大断面図で
ある。各細溝5によつて区分されたゴムロール6
の外周面の各区分領域8はその円周方向の一方の
側の端部(図において時計回り側の端部)8aか
ら他方の端部(図において反時計回り側の端部)
8bに向け、軸中心に対する反径が漸減するよう
に断面鋸歯状に形成されている。したがつて各細
溝5の両側において、Gで示される段差(ギヤツ
プ)が形成されている。なお細溝5の溝底は同一
周面上に位置している。外周面を粗面としたゴム
ロールは前記実施例と同様である。
上記実施例において、表面ギヤツプGは、0.3
mm以下とすることが好ましい。表面ギヤツプGを
過大にすれば、圧延材等とゴムロール表面との接
触面積が減少し、却つてすべりを誘発するおそれ
があるからである。但し、ゴムロールの材質、寸
法等により適宜変更可能であり、条件によつては
すべりを誘発することなく、ギヤツプを0.3mm以
上とすることもできる。
この実施例におけるギヤツプGを設ければ、圧
延材等の表面に付着した油分や、巻き込まれた空
気を溝に逃がす効果がより一層大となり、その結
果すべりの防止効果を著しく向上させることがで
きる。なお、この実施例において圧延材等を巻掛
けて使用する際は、その圧延材等が各区分領域の
端部8a,8bのいずれの側から接するようにし
ても良いが、圧延材等の表面に線状の傷が生じる
ことを防止するためには半径の小さい端部8bの
側から半径の大きい端部8aの側へ向けて接して
行くように方向性を定めることが望ましい。
考案の効果 この考案の張力付加装置によれば、外周面が
Rmaxにして14μmを超え25μm以下の粗さの粗面
を有するゴムロールのみに通板させる通板経路
と、少なくとも外周面に細溝を形成した溝付きの
ゴムロールに通板させる通板経路とに切替えられ
るようにしたので、1ラインで広い範囲の特性
(強度、硬さ、傷の入りやすさ)を有する板を能
率的に処理できる。すなわち、通常の硬さを有す
る連続材の場合は細溝付きのゴムロールに通す通
板経路を選択することにより、連続材に付着した
油分や巻き込み空気を細溝に逃げさせ、これによ
り圧延材等とゴムロールとのすべりを確実に防止
することができ、さらに極軟質なアルミニウム薄
板圧延材等の場合、細溝を設けたゴムロールに通
板させることなく、外周面が粗面であるゴムロー
ルに通板させる通板経路を選択することによつ
て、圧延材等の表面に模様や傷を生じさせること
なく、すべりを防止することができる。したがつ
て、例えばテンシヨンレベリングラインにおける
ライン速度を低下させることなく作業効率を高め
ることができ、またゴムロールの寿命特性を改善
でき、さらに極軟質な圧延材等においても別設備
の設置やゴムロールの交換を要求されることなく
表面形状を害しないで同様の効果が得られる。
なお、この考案の張力付加装置は、上述のよう
に極軟質なアルミニウム薄板圧延材を選択的に対
象とするレベリングラインに使用される張力付加
装置に限定されるものではなく、他の材質からな
る極軟質な圧延材等を選択的に対象とするレベリ
ングラインに使用される張力付加装置にも適用す
ることができる。
さらに、上述のようにレベリングラインで使用
されるものに限定されるものではなく、薄板状若
しくはシート状の連続材を巻き掛ける張力付加用
ゴムロールを有し、極軟質な連続材を選択的に対
象としてその連続材に張力を付加しつつ移動させ
る全ての張力付加装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例の使用状態を示す
概略図、第2図は同じく使用状態の概略図、第3
図は同じく細溝を設けたゴムロールの正面図、第
4図は同じく細溝を設けたゴムロールの一部拡大
断面図、第5図は同じく外周面を粗面としたゴム
ロールの正面図、第6図は他の実施例のゴムロー
ルの一部拡大断面図、第7図は従来の一般的アル
ミニウム圧延材テンシヨンレベリングラインを示
す概略図である。 1……圧延材、2……アルミニウム薄板圧延
材、3a,3b,3c,3d……ゴムロール、4
a,4b……ゴムロール、5……細溝、6……ゴ
ムロール外周面、7……ゴムロール、8……区分
領域。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 薄板状もしくはシート状の連続材を巻き掛ける
    張力付加用ゴムロールを4個以上有し、その連続
    材に張力を付加しつつ通板させる張力付加装置に
    おいて、 前記4個以上のゴムロールのうち、2個以上の
    ゴムロールは、外周面が最大粗さRmaxにして
    14μmを超え25μm以下の範囲内の粗さの粗面を有
    するゴムロールとされ、残りの2個以上のゴムロ
    ールは、外周面に軸線と平行な方向に沿う複数の
    細溝が所定間隔を置いて形成された溝付きのゴム
    ロールとされ、かつその溝付きのゴムロールにお
    ける細溝は、使用時の張力付加による弾性変形に
    よつて少なくともその対向面が当接しないだけの
    間隙を有するものとし、前記連続材の通板経路
    を、前記粗面を有するゴムロールのみを通る通板
    経路と、少なくとも前記溝付きのゴムロールを通
    る通板経路とに切替可能としたことを特徴とする
    張力付加装置。
JP9202585U 1985-06-17 1985-06-17 Expired JPH037044Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9202585U JPH037044Y2 (ja) 1985-06-17 1985-06-17

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9202585U JPH037044Y2 (ja) 1985-06-17 1985-06-17

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS623210U JPS623210U (ja) 1987-01-10
JPH037044Y2 true JPH037044Y2 (ja) 1991-02-21

Family

ID=30648444

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9202585U Expired JPH037044Y2 (ja) 1985-06-17 1985-06-17

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH037044Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2503100B2 (ja) * 1989-09-18 1996-06-05 株式会社日立製作所 矯正装置及び矯正方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS623210U (ja) 1987-01-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS5828005B2 (ja) キンゾクバンノアツエンニオケル ケイジヨウセイギヨソウチ
JPH037044Y2 (ja)
DE4230243C1 (de) Rollensatz für die S-förmige Umlenkung zu planierender dünner Metallbänder
US3527078A (en) Strip flattening
JP2000176513A (ja) 調質圧延用ロール、調質圧延方法および調質圧延金属板
US2338143A (en) Apparatus for handling strip metal
US4067215A (en) Method for producing steel plate from a hot rolled steel coil
JPH034408Y2 (ja)
JP6451703B2 (ja) 調質圧延方法及び調質圧延装置
JPH01130808A (ja) 冷間圧延機用残留圧延油除去装置
JPS6147607B2 (ja)
JP7512946B2 (ja) 金属帯ばたつき抑制装置
JPS6328688B2 (ja)
JP7480763B2 (ja) サイドトリミング装置および金属帯のせん断方法
JP2851954B2 (ja) テンションレベラーおよび矯正方法
JPS5633126A (en) Removing method for surface flaw of baking coated strip
JPH04251608A (ja) 中間ブライドル
JP2709421B2 (ja) 圧延鋼帯における圧延油のワイピング方法
US20210346930A1 (en) Method and apparatus for stretch-bend leveling metal strip
JPH0569032A (ja) 3ロールによる伸線加工方法及びその装置
JP3458706B2 (ja) 熱延鋼帯を搬送するホットランテーブル
JP3300174B2 (ja) 調質圧延方法
RU2010643C1 (ru) Планетарная машина для правки листового проката
GB2073150A (en) Control of Ferrous Metal Sheet or Strip
SU984517A1 (ru) Способ прокатки гладких листов в четырехвалковой клети