JPH0370141B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、左右対称に２分割したキヤビネツ
トを除湿機のベースに嵌合して組み立てる除湿機
のキヤビネツト組立構造に関するものである。

〔従来の技術〕

第４図は従来の除湿機を示す断面図であり、第
５図はキヤビネツトとベースの分解斜視図であ
る。これらの図において、１はキヤビネツト本体
で、第５図に示すように左右同一に２つに分割さ
れたキヤビネツト１Ａと１Ｂとからなる。このキ
ヤビネツト１Ａと１Ｂはプラスチツク射出成形の
１つの型で成形されたものである。２はベース
で、圧縮機３、ドレンタンク４が載置されてお
り、仕切板５により仕切られている。６はドレン
パンで、仕切板５の上に載置されており、さらに
ドレンパン６上には、冷却器７、凝縮器８、送風
機９、送風機用電動機１０が設けられており、こ
れらはキヤビネツト本体１内に収納されている。
１１は側板、１２は空気吸込口、１３は空気吹出
口、１４は前記キヤビネツト本体１の底面であ
る。

次に動作について説明する。キヤビネツト本体
１内部の送風機９により空気吸込口１２より吸い
込まれた室内の湿つた空気は、圧縮機３の働きに
より冷却されて冷却器７により水滴化され、凝縮
器８により湿度を元に戻して空気吹出口１３より
吹き出される。冷却器７により水滴化されたドレ
ン水はドレンパン６内に回収された後、ドレンタ
ンク４内に導かれ、ドレン水が一定水位まで到達
すると自動的に除湿機の運転が停止される。そし
て、停止後使用者がドレンタンク４を除湿機本体
より抜き出して水を捨てることになる。ここで、
ベース２はキヤビネツト本体１の底面１４の上に
載置される構造となつている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

従来の除湿機は以上のように構成されているの
で、ベース２上にすべての部品を組み立てた後、
キヤビネツト本体１内に挿入するため、装置部品
が取り付けられたベース２を持ち上げなければ組
み立てることができず、生産性を非常に悪くする
欠点を有していた。

この発明は、上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、ベース上にすべての装置部
品を組み立てた後、ベースを持ち上げずにキヤビ
ネツト本体の取り付けを可能としたキヤビネツト
組立構造を得ることを目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明に係るキヤビネツト本体とベースの組
立構造は、キヤビネツト本体を構成する左右対称
に２つに分割されたキヤビネツトのそれぞれの底
面をＵカツトして嵌合口を形成し、側面の立上り
部にリブを設け、このリブと立上り部および底面
とで案内レールとなる凹溝を形成し、さらにベー
スの底面には前記Ｕカツトした嵌合口に嵌合する
形状に段差部を突設させて、前記ベースの両端が
前記凹溝に嵌合して挿入され、一対のキヤビネツ
トの両側の接合部に係合溝をそれぞれ設け、各係
合溝に係合するＴ字状リブを前記ベースの両側部
に設け、キヤビネツトを横方向両側から取り付け
るようにしたものである。

〔作用〕

この発明においては、ベース上にすべての装置
部品を組み立てた後、キヤビネツトを横方向両側
より取り付けることから装置部品が組み立てられ
たベースを動かさずに、キヤビネツトが取り付け
られる。

〔実施例〕

第１図はこの発明の基本形を説明するための除
湿機の断面図、第２図は第１図の分解斜視図であ
る。第１図、第２図において、第４図、第５図と
同一符号は同じものを示し、キヤビネツト本体１
を構成するキヤビネツト１Ａと１Ｂは、プラスチ
ツク射出成形により１つの型で成形したものであ
り、左右同一形状のものであり、その底面１４に
は第２図に示すようにＵカツトした嵌合口１５が
設けられ、さらに立上り部１６にはリブ１７が設
けられ、これら底面１４、立上り部１６、リブ１
７により案内レールとなる凹溝１８が形成されて
いる。またベース２の底面１４にはキヤビネツト
１Ａ，１Ｂの嵌合口１５に嵌合する段差部１９が
突設され、各キヤビネツト１Ａ，１Ｂは装置部品
が載置されたベース２を動かすことなく、横方向
（矢印Ａ，Ｂ方向）から装着できるようになつて
いる。

次に組立操作について説明する。まず、ベース
２上に圧縮機３、ドレンタンク４が載置され、こ
れらは仕切板５で仕切られる。この仕切板５上に
はドレンパン６が載置され、この上に冷却器７、
凝縮器８、送風機９、および送風機用電動機１０
が所定位置に載置される。次に圧縮機３等の装置
部品が載置されたベース２をそのままの状態にし
ておいて、第２図に示すように矢印Ａ，Ｂ方向か
ら各キヤビネツト１Ａおよび１Ｂを装着する。こ
の際、各キヤビネツト１Ａ，１Ｂの底面１４には
嵌合口１５が形成されているので、この嵌合口１
５とベース２の底面１４に突設された段差部１９
が嵌合し、かつベース２の両側は各キヤビネツト
１Ａ，１Ｂの凹溝１８に案内されて装着される。
この状態が第１図である。

このようにこの発明によれば、装置部品が載置
されたベース２を持ち上げたりすることなく組み
立てができるので、作業性が向上する。

第１図、第２図はこの発明の基本形を示した
が、次に第３図によりこの発明の実施例を説明す
る。第２図では、各キヤビネツト１Ａ，１Ｂの底
面１４にＵカツトして嵌合口１５を形成し、また
ベース２にはその底面１４に段差部１９を設けて
底面１４を突設させているが、第３図に示す実施
例においては、各キヤビネツト１Ａ，１Ｂが装着
されたときの各キヤビネツト１Ａ，１Ｂの両側の
接合部の両端部に係合溝２０をそれぞれ設け、前
記各係合溝２０に係合するＴ字状リブ２１をベー
ス２の両側部に設けておき、各キヤビネツト１
Ａ，１Ｂの装着時各係合溝２０とＴ字状リブ２１
を嵌合させる構造として、ベース２に各キヤビネ
ツト１Ａ，１Ｂを取り付けた際、各キヤビネツト
１Ａ，１Ｂが外側に膨らむことなく、美観に優れ
た取り付けが可能としている。

なお、実施例では、各キヤビネツト１Ａ，１Ｂ
を左右同一に２つに分割したものについて説明し
たが、これは左右対称に２つに分割したものであ
つてもよい。

〔発明の効果〕

この発明は以上説明したとおり、キヤビネツト
本体を左右対称の２つのキヤビネツトに分割して
構成し、各キヤビネツトの底面にＵカツトして嵌
合口を形成し、さらにベースの底面には前記嵌合
口と嵌合する段差部を突設させたので、ベースに
すべての装置部品を組み立てた後、ベースを持ち
上げることなく、各キヤビネツトの取り付けが可
能となり、組立作業が極めて向上する効果が得ら
れる。

さらに、一対のキヤビネツトの両側の接合部の
両端部に係合溝をそれぞれ設け、各係合溝に係合
するＴ字状リブをベースの両側部に設けたので、
ベースに各キヤビネツトを取り付けた際、各キヤ
ビネツトが外側に膨らむことがなく、美観に優
れ、安定した取り付けが可能となる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の基本形を示す除湿機の断面
図、第２図はこの発明のキヤビネツトとベース部
分の分解斜視図、第３図はこの発明の一実施例を
示すキヤビネツトとベース部分の分解斜視図、第
４図は従来の除湿機を示す断面図、第５図は従来
のキヤビネツトとベース部分の分解斜視図であ
る。 図において、１はキヤビネツト本体、１Ａ，１
Ｂはキヤビネツト、２はベース、１４は底面、１
５は嵌合口、１６は立上り部、１７はリブ、１８
は凹溝、１９は段差部、２０は係合溝、２１はＴ
字状リブである。なお、各図中の同一符号は同一
または相当部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 左右対称に分割した一対のキヤビネツトから
   なるキヤビネツト本体内にベース上に所要の装置
   部品を配設し、前記各キヤビネツトの底面にＵカ
   ツトして嵌合口を形成すると共に、前記各キヤビ
   ネツトの底面から立ち上がる立上り部と、この立
   上り部に設けたリブとで案内レールとなる凹溝を
   それぞれ形成し、一方、前記ベースの底面に前記
   嵌合口に嵌合する段差部を突設してなり、前記ベ
   ースの両端を前記キヤビネツトのそれぞれの凹溝
   に挿入し、前記各キヤビネツトが前記ベースの最
   下端面より上に位置するように嵌合させる構成と
   した除湿機において、一対のキヤビネツトの両側
   の接合部の両端部に係合溝をそれぞれ設け、前記
   各係合溝に係合するＴ字状リブを前記ベースの両
   側部に設けたことを特徴とする除湿機のキヤビネ
   ツト組立構造。