JPH0325056Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、熱交換室と吸込室を区画する仕切板
を兼ねた露受皿に備えるオリフイスの取付に係る
空気調和機に関するものである。

従来の技術 露受皿の奥に送風機が構成されている。空気調
和機は送風機交換の作業性を考慮して露受皿に形
成した吸込口の大きさを、送風機が通る大きさに
設定している。そして、そのままでは送風機の所
定の能力が発揮できないのでオリフイスを取付け
ているのは周知の通りである。

以下図面を参照しながら従来の空気調和機の一
例について説明する。

第４図は従来の空気調和機の断面図を示すもの
である。第４図において、１は空気調和機の露受
皿で、この露受皿１の上の外周に熱交換器２が配
置されるとともに、中間に露受皿１に吸込口３を
形成して下面に吸込室４を形成している。この吸
込室４と熱交換器２を結ぶ通風路５内に吸込口３
に相対向して送風機６を配置し、この吸込口３を
カバーするオリフイス７を取付板８とはビス９で
固定されている。そして、前記送風機６よりも吸
込口３を大きく形成している。また４ａは吸込室
４に取付られたグリルで、着脱自在に取付られて
いる。

考案が解決しようとする問題点 ところがこのような構成では、オリフイス７を
取付けるための取付板８やビス９が必要となり、
又ビス９止めするためオリフイス７の取付孔（図
示せず）と取付板８の取付孔（図示せず）を合致
させなければならず作業性が非常に悪い等の問題
点を有していた。

本考案は上記従来のオリフイス取付けにみられ
る問題点を解消することを目的とするものであ
る。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本考案の空気調和
機は、仕切板を兼ねた露受皿に設けた吸込口のく
ぼみと、このくぼみ内に形成し、オリフイスを嵌
入する舌部と、くぼみ外周と同面となる段を設け
たオリフイスを備えたものである。

作 用 本考案は上記した構成によつて、オリフイス取
付けのための仕切板やビス等の部品を不要とし、
取付孔の合致作業もなくして吸込口に形成した舌
部にオリフイスを嵌入することにより所定の位置
にオリフイスを取付けるものであり、くぼみ内に
舌部を設けることにより空気の流れをさまたげる
ことなく送風機の所定の能力を発揮させるもので
ある。

実施例 以下本考案の一実施例の空気調和機について、
図面を参照しながら説明する。

第１図は本考案の一実施例における空気調和機
の断面図を示すものであり、図において、１０は
空気調和機本体で略コ字状の本体ケーシング１１
とこのケーシング１１の開口を覆う化粧パネル１
２より成る。本体ケーシング１１は被空調室の天
井面１３に穿設した開口１４より挿入されて天井
内に位置し、化粧パネル１２は天井面１３より露
出して本体１０の一部にビス１５等を用いて固定
されている。また化粧パネル１２の中央には吸込
グリル１６とこの吸込グリル１６の左右両側に位
置して一対の吹出口１７をそれぞれ形成してい
る。また、吸込グリル１６から吹出口１７に至る
本体１０内の通調路１８には、一対の熱交換器１
９と、熱交換器１９で発生する凝縮水を受け、通
風路１８を形成している露受皿２０が配置されて
いる。また、吸込グリル１６と露受皿２０に形成
した吸込口２１までの間を吸込室２２とし、吸込
室２２からの空気を熱交換器１９をへて、吹出口
１７へ運ぶものである。この吸込口２１に相対向
して送風機２３を配置しており、吸込口２１の吸
込室２２側外周にくぼみ２４を形成している。ま
た、くぼみ２４内の均等位置３ケ所に隙間Ｑをも
つた中心方向に延びた舌部２５が一体に形成され
ている。２９は吸込口２１を覆い中央に送風機２
３の性能を発揮させる曲面をもつた穴２６を有し
送風機２３に並設され、くぼみ２４内に納まり、
くぼみ２４の外周２７と同面となる段２８を有す
る弾力のある合成樹脂等の材質で形成されたオリ
フイス２９で、前記舌部２５の隙間Ｑ内にオリフ
イス２９の外周２９ａが嵌入されて取付けられ
る。

オリフイス２９の舌部２５の隙間Ｑへの嵌入
は、オリフイス２９の弾力を利用し舌部２５の端
２５ａまでオリフイス２９の外周２９ａを変形さ
せた後、取付けられる。この時、くぼみ２４内に
形成された舌部２５を囲うように段２８が位置し
くぼみ２４の体周２７と同面になるよう位置して
オリフイス２９が取付けられる。

したがつて、空気の流れをさまたげる障害物を
形成することなく取付板やビス等の部品を用いず
に、露受皿２０の吸込口２１に位置決め作業もい
らずに所定の位置にオリフイス２９を取付けるこ
とが出来、作業能率を著しく改善することが出来
る。又、オリフイス２９を外す時も嵌入の逆の手
順を行うことにより可能であるため、送風機２３
の交換作業もきわめて容易となる。

考案の効果 上記実施例より明らかな如く、本考案における
空気調和機は、露受皿の吸込口に設けたくぼみ内
に形成した舌部にオリフイスを嵌入させることに
より、所定の位置へオリフイスを取付けることが
できるもので、又気流の障げとなる造物をくぼみ
内に納め障害物をなくしたもので、ビスや取付板
等の部品を用いずオリフイスに取付孔をあける必
要もなく、又位置設定を行う必要もないので簡単
にオリフイスの取付作業を行える。さらに送風機
の交換作業などでオリフイスを外す作業も嵌入の
逆の手順で行うことができるため作業がきわめて
容易となる等種々の利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における空気調和機
の断面図、第２図は同空気調和機の要部を拡大し
た断面図、第３図は要部の分解斜視図、第４図は
従来の空気調和機の断面図である。 ２０……露受皿、２１……吸込口、２５……舌
部、２９……オリフイス、Ｑ……隙間、２４……
くぼみ、２８……段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 熱交換器と、前記熱交換器の下部に位置する吸
   込口を備えた露受皿と、この露受皿の吸込口に相
   対向して配置した送風機と、前記露受皿の吸込口
   に形成したくぼみと、このくぼみ内に設けた舌部
   と、この舌部に嵌入し前記くぼみ外周と同面とな
   る段を設けたオリフイスとより成る空気調和機。