JPH0368886B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0368886B2
JPH0368886B2 JP59143899A JP14389984A JPH0368886B2 JP H0368886 B2 JPH0368886 B2 JP H0368886B2 JP 59143899 A JP59143899 A JP 59143899A JP 14389984 A JP14389984 A JP 14389984A JP H0368886 B2 JPH0368886 B2 JP H0368886B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
electrode
plasma
substrate
raw
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP59143899A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6121106A (ja
Inventor
Koichi Iwata
Hideo Takahashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP14389984A priority Critical patent/JPS6121106A/ja
Publication of JPS6121106A publication Critical patent/JPS6121106A/ja
Publication of JPH0368886B2 publication Critical patent/JPH0368886B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Other Resins Obtained By Reactions Not Involving Carbon-To-Carbon Unsaturated Bonds (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、金属、セラミツクス、無機物質、有
機物質等の基板上に、所望の特性を持ち、かつ基
板との密着性にすぐれた有機薄膜を形成させる方
法および装置に関するものである。
[従来技術] 近年、低圧グロー放電により生ずるプラズマを
利用して有機物の薄膜を作る方法が行われるよう
になつている。その代表的な方法としてプラズマ
重合およびプラズマ開始重合がある。
プラズマ重合は、有機化合物の蒸気を含む雰囲
気中で、低分子物質の励起は行われるが重合生成
物の分解は起こりにくいように制御したグロー放
電を行い、プラズマ中もしくはプラズマ付近に挿
入した基板上に高分子物質薄膜を形成させるもの
で、放電の電源としては通常高周波電源を用い、
放電時の圧力は通常0.1〜10Torr程度である。こ
の反応は気相で行われるため、原料の有機物質は
通常、モノマーあるいはモノマーに近い低分子量
のガスとして供給される。プラズマ中における重
合反応はかなり複雑で、生成した高分子物質の構
造も通常の重合反応で得られるものと大きく異な
る場合が多い。プラズマ重合には、装置が簡単
で、容易に有機薄膜を形成できるという利点があ
る。しかし、反応の制御が難しく、分子構造が規
則正しい高分子物質を形成することができないと
いう欠点がある。
一方、プラズマ開始重合は、重合反応を開始さ
せるためのエネルギー源としてプラズマを利用す
るもので、上記のプラズマ重合と異なつて、反応
は液相もしくは固相で進行する場合がほとんどで
ある。プラズマ開始重合では、重合反応は通常の
ラジカル反応と同様に進行するので、得られる高
分子物質には規則性がある。重合開始のため、プ
ラズマに代えて放射線等を用いることができる。
しかし、プラズマ開始重合には、適用可能な化合
物の範囲が限られており(主としてビニル化合物
のみ)、反応速度が遅いので、能率的な薄膜形成
ができないという欠点がある。
これらの他に、薄膜形成法として、高分子物質
の溶液を塗布した後溶剤を乾燥除去する方法があ
る。これは、昔から行われてきた簡単な方法であ
るが、基板との密着性を改善するととが難しいと
いう欠点がある。
さらに、熱軟化性樹脂を高電圧アーク火花で溶
融させ、基板に吹き付けて被覆層を形成させる溶
射法があるが、成膜中にピンホールを含みやす
く、緻密な膜を形成することが難しいという欠点
がある。
[発明の目的] 本発明の目的は、前述のような従来の有機薄膜
形成方法の欠点を改良し、良好な有機薄膜を得る
方法および装置を提供することにある。
[発明の構成] 本発明の第1の要旨は、薄膜形成原料である有
機高分子物質を溶融し、対向電極との間に高電圧
を印加して、電界の吸引力を利用して有機高分子
物質を分子状にして所望により他の原料物質と共
にプラズマ中に導入し、該原料有機高分子物質お
よび所望により他の原料物質を含んで成る有機薄
膜を基板状に形成することを特徴とする有機薄膜
形成方法に存する。
モノマーガスを直接プラズマ中に導入すると複
雑な高分子化合物を形成するので、比較的低分子
量の原料高分子物質を分子状にしてプラズマ中に
導入する。しかし、原料高分子物質を分解せず分
子状にすることは困難である。低分子有機化合物
は常態で気体であるかまたは減圧、加熱などの方
法により、簡単に気体にすることができる。しか
し、高分子化合物は常圧では固体であり、加熱す
ることによつて一部のものを除いて液状にするこ
とができるが、更に加熱すると蒸発する前に熱分
解反応が起こり、低分子化が生じる。通常、金属
の蒸着に使われる荷電粒子によるスパツターや加
熱等においても同様に分解反応が先行する。
本発明の方法において、原料高分子の分解を抑
制し、これを分子状とするため、いわゆる電界脱
離(Field Desorption)法を利用する。即ち、高
分子物質を軟化点もしくは融点以上に加熱した状
態とし、空間を隔てた電極との間に電圧を印加
し、電界の吸引力により、高分子物質を分子状イ
オンまたは荷電粒子の形で空間に引出すのであ
る。
以下に、電界脱離法について簡単に説明する。
高分子材料などが塗つてある鋭く尖つた針金や、
カミソリの刃の先端などと、対向電極との間に高
電圧をかけ、約108V/cm以上の強い電場を作り、
徐々に温度を上げると、先端に塗られた材料が部
分的にイオン化され飛び出す。この場合、材料は
非常に微細な液滴となり、ジエツト噴射状で飛び
出す場合および分子状のいわゆる分子イオンとし
て飛び出す場合がある。質量分析法において、後
者の現象が難揮発性物質の分子イオンスペクトル
を測定するためのイオン化法として応用されてい
るが、非常に微量のイオンで質量スペクトルが得
られるので、ジエツト噴射は利用されず、むしろ
有害なものとして前処理に除去される。
本発明の方法において、ジエツト噴射及び分子
イオンの両方を有効に利用する。高分子物質等の
難揮発物質の分解を最小限に抑え、これを分子状
にして気相中に取出す。次いで、直接被覆すべき
基板上に導くか、もしくは低温プラズマ中に導
く。プラズマのエネルギーレベルは、ラジカル励
起は起こるが、分子の分解は起こりにくいよう
に、ガス圧、周波数、供給電力によつて制御す
る。導入された原料高分子物質は、プラズマによ
つて励起され、更に重合して基板上に析出する
か、もしくは基板上に析出後重合し、基板と強固
な密着性を有する有機薄膜を得る。原料物質を導
入する前にプラズマによつて基板表面をエツチン
グするか、もしくは中間接合層を形成することが
可能であり、よつて、基板と高分子薄膜との密着
性を更に向上させることができる。
本発明の方法によつて製造された薄膜の分子構
造は、通常の重合反応で得られる高分子の分子構
造に近い。
本発明の方法において用いる薄膜材料は、熱溶
融性のあらゆる(比較的低分子量の)重合体であ
つてよいが、例えば(ポリスチレン、ポリエチレ
ングリコール)が特に好ましい。
本発明の第2の要旨は、 () 薄膜形成原料である有機高分子物質をその
軟化点以上の温度に加熱でき、かつ原料物質を
保持する電極および空間を隔てて対向する電極
を有し、該電極間に電圧が印加された場合に電
界を発生させ、原料有機高分子物質を保持電極
から分子状で脱離させる原料供給装置、および () グロー放電プラズマを発生させる電極を有
して成る、有機薄膜を基板上に形成する装置に
存する。
本発明の装置の好ましい態様を第1〜3図に示
す。
以下、添付図面を参照して、本発明の方法およ
び装置を具体的に説明するが、本発明はこれに限
定されるものではない。
第1図は、本発明の装置全体の模式的構成の一
例を示す図、第2図および第3図は、本発明の装
置の電界離脱装置の模式的構成の示す図である。
第1図において、被覆されるべき基板2は、高
周波グロー放電溶電極3の上に配置される。電極
3は、加熱溶ヒーター(または必要に応じて冷却
装置)4を有しており、基板2を加熱または冷却
できる。電極3に対向する高周波グロー放電用電
極1があり、これら電極に高周波電源6からの高
電圧を印加することによつてプラズマが発生す
る。高分子物質は電界脱離装置5からプラズマ中
へ分子状へ供給され、基板2の上へ堆積する。ガ
ス入口7およびガス出口8があり、装置内空気を
不活性ガス雰囲気下にすること、およびその気相
組成を変化調節することが可能である。
第2図において、一態様の電界脱離装置5は、
エミツター10(例えば、タングステン/シリコ
ン)、エミツターホルダー11、荷電粒子収束系
12およびエミツターケース13を有する。エミ
ツター10は質量分析用エミツターと異なり、被
覆に必要な高分子材料を供給する必要があるた
め、全体をらせん状とし、かつ全体を効率よく利
用するため移動及び回転(矢印方向)可能な構造
になつている。エミツター10はエミツター電源
(図示せず)に接続されており、更に、高圧電源
14にも接続されている。原料高分子物質は、エ
ミツター10に塗布されている。
第3図において、別態様の電界脱離装置5は、
荷電粒子収束系19、高圧電源20、ヒーター1
5、プランジヤー16を有する。原料高分子物質
17は、プランジヤー16によつて押出され(矢
印方向)ながら、先端部18から連続的に供給さ
れる。
装置において、原料高分子物質を揮発させるた
めの電極は適宜選択できるが、タングステンの針
金もしくはそれにシリコーンやカーボンのウイス
カーを成長させたものが好ましい。電極に電流を
流して加熱し、高分子物質の軟化または溶融温度
まで昇温させる。
エミツターの形状、電界脱離装置の数およびグ
ロー放電チヤンバーと位置関係、グロー放電チヤ
ンバーの構造等については、基板の形状等に対し
て適切であるように設計を行なうことが可能であ
る。
[発明の効果] 本発明の有機薄膜形成方法及び装置によつて、
従来の方法に比べてはるかに基板との密着性に優
れた緻密な薄膜を原料高分子物質の物性をそこな
うことなく形成できる。
[実施例] 以下に実施例を示し、本発明を更に詳しく説明
する。
実施例 1 ポリスチレンをトルエンに溶解し、エミツター
に塗布し、乾燥した後、電界脱離装置へこのエミ
ツターを取付けた、圧力約0.1Torrのアルゴン雰
囲気中でグロー放電点火し、電極上に置いたニツ
ケル基板をアルゴンプラズマ中に10分間保持した
後、エミツターと引出し電極の間に約10KVの電
圧を印加しながら、エミツター電流を徐々に増し
た。ポリスチレンの導入によつて、グロー放電の
発光状態が変化するのを確認し、約30分間基板の
コーテイングを行なつた。その結果、厚さ約1000
〓の有機薄膜が得られた。
この有機薄膜は、ポリスチレン溶液を塗布後乾
燥することによつて得られた薄膜に比較して、は
るかに優れた密着性を示した。また、スチレン単
量体ガスをプラズマ中に導入することにより得ら
れた薄膜が柔軟性に乏しく、もろい性質を示した
のに対して、この有機薄膜は柔軟であつた。
実施例 2 ポリイミド樹脂をN−メチル−2−ヒロリドン
に溶解し、エミツターに塗布し、溶媒を揮散させ
た後、このエミツターを電界脱離装置に取付け
た。実施例1と同様の方法でエミツター電流およ
び引出し電圧を調整し、ポリイミド樹脂薄膜をニ
ツケル基板上に形成させた。この薄膜は溶剤に希
釈後塗布し、乾燥させて作つたポリイミド薄膜に
比較して良好な密着性を示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の装置全体の模式的構成の一
例を示す図、第2図および第3図は、本発明の装
置の電界脱離装置の模式的構成の例を示す図であ
る。 1,3……電極、2……基板、4……ヒータ
ー、5……電界脱離装置、6……高周波電源、7
……ガス入口、8……ガス出口、10……エミツ
ター、11……エミツターホルダー、12,19
……荷電粒子収束系、13……エミツターケー
ス、14,20……高圧電源、15……ヒータ
ー、16……プランジヤー、17……原料高分子
物質、18……先端部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 薄膜形成原料である有機高分子物質を溶融
    し、対向電極との間に高電圧を印加して、電界の
    吸引力を利用して有機高分子物質を分子状にして
    所望により他の原料物質と共にプラズマ中に導入
    し、該原料有機高分子物質および所望により他の
    原料物質を含んで成る有機薄膜を基板上に形成す
    ることを特徴とする有機薄膜形成方法。 2 () 薄膜形成原料である有機高分子物質を
    その軟化点以上の温度に加熱でき、かつ原料物
    質を保持する電極および空間を隔てて対向する
    電極を有し、該電極間に電圧が印加された場合
    に電界を発生させ、電界の吸引力を利用して、
    原料有機高分子物質を保持電極から分子状で脱
    離させる原料供給装置、および () グロー放電プラズマを発生させる電極 を有して成る、有機薄膜を基板上に形成する装
    置。
JP14389984A 1984-07-10 1984-07-10 有機薄膜形成方法及び装置 Granted JPS6121106A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14389984A JPS6121106A (ja) 1984-07-10 1984-07-10 有機薄膜形成方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14389984A JPS6121106A (ja) 1984-07-10 1984-07-10 有機薄膜形成方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6121106A JPS6121106A (ja) 1986-01-29
JPH0368886B2 true JPH0368886B2 (ja) 1991-10-30

Family

ID=15349646

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14389984A Granted JPS6121106A (ja) 1984-07-10 1984-07-10 有機薄膜形成方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6121106A (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59164304A (ja) * 1983-03-07 1984-09-17 Mitsubishi Electric Corp 高分子重合膜形成装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59164304A (ja) * 1983-03-07 1984-09-17 Mitsubishi Electric Corp 高分子重合膜形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6121106A (ja) 1986-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3560914B2 (ja) 低蒸気圧化合物を用いたプラズマ加速化学蒸着
US3421930A (en) Condensation of monomer and low n-mer vapors to increase polymerization rates in a corona discharge
US6544600B2 (en) Plasma enhanced chemical deposition of conjugated polymer
JP2002532575A (ja) 発光性高分子複合体を製造する方法
JP2002532621A (ja) 高および/または低屈折率ポリマーのためのプラズマ強化化学的堆積
JP2002532622A (ja) プラズマ強化ポリマーの器具への堆積
US3663265A (en) Deposition of polymeric coatings utilizing electrical excitation
KR20010093843A (ko) 비선형 광학 중합체의 제조방법
JPH108254A (ja) 二酸化ケイ素層の形成方法
JPH0368886B2 (ja)
JP3014111B2 (ja) 大気圧グロープラズマエッチング方法
USH872H (en) Method of applying coatings to substrates
JPH0472586B2 (ja)
JP2857743B2 (ja) 薄膜形成装置および薄膜形成方法
JPH0469643B2 (ja)
JPS61136678A (ja) 高硬度炭素膜形成方法
JP2000355757A (ja) 蒸着方法
JP2549398B2 (ja) 二酸化硅素薄膜の成膜方法
JPS63197541A (ja) 有機薄膜形成方法及び装置
JPH01242177A (ja) ワイヤー被覆方法
JPS63282254A (ja) 弗素樹脂薄膜の製造方法
JPS63109160A (ja) 有機薄膜形成装置
JPS63278934A (ja) ポリイミド薄膜の製造方法
JPH01184273A (ja) 反応性プラズマビーム製膜方法とその装置
JPH02258967A (ja) 炭化物薄膜の形成方法