JP3014111B2 - 大気圧グロープラズマエッチング方法 - Google Patents
大気圧グロープラズマエッチング方法Info
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Description
関するものである。さらに詳しくは、この発明は、大気
圧下で安定なグロー放電プラズマを生じさせ、生成した
活性種により表面のエッチングを行う大気圧プラズマ反
応方法に関するものである。
面改質法が広く知られており、産業的に様々な分野に応
用されてきてもいる。この低圧グロー放電プラズマによ
る表面改質法としては、ハロゲン原子やシリコン原子を
含んだ反応性ガスのプラズマ化によって、エッチングや
アモルファスシリコンの薄膜形成を行う、いわゆるプラ
ズマエッチング法や堆積法が知られている。
は、たとえば、真空容器内において、フレオンガス等の
フッ素化炭素化合物のプラズマでシリコンや酸化シリコ
ン膜をエッチングするものや、シランガスまたはこれと
酸素やアンモニアガスの混合ガスをプラズマ励起して、
シリコン基板またはガラス基板上にアモルファスシリコ
ン膜、酸化シリコン膜あるいは窒化シリコン膜を堆積さ
せるものなどがある。
ロー放電プラズマによる表面処理方法は、いずれも真空
下での反応となるために、この低圧条件形成の装置およ
び設備が必要であり、また大面積基板の処理は難しく、
しかも製造コストが高価なものとならざるを得ないとい
う欠点があった。
に、希ガスと混合して導入した反応性化合物を大気圧下
にプラズマ励起させて、基板表面を処理するプラズマ反
応法をすでに提案しており、その実施においては、優れ
た特性と機能を有する表面を実現してもいる。しかしな
がら、この方法によっても気体表面の処理には限界があ
り、特に基板が金属または合金の場合においては、大気
圧でアーク放電が発生して処置が困難となる場合がある
いう問題があった。
であり、すでに提案した反応法をさらに発展させて、基
板が金属または合金の場合においても、また大面積基板
の場合においても、アーク放電を生ずることなく、反応
活性が大きく、しかも大気圧下で安定なプラズマを得る
ことのできる大気圧グロープラズマエッチング方法を提
供することを目的としている。
または双方に固体誘電体被覆した平行電極間において、
濃度65%以上の希ガスと反応性ガスとの混合ガスを導入
して大気圧下にグロープラズマを生成させ、基板表面を
エッチング処理することを特徴とする大気圧グロープラ
ズマエッチング方法を提供する。
いては、反応性ガスに希ガスを混合した混合ガスを用
い、かつ固体誘電体を電極に配置した誘電体被覆電極を
基板に対して対向配置し、電極間でグロープラズマを生
成させることによって、大気圧下で安定なグロー放電と
基板の表面エッチング処理を可能とする。基板が金属ま
たは合金の場合でも、安定なグロー放電が得られ、また
大面積板の場合にも、表面処理を確実に行うことができ
る。
グロープラズマエッチング方法とその装置についてさら
に詳しく説明する。
グに用いることのできる装置の一実施例を例示した断面
図である。
(1)より希ガスと反応性ガスとの混合ガスを導入し、
大気圧に保持したステンレスチャンバー等からなる反応
容器(2)内に多孔噴出ノズル(3)より基板(4)表
面部に混合ガスを噴出させる。互いに平行配置した2枚
の電極(5)(6)の一方の上部電極(5)の表面に固
体誘電体(7)を配設し、この電極(5)(6)間にお
いて大気圧グロープラズマを生成させる。
用いることから、下部電極(6)にこの基板(4)をの
せ、固体誘電体からなるマスク(8)を基板(4)表面
に配置してもいる。
グ部には穴部(9)を設けてもいる。また、上記の装置
には、ポンプ(10)やガス排出部(11)を有している。
い。高電圧を印加するためアーク放電が発生しやすく、
このため、基板の表面処理は困難となる。
ガスを混合した混合ガスを用い、かつ固体誘電体(7)
を電極(5)に配設した誘電体被覆電極を使用すること
によって、大気圧下で安定なグロー放電と、基板表面の
エッチングとを可能としている。基板(4)が金属また
は合金の場合でも、安定なグロー放電が得られ、また大
面積板の場合にも、確実な表面エッチング処理を行うこ
とができる。金属または合金を基板とする場合には、下
部電極(6)を固体誘導体で被覆するとさらに有利とな
る。もちろん、基板(4)がセラミックス、ガラス、ゴ
ム等の場合にも、安定なグロー放電が得られ、大面積の
表面処理を行うことができる。
プラスチック等の耐熱性のものを例示することができ
る。
励起し、高エネルギーのプラズマを生成させるために
は、高周波電源からの高電圧の印加により行う。この際
に印加する電圧は、基板表面の性状や表面処理時間に応
じて適宜なものとすることができる。
ウム、ステンレス等の適宜なものとすることができる。
ためには希ガスと反応ガスとの混合ガスを均一に拡散供
給することが好ましく、このため、この第1図に例示し
たように噴出ノズル(3)には複数の噴出口を設けるこ
とが有利でもある。
用水冷パイプ等のさらに所要の手段を設けることも適宜
になし得る。
混合物を適宜に用いることができる。アーク放電を防止
し、安定なグロー放電を得るためには、質量の軽いHeを
用いるのが好ましい。また、希ガスと混合して導入する
反応性ガスについては、酸素ガス、および/またはC
F4、C2F5、CHF3、あるいはSF6等のハロゲン化炭化水素
や他の官能器を有する、もしくは有しない炭化水素類な
どの任意のものを用いることができる。また、複数種の
反応性ガスを混合して用いることもできる。さらに、使
用する反応性ガスによっては、ハロゲン、水素などをさ
らに混入してもよい。反応性ガスの使用量、割合によっ
てエッチング速度、エッチング後の表面状態を所定のも
のに制限することが可能となる。希ガスと反応性ガスの
混合比についても格別の制限はないが、希ガス濃度を約
65%以上、特に90%以上とすることが好ましい。
災や人体への悪影響等の安全面に問題が生ずる場合があ
る。これを回避するためには、ガスの無毒化を行うこと
が必要となる。また、Heなどのガスは高価であるため、
回収して再使用することが好ましい。これらの点を考慮
して、プラズマ反応系を大気と隔離する反応容器(2)
を別の容器で覆うこともできる。この隔離容器に接続し
たポンプ等の適宜な排気手段により、約0.5〜0.1気圧程
度に減圧することができる。なお、このときの放電機構
は、大気圧下の放電機構と同様となる。
マイカ板を有するアルミニウム平行電極(5)(6)を
用い、電極間距離を5mmとして、大気圧グロープラズマ
を生成させた。基板(4)としてポリイミド(カプト
ン)を用い、マイカ板をマスク(8)とした。CF4中へ
のO2の濃度を変化させて、プラズマエッチングを行っ
た。尚、CF4+O2の全流量を50cm3/minで一定に保持し、
Heの流量を2000cm3/minとした。また、90KHzの高周波を
80Wで印加した。処理時間は60分とした。この時のエッ
チング速度、中心線平均粗さと混合比との関係を示した
ものが第3図である。
低圧法(従来の)の例を示している。
ング速度は最大となるが、大気圧グロープラズマ法では
O2100%で最大になり、CF4添加によってエッチング速度
および中心線平均粗さともに減少することが確認され
た。また、第4図に示したように、O2混合比が大きいほ
ど水滴の接触角が小さくなり、CF4混合比が大きいと未
処理のものより接触角が大きくなることが確認された。
安定な大気圧下でのグロー放電が生じ、活性の高いプラ
ズマが得られた。
件で20分間実施例1と同様にしてエッチングを行った。
この時のエッチング量と周波数との関係を示したのが第
5図である。
された。
発生せず、安定な大気圧下でのグロー放電が生じ、活性
の高いプラズマが得られた。
ズマの発光強度をO2流量との相関として評価した。その
結果を示したものが第6図である。
ムのエッチングを行った。
7図である。
面をESCAにより分析したところ、 C 66.72% F 5.78% O 21.66% N 5.84% の原子比が得られた。
比からなっていた。
ものではない。反応容器の形状、大きさおよび材質、誘
電体被覆電極の構造および構成、希ガスおよび反応性ガ
スの種類や流量、印加電力の大きさ、また、基板温度、
誘電体被覆電極からの基板の配置距離等の細部について
は様々な態様が可能であることはいうまでもない。
などの希ガス回収のために減圧する場合にも、そのとき
の放電機構は大気圧下と同様となる。
らの低圧グロー放電プラズマ反応法に比べて、真空系の
形成のための装置および設備が不要となり、コストの低
減を可能とし、しかも大気圧下での表面処理を実現する
ことができる。また、装置の構造および構成が簡単であ
ることから、大面積基板の表面処理も容易となる。
装置の一実施例を例示した断面図である。 第2図は、基板配置の関係を例示した斜視図である。 第3図は、混合比とエッチング速度等との関係を示した
相関図である。 第4図は混合比と接触角との相関図である。第5図は、
エッチング量と周波数との関係を示した相関図である。 第6図は、O2流量と発光強度との関係を示した相関図で
ある。 第7図は、PETフィルムのエッチング時の質量変化と混
合比とを示した相関図である。 1……ガス導入部 2……反応容器 3……噴出ノズル 4……基板 5……上部電極 6……下部電極 7……固体誘電体 8……マスク 9……穴部 10……ポンプ 11……ガス排出部
Claims (1)
- 【請求項1】一方または双方に固体誘電体を被覆した平
行電極間において、濃度65%以上の希ガスと反応性ガス
との混合ガスを導入して大気圧下にグロープラズマを生
成させ、基板表面をエッチング処理することを特徴とす
る大気圧グロープラズマエッチング方法。
Priority Applications (1)
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JP2023419A JP3014111B2 (ja) | 1990-02-01 | 1990-02-01 | 大気圧グロープラズマエッチング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2023419A JP3014111B2 (ja) | 1990-02-01 | 1990-02-01 | 大気圧グロープラズマエッチング方法 |
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Family
ID=12109983
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2023419A Expired - Lifetime JP3014111B2 (ja) | 1990-02-01 | 1990-02-01 | 大気圧グロープラズマエッチング方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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1990
- 1990-02-01 JP JP2023419A patent/JP3014111B2/ja not_active Expired - Lifetime
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