JPH0367085B2 - - Google Patents

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JPH0367085B2
JPH0367085B2 JP20163683A JP20163683A JPH0367085B2 JP H0367085 B2 JPH0367085 B2 JP H0367085B2 JP 20163683 A JP20163683 A JP 20163683A JP 20163683 A JP20163683 A JP 20163683A JP H0367085 B2 JPH0367085 B2 JP H0367085B2
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olefin
titanium
ethylene
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examples
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JP20163683A
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Shigeki Yokoyama
Noboru Yamaoka
Kazuo Matsura
Mitsuharu Myoshi
Makoto Watanabe
Takeo Amatsu
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は金属等の表面を保護するフイルムに関
するものである。さらに詳しくは特定のエチレ
ン・α−オレフイン共重合体からなる表面保護フ
イルムに関するものである。 金属製品、特にアルミ板、鋼板、ステンレス板
等の金属板あるいはガラス板、合成樹脂板を運搬
したり貯蔵する際に、防錆や表面にごみや傷が付
くことを防止するために、金属製品等の表面に形
成して使用し、金属製品等を成形加工する際又は
成形加工後に剥離する表面保護フイルムが知られ
ている。 保護フイルムに要求される性能は、運搬時、貯
蔵時には容易に剥離せず加工時には容易に剥離可
能な程度に適度な金属等の被保護面との接着性を
有すること、被保護面に傷が付くのを防ぐに足る
強度を有すること、フイルム自体が被保護面に傷
を付けない程度の柔軟性を有すること、耐食性を
有すること、機械油等の油分に対する抵抗性を有
すると、以上の諸性質が経時変化しないこと等で
ある。 従来から表面保護フイルムには、低密度ポリエ
チレンやポリ塩化ビニル等が使用されている。低
密度ポリエチレンは強度が不十分であること、ポ
リ塩化ビニルは柔軟性付与のために可塑剤を多量
に加えるので、可塑剤の移行などによる接着力の
変化、硬度の増加が生じること、金属製品の用途
のよつて可塑剤の毒性が問題となること、廃棄処
理時の塩化水素の発生による環境汚染が生じるこ
と、分解劣化生成物である塩素化合物に起因して
金属の防食性が不十分であること等の欠点があ
る。 本発明は、従来使用された保護フイルムの欠点
を解消するとともに、上記の要求性能を満たす素
材を提供しようとするものである。 すなわち、本発明は少なくともマグネシウムお
よびチタンを含有する固体物質と有機アルミニウ
ム化合物からなる触媒の存在下、エチレンとα−
オレフインを共重合させて得られる下記の(a)〜(d)
の性状を有するエチレン・α−オレフイン共重合
体からなる表面保護フイルムに関する。 (a) メルトインデツクスが0.01〜100g/10min、
好ましくは0.1〜10g/10min、 (b) 密度 0.860〜0.910g/cm3、好ましくは0.880
〜0.910g/cm3、 (c) 示差走査熱量測定法(DSC)においてその
最大ピークの温度が100℃以上、好ましくは10
℃以上、 (d) 沸騰n−ヘキサン不溶分が10重量%以上、好
ましくは30〜97重量%。 本発明で用いるエチレ・α−オレフイ共重合体
は上記(a)〜(d)の条件をすべて満足するものでなけ
ればならない。 [条件(a)] まず、(a)のメルトインデツクス(JIS K
6760)が0.01g/10min未満であるとゲルが発生
し、被保護表面をかえつて傷付けるし、成形性が
劣るため、均一な厚さの保護フイルムが得られ
ず、一方100g/10minを越えると引裂強度、引
張強度が劣る。 [条件(b)] (b)の密度(JIS K 6760)が0.860g/cm3未満
である保護フイルムが軟かすぎて強度不足、表面
のべたつきが生じ表面保護機能を果せず、一方密
度が0.910g/cm3を越えると硬化になり、被保護
面との接着性が乏しく、柔軟性に欠けるため好ま
しくない。 [条件(c)] (c)のDSCによる最大ピーク温度(Tm)は結晶
形態と相関する値であり、Tmが100℃未満であ
ると保護フイルムと耐熱性、表面強度が不足し、
表面にべたついた感触になるため使用できない。 [条件(d)] つぎに、沸騰n−ヘキサン不溶分は非晶質部分
の割合および低分子量成分の含有率の目安となる
ものであり、不溶分が10重量%未満であるときは
非晶質部分および低分子量成分が多くなり強度低
下による性能不足や表面がべたつき、ごみが付着
しやすくなるなどの問題が生じるとともに、保護
フイルム自体の形状保持が困難となる。 なお、本発明における沸騰n−ヘキサン不溶分
およびDSCの測定方法はつぎのとおりである。 [沸騰n−ヘキサン不溶分の測定法] 熱プレスを用いて、厚さ200μmのシートを成
形し、そこから縦横それぞれ20mm×30mmのシート
を3枚切り取り、それを2重管式ソツクスレー抽
出器を用いて、沸騰n−ヘキサンで5時間抽出を
行なう。n−ヘキサン不溶分を取り出し、真空乾
燥(7時間、真空下、50℃)後、次式により沸騰
n−ヘキサン不溶分を算出する。 沸騰n−ヘキサン不溶分(重量%) =抽出済シート重量/未抽出シート重量×100(重量
%) [DSCによる測定法] 熱プレス成形した厚さ100μmのフイルムから
約5mgの試料を精秤し、それをDSC装置にセツ
トし、170℃に昇温してその温度で15min保持し
た後降温速度2.5℃/minで0℃まで冷却する。
次に、この状態から昇温速度10℃/minで170℃
まで昇温して測定を行う。0℃から170℃に昇温
する間に現われたピークの最大ピークの頂点の位
置の温度をもつてTmとする。 本発明におけるエチレン・α−オレフイン共重
合体は上記の諸特性をすべて満たすことによつ
て、所望の性能を発揮することができる。 エチレンと共重合するα−オレフインは炭素数
3〜12のものである。具体的には、プロピレン、
ブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン
−1、オクテン−1、デセン−1、ドデセン−1
などを挙げることができる。これらのうち特に好
ましいのは、プロピレンとブテン−1である。エ
チレン−α−オレフイン共重合体中のα−オレフ
イン含量は5〜40モル%であることが好ましい。 以下に、本発明において用いるエチレンとα−
オレフインの共重合体の製造法について説明す
る。 まず使用する触媒系は、少なくともマグネシウ
ムおよびチタンを含有する固体触媒成分に有機ア
ルミニウム化合物を組み合わせたもので、該固体
触媒成分としてはたとえば金属マグネシウム、水
酸化マグネシムウ、炭酸マグネシウム、酸化マグ
ネシウム、塩化マグネシウムなど、またケイ素、
アルミニウム、カルシウムから選ばれる金属とマ
グネシウム原子とを含有する複塩、複酸化物、炭
酸塩、塩化物あるいは水酸化物など、さらにこれ
らの無機質固体化合物を含酸素化合物、含硫黄化
合物、芳香族炭化水素、ハロゲン含有物質で処理
又は反応させたもの等のマグネシウムを含む無機
質固体化合物にチタン化合物を公知の方法により
担持させたものが挙げられる。 上記の含酸素化合物としては、例えば水、アル
コール、フエノール、ケトン、アルデヒド、カル
ボン酸、エステル、ポリシロキサン、酸アミド等
の有機含酸素化合物、金属アルコキシド、金属の
オキシ塩化物等の無機含酸素化合物を例示するこ
とができる。含硫黄化合物としては、チオール、
チオエーテルの如き有機含硫黄化合物、二酸化硫
黄、三酸化硫黄、硫酸の如き無機硫黄化合物を例
示することができる。芳香族炭化水素としては、
ベンゼン、トルエン、キシレン、アントラセン、
フエナンスレンの如き各種単環および多環の芳香
族炭化水素化合物を例示することができる。ハロ
ゲン含有物質としては、塩素、塩化水素、金属塩
化物、有機ハロゲン化物の如き化合物等を例示す
ることができる。 チタン化合物としては、チタンのハロゲン化
物、アルコキシハロゲン化物、アルコキシド、ハ
ロゲン化酸化物等を挙げることができる。チタン
化合物としては4価のチタン化合物と3価のチタ
ン化合物が好適であり、4価のチタン化合物とし
ては具体的には一般式Ti(OR)nX4-o(ここでR
は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基または
アラルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示す。
nは0≦n≦4である。)で示されるものが好ま
しく、四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チ
タン、モノメトキシトリクロロチタン、ジメトキ
シジクロロチタン、トリメトキシモノクロロチタ
ン、テトラメトキシチタン、モノエトキシトリク
ロロチタン、ジエトキシジクロロチタン、トリエ
トキシモノクロロチタン、テトラエトキシチタ
ン、モノイソプロポキシトリクロロチタン、ジイ
ソプロポキシジクロロチタン、トリイソプロポキ
シモノクロロチタン、テトライソプロポキシチタ
ン、モノブトキシトリクロロチタン、ジブトキシ
ジクロロチタン、モノペントキシトリクロロチタ
ン、モノフエノキシトリクロロチタン、ジフエノ
キシジクロロチタン、トリフエノキシモノクロロ
チタン、テトラフエノキシチタン等を挙げること
ができる。3価のチタン化合物としては、四塩化
チタン、四臭化チタン等の四ハロゲン化チタンを
水素、アルミニウム、チタンあるいは周期率表
〜族金属の有機金属化合物により還元して得ら
れる三ハロゲン化チタンが挙げられる。また一般
式Ti(OR)mX4-n(ここでRは炭素数1〜20のア
ルキル基、アリール基またはアラルキル基を示
し、Xはハロゲン原子を示す。mは0<n<4で
ある。)で示される4価のハロゲン価アルコキシ
チタンを周期率表〜族金属の有機金属化合物
により還元して得られる3価のチタン化合物が挙
げられる。 これらのチタン化合物のうち、4価のチタン化
合物が特に好ましい。 これらの触媒の具体的なものとしては、たとえ
ばMgO−RX−TiCl4系(特公昭51−3514号公
報)、Mg−SiCl4−ROH−TiCl4系(特公昭50−
23864号公報)、MgCl2−Al(OR)3−TiCl4系(特
公昭51−152号公報、特公昭52−15111号公報)、
MgCl2−SiCl4−ROH−TiCl4系(特開昭49−
106581号公報)、Mg(OOCR)2−Al(OR)3−TiCl4
系(特公昭52−11710号公報)、Mg−POCl3
TiCl4系(特公昭51−153号公報)、MgCl2
AlOCl−TiCl4系(特公昭54−15316号公報)、
MgCl2−Al(OR)nX3-o−Si(OR′)mX4-n
TiCl4系(特開昭56−959090号公報)などの固体
触媒成分(前記式中において、R、R′は有機残
基、Xはハロゲン原子を示す)に有機アルミニウ
ム化合物を組み合わせたものが好ましい触媒系の
例としてあげられる。 他の触媒系の例としては固体触媒成分として、
いわゆるグリニヤ化合物などの有機マグネシウム
化合物とチタン化合物との反応生成物を用い、こ
れに有機アルミニウム化合物を組み合わせた触媒
系を例示することができる。有機マグネシウム化
合物としては、たとえば、一般式RMgX、
R2Mg、RMg(OR)などの有機マグネシウム化
合物(ここで、Rは炭素数1〜20の有機残基、X
はハロゲンを示す)およびこれらのエーテル錯合
体、またこれらの有機マグネシウム化合物さら
に、他の有機金属化合物たとえば有機ナトリウ
ム、有機リチウム、有機カリウム、有機ホウ素、
有機カルシウム、有機亜鉛などの各種化合物を加
えて変性したものを用いることができる。 これらの触媒系の具体的な例としては、例えば
RMgX−TiCl4系(特公昭50−39470号公報)、
RMgX−フエノール−TiCl4系(特公昭54−
12953号公報)、RMgX−ハロゲン化フエノール
−TiCl4系(特公昭54−12954号公報)RMgx−
CO2−TiCl4(特開昭57−73009号公報)等の固体
触媒成分に有機アルニミウム化合物を組み合わせ
たものを挙げることができる。 また他の触媒系の例としては固体触媒成分とし
て、SiO2、Al2O3等の無機酸化物と前記の少なく
ともマグネシウムおよびチタンを含有する固体触
媒成分を接触させて得られる固体物質を用い、こ
れに有機アルミニウム化合物を組み合わせてもの
を例示することができる。無機酸化物としては
SiO2、Al2O3の他にCaO、B2O3、SnO2等を挙げ
ることができ、またこれらの酸化物の複酸化物も
なんら支障なく使用できる。これら各種の無機酸
化物とマグネシウムおよチタンを含有する固体触
媒成分を接触させる方法としては公知の方法を採
用することができる。すなわち、不活性溶媒の存
在下あるいは不存在下に温度20〜400℃、好まし
くは50〜300℃で通常5分〜20時間反応させる方
法、共粉砕処理による方法、あるいはこれらの方
法を適宜組み合わせることにより反応させてもよ
い。 これらの触媒系の具体的な例としては、例えば
SiO2−ROH−MgCl2−TiCl4系(特開昭56−
47407号公報)、SiO2−R−O−R′−MgO−AlCl3
−TiCl4系(特開昭57−187305号公報)、SiO2
MgCl2−Al(OR)3−TiCl4−Si(OR′)1系(特開昭
58−21405号公報)(前記式中においてR、R′は
炭化水素残聞を示す。)等に有機アルミニウム化
合物を組み合わせたものを挙げることができる。 これらの触媒系において、チタン化合物を有機
カルボン酸エステルとの付加物として使用するこ
ともでき、また前記したマグネシウムを含む無機
固体化合物を有機カルボン酸エステルと接触処理
させたのち使用することもできる。また、有機ア
ルミニウム化合物を有機カルボン酸エステルとの
付加物として使用しても何ら支障がない。さらに
は、あらゆる場合において、有機カルボン酸エス
テルの存在下に調整された触媒系を使用すること
も何ら支障なく実施できる。 ここで有機カルボン酸エステルとしては各種の
脂肪族、脂環族、芳香族カルボン酸エステルが用
いられ、好ましくは炭素数7〜12の芳香族カルボ
ン酸エステルが用いられる。具体的な例としては
安息香酸、アニス酸、トルイル酸のメチル、エチ
ルなどのアルキルエステルをあげることができ
る。 上記した固体触媒成分と組み合わせるべき有機
アルミニウム化合物の具体的な例としては一般式
R3Al、R2AlX、RAlX2、R2AlOR、RAl(OR)
XおよびR3Al2X3の有機アルミニウム化合物(こ
こでRは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基
またはアラルキル基、Xはハロゲン原子を示し、
Rは同一でもまた異なつてもよい)で示される化
合物が好ましく、トリエチルアルミニウム、トリ
イソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニ
ウム、トリオクチルアルミニウム、ジエチルアル
ミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムエトキ
シ、エチルアルミニウムセスキクロリド、および
これらの混合物等があげられる。 有機アルミニウム化合物と使用量はとくに制限
されないが通常チタン化合物に対して0.1〜1000
モル倍使用することができる。 また、前記の触媒系をα−オレフインと接触さ
せたのち重合反応に用いることによつて、その重
合活性を大巾に向上させ、未処理の場合によりも
一層安定に運転することもできる。このとき使用
するα−オレフインとしては種々のものが使用可
能であるが、好ましくは炭素数3〜12のα−オレ
フインであり、さらに好ましくは炭素数3〜8の
α−オレフインが望ましい。これらのα−オレフ
インの例としてはたとえばプロピレン、ブテン−
1、ペンテン−1、4−メチルプンテン−1、ヘ
キセン−1、オクテン−1、デセン−1、ドデセ
ン−1等およびこれらの混合物などをあげること
ができる。触媒系とα−オレフインとの触媒時の
温度、時間は広い範囲で選ぶことができ、たとえ
ば0〜200℃、好ましくは0〜110℃で1分〜24時
間で接触処理させることができる。接触させるα
−オレフインの量も広い範囲で調べるが、通常、
前記固体触媒成分1g当り1g〜50000g、好ま
しくは5g〜30000g程度のα−オレフインで処
理し、前記固体触媒成分1g当り1g〜500gの
α−オレフインを反応させることが望ましい。こ
のとき、接触時の圧力は任意に選ぶことができる
が通常、−1〜100Kg/cm2・Gの圧力下に接触させ
ることが望ましい。 α−オレフイン処理の際、使用する有機アルミ
ニウム化合物を全量、前記固定触媒成分と組み合
わせたのちα−オレフインと接触させてもよい
し、また、使用する有機アルミニウム化合物のう
ち一部を前記固定触媒成分と組み合わせたのちα
−オレフインと接触させ、残りの有機アルミニウ
ム化合物を重合のさいに別途添加して重合反応を
行なつてもよい。また、触媒系とα−オレフイン
との接触時に、水素ガスが共存しても支障なく、
また、窒素、アルゴン、ヘリウムなどその他の不
活性ガスが共存しても何ら支障ない。 重合反応は通常のチグラー型触媒によるオレフ
インの重合反応と同様にして行われる。すなわち
反応はすべて実質的に酸素、水などを絶つた状態
で、気相、または不活性溶媒の存在下、またはモ
ノマー自体を溶媒として行われる。オレフインの
重合条件は温度は20〜300℃、好ましくは40〜200
℃であり、圧力は常圧ないし70Kg/cm2・G、好ま
しくは2Kg/cm2・Gないし60Kg/cm2・Gである。
分子量の調節は重合温度、触媒のモル比などの重
合条件を変えることによつてもある程度調節でき
るが、重合系中に水素を添加することにより効果
的的に行われる。もちろん、水素濃度、重合温度
などの重合条件の異なつた2段階ないしそれ以上
の多段階の重合反応も何ら支障なく実施できる。 以上の如く、少なくともマグネシウムおよびチ
タンを含有する固体触媒成分と有機アルミニウム
化合物とからなる触媒の存在下、エチレンと炭素
数3〜12のα−オレフインを共重合させて得られ
た特定のエチレン・α−オレフイン共重合体によ
り、すぐれた特性を有する表面保護フイルムで提
供できたことは、まつたく予期できないことであ
り驚くべきことであつた。 本発明のエチレン・α−オレフイン共重合体
と、固体触媒成分としてバナジウムを含有するも
のを使用して得られるエチレン・α−オレフイン
共重合体とは明確に区別される。 両者は共重合体を構成するモノマーが同一の場
合であつて、かつ密度が同一であつても、DSC
によるTmは本発明の共重合体の方が高く、沸騰
n−ヘキサン不溶分は本発明の共重合体が10重量
%以上であるのに対し後者は不溶分が存在しない
か、または極めて少量である。このような共重合
体自体の相違に起因して、表面保護フイルム用途
に使用したときには、本発明の共重合体は後者に
比較して、耐熱性および強度がすぐれているとと
もに、本発明の用途に要求される諸性能のバラン
スがすぐれている。さらに触媒残渣として共重合
体に存在するバナジウムはチタンとは異なり毒性
が問題となるため、触媒除去工程は不可欠である
のに対し、本発明のごとくチタンを使用する場合
には触媒残渣の毒性問題は生ぜず、マグネシウム
担体と組み合わせた高活性触媒を使用する本発明
の共重合体では触媒除去工程が不要となるので極
めて経済的である。 本発明品は、従来の高圧低密度ポリエチレンお
よびポリ塩化ビニルと比較して、それらの欠点を
すべて解決し、かつ要求性能をバランス良く達成
するものである。 金属表面に保護フイルムを形成するには、予め
成形したフイルムを金属表面に接着する方法、押
出被覆方法、粉末コーテイング方法のいずれも適
用できる。 その際、金属表面又はフイルム面に粘着剤をあ
らかじめ塗布しておかなくても接着できるが、適
宜粘着剤を使用することもできる。 フイルムの厚さは金属表面の保護機能を達成し
得る厚さであれば良く、好ましくは10〜500μで
ある。 フイルムはエチレン・α−オレフイン共重合体
単独で構成する他に、適宜、酸化防止剤、紫外線
防止剤、着色剤、防錆剤を含有させ得る。 以下実施例により本発明を具体的に説明する。 (1) 実施例および比較例に使用するポリマーはつ
ぎのとおりである。 実施例 1 実質的に無水の塩化マグネシウム、1,2−ジ
クロルエタンおよび四塩化チタンから得られた固
体触媒成分およびトリエチルアルミニウムからな
る触媒を用いてエチレンとブテン−1とを共重合
して得られたエチレン・ブテン−1共重合体。 この共重合体のエチレン含量は91.5モル%、メ
ルトインデツクスは0.50g/10min、密度は0.904
g/cm3、DSCの最大ピーク温度は120.5℃、沸騰
n−ヘキサン不溶分は94重量%であつた。 実施例 2 実質的に無水の塩化マグネシウム、アントラセ
ンおよび四塩化チタンから得られた固体触媒成分
とトリエチルアルミニウムからなる触媒を用いて
エチレンとプロピレンとを共重合して得られたエ
チレン・プロピレン共重合体。 この共重合体のエチレン含量は81.5モル%、メ
ルトインデツクスは1.0g/10min、密度は0.890
g/cm3、DSCの最大ピーク温度は121.6℃、沸騰
n−ヘキサン不溶分は58重量%であつた。 比較例 1 高圧法低密度ポリエチレン、メルトインデツク
ス0.9g/10min、密度0.918g/cm3。 比較例 2 バナジウム系触媒により得られたエチレン・ブ
テン−1共重合体、メルトインデツクス3.8g/
10min、密度0.887g/cm3、DSCの最大ピーク温
度は67.1℃、沸騰n−ヘキサン不溶分は0.0%。 比較例 3 ポリ塩化ビニル。 (2) 試験方法 実施例1〜2および比較例1〜3のポリマー
を用いて厚さ100μの表面保護フイルムを製造
した。このフイルムの性質を表1に示す。 このフイルムをSUS 304、BA仕上げステン
レス板に貼り付け、その直後の剥離強度(25mm
巾)を測定した結果を表1に示す。 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 少なくともマグネシウムおよびチタンを含有
    する固体触媒成分と有機アルミニウム化合物から
    なる触媒の存在下、エチレンとα−オレフインを
    共重合させて得られる下記の(a)〜(d)の性状を有す
    るエチレン・α−オレフイン共重合体からなる表
    面保護フイルム: (a) メルトインデツクス 0.01〜100g/10min、 (b) 密度 0.860〜0.910g/cm3、 (c) 示差走査熱量測定法(DSC)においてその
    最大ピークの温度(Tm)が100℃以上、 (d) 沸騰n−ヘキサン不溶分が10重量%以上。 2 前記α−オレフインが炭素数3〜12のα−オ
    レフインであることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載の表面保護フイルム。
JP20163683A 1983-10-27 1983-10-27 表面保護フイルム Granted JPS6092312A (ja)

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