JPH0366899B2

JPH0366899B2 -

Info

Publication number: JPH0366899B2
Application number: JP58184733A
Authority: JP
Inventors: Fumihiko Tokida; Masao Ishikawa; Koji Shibuya
Original assignee: Lion Corp
Current assignee: Lion Corp
Priority date: 1983-10-03
Filing date: 1983-10-03
Publication date: 1991-10-21
Also published as: JPS6077763A

Description

【発明の詳細な説明】

産業上の利用分野本発明は、エゾウコギ、ホウノキ（葉）、地骨
皮、枸杞及び車前草の溶媒抽出物からなる消臭
剤、特にメチルメルカプタン等の硫黄化合物を悪
臭源とするものに対して効果的な消臭剤に関す
る。従来の技術及び発明が解決しようとする課題従来より、汚水処理場、魚類加工場、魚粉製造
場、家畜糞或いは鶏糞乾燥場、パルプ工場等から
発生する悪臭は社会的に問題になつており、また
生活環境においても生ゴミ、汚物など多くの悪臭
源があり、それらの発生の制御或いは消臭が望ま
れている。更に、悪臭源の一つとして口臭を制
御、消臭することも望まれている。不快な臭いをもたらすものとしては種々のもの
が知られているが、特に硫化水素やメルカプタン
のような硫黄化合物が問題であり、その脱臭方法
としては、従来、活性炭、シリカゲル、ゼオライ
ト、サイクロデキトリンなどへの吸着、直火燃
焼、触媒、オゾン、次亜塩素酸、過マンガン酸カ
リウムを用いた酸化、香気成分によるマスキン
グ、化学結合反応による方法などが悪臭源の種類
等に応じて採用されているが、更に消臭剤用成分
としてメチルメルカプタン等の硫黄化合物に対し
て効果のあるものが要望されている。課題を解決するための手段及び作用本発明者らは、メチルメルカプタン等の硫黄化
合物に対して優れた消臭作用を有する消臭物質に
つき種々の検討を行なつた結果、エゾウコギ、ホ
ウノキ（葉）、地骨皮、枸杞及び車前草を極性溶
媒及び／又は非極性溶媒で抽出することによつて
得られる抽出物がメチルメルカプタンに対し高い
消臭効力を有し、このものが工業用消臭剤、家庭
用消臭剤、或いは歯磨やマウスウオツシユ、チユ
ーインガム、キヤンデイ等の口腔用消臭剤の有効
成分として好適に使用し得ることを知見し、本発
明をなしたものである。以下、本発明につき詳しく説明する。本発明に係る消臭物質を製造する場合、その原
料としては、エゾウコギ、ホウノキ（葉）、地骨
皮、枸杞及び車前草を切断、粉末としたものを使
用する。前記原料は、これを水、エチルエーテル、エチ
レンクロライド、ジオキサン、アセトン、エタノ
ール、メタノール、酢酸エチル、プロピレングリ
コール等の極性溶媒、或いはｎ−ヘキサン、石油
エーテル、リグロイン、シクロヘキサン、四塩化
炭素、クロロホルム、ジクロルメタン、１，２−
ジクロルエタン、トルエン、ベンゼン等の非極性
溶媒、又はこれらの混合溶媒で抽出し、これによ
つて得られる抽出物を消臭剤として採取する。上述した方法で得られた消臭剤は、特にメチル
メルカプタンに対し速効的でかつ優れた消臭効果
を有し、メチルメルカプタンの悪臭を有効に制
御、消臭、防止し、従つて食品加工工場、パルプ
工場等で発生する悪臭源に対する工業用消臭剤、
生ゴミ、トイレ等で発生する悪臭源に対する家庭
用消臭剤の有効成分として使用され、また口腔用
消臭剤として歯磨、マウスウオツシユ、トロー
チ、チユーインガム、キヤンデイ等の口腔用組成
物などに口臭防止のための消臭有効成分として配
合され得る。この場合、特に口臭防止に使用する
目的に対しては、水蒸気蒸留処理を行なつて得ら
れるものを使用することが、精油成分が除去さ
れ、従つて匂いが少なくなるため好ましい。なお、本発明消臭物質はそれ単独で消臭剤とし
て使用してもよく、また他の消臭有効成分と組合
せて用いたり、更に通常消臭剤に用いられる成分
を配合してもよく、例えば過ホウ酸ナトリウム、
次亜塩素酸、二酸化マンガン、過マンガン酸塩、
ベンゾキノン、ナフトキノン等の酸化剤、グリオ
キザール、アクロレイン等のアルデヒド類、ケト
ン類、１，２−プロピレンオキサイド、１，２−
ｎ−ブチレンオキサイド等のエポキシ化合物、メ
タクリル酸エステル、マレイン酸誘導体等のα，
β−不飽和化合物、硫酸銅、硫酸亜鉛等の金属
塩、活性炭素、シリカゲル、アルミナ等の吸着剤
などを一緒に配合しても差し支えない。消臭剤の
剤型は、本発明消臭物質を適宜な溶剤に溶解した
溶液状のものであつてもよく、粉末、粒状、ブロ
ツク状等の形態であつてもよい。本発明消臭物質
を口腔用組成物などに配合する場合、その配合量
は全体の0.0001〜50重量％、より望ましくは0.01
〜５重量％とすることが好ましい。この場合、本発明消臭物質は消臭力が高いもの
である上、水蒸気蒸留処理を行なつた場合は精油
成分が除去されているものであるから、原料とす
る植物に由来する特有の香りが殆んどなく、しか
も脱色処理されている場合には色も薄く、口腔用
組成物などに配合した場合においてその使用感を
損なうことがない。なお、本発明消臭物質を口腔用組成物に配合す
る場合、口腔用組成物の成分としてはその種類に
応じた適宜な成分が使用できる。例えば練歯磨の
場合であれば、第２リン酸カルシウム、炭酸カル
シウム、ピロリン酸カルシウム、不溶性メタリン
酸ナトリウム、非晶質シリカ、結晶質シリカ、ア
ルミノシリケート、酸化アルミニウム、水酸化ア
ルミニウム、レジン等の研磨剤（配合量通常20〜
60重量％）、カルボキシメチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、アルギン酸塩、カラゲ
ナン、アラビアガム、ポリビニルアルコール等の
粘結剤（通常0.3〜５重量％）、ポリエチレングリ
コール、ソルビトール、グリセリン、プロピレン
グリコール等の粘稠剤（通常10〜70重量％）、ラ
ウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム、水素添加ココナツツ脂肪酸モノ
グリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ
酢酸ナトリウム、Ｎ−ラウロイルザルコシン酸ナ
トリウム、Ｎ−アシルグルタミン酸塩、シヨ糖脂
肪酸エステル等の発泡剤（通常0.1〜５重量％）、
それにペパーミント、スペアミント等の精油、ｌ
−メントール、カルボン、オイゲノール、アネト
ール等の香料素材などの香料、サツカリンナトリ
ウム、ステビオサイド、ネオヘスペリジルジヒド
ロカルコン、グリチルリチン、ペリラルチン、ｐ
−メトキシシンナミツクアルデヒドなどの甘味
剤、防腐剤などの成分を水と混和し、常法に従つ
て製造する。また、マウスウオツシユ等の口腔洗
浄剤その他においても、製品性状に応じた成分が
適宜配合される。なお、前記口腔用組成物には、上述した消臭物
質等に加えて塩化リゾチーム、デキストラナー
ゼ、溶菌酵素、ムタナーゼ、クロルヘキシジン、
ソルビン酸、アレキシジン、ヒノキチオール、セ
チルピリジニウムクロライド、アルキルグリシ
ン、アルキルジアミノエチルグリシン塩、アラン
トイン、ε−アミノカプロン酸、トラネキサム
酸、アズレン、ビタミンＥ、モノフルオロリン酸
ナトリウム、フツ化ナトリウム、フツ化第１錫、
水溶性第一もしくは第二リン酸塩、第四級アンモ
ニウム化合物、塩化ナトリウムなど有効成分を配
合することもできる。発明の効果而して、本発明の消臭剤によれば、速効的でメ
チルメルカプタンに対し高い消臭効果を有し、
種々消臭剤の消臭有効成分として好適に使用する
ことができると共に、色も薄く、使用上の安全性
も高いので、口腔用の消臭有効成分として非常に
効果的である。以下、実施例によつて、本発明を更に具体的に
説明する。実施例表１に示す各原料30ｇを表１に示す各溶媒300
mlを用いて100℃水浴上にて冷却器をつけ１時間
ずつ３回還流抽出を行ない、得られた抽出液を40
℃、減圧下に乾燥し、ペースト状物ないし粉末を
得た。この抽出物をエタノール、80％エタノー
ル、又は、水のいずれかに溶解し、この溶液１ml
と0.1Mリン酸緩衝液1.5mlを加え、PH7.5に調整し
た。これにメチルメルカプタン1μｇ／mlを含む
10容量％エタノール水溶液0.5ml（メチルメルカ
プタン量500mg）を添加し、直ちにゴム栓をし、
１分間激しく撹拌した。その後、37℃に６分間静
置した後、シリンジにて５mlの空気をゴム栓をを
突き刺して試験管内に注入した。30秒間激しく撹
拌してから同じくシリジンでヘツドスペースから
５ml採取し、直ちにガスクロマトグラフに注入し
て、メチルメルカプタン量を測定した。なお、ガスクロマトグラフとしては日立製作所
製163を使用した。結果を下記計算式により消臭率を算出し、消臭
率とサンプル量を片対数グラフ上にプロツトし、
消臭率100％となるサンプル量（以下、MEDとす
る）を求めた。消臭率＝（１−Ｓ／Ｃ）×100（％）Ｃ；コントロール測定値（有効成分を含まない、
エタノール、80％エタノール又は水のみを用い
た。）Ｓ；サンプルの測定値その結果を表１に示す。

【表】なお、銅クロロフイリンナトリウムのMEDは
3.3mgであつた。また各サンプルのMED量３mlの
溶媒に溶解させ、１cm巾の各形ガラスセルに入
れ、セルの向う側の４号活字が読めるかどうかを
検討した結果、銅クロロフイリンナトリウムは字
の判定ができなかつたが、本発明にかかる抽出物
はいずれもはつきりと字が判読できた。以下、本発明に係る消臭剤を使用例を示す。使用例１練歯磨炭酸カルシウム 50.0％グリセリン 20.0 カラゲナン 0.5 カルボキシメチルセルロース 1.0 ラウリルジエタノールアマイド 1.0 シヨ糖モノラウレート 2.0 香料 1.0 サツカリン 0.1 ホウノキ（葉）のメタノール抽出物 0.15 クロルヘキシジン 0.01 デキストラナーゼ 0.01 水残計 100.0％使用例２練歯磨第２リン酸カルシウム・２水和物 50.0％グリセリン 20.0 カルボキシメチルセルロース 2.0 ソジウムラウリルサルフエート 2.0 香料 1.0 サツカリン 0.1 枸杞の水抽出物 0.2 クロルヘキシジン 0.01 水残計 100.0％使用例３チユーインガムガムベース 20％砂糖 53 グルコース 10 水飴 16.4 香料 0.5 地骨皮のメタノール抽出物 0.1 計 100.0％使用例４チユーインガムガムベース 20％砂糖 55 コーンシロツプ 12 水飴 9.3 香料 0.5 車前草の50％エタノール抽出物 0.2 計 100.0％使用例５液状歯磨ホリアクリル酸ナトリウム 50.0％グリセリン 30.0 香料 0.9 サツカリン 0.1 エゾウコギの水抽出物 0.05 エタノール 3.0 クロルヘキシジン 0.01 リノール酸 0.04 水残計 100.0％使用例６マウスウオツシユエタノール 20.0％香料 1.0 サツカリン 0.05 地骨皮のメタノール抽出物 0.1 和厚朴のメタノール抽出物 0.1 モノフルオロリン酸ナトリウム 0.1 クロルヘキシジン 0.01 ラウリルジエタノールアマイド 0.3 水残計 100.0％

Claims

【特許請求の範囲】

１エゾウコギ、ホウノキ（葉）、地骨皮、枸杞
及び車前草から選ばれる１種又は２種以上を極性
溶媒及び／又は非極性溶媒で抽出して得られる抽
出物を有効成分とする消臭剤。