JPH0366741A - 耐熱性熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

耐熱性熱可塑性樹脂組成物

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JPH0366741A
JPH0366741A JP20293489A JP20293489A JPH0366741A JP H0366741 A JPH0366741 A JP H0366741A JP 20293489 A JP20293489 A JP 20293489A JP 20293489 A JP20293489 A JP 20293489A JP H0366741 A JPH0366741 A JP H0366741A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、成形外観上艶消し性が良好であり、耐候性、
耐衝撃性を有する熱可塑性樹組成物に関する。
〔従来の技術〕
アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン共重合体樹脂
(ABS樹脂)に代表されるゴム強化熱可塑性樹脂は耐
衝撃性を有し、成形加工性が良いため多くの分野で利用
されている。近年、自動車内装部品等の分野では落ちつ
いた高級感を持たせるため、また光の反射による運転へ
の危険性を無くすため、成形品表面が艶消しになったも
ので、かつ耐熱性を有するものが求められている。
一般に熱可塑性樹脂成形品の艶消し方法には、(1)微
細な凹凸をつげた金型を用い、その金型表面を転写して
成形する方法、(2)成形品に艶消し塗料で塗装する方
法、(3)タルク、マイカのような無機物微粒子を熱可
塑性樹脂に混入後成形する方法、(4)架橋された樹脂
微粒子を熱可塑性樹脂に配合後、成形する方法などがあ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記(1)の方法では、金型面に樹脂を完全に密着させ
る必要があるため、成形条件により艶消し状態が大きく
変化し、また金型の摩耗が激しく補修するのにコストが
かかる。(2)の方法では塗料の費用及び塗装のための
工程が新たに必要となる。(3)及び(4)の方法では
、良好な艶消しを得るためにはかなりの量の微粒子を樹
脂に添加する必要があり、そのため衝撃強度の低下が著
しくなるという問題を有しているのが現状である。
〔課題を解決するための手段〕
前記の問題点をかんがみ、本発明者らは鋭意検討を行っ
た結果、特定の方法で衝撃強度発現に適当な粒径まで肥
大化されたゴム状共重合体により強化されたゴム変性熱
可塑性樹脂と、特定の方法で動的加硫を施した不飽和ニ
トリル−共役ジエン系ゴム状共重合体を必須成分とする
ゴム変性熱可塑性樹脂及び耐熱性の硬質熱可塑性樹脂を
配合することにより、艶消しが良好でかつ耐熱性・耐衝
撃性に優れた熱可塑性樹脂組成物が得られることを見出
した。
本発明は、 (1)共役ジエン系ゴム状共重合体(A〕ラテックスの
固形分100重量部に対し、酸基含有共重合体〔B〕ラ
テックスを固形分で0.1〜5重量部添加することによ
り、共役ジエン系ゴム状共重合体〔A〕 ラテックスを
平均粒子径0.15〜0.45μmにまで肥大化させ、
さらにこの肥大化ゴム状共重合体(C)ラテックス45
〜70重量部(固形分で)の存在下で、芳香族ビニル化
合物60〜90重量%、不飽和ニトリル化合物10〜4
0重量%及びこれらと共重合可能々単量体30〜0重量
%からなる単量体混合物55〜60重量部を乳化重合さ
せてなるグラフト共重合体〔935〜40重量部と、 C[I)不飽和二) IJルー共役ジエン系ゴム状共重
合体を少にくとも10重量%含むゴム成分5〜40重量
部と熱可塑性樹脂IJ) 95〜60重量部とをゴム成
分の架橋剤の存在下で加熱混練することにより動的加硫
を施したゴム変性熱可塑性樹脂〔F〕5〜30重量部と
、 CI[I]耐熱性の硬質熱可塑性樹脂(o) 90〜4
0重量部とからなる耐熱性熱可塑性樹脂組成物である。
本発明に用いられる共役ジエン系ゴム状共重合体(A)
ラテックスとしては、ポリブタジェンゴム、スチレン−
ブタジェン共重合体、アクリロニトリル−ブタジェン共
重合体等が挙げられる。ポリブタジェンゴムラテックス
を用いることが好ましい。共役ジエン系ゴム状共重合体
〔A〕ラテックスは、公知の乳化重合法で得ることがで
き、その粒子径は0.03〜0.20μ卵特に0゜05
〜0.15μmの範囲が好ましい。この範囲外では、重
合速度や重合温度の制御が困難になり、後工程である肥
大化時に希望する粒子径とならず重合系が不安定になり
、最終組成物の耐衝撃性や外観が低下するなどのおそれ
がある。
共役ジエン系ゴム状共重合体〔A〕ラテックスの肥大化
に用いられる酸基含有共重合体CB)とは、アクリル酸
、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸
、ケイヒ酸、ソルビン酸及びp−スチレンスルホン酸の
中から選ばれた少々くとも1種の不飽和酸単量体3〜4
0重量%、アルキル基の炭素数が1〜12の少なくとも
1種のアクリル酸アルキルエステル97〜65重量%及
びその他の共重合可能な単量体0〜40重量%からなる
共重合体である。その他の共重合可能々単量体としては
、例えばメチルメタクリレート等のメタクリル酸エステ
ル、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン誘導体
、アクリロニトリル等の単量体が挙げられる。
前記の不飽和酸単量体は3〜40重量%が用いられる。
3重量%未満では肥大化能力が小さく、また40重量%
を越えると逆に肥大化能力が強すぎて、1μmを越える
過大な粒子を生成させるために好ましくない。
また、不飽和酸単量体の最適含量は、用いるアクリレー
トの親水性の度合によって変り、アクリレートの親水性
が高い場合には、不飽和酸単量体の量が少ない領域で肥
大化の効果が生じる反面、不飽和酸単量体の量が多くな
るとラテックス状態が破壊されるので好ましくない。逆
に、アクリレートの親水性が低い場合には、不飽和酸単
量体の量の低い領域では肥大化の効果が少なく、不飽和
酸単量体の量がある程度より多くならないと効果がでて
こない。例えば、親水性の高いアクリレートであるメチ
ルアクリレートやエチルアクリレートの場合には不飽和
酸単量体の量が5〜10重量%の場合に最適であるのに
対し、アルキル基の炭素数が4以上の疎水性アルキルア
クリレートであるブチルアクリレートや2−エチルへキ
シルアクリレートの場合は不飽和酸単量体の量が10〜
20重量%の場合に最適となる。
本発明に用いられる酸基含有共重合体〔B〕 ラテック
スは、前記組成の単量体混合物を一括で仕込む方法、あ
るいは連続的に添加する方法で重合させることができる
。さらには、単量体混合物のうち、まずその5〜90重
量%でかつ前記不飽和酸を含まない部分を重合させた後
、上記不飽和酸を含む単量体の残部95〜10重量%を
新たな粒子を生成させることなく引続き重合させること
によって、すなわち、2段階以上の重合によって2層以
上の多層構造を有するラテックスを得ることもできる。
酸基含有共重合体CB)ラテックスの添加量は、ポリマ
ー固型分として共役ジエン系ゴム状共重合体(A) 1
00重量部当り0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜
3重量部である。0.1重量部より少々いと目的とする
粒径にまで肥大化することができず、5重量部より多い
場合も、肥大化効果が飽和して肥大化粒子径が最大値か
ら減少する領域となり、粒子径が小さくなり過ぎたり、
場合によっては肥大化操作時に凝集するおそれがある。
また肥大化操作を行う際、共役ジエン系ゴム状共重合体
〔A〕ラテックスのpHは7以上であることが好ましい
。pH値が酸性側にある場合には、酸基含有共重合体(
BEラテックスを添加しても肥大化効果が少々く、目的
の組成物を有利に製造することができない場合がある。
前記、肥大化操作法により得られる肥大化ゴム状共重合
体〔C〕ラテックスの平均粒子径は0゜15〜0.45
μm、特に0.25〜0.4μmの範囲が好ましい。こ
の範囲外では、衝撃強度発現性が乏しくなったり、成形
加工性が低下するなどの問題が生じる。
肥大化ゴム状共重合体〔C〕ラテックス45〜70重量
部(固形分で)の存在下で、芳香族ビニル化合物60〜
90重量%、不飽和二) IJル化合物10〜40重量
%及びこれらと共重合可能な単量体30〜0重量%から
なる単量体混合物55〜60重量部を乳化グラフト重合
させることによりグラフト共重合体〔D〕が得られる。
芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルス
チレン、O−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2
.4−)メチルスチレン、p−三級7’チルスチレン、
ハロゲン化スチレン、p−エチルスチレン並びにこれら
の2種以上の混合物が挙げられる。不飽和ニトリル化合
物としてはアクリロニトリル、メタクリロニトリル、エ
タクリロニトリル、フマロニトリル等、並びにこれらの
2種以上の混合物が挙げられる。さらに、共重合可能な
単量体としては、メタクリル酸、アクリル酸等の不飽和
カルボン酸化合物、メタクリル酸メチル、アクリル酸ブ
チル、酢酸ビニル等の不飽和エステル化合物、N−フェ
ニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマ
レイミド化合物等並びにこれらの2種以上の混合物が挙
げられる。
乳化グラフト重合に用いられる単量体混合物は55〜3
0重量部、肥大化ゴム状共重合体〔C〕は45〜70重
量部の範囲である。〔C〕が45重量部未満の場合は、
最終組成物の耐衝撃性を高めるためにクラフト共重合体
〔DJの割合を高くする必要が生じ、その結果、他の樹
脂組成物の割合が低くなり、艶消し性、耐熱性等の性能
が低下する。また、〔C〕が70重量部より多いとグラ
フト重合後に行われる凝固で生成する樹脂粉体が粗くな
り、生産上困難を伴う。
グラフト重合に際しては、乳化剤を追加して安定に重合
させることが好ましい。通常の乳化重合に用いられる乳
化剤であれば特に制限はなく、ロジン酸カリウム、オレ
イン酸カリウム、アルケニルコハク酸ジカリウム、ドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム等、並びにこれらの
混合物が用いられる。
本発明に用いられるゴム変性熱可塑性樹脂〔F〕中のゴ
ム成分としては、不飽和ニトリル−共役ジエン系ゴム状
共重合体が必須成分であり、不飽和ニトリル10〜50
重量%と共役ジエン90〜50重量%の共重合体が好ま
しい。不飽和ニトリルとしてはアクリロニトリル、メタ
クリロニトリルにとが、共役ジエンとしては1,3−ブ
タジェン、2,6−シメチルブタジエン、イソプレン、
1,3−ペンタジェンなどが挙げられる。
また、共役ジエンの1部を、芳香族ビニル化合物、不飽
和カルボン酸化合物、不飽和エステル化合物等の共重合
可能な他の単量体で置換することもできる。
本発明に用いられる不飽和ニトリル−共役ジエン系重合
体ゴムと併用される他のゴムとしては硫黄加硫系や有機
過酸化物加硫系等のゴム工業で常用される架橋剤で架橋
できるゴムであればよく、ポリブタジェンゴム、スチレ
ン−ブタジェン共重合ゴム(ランダム、ブロック)、天
然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリクロロプレンゴムな
どの共役ジエン系重合体ゴム及びその水素化物、EPD
Mなヒ゛が挙げられる。不飽和ニトリル−共役ジエン系
重合体ゴムと上記の他のゴムとを併用する場合には、混
合ゴム中の不飽和ニトリル−共役ジエン系重合体ゴムの
割合は少なくとも10重量%であり、10重量%未満で
は艶消し性は改善されない。好ましくは20重量%以上
である。
本発明のゴム変性熱可垂性樹脂〔F〕は、ゴム成分5〜
40重量部と熱可塑性樹脂〔E:395〜60重量部と
を溶融混合させた後、ゴム成分の架橋剤を添加し、両成
分の溶融混合を進めると同時にゴム成分を架橋させるい
わゆる動的加硫によって製造されたものが適している。
熱可塑性樹脂〔E〕としてはアクリロニトリル−スチレ
ン共重合体、アクリロニトリル−α−メチルスチレン共
重合体やこれら共重合体に第6成分としてN−フェニル
マレイミドやN−シクロヘキシルマレイミド等を共重合
させたもの等が挙げられ、アクリロニトリル−スチレン
共重合体が好ましい。
本発明に用いられる加硫剤は、ゴム成分が加硫するもの
であれば特に制限されない。通常、硫黄及び/又は硫黄
供与性化合物(例えばテトラメチルチウラムダイサルフ
ァイド、テトラメチルチウラムダイサルファイドなどの
チウラム系化合物、モー7オリンダイサルフアイドなど
のモーフォリン系化合物など)と酸化亜鉛、酸化マグネ
シウム、ステアリン酸亜鉛などの加硫助剤、ステアリン
酸加硫促進剤、例えば、ジンエニルグアニジンなどのグ
アニジン系化合物、メルカプトベンゾチアゾール、ベン
ゾチアジルダイサルファイド、シクロヘキシルベンゾチ
アジルスルフェンアミドなどのチアゾール系化合物、テ
トラメチルチウラムモノサルファイド、テトラメチルチ
ウラムダイサルファイドなどのチウラム系化合物などを
用いる硫黄加硫系、ジク□ルバーオキサイド、2,5−
ジメチル−2,5−ジー(1,−ブチルパーオキシ)−
ヘキサン、2.5−ジメチル−2,5−ジー(t−ブチ
ルパーオキシ)−ヘキシン−3,1,6−ビス(t−ブ
チルパーオキシ−イソプロビル)ベンゼンなどの有機過
酸化物加硫系などが用いられる。
動的加硫における温度、時間等の条件は使用するゴム成
分、熱可塑性樹脂、架橋剤等により異なるが、通常15
0〜230℃、5〜10分の条件で行われる。
本発明に用いられる耐熱性の硬質熱可塑性樹脂〔G〕は
グラフト共重合体〔D〕及びゴム変性熱可塑性樹脂〔F
〕と相溶可能であれば粋に制限はないが、アクリロニト
リル10〜40重量%、スチレン及び/又はα−メチル
スチレン85〜60重量%、マレイミド化合物5〜40
重量%、及びこれらと共重合可能な単量体60〜10重
量%からなる共重合体、もしくはアクリロニトリル10
〜40]ii%、α−メチルスチレン85〜30重量%
、及びこれらと共重合可能な単量体30〜0重量%から
なる共重合体が好ましい。これらマレイミド化合物ある
いはα−メチルスチレンを必須成分とする共重合体を使
用した場合は、これらの成分を含まない硬質熱可塑性樹
脂例えばアクリロニトリル−スチレン共重合体(As樹
脂)を使用した場合に比べ、同量のゴム変性熱可塑性樹
脂(F)を添加して発現する艶消しレベルが高くなる。
しかしながら、マレイミド系あるいはα−メチルスチレ
ン系共重合体の使用に際し、両者を併用したり、最終組
成物の成形加工性や衝撃強度等の物性の向上を目的とし
て、一部なAs樹脂、ポリカーボネート樹脂、PMMA
樹脂等の熱可塑性樹脂で置き換えて使用してもよい。
マレイミド化合物としては、マレイミド、マレイミドの
窒素原子に結合する水素を炭素数が1〜12のアルキル
基で置換したN−アルキルマレイミド類、N−フェニル
マレイミド及びN−フェニルマレイミドのベンセン核の
水素の1個以上を炭素数1〜乙のアルキル基、ノ・ロゲ
ン、炭素数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、カルボ
キシル基、ニトロ基、アミノ基、水酸基の群より選ばれ
る1種以上の置換基を有する置換N−フェニルマレイ□
ド誘導体等が例示され、1種又は2種以上のマレイミド
化合物を用いることができる。N−フェニルマレイミド
、N−シクロヘキシルマレイミドを用いることが好まし
い。
また、共重合可能な単量体としては、メタクリル酸、ア
クリル酸等の不飽和カルボン酸化合物、メタクリル酸メ
チル、アクリル酸ブチル、酢酸ビニル等の不飽和エステ
ル化合物、スチレン、α−メチルスチレン以外の芳香族
ビニル化合物、アクリロニトリル以外の不飽和ニトリル
化合物、ピリジン類等が例示され、これらを2種以上を
用いることもできる。
耐熱性硬質熱可塑性樹脂は、一般に乳化重合法で製造さ
れるが、懸濁重合法、バルク重合法で製造されたもので
もよい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、グラフト共重合体〔9
15〜40重量部、ゴム変性熱可塑性樹脂〔F〕5〜6
0重量部及び耐熱性の硬質熱可塑性樹脂〔0390〜4
0重量部からなる混合物をミキシングロール、スクリュ
ー式押出機等を用いて溶融混練することにより得られる
。この際、必要に応じて安定剤、滑剤、可塑剤、染料、
顔料、充填剤等を添加することができる。
ここで、グラフト共重合体〔D〕は5〜40重量部の範
囲であり、5重量部未満では衝撃強度の発現性が乏しく
なり、40重量部を超えると成形加工性が低下する。ま
た、ゴム変性熱可塑性樹脂CF)は5〜60重量部であ
り、5重量部未満では満足な艶消し表面が得られず、6
0重量部より多くしても艶消しレベルの向上はみられず
、成形加工性及び表面外観が悪くなる。
本発明の樹脂組成物において、ゴム変性熱可塑性樹脂〔
F〕は艶消し剤として機能するが、これと併用して他の
艶消し剤、例えば特開昭61−255919号、特開昭
62−48709号公報に記載のグラフト共重合体等を
用いることもできる。
(実施例〕 以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、
本発明はこれら実施例によって何ら制限されるものでは
ない。なお、実施例中の部数は特に指示のないかぎり重
量部を表わし、また、評価は下記の方法によった。
(1)アイゾツト衝撃強度(Iz ) ASTMD−256(単位kg−cm/cm )により
測定した。
(2)メルトフローインデックス(MI)東洋ボールド
ウィン社製、メルトインデクサ−により、220°C1
荷重10kgの条件下で測定した。
(3)ロックウェル硬度(R) AST)JD−7ss (Rスケール)に従い測定した
(4)ビカット軟化温度(VST ) ISOR−506(単位”C)に従い測定した。
(荷重5kg) (5)光沢度 スガ試験機社製、デジタル変角光沢針(入射角60°)
により測定した。
(6)ラテックス粒子径 大塊電子社製、動的光散乱粒径分布測定装置(散乱角9
Q0)による測定並びに凍結乾燥したラテックスの電子
顕微鏡観察により測定した。
酸基含有共重合体ラテックス〔B〕の製造ニオレイン酸
カリウム2.5部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウ
ム1部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート
0.3部長ヒ脱イオン水200部からなる混合物を、重
合容器内に仕込み窒素置換後、70℃にて第1表に示す
単量体混合物及びクメンハイドロパーオキサイド0.1
部からなる組成物を2時間かげて滴下し重合させた。次
いで1時間攪拌を継続させることにより、モノマー転化
率97%以上の共重合体ラテックスを得た。
第  1  表 肥大化操作: ポリブタジェンゴムラテックス(ラテックスの平均粒子
径0.08μm、固形分40重量%)250部に対し第
2表に示す量の酸基含有共重合体ラテックスを加え、5
0℃で30分間攪拌するO 第  2  表 傘酸基含有共重合体ラテックス(2,5部)とポウ硝(
1,0部)を併用して肥大化粒径を大きくした。
グラフト共重合体(D−1〕の製造: 肥大化ゴム状共重合体(C−1)の固形分60部を含む
ラテックスを重合容器に入れ肥大化操作を行った。この
重合容器に、脱イオン水110部、デキストロース0.
3部、硫酸第1鉄0.005部、ビロリン酸ナトリウム
0.2部、アルケニルコハク酸ジカリウム1部及び水酸
化ナトリウム0.05部を加え、内温を60℃に昇温し
た後、アクリロニトリル10部、スチレン30部、t−
ドデシルメルカプタン0.2部及びクメン/Sイドロバ
−オキサイド0.2部からなる混合物を2時間かけて滴
下投入し重合をさせた。重合発熱によるピークが現われ
てからさらに1時間攪拌することにより重合を完結させ
た。ポリマー重量より求めた七ノマー転化率は96.9
%であった。得られた重合体ラテックスは0.25%硫
酸水溶液に投入し、90°Cにおいて5分間加熱して凝
固させ、洗浄・脱水後乾燥させることにより、白色粉末
のグラフト共重合体(p−11を得た。
グラフト共重合体[+−2:lの製造:肥大化ゴム状共
重合体〔C−2〕のラテックスを用い、アルケニルコノ
・り酸ジカリウムを2部にした以外は、CD−1)の製
造と同様に行った。
七ノマー転化率は97.3%であった。
耐熱性硬質熱可塑性樹脂(o−1)の製造二重合反応器
内にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2部、ナト
リウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.5部、エ
チレンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム塩0.05部、
硫酸第1鉄o、 o o s部及び脱イオン水250部
からなる混合物を仕込み、60℃に昇温した後、アクリ
ロニトリル20部、スチレン60部、N−フェニルマレ
イミド20部、t−ドデシルメルカプタン0.15部、
クメンハイドロパーオキサイド0゜3部からなる組成物
を2時間中かけて滴下投入し重合させた。その後80℃
で1時間攪拌すると、モノマー転化率9′11%で共重
合体ラテックスが得られた。5%硫酸マグネシウム水溶
液に投入後、100℃で60分間凝固した後、洗浄、脱
水、乾燥させることにより白色粉末の耐熱性硬質熱可塑
性樹脂CG−llが得られた。
耐熱性硬質熱可塑性樹脂(a−2:lの製造二重合反応
器内に、オレイン酸カリウム3部、デキストロース0.
5部、ピロリン酸ナトリウム0.5部、硫酸第1鉄0.
005部、脱イオン水200部及びアクリロニトリル1
0部、α−メチルスチレン75部、t−ドデシルメルカ
プタン0.1部を仕込み60℃に昇温した。クメンハイ
ドロパーオキサイド0.5部を投入後、アクリロニトリ
ル15部を2時間かげて滴下しながら重合させた。滴下
終了後、80℃に2時間攪拌すると、モノマー転化率9
4.6%の共重合体ラテックスが得られた。5%硫酸マ
グネシウム水溶液に投入し、100℃にて30分間凝固
した後、洗浄、脱水、乾燥させることにより、白色粉末
の耐熱性硬質熱可塑性樹脂(o−2)が得られた。
硬質熱可塑性樹脂(:G−3)の製造:真空脱気及び窒
素置換したオートクレーブ内に、脱イオン水120部、
ポリビニルアルコール−90部及びオレイン酸カリウム
0.003部を仕込み攪拌混合した後、アクリロニトリ
ル25部、スチレン75部、アゾビスイソブチロニトリ
ル0.2部及びt−ドデシルメルカプタン0.4部から
なる混合物を仕込み懸濁状態とした。80℃にて4時間
懸濁重合させた後、さらに10の 0°Cにて1時間攪拌すると、98.1%収率でア^ クリロニトリル−スチレン共重合体が得られた。
洗浄・脱水後、乾燥させることによりビーズ状の硬質熱
可塑性樹脂CG−x〕が得られた。
樹脂組成物の製造ニ ゲラフト共重合体〔D〕、ゴム変性熱可塑性樹脂〔F〕
及び耐熱性硬質熱可塑性樹脂〔G〕等を第3表の割合に
し配合し、ここに抗酸化剤(マークAO20/マークP
EP24;アデカアーガス化学製品)0.210.2部
及び金属石ケン0,5部を添加し、ヘンシェルミキサー
にて混合した。次いでスクリュー式押出機PCM−30
(池貝鉄工社製)を用い、260℃、600羽にて溶融
混練した後ペレット化した。このペレットを射出成形機
sAv−goA(山域精機製作新製)を用い260℃に
て各種試片を成形し評価に使用した。
なおゴム変性熱可塑性樹脂CF)として、日本ゼオン社
製TMA−202(NBR含有ゴム成分とAS樹脂との
動的加硫物)を使用した。またポリカーボネート樹脂(
o−43として三菱化成工業社製ノバレツクス■703
3Aを使用した。
第6表の実施例1及び2に示すように、本発明の樹脂組
成物は、艶消し性が高く、耐熱性、耐衝撃性に優れてい
ることがわかる。比較例1より本発明で限定するラテッ
クスの平均粒子径範囲よりも大きく肥大化させたゴム状
共重合体〔C〕を使用したものでは衝撃強度発現性が劣
ることがわかる。比較例2〜5より、グラフト共重合体
CD)あるいはゴム変性熱可塑性樹脂〔F〕を多く配合
すると、成形加工性が悪くなり表面硬度が低下すること
がわかる。また、D成分が少ないと衝撃強度発現性が劣
り、F成分が少ないと艶消し性が劣ることになる。実施
例3又は4に示すように、耐熱性硬質熱可塑性樹脂〔G
〕の一部とAs樹脂あるいはポリカーボネート樹脂で置
き換えることにより、成形加工性又は衝撃強度発現性が
向上する。硬質熱可塑性樹脂〔G〕としてAs樹脂を使
用した参考例2でも艶消しの熱可塑性樹脂組成物は得ら
れるが、マレイミド系共重合体(実施例1)あるいはα
−メチルスチレン系共重合体(実施例2)の使用例の方
が、同じゴム変性熱可塑性樹脂〔F〕の添加量で発現さ
れる艶消しレベルは高くなっている。
〔発明の効果〕 本発明の熱可塑性樹脂組成物は、車輌内装品等で要求さ
れている艶消し性に優れ、耐熱性及び耐衝撃性が高い。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、〔 I 〕共役ジエン系ゴム状共重合体〔A〕ラテッ
    クスの固形分100重量部に対し、酸基含有共重合体〔
    B〕ラテックスを固形分で0.1〜5重量部添加するこ
    とにより、共役ジエン系ゴム状共重合体〔A〕ラテック
    スを平均粒子径0.15〜0.45μmにまで肥大化さ
    せ、さらにこの肥大化ゴム状共重合体〔C〕ラテックス
    45〜70重量部(固形分で)の存在下で、芳香族ビニ
    ル化合物60〜90重量%、不飽和ニトリル化合物10
    〜40重量%及びこれらと共重合可能な単量体30〜0
    重量%からなる単量体混合物55〜30重量部を乳化重
    合させてなるグラフト共重合体〔D〕5〜40重量部と
    、 〔II〕不飽和ニトリル−共役ジエン系ゴム状共重合体を
    少なくとも10重量%含むゴム成分5〜40重量部と熱
    可塑性樹脂〔E〕95〜60重量部とをゴム成分の架橋
    剤の存在下で加熱混練することにより動的加硫を施した
    ゴム変性熱可塑性樹脂〔F〕5〜30重量部と、 〔III〕耐熱性の硬質熱可塑性樹脂〔G〕90〜40重
    量部とからなる耐熱性熱可塑性樹脂組成物。 2、耐熱性の硬質熱可塑性樹脂〔G〕がアクリロニトリ
    ル10〜40重量%、スチレン及び/又はα−メチルス
    チレン85〜30重量%、マレイミド化合物5〜40重
    量%、及びこれらと共重合可能な単量体30〜0重量%
    からなる共重合体である第1請求項記載の樹脂組成物。 3、耐熱性の硬質熱可塑性樹脂〔G〕がアクリロニトリ
    ル10〜40重量%、α−メチルスチレン90〜60重
    量%及びこれらと共重合可能な単量体30〜0重量%か
    らなる共重合体である第1請求項記載の樹脂組成物。
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EP0700971A3 (en) * 1994-09-12 1996-07-17 Gen Electric Polycarbonate mixture for casting objects with low gloss
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