JPH036644B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はコイルとコンデンサを有するデイレー
ラインやLCフイルタなどのLC複合部品に係り、
同軸ボビン上の複数の巻線溝にコイルを巻回し、
この巻線溝間の鍔部にコンデンサを収納する凹部
を設け、チツプコンデンサの使用を可能とし、組
立性の向上を図ろうとするものである。

従来におけるこの種のLC複合部品としては、
第３図、第４図に示すように同軸ボビン１３の巻
線溝１６にコイル１８を間回し、この同軸ボビン
１３の鍔１５にコンデンサ挿入穴２１と立設した
端子ピン１９を設け、上記コンデンサ挿入穴２１
にコンデンサ２０を挿入し、コンデンサ２０のリ
ード線１４をリード線溝１７を通して引出して端
子ピン１９に巻付けることにより構成されてい
た。

この構成によるものは、コンデンサ挿入穴２１
にリード線１４を有するコンデンサ２０を挿入し
端子ピン１９に巻付けているため、自動組立てす
ることが困難となり、生産性に乏しく、しかもチ
ツプコンデンサを用いることもできず、小形化を
図ることも困難であるといつた欠点があつた。

本発明は以上のような従来の欠点を除去し、チ
ツプコンデンサを用い、コイルのリード線がコン
デンサの端面を通過して端子ピンへ接続されるこ
とによつてコンデンサの保持が図れ、半田付けに
よる接続作業を容易にするLC複合部品に関する
ものである。

以下、本発明の実施例を図面第１図、第２図に
より説明する。

１は合成樹脂によつて複数個の鍔２を等間隔に
設けてこの鍔２間に巻線溝３を複数個形成した同
軸ボビンであり、この同軸ボビン１の各巻線溝３
にはコイル４が巻回されている。また、上記鍔２
の上面には凹部５が設けられ、この凹部５の両端
部には端子ピン６が上方で突出するように植設さ
れている。この端子ピン６の植設された凹部５に
はこの凹部５より上部が突出するチツプコンデン
サ７が収納され、このチツプコンデンサ７はコイ
ル４のリード線８を端子ピン６に接続することに
よつて、チツプコンデンサ７の上面をリード線８
で押えられる形となり、このリード線８でチツプ
コンデンサ７の仮固定を実現している。

このリード線８と端子ピン６の巻付部およびチ
ツプコンデンサ７と端子ピン６とは半田デイツプ
などによつて半田付けされるが上記リード線８に
よるチツプコンデンサ７の仮固定は半田デイツプ
時に凹部５からチツプコンデンサ７が脱落しない
ことになる。

このようにコイル４、チツプコンデンサ７を組
込んだ同軸ボビン１には合成樹脂や金属などによ
つて構成されるケース９が被せられる。

このケース９の両側内面には係止突条１０が設
けられ、この係止突条１０が同軸ボビン１の両端
の鍔２の上面に当接し、ケース９の天井面と端子
ピン６とが接触しないように位置決めされ、数個
の鍔２の正面および背面に設けた水平方向の溝１
１にケース９の正面および背面に設けた内方に突
出する係合突条１２をはめこんで同軸ボビン１と
ケース９を結合している。

以上のような構成とすることによつて本発明の
LC複合部品は、チツプコンデンサを用いること
ができ、このチツプコンデンサの固定も鍔の凹部
に収納しているため安全かつ強固となり、その上
コイルのリード線によつてチツプコンデンサを凹
部に仮固定しているため、端子ピンとチツプコン
デンサ、端子ピンとリード線の半田接続がデイツ
プ方式によつて同時に行えることになり、組立て
における作業性の大幅な向上が図れ、コストの低
減化および小形化が図れることになり、実用的価
値の大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のLC複合部品の一実施例を示
す一部切欠斜視図、第２図は同要部のケースを除
いた状態の正面図、第３図は従来のLC複合部品
の要部断面正面図、第４図は同要部断面平面図で
ある。 １……同軸ボビン、２……鍔、３……巻線溝、
４……コイル、５……凹部、６……端子ピン、７
……チツプコンデンサ、８……リード線、９……
ケース、１０……係止突条、１１……溝、１２…
…係合突条。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 複数個の鍔によつて複数個の巻線溝を形成し
   た同軸ボビンを備え、この同軸ボビンの各巻線溝
   にコイルを設け、上記鍔に設けた凹部に端子ピン
   を植設するとともにこの凹部より一部突出するよ
   うにチツプコンデンサを収納し、このチツプコン
   デンサの突出端面を押圧するようにコイルのリー
   ド線を端子ピンに配線し、端子ピンとチツプコン
   デンサ、端子ピンとリード線を半田により接続し
   てなるLC複合部品。