JPH0362792B2 - - Google Patents

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JPH0362792B2
JPH0362792B2 JP60078981A JP7898185A JPH0362792B2 JP H0362792 B2 JPH0362792 B2 JP H0362792B2 JP 60078981 A JP60078981 A JP 60078981A JP 7898185 A JP7898185 A JP 7898185A JP H0362792 B2 JPH0362792 B2 JP H0362792B2
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JP
Japan
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carbon
discharge
fluorine
plasma
resin
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JP60078981A
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JPS61238961A (ja
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Hidekazu Kasai
Sachiko Okazaki
Teruhisa Kondo
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Toyo Tanso Co Ltd
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Toyo Tanso Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、金属、金属酸化物、セラミツクス、
プラスチツク等からなる基材を、フツ素−炭素結
合を含む化合物薄膜を形成させることによる基材
表面の改質方法に関する。
従来の技術及びその問題点 金属、金属酸化物、セラミツクス、プラスチツ
ク等からなる基材表面に、含フツ素化合物の薄膜
を形成させて、耐薬品性、疏水性、耐摩耗性、潤
滑性等を付与する方法は公知である。このような
方法としては、一般に、テトラフルオロエチレン
を湿式塗布する方法が広く行なわれているが、テ
トラフルオロエチレンは高価であり、また金属、
セラミツクス等の物質上では、テトラフルオロエ
チレン自体が低表面エネルギーであるために密着
性に優れた皮膜を形成させることが困難であり、
使用中に剥離流出して、その機能が低下するとい
う問題がある。
また、フツ素気体中での化学的処理方法によ
り、金属表面上にフツ化炭素を形成する方法も研
究されているが、フツ素気体が危険であることに
加えて、処理条件も複雑であり、実用には適さな
い。
また、金属、セラミツクス等を直接フツ素プラ
ズマガスによつて処理する場合には、金属やセラ
ミツクスは、炭素を微量しか含有しないため、フ
ツ化炭素化合物を形成させることはできず、特に
金属を直接含フツ素プラズマガスで処理する場合
には、金属の表面は、フツ化金属となつて親水性
でもろくなり、金属を保護するという役割をはた
すことはできない。
問題点を解決するための手段 本発明者は、金属、金属酸化物、セラミツク
ス、プラスチツクス等の表面にフツ素−炭素結合
を有する化合物の強固な薄膜を形成させて、疏水
性、潤滑性、耐摩耗性、耐薬品性等を付与するこ
とを目的に鋭意研究を重ねた結果、金属、セラミ
ツクス、プラスチツクス等の基材上に炭素含有膜
を形成させ、次いで、六フツ化硫黄の存在下にお
いて放電により発生する含フツ素プラズマガスと
該炭素含有膜とを接触させることによつて、基材
上に均一かつ強固にフツ素−炭素結合を有する化
合物の薄膜を形成できることを見出した。
即ち、本発明は、基材上に放電プラズマ法、物
理蒸着法及び化学蒸着法の少なくとも1種の方法
で炭素含有膜を形成させた後、六フツ化硫黄の存
在下において放電により発生する含フツ素プラズ
マガスと、該炭素含有膜とを接触させることを特
徴とする基材表面の改質方法に係る。
本発明では、基材としては、特に制限はない
が、例えば金属、金属酸化物、セラミツクス、プ
ラスチツクス等を用いることができる。これらの
基材の種類は、特に限定されるものではないが、
金属として、例えば銅、鉄、ニツケル、アルミニ
ウム、クロム、タングステン、錫、亜鉛、ケイ
素、マンガン、チタン、インジウム等を含む金属
単体全般、これらの合金等を挙げることができ
る。金属酸化物としては、上記金属の酸化物を例
示できる。また、セラミツクスとしては、ケイ酸
塩ガラス、石英ガラス、ホウ酸塩ガラス、リン酸
塩ガラス等のガラス類、アルミナセメント、ポル
トランドセメント、マグネシアセメント等のセメ
ント類、マグネシア、ジルコン、アルミナ、酸化
チタン、炭化ケイ素、チツ化ケイ素等を挙げるこ
とができる。プラスチツクスとしても特に制限は
なく、広く各種のものが使用でき、例えば、ポリ
エチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアセタ
ール樹脂、アクリル樹脂、ナイロン樹脂、セルロ
ース樹脂、ポリカーボネート樹脂、フエノキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ジア
リルフタレート樹脂、フエノールホルムアルデヒ
ド樹脂、尿素樹脂、メラミン・アルデヒド樹脂、
エポキシ樹脂、フラン樹脂、キシレン樹脂、シリ
コーン樹脂、ポリスチレン樹脂、ビニール樹脂、
アルキド樹脂、塩素化ポリエーテル樹脂等を挙げ
ることができる。
基材の形状は、特に限定されず、丸棒状、角柱
状、板状等任意の形状とすることができる。
本発明では、まず、基材上に炭素含有膜を形成
させる。炭素含有膜を形成させる方法としては、
密着性よく、基材上に炭素含有膜を形成できる方
法であることが必要であり、放電プラズマ法、物
理蒸着法及び化学蒸着法の少なくとも1つの方法
で行う。これらの方法は、単独で行なつてもよ
く、2つ以上の方法を併用することもできる。放
電プラズマ法としては、CH4、C2H4、C2H6
C3H8、C4H10等を炭素源として、公知の放電プ
ラズマ法で行えばよく、必要に応じてN2、Ar、
He等の不活性ガスを混合して、放電電圧の調節
等を行つてもよいし、形成膜の性能、基材との接
合性能等をあげるため水素やときに酸素などを混
合してもよい。処理条件は、基材の種類や炭素含
有膜の性質に応じて適宜決定すればよく、ガス
圧、ガス流量、電力、電源周波数、基板温度、放
電のON、OFFの繰り返し等を調節することによ
つて所望する炭素含有膜を得ることができる。
物理蒸着法及び化学蒸着法としては活性炭、黒
鉛、無定形炭素粉等の炭素源を用いて、常法に従
つて炭素含有膜を形成させる方法でよい。
放電プラズマ法、物理蒸着法又は化学蒸着法に
よれば、密着性が良好であつて、膜厚の薄い炭素
含有膜を形成させることができる。このため、塗
布による炭素含有膜と比較して、基材との膨張係
数の相違による炭素含有膜の剥離が少なくなる。
また塗布による方法では、塗布剤中に含まれる分
散剤や浴剤等の残留物によつてフツ素−炭素結合
を有する化合物の生成がさまたげられるという欠
点があるが、本発明方法では、不純成分の混入が
なく、フツ素−炭素結合の形成はさまたげられな
い。
基材上に炭素含有膜を形成させた後は、六フツ
化硫黄(SF6)の存在下において放電により発生
する含フツ素プラズマガスを、基材上に形成した
炭素含有膜に接触させることによつて、基材上に
フツ素−炭素結合を有する化合物の薄膜を形成さ
せることができる。
尚、放電電圧の調整等の目的で、六フツ化硫黄
に不活性ガス、例えばN2、Ar、He等のガスを添
加することもでき、また、形成膜の性能、基材と
の接合性能等をあげるために水素やときに酸素な
どを混合してもよい。
本発明方法では、従来の放電プラズマ法による
フツ化黒鉛の製造において、フツ素原料として使
用されている取扱いに危険を伴うフツ素分子気体
を使用しないので安全性の点において有利であ
る。
本発明で用いられるプラズマ発生方法として
は、内部電極方式による直流グロー放電又は低
周波放電、内部電極方式、外部電極方式又はコ
イル型方式による高周波放電、導波管型方式に
よるマイクロ波放電、電子サイクロトロン共鳴
放電(ECR放電)電極を使用しない誘導コイ
ル型高周波放電、等を挙げることができるが、こ
れらに限定されず、放電によつてプラズマを発生
し、炭素含有膜と反応を起こす方法であればいず
れの方法でもよい。
放電処理の方法は、常法に従えばよく、含フツ
素プラズマが発生する条件において、基材表面に
対して要求される性質に応じて適宜放電条件を決
定すればよい。
本発明で放電装置内に置く基材の位置は、プラ
ズマを発生させる電場内であつてもよく、また含
フツ素化合物のプラズマを通過するガスが活性な
状態で達する範囲内であれば電場外であつてもよ
い。特に基材として、プラスチツクスを使用する
場合には、例えば、基材を電場中においてマイク
ロ波による放電を行なえば、プラスチツクスが溶
けることがあるので、このような場合には、電場
中に基材をおかずに、電場外であつて、プラズマ
を通過した活性なガスが達する範囲内に基材をお
くことが必要になる。
また、電場中に基材をおいて放電させる場合に
は、基材表面や炭素含有膜がエツチングされなが
ら、フツ素−炭素結合を有する化合物の薄膜が形
成されることがあり、要求する基材の表面性状に
応じて処理条件を決定することが必要になる。
本発明方法によれば、試料気体の種類、圧力、
放電の方法、例えば交流、直流、高周波などの方
法、放電時間、電極間距離、基板温度、放電の
ON、OFFの繰り返しなど諸条件を調節すること
によつて、炭素含有膜のフツ素化程度をコントロ
ールすることができ、基材表面の疏水性能等を調
整することが可能である。フツ素化程度は、X線
光電子スペクトル(ESCAスペクトル)分析によ
り計算されたF/Cの割合によつて定量的に測定
できる。また、炭素含有自体も、放電条件や蒸着
条件の調節により幅広く各種のものが形成できる
ので、炭素含有膜の性質とフツ素化の程度とを調
節することによつて、多様性に富んだフツ素−炭
素結合を有する薄膜を形成させることができる。
発明の効果 本発明方法によれば、基材の種類を問わず、基
材表面に、均一かつ強固な、密着性に優れたフツ
素−炭素結合を有する化合物の薄膜を形成させる
ことができる。また、本発明方法は、フツ素原料
としてフツ素分子気体を使用しないので、安全性
に優れた方法である。また、本発明方法によれ
ば、化学的処理方法などと比べて、極めて短時間
で目的物が得られるという大きな利点がある。
更に本発明方法では、ポリテトラフルオロエチ
レンよりも疏水性に優れたフツ素−炭素結合を有
する化合物の薄膜を形成させることが可能であ
り、本発明方法によつて処理した基材、耐薬品
性、疏水性、耐摩耗性、潤滑性等優れたものとな
る。
本発明方法によつて処理した基材は、例えば、
プラスチツクスの場合には、磁気テープ、精密機
械用防湿フイルム、人工血管、血液バツク等に有
用であり,セラミツクスの場合には、人工骨、瓦
等として有効に使用でき、金属の場合には、液体
中で使用する機械の材料、摺動材などとして用い
ることができるなど、広範囲な用途を有するもの
である。
実施例 以下、実施例を示して本発明を詳細に説明す
る。尚、実施例におけるガスの流速は、大気圧下
で測定した値である。
実施例 1 プラズマ放電装置として第1図に示す高周波放
電によるプラズマ放電装置を使用した。第1図に
示すプラズマ放電装置は、原料、キヤリアガス供
給1、高周波電源2、プラズマ反応系3、放電電
極4及び排気路5から基本的に構成されるもので
ある。
0.5トールのArガス中でスパツタリング法で5
分間前処理したSUS304薄板を試料として、プラ
ズマ放電装置の放電電極上に該試料を置き、放電
装置内を十分に排気減圧した後、Ar−CH4混合
ガスを0.2トール(Ar0.1トール、CH40.1トール)
の圧力を保つて、20cm3(N.T.P)/minの流速で
流しながら、50W、13.5MHzの高周波電力(ラジ
オ波)を電極に印加して、プラズマを発生させ、
約5分間処理して、試料表面に膜厚約1.2μmの炭
素含有膜を形成させた。
次いで、放電装置内を充分に排気減圧した後、
2トールの圧力を保つてSF6ガスを10cm3(N.T.
P)/minの流速で流しながら、50W、13.5MHz
の高周波電力(ラジオ波)を電極に印加してプラ
ズマを発生させ、5分間放電を行なつた。この処
理によつて試料表面の炭素含有膜は、著しく疏水
化され、水の接触角は90〜110度、平均約100度と
なつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で使用したプラズマ発生装
置の該略図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 基材上に放電プラズマ法、物理蒸着法及び化
    学蒸着法の少なくとも1種の方法で炭素含有膜を
    形成させた後、六フツ化硫黄の存在下において、
    放電により発生する含フツ素プラズマガスと、該
    炭素含有膜とを接触させることを特徴とする基材
    表面の改質方法。
JP7898185A 1985-04-12 1985-04-12 基材表面の改質方法 Granted JPS61238961A (ja)

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