JPH0362776B2 - - Google Patents

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JPH0362776B2
JPH0362776B2 JP60034172A JP3417285A JPH0362776B2 JP H0362776 B2 JPH0362776 B2 JP H0362776B2 JP 60034172 A JP60034172 A JP 60034172A JP 3417285 A JP3417285 A JP 3417285A JP H0362776 B2 JPH0362776 B2 JP H0362776B2
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alumina
fibers
silica
fiber
composite material
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JP60034172A
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Tadashi Donomoto
Masahiro Kubo
Haruo Kito
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、繊維強化金属複合材料に係り、更に
詳細にはムライト結晶を含むアルミナ−シリカ繊
維を強化繊維とし、アルミニウム、マグネシウ
ム、銅、亜鉛、鉛、スズ及びこれらを主成分とす
る合金をマトリツクス金属とする複合材料に係
る。 従来の技術 アルミニウム、マグネシウム、銅、亜鉛、鉛、
スズ及びこれらを主成分とする合金の如く比較的
低融点の金属は、相手材料との馴染みの良さから
摺動材料として多用されている。しかし高性能化
に対する要求からこれらの材料の使用条件が益々
厳しくなつて来ており、摩耗や焼付きの如き所謂
トライボロジー的問題がしばしば発生している。
例えばデイーゼルエンジンのアルミニウム合金製
ピストンに於ては、エンジンが過酷な条件にて運
転されると、そのリング溝の異常摩耗やピストン
とシリンダとの焼付きの如き問題が生じることが
ある。かかるトライボロジー的問題を解決する一
つの有効な手段として、例えば特開昭58−93948
号、特開昭58−93837号、特開昭58−93841号、特
開昭59−70736号に開示されている如く、アルミ
ニウム合金の如き金属を高硬度で強靭な強化繊維
にて強化する技術が知られている。 発明が解決しようとする問題点 かかる複合材料用の強化繊維としては炭化ケイ
素繊維、窒化ケイ素繊維、アルミナ繊維、アルミ
ナ−シリカ繊維、炭素繊維、チタン酸カリウム繊
維、鉱物繊維等があるが、耐摩耗性向上効果に優
れ且比較的低廉である点に於てアルミナ−シリカ
系繊維、即ちアルミナ繊維及びアルミナ−シリカ
繊維が好ましい(特開昭58−93837号、特開昭58
−93841号)。しかしアルミナ繊維を強化繊維とす
る複合材料に於ては、優れた耐摩耗性が得られる
が、アルミナ繊維が非常に高価なものであるた
め、複合材料も非常に高価なものになるという問
題がある。これに対しアルミナ−シリカ繊維は従
来より断熱材料として多量に使用されており、特
にハンドリング性を考慮して一般に非晶質状態に
て使用されている。このアルミナ−シリカ繊維を
強化繊維とする複合材料に於ては、アルミナ繊維
を強化繊維とする場合に比して複合材料のコスト
を低減することができるが、アルミナ−シリカ繊
維はアルミナ繊維に比して硬さが低いため、複合
材料の耐摩耗性が不十分になり易いという問題が
ある。 また前述の金属に於ては、繊維強化による高強
度化の要請も大きい。アルミナには種々の結晶構
造のものがあり、高強度の結晶構造としてはδ
相、γ相、α相などがあり、これらの結晶構造を
含むアルミナ繊維としてはそれぞれICI株式会社
製の「サフイル(登録商標)RF」、住友化学工業
株式会社製の「住化アルミナ繊維」、デユポン社
製の「フアイバーFP(登録商標)」(100%αアル
ミナ)がある。これらのアルミナ繊維によればマ
トリツクス金属の強度を大幅に向上させることが
できるが、これらの繊維は硬質であるためかかる
複合材料が摺動材料として使用される場合には相
手材料の摩耗量が増大するという問題がある。こ
れに対しαアルミナ含有率が5〜60wt%である
アルミナ繊維を強化繊維とする複合材料(特開昭
58−93841号)は、それ自身の耐摩耗性及び相手
材に対する摩擦摩耗特性に優れているが、前述の
アルミナ繊維を強化繊維とする複合材料に比して
強度の点で不十分である。従つて強度及び耐摩耗
性の両方に優れた複合材料を形成し得る結晶構造
のアルミナ繊維を選定することは非常に困難であ
る。またアルミナ−シリカ繊維、特に非晶質状態
のアルミナ−シリカ繊維は構造的に不安定である
ため、マグネシウム合金の如き酸化物形成傾向の
高いマトリツクス金属の溶湯との間に於て反応を
生じて劣化し、これにより繊維自体の強度が低下
するため、アルミナ−シリカ繊維を強化繊維とす
る複合材料に於ては強度が不十分なものになり易
いという問題がある。 本願発明者等は、従来の繊維強化金属複合材
料、特にアルミナ−シリカ系繊維を強化材とする
複合材料に於ける上述の如き問題に鑑み、種々の
実験的研究を行つた結果、非晶質のアルミナ−シ
リカ繊維を熱処理して所定量以上のムライト結晶
を析出させ、かかる所定量以上のムライト結晶を
含むアルミナ−シリカ繊維を強化繊維として使用
すれば、上述の如き種々の問題を解決し得ること
を見出した。 本発明は、本願発明者等が行つた種々の実験的
研究の結果得られた知見に基づき、強度、耐摩耗
性の如き機械的性質に優れており、しかも相手材
に対する摩擦摩耗特性にも優れた低廉な複合材料
を提供することを目的としている。 問題点を解決するための手段 上述の如き目的は、本発明によれば、35〜
65wt%Al2O3、65〜35wt%SiO2、0〜10wt%他
の成分なる組成を有し、ムライト結晶量が15wt
%以上であるアルミナ−シリカ繊維であつて、そ
の集合体中に含まれる粒径150μ以上の非繊維化
粒子含有量が5wt%以下であるアルミナ−シリカ
繊維を強化繊維とし、アルミニウム、マグネシウ
ム、銅、亜鉛、鉛、スズ及びこれらを主成分とす
る合金よりなる群より選択された金属をマトリツ
クス金属とし、前記アルミナ−シリカ繊維の体積
率が0.5%以上であるアルミナ−シリカ繊維強化
金属複合材料によつて達成される。 発明の作用及び効果 上述の如き本発明による複合材料によれば、ア
ルミナ繊維等に比して遥かに低廉であり硬くて安
定なムライト結晶を含むアルミナ−シリカ繊維に
てマトリツクス金属が強化されるので、耐摩耗性
や強度の如き機械的性質に優れた極めて低廉な複
合材料が得られ、また粒径が150μ以上の巨大で
硬い非繊維化粒子の含有量が5wt%以下に維持さ
れるので、強度及び機械加工性に優れ粒子の脱落
に起因する相手材の異常摩耗を惹起こすことのな
い優れた複合材料が得られる。 一般にアルミナ−シリカ系繊維はその組成及び
製法の点からアルミナ繊維とアルミナ−シリカ繊
維に大別される。Al2O3含有量が70wt%以上であ
りSiO2含有量が30wt%以下の所謂アルミナ繊維
は、有機の粘調な溶液とアルミニウムの無機塩と
の混合物にて繊維化し、これを高温にて酸化焙焼
することにより製造されるので、強化繊維として
の性能には優れているが、非常に高価である。一
方Al2O3含有量が35〜65wt%でありSiO2含有量が
35〜65wt%であるいわゆるアルミナ−シリカ繊
維は、アルミナとシリカの混合物がアルミナに比
して低融点であるため、アルミナとシリカの混合
物を電気炉などにて溶融し、その融液をブローイ
ング法やスピニング法にて繊維化することにより
比較的低廉に且大量に生産されている。特に
Al2O3含有量が65wt%以上でありSiO2含有量が
35wt%以下の場合にはアルミナとシリカとの混
合物の融点が高くなり過ぎまたは融液の粘性が低
く、一方Al2O3含有量が35wt%以下でありSiO2
有量が65wt%以上の場合には、ブローイングや
スピニングに必要な適正な粘性が得られない等の
理由から、これらの低廉な製造法を適用し難い。
またアルミナとシリカとの混合物の融点や粘性を
調整したり、繊維に特殊な性能を付与する目的か
ら、アルミナとシリカとの混合物にCaO、MgO、
Na2O、Fe2O3、Cr2O3、ZrO2、TiO2、PbO、
SnO2、ZnO、M0O3、NiO、K2O、MnO2
B2O3、V2O5、CuO、Co3O4などの金属酸化物が
添加されることがある。本願発明者等が行なつた
実験的研究の結果によれば、これらの成分は
10wt%以下に抑えられることが好ましいことが
認められた。従つて本発明の複合材料に於ける強
化繊維としてのアルミナ−シリカ繊維の組成は35
〜65wt%Al2O3、65〜35wt%SiO2、0〜10wt%
他の成分に設定される。 ブローイング法やスピニング法にて製造された
アルミナ−シリカ繊維は非晶質の繊維であり、繊
維の硬さはHv700程度である。かかる非晶質状態
のアルミナ−シリカ繊維を950℃以上の温度に加
熱するとムライト結晶が析出し、繊維の硬さが上
昇する。本願発明者等行つた実験的研究の結果に
よればムライト結晶量が15wt%程度に於て繊維
の硬さが急激に増大し、ムライト結晶量が19wt
%に於ては繊維の硬さがHv1000程度となり、ム
ライト結晶量がこれ以上に増大されても繊維の硬
さはそれ程増大しないことが認められた。かかる
ムライト結晶を含むアルミナ−シリカ繊維にて強
化された金属の耐摩耗性や強度はアルミナ−シリ
カ繊維自身の硬さとよく対応しており、ムライト
結晶量が15wt%以上、特に19wt%以上の場合に
耐摩耗性や強度に優れた複合材料を得ることがで
きる。従つて本発明の複合材料に於てはアルミナ
−シリカ繊維のムライト結晶量は15wt%以上、
好ましくは19wt%以上とされる。 またブローイング法等によるアルミナ−シリカ
繊維の製造に於ては、繊維と同時に非繊維化粒子
が不可避的に多量に生成し、従つてアルミナ−シ
リカ繊維の集合体中には比較的多量の非繊維化粒
子が含まれている。アルミナ−シリカ繊維の特性
を向上させるべく繊維を熱処理してムライト結晶
の析出を行うと、非繊維化粒子もムライト結晶化
して硬化する。本願発明者等が行つた実験的研究
の結果によれば、特に粒系が150μを越える巨大
な粒子は複合材料の機械的性質及び加工性を悪化
させ、複合材料の強度を低下せしめる原因とな
り、更には粒子の脱落に起因して相手材に対し異
常摩耗の如き不具合を発生させる原因ともなる。
従つて本発明の複合材料に於ては、アルミナ−シ
リカ繊維の集合体中に含まれる粒径150μ以上の
非繊維化粒子の含有量は5wt%以下、特に2wt%
以下、更には1wt%以下に抑えられる。 更に本願発明者等が行つた実験的研究の結果に
よれば、上述の如き優れた性質を有するムライト
結晶を含むアルミナ−シリカ繊維を強化繊維と
し、アルミニウム、マグネシウム、銅、亜鉛、
鉛、スズ及びこれらを主成分とする合金をマトリ
ツクス金属とする複合材料に於ては、アルミナ−
シリカ繊維の体積率が0.5%程度であつても複合
材料の耐摩耗性が著しく向上し、これ以上アルミ
ナ−シリカ繊維の体積率が高くされても相手材の
摩耗量はそれ程増大しない。従つて本発明の複合
材料に於ては、アルミナ−シリカ繊維の体積率は
0.5%以上、特に1%以上、更には2%以上とさ
れる。 尚強度、耐摩耗性の如き機械的性質に優れ、し
かも相手材に対する摩擦摩耗特性に優れた複合材
料を得るためには、ムライト結晶を含むアルミナ
−シリカ繊維は、本願発明者等が行つた実験的研
究の結果によれば、短繊維の場合には1.5〜5.0μ
の平均繊維径及び20μ〜3mmの平均繊維長を有
し、長繊維の場合には3〜30μの繊維径を有する
ことが好ましいことが認められた。 以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施例
について詳細に説明する。 実施例 1 イソライト・バブコツク耐火株式会社製アルミ
ナ−シリカ繊維(商品名「カオウール」、51wt%
Al2O3、49wt%SiO2)に対し脱粒処理を行い、繊
維集合体中に含まれる粒径150μ以上の粒子含有
量を0.3wt%とした後、それらの繊維集合体を
種々の高温度にて熱処理することにより、下記の
表1に示されている如き種々のムライト結晶量を
有する繊維を形成した。
【表】 次いで上述の各アルミナ−シリカ繊維をそれぞ
れコロイダルシリカ中に分散させ、そのコロイダ
ルシリカを撹拌し、かくしてアルミナ−シリカ繊
維が均一に分散されたコロイダルシリカより真空
成形法により第1図に示されている如く80×80×
20mmの繊維形成体1を形成し、更にそれを600℃
にて焼成することにより個々のアルミナ−シリカ
繊維2をシリカにて結合させた。この場合、第1
図に示されている如く、個々のアルミナ−シリカ
繊維2はx−y平面内に於てはランダムに配向さ
れ、z方向に積重ねられた状態に配向された。 次いで第2図に示されている如く、繊維成形体
1を鋳型3のモールドキヤビテイ4内に配置し、
該モールドキヤビテイ内に730℃のアルミニウム
合金(JIS規格AC8A)の溶湯5を注湯し、該溶
湯を鋳型3に嵌合するプランジヤ6により1500
Kg/cm2の圧力に加圧し、その加圧状態を溶湯5が
完全に凝固するまで保持し、かくして第3図に示
されている如く外径110mm、高さ50mmの円柱状の
凝固体7を鋳造し、更に該凝固体に対し熱処理
T7を施し、各凝固体よりアルミナ−シリカ繊維
を強化繊維としアルミニムウ合金をマトリツクス
とする複合材料1′を切出し、それらの複合材料
より硬さ試験片、摩耗試験用のブロツク試験片、
曲げ試験片を機械加工によつて作成した。 かくして形成された硬さ試験片の被試験面を研
磨した後、アルミナ−シリカ繊維のビツカース硬
さを測定した。但し繊維自体の大きさは平均繊維
径が2.9μと非常に小さいため、硬さの測定が可能
な比較的粒径の大きい非繊維化粒子の硬さを測定
し、その値を以てアルミナ−シリカ繊維の硬さと
した。その測定結果をアルミナ−シリカ繊維中の
ムライト結晶量を横軸としアルミナ−シリカ繊維
の硬さを縦軸とする第4図に示す。この第4図よ
り、アルミナ−シリカ繊維の硬さは約10wt%以
下の範囲に於ては低いが、ムライト結晶含有量が
約15wt%以上になると著しく増大し、ムライト
結晶量が約20wt%以上に於てはほぼ一定の値と
なることが解る。 次に上述のブロツク試験片を順次摩擦摩耗試験
機にセツトし、相手部材である軸受鋼(JIS規格
SUJ2)の焼入れ焼戻し材(硬さHv630)製の円
筒試験片の外周面と接触させ、それらの試験片の
接触部に常温(20℃)の潤滑油(キヤツスルモー
タオイル5W−30)を供給しつつ、接触面圧20
Kg/mm2、滑り速度0.3m/secにて1時間円筒試験
片を回転させる摩耗試験を行なつた。また球状黒
鉛鋳鉄(FCD70)製の円筒試験片を相手部材と
する摩耗試験を上述の摩耗試験と同一の条件にて
行つた。尚これらの摩耗試験に於けるブロツク試
験片の被試験面は第1図に示されたx−y平面に
垂直な平面であつた。これらの摩耗試験の結果を
第5図及び第6図に示す。尚第5図及び第6図は
それぞれ軸受鋼製の円筒試験片及び球状黒鉛鋳鉄
製の円筒試験片を相手部材とする摩耗試験の結果
を示しており、これら第5図及び第6図に於て、
上半分はブロツク試験片の摩耗量(摩耗痕深さ
μ)を表わしており、下半分は相手部材である円
筒試験片の摩耗量(摩耗減量mg)を表わしてい
る。 第5図より、軸受鋼を相手部材とする場合に
は、ブロツク試験片の摩耗量は、アルミナ−シリ
カ繊維中のムライト結晶量が0〜11wt%までの
範囲に於ては実質的に変化せず、ムライト結晶量
が11〜19wt%の範囲に於てはムライト結晶量の
増大につれて著しく減少し、ムライト結晶量が
19wt%以上に於ては実質的に一定の値になるの
に対し、円筒試験片の摩耗量はアルミナ−シリカ
繊維中のムライト結晶量の値に拘らず実質的に一
定の値であることが解る。また第6図より、球状
黒鉛鋳鉄を相手部材とする場合には、ブロツク試
験片の摩耗量は軸受鋼を相手部材とする場合と全
く同様の傾向を示すのに対し、円筒試験片の磨耗
量はムライト結晶量が15wt%以上の範囲に於て
僅かに大きい値になることが解る。 これら第5図及び第6図のムライト結晶量とブ
ロツク試験片の摩耗量との関係は第4図に示され
たアルミナ−シリカ繊維の硬さとムライト結晶量
との関係に一致しており、これら第5図及び第6
図より、アルミナ−シリカ繊維を強化繊維としア
ルミニウム合金をマトリツクスとする複合材料の
摩耗量及びこれと摩擦摺動する相手部材の摩耗量
の両方を低減するためには、アルミナ−シリカ繊
維中のムライト結晶量は15wt%以上、特に19wt
%以上であることが好ましいことが解る。 次に上述の曲げ試験片(50×10×2mm)を用
い、室温及び250℃に於て支点間距離39mmにて3
点曲げ試験を行つた。尚試験片の50×10mmの平面
が第1図のx−y平面に平行であり、試験片の破
断時に於ける表面応力M/Z(M=破断時に於け
る曲げモーメント、Z=曲げ試験片の断面係数)
曲げ強さとして測定した。この曲げ試験の結果を
第7図及び第8図に示す。尚第7図及び第8図は
それぞれ常温及び250℃に於ける曲げ強さを示し
ている。 この第7図及び第8図より複合材料の曲げ強さ
はアルミナ−シリカ繊維中のムライト結晶量が0
〜11wt%の範囲に於ては比較的小さく且実質的
に一定の値であるが、ムライト結晶量が11〜
19wt%の範囲に於ては、特にムライト結晶量が
15wt%前後の領域に於て著しく増大し、ムライ
ト結晶量が19wt%以上に於ては実質的に一定の
値であることが解る。また第7図及び第8図に於
て破線はマトリツクス金属としてのアルミニウム
合金(JIS規格AC8A)に対しT7熱処理を施した
曲げ試験片について測定された値であり、このア
ルミニウム合金の曲げ強さとの対比より解る如
く、ムライト結晶量が15wt%以上の場合には常
温及び高温の何れに於てもアルミニウム合金より
も高強度であることが解る。尚常温に於てはムラ
イト結晶量が約15wt%以下の場合に、250℃の場
合にはムライト結晶量が約14wt%以下の場合に
複合材料が曲げ強さがアルミニウム合金の曲げ強
さよりも低い値になる理由は、ムライト結晶量が
比較的小さい場合にはアルミナ−シリカ繊維とア
ルミニウム合金との間に於て化学反応が生じ、こ
れにより繊維が反することによるものと推測され
る。これら第7図及び第8図より、アルミナ−シ
リカ繊維を強化繊維としアルミニウム合金をマト
リツクス金属とする複合材料に於て十分な強度を
確保するためには、アルミナ−シリカ繊維中のム
ライト結晶量は15wt%以上、特に19wt%以上で
あることが好ましいことが解る。 実施例 2 下記の表2に示された三種類のアルミナ−シリ
カ繊維に対し脱粒処理を行い、繊維集合体中に含
まれる粒径150μ以上の粒子量を0.15wt%以下と
し、これらのアルミナ−シリカ繊維に対し種々の
温度にて熱処理を行うことにより、ムライト結晶
量を表2に示されている如く28、31、84wt%に
調整した。次いで上述の実施例1の場合と同様の
要領にて真空成形法によりアルミナ−シリカ繊維
の体積率が約9%の繊維繊維成形体(80×80×20
mm)を形成した。
【表】 次いで上述の各繊維成形体を用いて、上述の実
施例1と同様の要領にて高圧鋳造法(溶湯温度
730℃、溶湯に対する加圧力1500Kg/cm2)にて、
アルミウム合金(JIS規格AC8A)をマトリツク
ス金属とする複合材料を製造し、それらの複合材
料に対しT7熱処理を施した。これらの複合材料
より摩耗試験用のブロツク試験片を切り出し、軸
受鋼(JIS規格SUJ2)の焼入れ焼き戻し材(硬さ
Hv710)製の円筒試験片を相手部材として、実施
例1の場合と同一の条件にて摩耗試験を行つた。
この摩耗試験の結果(ブロツク試験片の摩耗痕深
さ)を第9図に示す。 第9図より、アルミナ−シリカ繊維の組成に拘
らず、ムライト結晶を含むアルミナ−シリカ繊維
にて強化された複合材料の摩耗量は、ムライト結
晶を含まないアルミナ−シリカ繊維にて強化され
た複合材料の摩耗量よりも遥かに小さいことが解
る。また第9図より、アルミナ−シリカ繊維の組
成に拘らず、アルミナ−シリカ繊維にムライト結
晶を析出させることにより、複合材料の耐摩耗性
を著しく向上させることができることが解る。 実施例 3 上述の実施例1に於て使用されたアルミナ−シ
リカ繊維と同一のアルミナ−シリカ繊維に対し脱
粒処理を行うことにより、繊維集合体中に含まれ
る粒径150μ以上の粒子量を0.3wt%とした後、粒
径150μ以上の粒子量がそれぞれ10、7.0、5.0、
1.0wt%となるよう再び繊維集合体に粒径150μ以
上の粒子を加え、これにより表3に示されている
如き5種類のアルミナ−シリカ繊維の集合体を形
成した。次いでこれらの繊維集合体に対し熱処理
を行つてムライト結晶量を36wt%とした後、上
述の実施例1の場合と同一の要領にて真空成形法
により80×80×20mmの繊維形成体を形成した。
【表】 次いで上述の実施例1の場合と同様の要領にて
高圧鋳造法(溶湯温度730℃、溶湯に対する加圧
力1500Kg/cm2)にてアルミニウム合金(JIS規格
AC8A)をマトリツクス金属とする複合材料を製
造し、各複合材料に対しT7熱処理を施した。次
いでかくして処理された複合材料について超硬バ
イトを用いて切削速度150m/min、送り量0.03
mm/回転、クーラント水にて一定量の切削を行
い、その場合の超硬バイトの摩耗量を測定した。
この切削試験の結果を第10図に示す。 第10図より、アルミナ−シリカ繊維の集合体
中に含まれる粒径150μ以上の粒子量が5.0wt%以
下の場合にバイトの逃げ面の摩耗量が比較的小さ
く、また粒径150μ以上の粒子量が少なくなれば
なるほどバイト逃げ面の摩耗量が小さくなること
が解る。 次に上述の如く形成された複合材料より機械加
工により曲げ試験片を形成し、上述の実施例1の
場合と同一の要領にて曲げ試験を行つた。この曲
げ試験の結果を第11図に示す。 第11図より、アルミナ−シリカ繊維の集合体
中に含まれる粒径150μ以上の粒子量が5wt%以上
になると複合材料の曲げ強さが急激に低下し、粒
径150μ以上の粒子量が5wt%以下、特に3wt%以
下の場合に複合材料の曲げ強さが比較的高い値に
維持されることが解る。 これらの切削試験及び曲げ試験の結果より、ア
ルミナ−シリカ繊維の集合体中に含まれる粒径
150μ以上の粒子量は、複合材料の被削性や強度
確保するためには5wt%以下、特に3wt%以下、
更には1wt%以下であることが好ましいことが解
る。 実施例 4 下記の表4に示されている如く、47wt%
Al2O3、52wt%SiO2、残部Fe2O3の如き酸化物よ
りなるアルミナ−シリカ繊維に対し脱粒処理を行
つて、繊維集合体中に含まれる粒径150μ以上の
粒子量を0.1wt%とし、熱処理によりムライト結
晶量を36wt%とした。かくして処理されたアル
ミナ−シリカ繊維を用いて、E1については真空
成形法により、E2及びE3については真空成形直
後に金型を用いて圧縮成形することにより、E4
については、コロイダルシリカをバインダーとし
て金型を用いて圧縮成形することにより、それぞ
れ下記の表4に示されている如き繊維体積率の80
×80×20mmの繊維成形体を形成した。
【表】
【表】 次いでかくして形成された繊維成形体を用い
て、上述の実施例1の場合と同一の高圧鋳造法
(溶湯温度740℃、溶湯に対する加圧力1500Kg/
cm2)にてアルミニウム合金(Al−4.5wt%Cu−
0.4wt%Mg)をマトリツクス金属とする複合材
料を製造した。但しアルミナ−シリカ繊維の体積
率が25%及び34%である複合材料については繊維
成形体中にアルミニウム合金の溶湯が良好に浸透
するよう繊維成形体は600℃に予熱された後高圧
鋳造が実施された。 かくして形成された複合材料に対しT6熱処理
を施した後、各複合材料より全長52mm、平行部長
さ25mm、平行部直径5mm、両端のチヤツク部長さ
10mm、チヤツク部直径8mmの引張り試験片を機械
加工によつて形成した。この場合各引張り試験片
の軸線が第1図のx−y平面に平行になるよう形
成された。かくして形成された引張り試験片を用
いて、歪み速度1mm/minにて引張り試験を行つ
た。尚比較の目的で、アルミナ−シリカ繊維にて
強化されていないアルミニウム合金(Al−4.5wt
%Cu−0.4wt%Mg)のみよりなりT6熱処理が行
われた試験片(E0)についても引張り試験を行
つた。この引張り試験の結果を第12図に示す。 第12図より、ムライト結晶を含むアルミナ−
シリカ繊維にてアルミニウム合金を強化すること
により、マトリツクス金属としてのアルミニウム
合金の引張り強さが増大し、特にアルミナ−シリ
カ繊維の体積率が増大するにつれて複合材料の引
張り強さが線形的に増大し、アルミナ−シリカ繊
維の体積率が比較的高い場合には、鋼並みの引張
り強さが得られることが解る。 実施例 5 ブローイング法によつて製造された49wt%
Al2O3、51wt%SiO2なる組成を有するアルミナ−
シリカ繊維を熱処理してそのムライト結晶量を
44wt%とした。これらのアルミナ−シリカ繊維
より長さ60mm以上の繊維を選び出し、非繊維化粒
子を完全に除去した後60mmの長さに切断し、それ
らの繊維を蒸溜水が付着した状態にて一方向に配
向して金型により圧縮成形した。尚アルミナ−シ
リカ繊維の平均繊維径は9.3μであつた。かくして
圧縮成形されたアルミナ−シリカ繊維の繊維束を
金型ごと−30℃の冷凍庫に入れ、繊維束に含浸さ
れた蒸溜水を凍結させた後、その繊維束を金型よ
り取出して第13図に示されている如く60×20×
10mmの寸法を有し各アルミナ−シリカ繊維8が長
手方向に沿つて一方向に配向された体積率が46%
と58%の二種類の繊維成形体9を得た。 これらの繊維成形体を内寸法60×20×10mmであ
り板厚1mmのステンレス鋼製のケース内に納め、
ケースごと繊維形成体を700℃に加熱して水分を
蒸発によつて完全に除去し、しかる後第2図に示
されている如き高圧鋳造装置の鋳型内に配置し、
上述の実施例1場合と同一の要領の高圧鋳造法
(溶湯温度740℃、溶湯に対する加圧力1500Kg/
cm2)にて一方向に配向されたアルミナ−シリカ繊
維を強化繊維としアルミニウム合金をマトリツク
ス金属とする複合材料を製造した。 かくして製造された複合材料に対しT6熱処理
を施した後、上述の実施例4の場合と同一の寸法
及び形状の繊維配向0°方向の引張り試験片を機械
加工によつて形成し、それぞれの試験片について
繊維配向0°方向の引張り試験を行つた。この引張
り試験の結果、繊維の体積率が46%、58%の複合
材料の繊維配向0°方向の引張り強さはそれぞれ58
Kg/mm2、66Kg/mm2であることが認められた。これ
らの値は上述の実施例4に於て示されたT6熱処
理が施されたアルミニウム合金(Al−4.5wt%Cu
−0.4wt%Mg)の引張り強さ33Kg/mm2に比して
約2倍の値であつた。 この実施例より、ムライト結晶を含むアルミナ
−シリカ繊維が長繊維であり、一方向に配向され
た場合にも、また強化繊維が短繊維である場合に
達成することが困難な40%以上の繊維体積率の場
合にも、ムライト結晶を含むアルミナ−シリカ繊
維にて強化された複合材料によれば高強度が得ら
れることが解る。 実施例 6 55wt%Al2O3、45wt%SiO2なる組成を有する
アルミナ−シリカ繊維に対し脱粒処理を行うこと
により、粒径150μ以上の粒子量を0.2%とした後、
熱処理によりムライト結晶量を62wt%とした。
次いで繊維の体積率が下記の表5に示されている
如き種々の値となるよう、上述の如く処理された
アルミナ−シリカ繊維と銅合金(Cu−10wt%
Sn)粉末とを秤量し、これに少量のエタノール
を添加してスターラーにて約30分間混合した。か
くして得られた混合物を80℃にて5時間乾燥した
後、横断面の寸法が15.02×6.52mmのキヤビテイ
を有する金型内に所定量の混合物を充填し、その
混合物をパンチにて4000Kg/cm2の圧力にて圧縮す
ることにより板状に成形した。次いで分解アンモ
ニアガス(露点−30℃)雰囲気に設定されたバツ
チ型焼結炉にて各板状体を770℃にて30分間加熱
することにより焼結し、焼結炉内の冷却ゾーンに
て徐冷することにより複合材料を製造した。
【表】 かくして得られた複合材料より摩擦摩耗試験用
のブロツク試験片を形成し、上述の実施例1の場
合と同一の条件にて軸受鋼(JIS規格SUJ2、硬さ
Hv710)製の円筒試験片を相手部材とする摩耗試
験を行つた。この摩耗試験の結果を第14図に示
す。第14図に於て上半分はブロツ試験片の摩耗
量(摩耗痕深さμ)を表しており、下半分は相手
部材である円筒試験片の摩耗量(摩耗減量mg)を
表している。 第14図より、ムライト結晶を含むアルミナ−
シリカ繊維にて強化された複合材料の摩耗量はア
ルミナ−シリカ繊維の体積率が0.5%程度であつ
ても著しく減少し、複合材料の耐摩耗性を確保す
るためにはアルミナ−シリカ繊維の体積率が0.5
%以上、特に1.0%以上、更には2.0%以上である
ことが好ましいことが解る。また相手部材の摩耗
量はアルミナ−シリカ繊維の体積率が0.5%以上
に増大されても実質的に増大することは無いこと
が解る。 実施例 7 55wt%Al2O3、45wt%SiO2なる組成を有し平
均繊維径及び平均繊維長がそれぞれ2.5μ、2.0mm
であり、ムライト結晶量が62wt%であり、繊維
集合体中に含まれる粒径150μ以上の粒子量が
0.1wt%であるアルミナ−シリカ繊維にて真空成
形法により繊維の体積率が7.8%の繊維成形体
(80×80×20mm)を形成した。この繊維成形体を
用いて上述の実施例1の場合と同様の要領の高圧
鋳造法(溶湯温度690℃溶湯に対する加圧力1500
Kg/cm2)にてアルミナ−シリカ繊維を強化繊維と
しマグネシウム合金(ASTM規格AZ91)をマト
リツクス金属とする複合材料を製造した。 上述の如く形成された複合材料より摩耗試験用
のブロツク試験片を形成し、上述の実施例1の場
合と同一の条件にて軸受鋼(JIS規格SUJ2、硬さ
Hv710)製の円筒試験片を相手部材として摩耗試
験を行つた。この摩耗試験の結果上述の複合材料
(ブロツク試験片)の摩耗量は25μであり、この
複合材料は優れた耐摩耗性を有することが認めら
れた。比較の目的で上述の複合材料のマトリツク
ス金属であるマグネシウム合金(ASTM規格
AZ91)のみよりなるブロツク試験片についても
同様の摩耗試験を行つたところ、試験開始後数分
経過した時点に於てブロツク試験片が著しく摩耗
し、それ以上の試験の続行が不可能であつた。ま
たムライト結晶が析出していない非晶質である点
を除き上述の実施例と同一の諸元のアルミナ−シ
リカ繊維にて強化されたマグネシウム合金
(ASTM規格AZ91)の複合材料を高圧鋳造法に
て製造したところ、アルミナ−シリカ繊維とマグ
ネシウム合金の溶湯との反応に起因する繊維の劣
化が著しく、またこの複合材料の耐摩耗性は上述
の実施例に比して遥かに低いものであることが認
められた。 これらの実施例及び比較例より、ムライト結晶
が析出したアルミナ−シリカ繊維は化学的に安定
であり、マグネシウム及びその合金の如く酸化物
形成傾向の強い金属をマトリツクス金属とする場
合にも劣化することがなく、強化繊維としての機
能を十分に果たすことが解る。 実施例 8 上述の実施例7の場合と同一の要領及び同一の
条件にて繊維の体積率7.8%の繊維成形体(80×
80×20mm)を形成し、これらの繊維成形体を用い
て上述の実施例1の場合と同様の要領の高圧鋳造
法(溶湯に対する加圧力500Kg/cm2)にて亜鉛合
金(JIS規格ZDC1)、純鉛(純度99.8%)、スズ合
金(JIS規格WJ2)をマトリツクス金属とする複
合材料を製造した。尚亜鉛合金、純鉛、スズ合金
の各溶湯の温度はそれぞれ500℃、410℃、330℃
であつた。かくして製造された複合材料より摩耗
試験用のブロツク試験片を切出し、それらのブロ
ツク試験片について上述の実施例1の場合と同一
の条件(但し接触面圧5Kg/mm2)にて軸受鋼
(JIS規格SUJ2、硬さHv710)製の円筒試験片を
相手部材とする摩耗試験を30分間行つたところ、
各複合材料の摩耗量はそれぞれマトリツクス金属
としての亜鉛合金、純鉛、スズ合金のみよりなる
ブロツク試験片の摩耗量に比してそれぞれ3%、
0.1%、2%であり、従つて亜鉛合金、純鉛、ス
ズ合金をマトリツクス金属とする場合にもムライ
ト結晶を含むアルミナ−シリカ繊維を強化繊維と
すれば複合材料の耐摩耗性が著しく改善されるこ
とが認められた。 以上に於ては本発明を比較例との対比に於て幾
つかの実施例について詳細に説明したが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではなく、本
発明の範囲内にて種々の実施例が可能であること
は当業者にとつて明らかであろう。例えばムライ
ト結晶を含むアルミナ−シリカ繊維が長繊維であ
る場合には、複合材料に要求される性質に応じ
て、アルミナ−シリカ繊維は前述の実施例5に於
ける如き一方向配向以外の任意の配向にて使用さ
れてもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は繊維成形体の繊維配向状態を示す解
図、第2図は高圧鋳造法による複合材料の製造工
程を示す解図、第3図は第2図の高圧鋳造法によ
り形成された凝固体を示す斜視図、第4図はアル
ミナ−シリカ繊維中のムライト結晶量とアルミナ
−シリカ繊維の硬さとの関係を示すグラフ、第5
図及び第6図はそれぞれ軸受鋼及び球状黒鉛鋳鉄
を相手部材とする摩耗試験の結果をムライト結晶
量を横軸に取つて示すグラフ、第7図及び第8図
はそれぞれ常温及び250℃に於ける複合材料の曲
げ強さとムライト結晶量との関係を示すグラフ、
第9図は種々の組成及びムライト結晶量のアルミ
ナ−シリカ繊維を強化繊維としアルミニウム合金
をマトリツクス金属とする複合材料について軸受
鋼を相手部材として行われた摩耗試験の結果を示
すグラフ、第10図は粒径150μ以上の粒子量が
異なる種々の複合材料を超硬バイトにて切削した
場合に於けるバイト逃げ面の摩耗量を示すグラ
フ、第11図は粒径150μ以上の粒子量が異なる
種々の複合材料についての曲げ強さを示すグラ
フ、第12図はアルミナ−シリカ繊維の体積率と
複合材料の引張り強さとの関係を示すグラフ、第
13図はアルミナ−シリカ繊維が一方向に配向さ
れた繊維成形体を示す斜視図、第14図は種々の
体積率のアルミナ−シリカ繊維にて強化された銅
合金よりなる複合材料について軸受鋼を相手部材
として行われた摩耗試験の結果を示すグラフであ
る。 1……繊維成形体、1′……複合材料、2……
アルミナ−シリカ繊維、3……鋳型、4……モー
ルドキヤビテイ、5……溶湯、6……プランジ
ヤ、7……凝固体、8……アルミナ−シリカ繊
維、9……繊維成形体。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 35〜65wt%Al2O3、65〜35wt%SiO2、0〜
    10wt%他の成分なる組成を有し、ムライト結晶
    量が15wt%以上であるアルミナ−シリカ繊維で
    あつて、その集合体中に含まれる粒径150μ以上
    の非繊維化粒子含有量が5wt%以下であるアルミ
    ナ−シリカ繊維を強化繊維とし、アルミニウム、
    マグネシウム、銅、亜鉛、鉛、スズ及びこれらを
    主成分とする合金よりなる群より選択された金属
    をマトリツクス金属とし、前記アルミナ−シリカ
    繊維の体積率が0.5%以上であるアルミナ−シリ
    カ繊維強化金属複合材料。 2 特許請求の範囲第1項のアルミナ−シリカ繊
    維強化金属複合材料に於て、前記アルミナ−シリ
    カ繊維のムライト結晶量は19wt%以上であるこ
    とを特徴とするアルミナ−シリカ繊維強化金属複
    合材料。 3 特許請求の範囲第1項又は第2項のアルミナ
    −シリカ繊維強化金属複合材料に於て、アルミナ
    −シリカ繊維の集合体中に含まれる粒径150μ以
    上の非繊維化粒子含有量は1wt%以下であること
    を特徴とするアルミナ−シリカ繊維強化金属複合
    材料。
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