JPH0356305B2 - - Google Patents

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JPH0356305B2
JPH0356305B2 JP58201243A JP20124383A JPH0356305B2 JP H0356305 B2 JPH0356305 B2 JP H0356305B2 JP 58201243 A JP58201243 A JP 58201243A JP 20124383 A JP20124383 A JP 20124383A JP H0356305 B2 JPH0356305 B2 JP H0356305B2
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carbon
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JP58201243A
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明は、主として軸受鋼等の高炭素鋼系材
料よりなるころがり部品、殊にころがり軸受の内
外輪等の熱処理方法に関する。
ころがり部品、例えばころがり軸受用各部品で
は、機械的強度とともに、寸法安定性(経時変化
に対する熱安定性)、および耐摩耗性と、特にこ
ろがり疲労寿命が長いことが要求される。
寸法安定性および耐摩耗性については、熱処理
後の残留オーステナイトを少なくすることが有効
であり、このため、焼入れ後に、サブゼロ処理、
焼もどしを行うか、あるいは、焼入れ後に高温焼
もどしを行つて、焼入れ後の残留オーステナイト
を分解する方法が一般に採られている。
一方、ころがり疲労寿命に対しては、残留オー
ステナイトが有効であり、また、高温焼もどしに
よる硬さ低下が、耐摩耗性を減じるとともに、寿
命低下を招くことも知られている。
さらに、応力的には、圧縮応力の残留が転がり
疲労寿命に対して有効であることも公知である。
従来技術 ところで、従来の高炭素鋼、例えば軸受鋼の熱
処理においては、いわゆるズブ焼入れが行なわれ
ており、表面、および内部組織が均一であるため
に、表面部、内部の残留オーステナイト量が等し
く、残留応力もほとんどゼロの状態であつて、応
力的にはころがり疲労寿命に効果がなく、一方、
寸法安定性を向上させるために残留オーステナイ
ト量を減少させるには、焼もどし温度を上げるこ
とが必要であるが、その場合は、表面部、内部共
に硬さが低下して耐摩耗性を減じ、ころがり疲労
寿命が低下する。
また肌焼鋼を用いて浸炭焼入れをする場合は、
内部は残留オーステナイトを殆んど含まず、表面
部には圧縮応力が形成され、ころがり疲労寿命に
対してはよいが、表面部の残留オーステナイトが
かなり多く、耐摩耗性、寸法安定性については必
ずしも最適ではない。また表面部は焼もどし抵抗
が大きくなく、残留オーステナイトを分解するた
めに焼もどし温度を上げると硬さの低下が著るし
く、耐摩耗性、ころがり疲労寿命に対してよい影
響を与えない。さらに例えば米国特許第3216869
号明細書に記載のように軸受鋼の窒化焼入れも試
みられているが、この方法では軸受鋼のズブ焼入
れに対して寿命は向上するが、残留オーステナイ
ト量が多くなり寸法安定性は低下する。
このように従来の熱処理方法では、寸法安定
性、耐摩耗性、ころがり疲労寿命のすべてを満足
することができなかつた。
目 的 この発明は、以上のような従来の熱処理方法を
改良し、寸法安定性、耐摩耗性、ころがり疲労寿
命のすべてにおいて充分に満足するころがり部品
を提供することを目的とするものである。
要 旨 この発明は、高炭素鋼系材料よりなるころがり
部品に、浸炭窒化または窒化等の処理を施し、表
面部に炭・窒化物を形成させ、表面部基質を内部
より高炭素、高窒素として変態点を変え、焼入れ
後、焼もどし抵抗(ここでは、焼もどし温度を上
げた時の硬さ低下の度合を示す。)が大きくかつ
多量のオーステナイトが残留する状態とすると共
に、内部を相対的に焼もどし抵抗が小さく、かつ
オーステナイトの残留量が少ない状態となるよう
に表面処理を行つて焼入れを行つた後、これをこ
の種材料における通常の焼もどし温度(150℃〜
200℃)より高い温度(200℃〜250℃)で焼もど
すことにより、内部の残留オーステナイト量を実
際上ゼロがまたは殆んどゼロに近い状態まで可及
的に小さくすると共に、表面部の多量のオーステ
ナイトの大部分を分解させて、適正量(少なくと
もころがり疲労寿命を向上させうる範囲)のオー
ステナイトを残留させ、また表面部の残留オース
テナイトの分解量が内部のオーステナイトの分解
量よりも多くなるようにすることにより、表面部
に圧縮応力を附加させることを特徴とするもので
ある。
またこの発明によれば、前記浸炭窒化、および
焼入れの後、これをサブゼロ処理して通常の焼も
どし温度(150℃〜200℃)で焼もどすことをも特
徴とし、前記と同様の目的を達成することができ
る。
実施例 以下軸受鋼(SUJ2)よりなる玉軸受(# 6204、
# 6306、# 6208)の内外輪にこの発明を適用した
実施例について説明する。
内外輪をそれぞれ825℃で5時間浸炭窒化処理
して焼入れを行い230で焼もどしして熱処理品質
を調べ、さらに軸受したときの軸受寿命試験を行
つた。
また同様に浸炭窒化処理して焼入れし、そして
−60℃でサブゼロ処理を行い、その後180℃で焼
もどし、同様に熱処理品質を調べ、軸受としたと
きの軸受寿命試験を行つた。その結果を従来品
(通常の焼入れ焼もどし後軸受としたもの)の結
果と対比したところ、第1図〜第6図の結果が得
られた。
第1図はこの発明における軸受鋼を浸炭窒化し
焼入れしたものAの残留オーステナイト量の表面
から内部への分布を、軸受鋼の一般焼入れの場合
Cおよび肌焼鋼の浸炭焼入れの場合Dの残留オー
ステナイト量の分布を併せて示したもので、この
図から、軸受鋼の一般焼入れの場合は、表面部と
内部で残留オーステナイト量が同じであるのに対
して、この発明と肌焼鋼を浸炭焼入れした場合
は、表面部と内部で残留オーステナイト量が大き
く異なることが判る。
第2図は第1図に示したそれぞれの試料につい
てそれぞれ230℃で焼もどした場合(A、C、D)
およびこの発明においてサブゼロ処理をし、これ
を180℃で焼もどした場合Bのそれぞれの残留オ
ーステナイト量の分布を調べた結果である。すな
わち肌焼鋼の浸炭焼入れ、230℃焼もどし、およ
び軸受鋼の一般焼入れ、230℃焼もどしの各場合
D、Cは、表面から内部まで残留オーステナイト
量がほとんどゼロであるが、この発明の場合Aお
よびBでは、内部の残留オーステナイト量は殆ん
どゼロであるが、表面部は約10%のオーステナイ
トが残留している。これは後述の第4図でもわか
るように、表面処理部分の焼もどし抵抗が内部よ
り大きいためである。
第3図は、残留オーステナイト量と寸法安定性
の関係を内輪内径寸法の変化率で示したものであ
り、この図から、残留オーステナイト量が少ない
ほど、寸法安定性も良好であることが判る。な
お、この発明の場合、第2図に示すように、表面
部の極く浅い領域に約10%のオーステナイトが残
留しているものの、試料の大部分を占める内部で
はオーステナイトの残留が殆んど0%であり、よ
つて実際上の寸法安定性は、オーステナイト量が
0%の場合と同等である。
第4図は第2図の試料の表面から内部への硬さ
分布を調べた結果であつて、この発明の場合A、
Bは表面部硬さが高く、表面部の焼もどし抵抗が
高いことが判る。
第5図は、第2図の試料の表面から内部への残
留応力分布を調べた結果である。
この発明の場合は、表面部分に圧縮応力が残留
しており、この圧縮応力は焼入れ時点でも形成さ
れているが、焼もどしおよびサブゼロ時点で、表
面部の方が内部よりより多くの残留オーステナイ
トの分解が行われたことによる圧縮応力附加の結
果が含まれている。
第6図は、それぞれ# 6306、# 6204、# 6208の
各玉軸受について、実際にこの発明を適用した場
合(# 6306A、# 6204A、# 6208A…いずれも浸
炭窒素焼入れ、230℃焼もどし、# 6306B…浸炭
窒化焼入れ、サブゼロ処理、180℃焼もどし、#
6306C…軸受鋼一般焼入れ、180℃焼もどし、#
6306D…肌焼鋼浸炭焼入れ、170℃焼もどし)の
寿命試験結果をワイブル確立紙にまとめ、寿命分
布を比較した結果であつて、この発明による軸受
が、従来方法による軸受より長寿命であることが
明らかである。
効 果 以上詳述したように、この発明によれば、高炭
素鋼系材料よりなるころがり部品に熱処理を施す
に際し、浸炭窒化または窒化等の処理を施して、
表面部の基質を内部より高炭素・高窒素とすると
ともに、少なくとも表面部に炭・窒化物を形成さ
せ、焼き入れを行つて、表面部の基質の残留オー
ステナイトを内部より多くし、この後、200〜250
℃の範囲で焼もどしを行うか、あるいは、サブゼ
ロ処理を行つた後に150〜200℃の範囲で焼もどし
を行うようにしたから、熱処理後のころがり部品
は、その内部の残留オーステナイトが実質的に0
とされる一方、その表面部に適正量のオーステナ
イトが残留され、かつ、この表面部には、内部よ
りも残留オーステナイトの分解量が多いことに起
因して、残留する圧縮応力も増大されることとな
り、しかも、浸炭窒化層の焼もどし抵抗により、
表面硬さも保持されることとなる。
したがつて、本発明の熱処理方法に係るころが
り部品においては、以下に列挙するような種々の
すぐれた効果が得られ、寸法安定性、耐摩耗性、
耐熱性、ころがり疲労寿命のいずれにおいても、
従来の熱処理方法によるころがり部品より格段に
優れたものとなる。
(1) 断面の大部分を占める内部の残留オーステナ
イトが殆んどゼロであるため、寸法安定性が大
幅に向上することとなり、実質的に、全断面に
おいて残留オーステナイトがゼロの場合と同等
の寸法安定性が得られる。
(2) 一方、表面部には、適正量のオーステナイト
が残留しているので、ころがり疲労寿命が向上
する。
(3) また、表面部に残留する圧縮応力の増大によ
り、応力的にもころがり疲労寿命が向上され
る。
(4) 表面硬さが保持されているので、この点でも
ころがり疲労寿命が向上するとともに、表面部
の炭窒化物により耐摩耗性も向上する。
以上の実施例は、玉軸受の内外輪について浸炭
窒化焼入れにおける例を示したが、この発明の適
用範囲はこれに限定されるものではなく、その他
の形式の軸受、あるいは歯車等のころがり部品の
熱処理に適用することが可能であつて、前記と同
様に優れた効果を発揮させうるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は焼入れ後の残留オーステナイト量を示
す図、第2図は焼もどし後の残留オーステナイト
量を示す図、第3図は残留オーステナイト量と内
輪内径の寸法変化比を示す図、第4図は熱処理後
の硬さ分布を示す図、第5図は同じく残留応力分
布を示す図、第6図は軸受寿命試験結果を示す図
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 軸受鋼等の高炭素鋼系材料よりなるころがり
    部品を熱処理する方法であつて、 浸炭窒化または窒化等の処理を施して、表面部
    の基質を内部より高炭素・高窒素とするととも
    に、少なくとも表面部に炭・窒化物を形成させ、 焼き入れを行つて、表面部の基質の残留オース
    テナイトを内部より多くし、 200〜250℃の範囲で焼もどしを行つて、内部の
    残留オーステナイトを実質的に0にするととも
    に、表面部のオーステナイトを所定量残留させる ことを特徴とするころがり部品の熱処理方法。 2 軸受鋼等の高炭素鋼系材料よりなるころがり
    部品を熱処理する方法であつて、 浸炭窒化または窒化等の処理を施して、表面部
    の基質を内部より高炭素・高窒素とするととも
    に、少なくとも表面部に炭・窒化物を形成させ、 焼き入れを行つて、表面部の基質の残留オース
    テナイトを内部より多くし、 サブゼロ処理を行つた後、150〜250℃の範囲で
    焼もどしを行つて、内部の残留オーステナイトを
    実質的に0にするとともに、表面部のオーステナ
    イトを所定量残留させる ことを特徴とするころがり部品の熱処理方法。
JP20124383A 1983-10-26 1983-10-26 ころがり部品の熱処理方法 Granted JPS6092463A (ja)

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