JPH0356114Y2

JPH0356114Y2 -

Info

Publication number: JPH0356114Y2
Application number: JP1985180793U
Authority: JP
Priority date: 1985-11-26
Filing date: 1985-11-26
Publication date: 1991-12-16
Also published as: JPS6288652U

Description

【考案の詳細な説明】

〔産業上の利用分野〕本考案は、自動車のドア枠等の開口部のフラン
ジに装着されるオープニングトリムに関する。〔従来の技術〕自動車の室内装飾、例えば天井内張り、座席、
各種ガーニツシユ類については近年、良好な触感
を得るためにフアブリツクを表皮に持つものが増
えてきている。オープニングトリムについてもこ
れらの室内装飾との一体感を得るためにフアブリ
ツクを表面に備えたものが一般的である。従来の、フアブリツクを貼着したオープニング
トリム１は、例えば第３図に示すように、塩化ビ
ニル製の押出成形品よりなるＵ字形断面を有する
オープニングトリム本体２の頂部２ｂを含む全外
面からオープニングトリム本体２の内面に形成さ
れた一対の係着用突起２ａの外面まで、内壁の巻
き込み部３ａを形成してフアブリツク３を貼着し
た構造であつた。符号４はインサートである。フアブリツク３をオープニングトリム本体２の
表面に貼るには、予めフアブリツク３の裏面にホ
ツトメルト接着剤をコーテイングしておき、オー
プニングトリム本体２の押出成形時に高温のオー
プニングトリム本体２の表面に圧着して塩化ビニ
ルの熱でホツトメルト接着剤を溶かしてフアブリ
ツク３を接着する方法が一般に実施されている。〔考案が解決しようとする問題点〕上述した従来のオープニングトリムは、車体の
パネルに装着する際、例えば第４図に示すよう
に、オープニングトリム１の内側に鉄板製パネル
としてのフランジ５を挿入する際、フアブリツク
３の端末をオープニングトリム１の内側まで巻き
込んでいたため、巻き込み代だけ幅の広いフアブ
リツク３を必要とし、コストが高い。また、巻き
込み部３ａではフアブリツク３が急角度で折り曲
げられるため、フアブリツク３の織目が開いて地
が見えることがあり見栄えを悪くするとともに、
摩耗しやすいという問題点がある。さらに、オープニングトリム１にフランジ５を
挿入する場合に挿入部にフアブリツク３が介在
し、フアブリツク３の摩擦係数が樹脂製のオープ
ニングトリム本体２に比べて小さいため、オープ
ニングトリム１がフランジ５から抜けやすいとい
う問題点もある。そして、フアブリツク３の巻き込み部３ａの端
末が表面に現われているので、ほつれやすいとい
う問題点もある。本考案は、上記従来技術の有する問題点に鑑み
てなされたものであり、コストが低減し、フアブ
リツクの見栄えが悪くならないとともに、フラン
ジから抜けにくい上、フアブリツクの端末がほつ
れないオープニングトリムを提供することを目的
とする。〔問題点を解決するための手段〕上記目的を達成するための本考案は、Ｕ字形断
面を有するオープニングトリム本体の外面にフア
ブリツクを貼着したオープニングトリムにおい
て、前記オープニングトリム本体の開放両端部の
外面に凸部がそれぞれ形成され、前記フアブリツ
クは、オープニングトリム本体の凸部を除く外面
側壁部の全面に貼着され、前記フアブリツクの両
端部の端末が前記凸部の側面にそれぞれ当接する
ことを特徴とする。〔作用〕上記のとおり構成された本考案では、フアブリ
ツクの巻き込み部がなく、フアブリツクの端末
が、オープニングトリム本体の両端部にそれぞれ
形成した凸部の側面に当接しているため、フアブ
リツクの端末が表面に現われない上、フアブリツ
クの使用幅はオープニングトリム本体の表面の幅
よりも狭くなる。また、フアブリツクの巻き込み部を廃止したた
め、急角度で折り曲げられる部位がなくなり、フ
アブリツクの織目が開いて見えたりすることがな
くなる。さらに、オープニングトリムにフランジを挿入
する場合に、挿入部にはフアブリツクが介在せ
ず、オープニングトリム本体に直接フランジが接
触するため、良好な嵌合力が得られる。〔実施例〕次に、本考案を実施例により図面を参照して説
明する。第１図は本考案の一実施例の斜視図であ
る。この図において、本実施例のオープニングト
リム１１は、内面に一対の係着用突起１２ａが形
成されたＵ字形断面を有するオープニングトリム
本体１２と、このオープニングトリム本体１２の
外面に貼着されたフアブリツク１３よりなる。オ
ープニングトリム本体１２は軟質塩化ビニル、加
硫ゴム、熱可塑性ゴム等の押出成形品であり、フ
アブリツク１３は平織物、織物、不織布等よりな
る。オープニングトリム本体１２の開放両端部の
外面には全長に亘つて凸部１２ｃがそれぞれ形成
される。この凸部１２ｃの高さｈはフアブリツク
１３の厚さと略同等である。フアブリツク１３は
オープニングトリム本体１２の凸部１２ｃを除く
外面側壁部１５の全面に貼着され、オープニング
トリム本体１２の頂部１２ｂおよび内面にはフア
ブリツク１３が貼着されていない。また、フアブ
リツク１３の両端部の端末が凸部１２ｃの側面に
それぞれ当接している。なお、符号１４はインサ
ートである。フアブリツク１３をオープニングト
リム本体１２に貼着するには、通常の溶剤タイプ
あるいはエマルジヨンタイプの接着剤を用いても
よいが、フアブリツク１３の裏面にホツトメルト
タイプの接着剤をフイルム等の形で積層するか、
あるいはコーテイングしておき、オープニングト
リム本体１２の押出成形時の熱でホツトメルト接
着剤を溶融させてオープニングトリム本体１２と
フアブリツク１３を接着したりする等、いずれの
方法を用いてもよい。第２図に示すように、本実施例のオープニング
トリム１１をフランジ５に装着する場合、フアブ
リツク１３が存在しない頂部１２ｂの内側および
係着用突起１２ａのみがフランジ５に当接してい
るので、鉄板製のフランジ５と塩化ビニルあるい
はゴム製のオープニングトリム本体１２との間の
摩擦係数が大きく、オープニングトリム１１がフ
ランジ５から抜けにくい。次に、第３図および第４図で説明した従来のも
のを比較例として、本実施例と比較例との比較試
験結果を第１表に示す。

〔考案の効果〕

本考案は、以上説明したとおり構成されている
ので、以下に記載するような効果を奏する。 (1) フアブリツクの幅について従来必要であつた
巻き込み部が不要になるため、狭くすることが
可能であり、フアブリツクの使用量を大幅に少
なくすることができ、その結果、コストが低減
する。 (2) オープニングトリム本体のフライジを挿入す
る部位に、従来であるとフアブリツクが巻き込
まれており、フアブリツクは樹脂やゴムに比べ
て摩擦係数が小さいため、フランジから抜けや
すかつたが、本考案によれば挿入部はフアブリ
ツクが巻き込まれていないため良好な嵌合力
（フランジの抜けやすさを示す値）が得られる。 (3) オープニングトリム本体の頂部は従来のもの
であると曲率が小さいにもかかわらずフアブリ
ツクで巻き込まれていたため、損傷したり、汚
れたりして、見栄えが悪かつたが、本考案で
は、頂部にフアブリツクが巻き込まれていない
ため、そのような問題がなくなる。 (4) フアブリツクの両端部の端末が、オープニン
グトリム本体の両端部に形成した凸部の側面に
それぞれ当接しているので、前記端末のほつれ
を防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のオープニングトリムの一実施
例の斜視図、第２図は第１図に示したオープニン
グトリムのフランジへの装着時の断面図、第３図
は従来のオープニングトリムの斜視図、第４図は
第３図に示したオープニングトリムのフランジへ
の装着時の断面図である。５……フランジ、１１……オープニングトリ
ム、１２……オープニングトリム本体、１２ａ…
…係着用突起、１２ｂ……頂部、１２ｃ……凸
部、１３……フアブリツク、１４……インサー
ト、１５……外面側壁部、ｈ……凸部の高さ（フ
アブリツクの厚さ）。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

Ｕ字形断面を有するオープニングトリム本体の
外面にフアブリツクを貼着したオープニングトリ
ムにおいて、前記オープニングトリム本体の開放
両端部の外面に凸部がそれぞれ形成され、前記フ
アブリツクは、オープニングトリム本体の凸部を
除く外面側壁部の全面に貼着され、前記フアブリ
ツクの両端部の端末が前記凸部の側面にそれぞれ
当接することを特徴とするオープニングトリム。