JPH0355739Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、ドア取付枠装置に関するものであ
る。

［従来の技術］ 従来、木造住宅、マンシヨン等の建築に於ける
ドア枠工事は、本体工事と共に、大工、建具職等
の専門職の手によりなされていた。

［考案が解決しようとする問題点］ しかしながら、前記従来の作業によれば、本体
工事完了後施主の希望があつた場合に、ドア枠を
取替えるのが困難であるという問題点があり、ま
たドア枠の取付作業は大工、建具職等の専門職の
手を経なければならず、従つてコストが高くなる
という問題点があつた。

本考案は、上記問題点を解決することを目的と
するドア取付枠装置を提供しようとするものであ
る。

［問題点を解決しようとする手段］ 本考案は、ドア枠取付用下地材の端縁部の前方
側側面部に密接する平面状の内側面を有する前面
板の一端部内方に、前記ドア枠取付用下地材の端
面部の一部を被覆する折曲片を突設すると共に、
取付けるべきドア側に面する前記折曲片の端面部
に戸当り面を、また前記ドア枠取付用下地材に面
する前記折曲片の端面部に、前記ドア枠取付用下
地材の端面部と直角の切欠き端面と、該切欠き端
面と直角の重合面とを備えた切欠部を夫々設けて
前方側額縁板を形成する一方、前記端縁部の後方
側面部に密接する平面状の内側面を有する後面板
の一端部内方に、前記ドア枠取付用下地材の端面
部の一部を被覆する折曲片を突設して後方側額縁
板を形成し、且つ該後方側額縁板の折曲片を貫通
して木ねじを前記端面部に捩じ込み固定し、更に
前記後方側額縁板の折曲片を前方側額縁板の切欠
部の重合面に当接して、該切欠部の切欠き端面
と、後方側額縁板の折曲片の前方側端縁との間に
空隙部を存して、前方側額縁板の折曲片と後方側
額縁板の折曲片とを夫々重合し、且つ固定金具の
喰い込み片を前・後方側額縁板の各折曲片に喰い
込ませて固定するという手段を採用することによ
り、上記問題点を解決した。

［作用］ 上記構成より成る本考案によれば、本体工事中
または完成後いずれを問わず、ドア枠取付用下地
材の厚さ寸法が一定でなくても、施工現場に於い
て前・後方側額縁板をドアの巾、高さに合わせて
ドア枠取付用下地材の端縁部にその突出度を調整
して固定金具により固着し、調整時に生じた空隙
部は前方側額縁板の折曲片によつて遮蔽される。

［実施例］ 本考案の実施例を図に就いて詳細に説明する
に、間柱等のドア枠取付用下地材１の端縁部の前
方側面部２に密接して接着剤等により固定できる
ように、平面状の内側面３を有する前面板４の一
端部内方に、ドア枠取付用下地材１の端面部５の
一部を被覆する折曲片６を突設すると共に、取付
けるべきドアＤ側に面する前記折曲片６の端面部
に戸当り面７ａを、また前記ドア枠取付用下地材
１側に面する前記折曲片６の端面部に、前記ドア
枠取付用下地材１の端面部５と直角の切欠き端面
７ｂと、該切欠き端面７ｂと直角の重合面７ｃと
を備えた切欠部７ｄを夫々設けて前方側額縁板８
を形成する。

一方、前記ドア枠取付用下地材１の端縁部の後
方側面部９に密接して接着剤等により固定できる
ように、平面状の内側面１０を有する後面板１１
の一端部の内方に、ドア枠取付用下地材１の端面
部５の一部を被覆する折曲片１２を突設して後方
側額縁板１３を形成する。

そして、取付けるべきドアＤの巾、高さに合わ
せて、前・後方側額縁板８，１３のドアＤ側への
突出度を調整して、ドア枠取付用下地材１の前、
後方側面部２，９に夫々内側面３，１０を接着剤
等により固定すると共に、後方側額縁板１３の折
曲片１２を貫通して木ねじ１４を端面部５に捻じ
込み固定し、更に後方側額縁板１３の折曲片１２
を前方側額縁板８の切欠部７ｄの重合面７ｃに当
接して、切欠部７ｄの切欠き端面７ｄと、後方側
額縁板１３の折曲片１２の前方側端縁１２ａとの
間に空隙部１５を存して、前方側額縁板８の折曲
片６と後方側額縁板１３の折曲片１２とを夫々重
合して端面部５を被覆し、そして前後両端に矢形
状になした喰い込み片１６を突設して形成された
固定金具１７の前記各喰い込み片１６を、前記端
面部５と平行になるようにして、前・後方側額縁
板８，１３の各折曲片６，１２に圧入喰い込ま
せ、夫々各喰い込み片１６により離脱を防止して
固定するのである。

なお、好ましくは前記各喰い込み片１６の圧入
を容易にするために、予め前・後方側額縁板８，
１３の各折曲片６，１２には夫々スリツト１８を
設けておくことが推奨される。

上記取付施工現場に於いて、各ドア枠取付用下
地材１の厚さ寸法が一定していないことが考えら
れるが、その厚さ寸法の違いは端面部５を被覆し
た前方側額縁板８の切欠部７ｄの切欠き端面７ｂ
と、後方側額縁板１３の折曲片１２の前方側端縁
１２ａとの間に生ずる空隙部１５の広狭の差とな
つて現れるだけで、その空隙部１５は前方側額縁
板８の折曲片６によつて完全に遮蔽されて見苦し
さはなく、ドア枠取付用下地材１の厚さ寸法の違
いは略前記折曲片６によつて空隙部１５が遮蔽さ
れる寸法分だけ許容できる。

なお、本考案装置は、その取付けに当つては、
後方側額縁板１３をその突出度を調整して木ねじ
１４で端面部５に固定し、固定金具１７の一方側
の喰い込み片１６を後方側額縁板１３の折曲片１
２に圧入喰い込ませ、然る後前方側額縁板８の折
曲片６に前記固定金具１７の他方側の喰い込み片
１６を圧入喰い込ませることにより固定されて、
別部材の戸当り板を不要とすると共に、前・後方
側額縁板８，１３は年が経過しても狂いが生じる
ことなく、堅固に固定されている。

［考案の効果］ 本考案は上述のようであるから、大工、建具職
等の専門職の手を借りることなく、極めて簡単に
ドア枠取付用下地材に本装置を取付けることがで
きるので、コストダウンを図ることができ、然も
本体工事完了後であつても取付けることができる
ので、施主の希望に迅速に対応することができ、
またドア枠取付用下地材の厚さ寸法が一定してな
くても、別部材の戸当り板を使用することなく、
前・後方側額縁板を調整してドア枠取付用下地材
の前・後方側面部に、各平面状の内側面を面接触
して接着強度をもたせて取付けることができる。

そして、また、戸当り面を備えた前方側額縁板
の前面板部分が平面状の内側面を介してドア枠取
付用下地材の前方側面部に面接触して接着固定さ
れ、且つ後方側額縁板の後面板部分が平面状の内
側面を介してドア枠取付用下地材の後方側面部に
面接触して接着固定されると共に、ドア枠取付用
下地材の端面部に木ねじで一体に固定され、更に
前記前・後方側額縁板が喰い込み片を有する固定
金具で一体に固定されており、ドアの開閉の際に
戸当り面にドアの当接が繰返されても、戸当り面
を一体に備えた前方側額縁板は、前記したように
後方側額縁板を介してドア枠取付用下地材に堅固
に固定されているために、前・後方側額縁板が離
脱したり、狂いが生じることもなく、更に見苦し
い部分が完全に遮蔽されて外観上問題点もなく、
その構造も簡単で、且つその取付けも極めて容易
にできる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すもので、第１図は全
体の正面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線拡大断面
図、第３図は固定金具の拡大斜視図である。 図中、１はドア枠取付用下地材、２は前方側面
部、４は前面板、５は端面部、６は折曲片、７ａ
は戸当り面、７ｂは切欠き端面、７ｃは重合面、
７ｄは切欠部、８は前方側額縁板、９は後方側面
部、１０は内側面、１１は後面板、１２は折曲
片、１２ａは前方側端縁、１３は後方側額縁板、
１４は木ねじ、１５は空隙部、１６は喰い込み
片、１７は固定金具、Ｄはドアである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ドア枠取付用下地材の端縁部の前方側側面部に
   密接する平面状の内側面を有する前面板の一端部
   内方に、前記ドア枠取付用下地材の端面部の一部
   を被覆する折曲片を突設すると共に、取付けるべ
   きドア側に面する前記折曲片の端面部に戸当り面
   を、また前記ドア枠取付用下地材に面する前記折
   曲片の端面部に、前記ドア枠取付用下地材の端面
   部と直角の切欠き端面と、該切欠き端面と直角の
   重合面とを備えた切欠部を夫々設けて前方側額縁
   板を形成する一方、前記端縁部の後方側面部に密
   接する平面状の内側面を有する後面板の一端部内
   方に、前記ドア枠取付用下地材の端面部の一部を
   被覆する折曲片を突設して後方側額縁板を形成
   し、且つ該後方側額縁板の折曲片を貫通して木ね
   じを前記端面部に捩じ込み固定し、更に前記後方
   側額縁板の折曲片を前方側額縁板の切欠部の重合
   面に当接して、該切欠部の切欠き端面と、後方側
   額縁板の折曲片の前方側端縁との間に空隙部を存
   して、後方側額縁板の折曲片と前方側額縁板の折
   曲片とを夫々重合し、且つ固定金具の喰い込み片
   を前・後方側額縁板の各折曲片に喰い込ませて固
   定して成るドア取付枠装置。