JPH0354942B2 - - Google Patents

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JPH0354942B2
JPH0354942B2 JP17572984A JP17572984A JPH0354942B2 JP H0354942 B2 JPH0354942 B2 JP H0354942B2 JP 17572984 A JP17572984 A JP 17572984A JP 17572984 A JP17572984 A JP 17572984A JP H0354942 B2 JPH0354942 B2 JP H0354942B2
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acid
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は2−アシルフラン系化合物の製法に関
する。
[従来の技術] 従来より、アシルフラン系化合物は、医薬、香
料などの原料となるα−アルキルフルフリルアミ
ンあるいはα−アルキルフルフリルアルコールな
どを製造するための原料として使用されている。
前記のごとき有用なアシルフラン系化合物、た
とえば2−アセチルフランはフラン系化合物であ
るフランと無水酢酸とを正リン酸を触媒として反
応させることによつて製造されている。
しかしながら、この方法により2−アセチルフ
ランを製造すると、無水酢酸をフランに対して2
倍モル以上も使用しなければ、満足する収率で2
−アセチルフランをうることができない。このた
め多量の未反応の無水酢酸が残存し、これを多量
の塩基性物質で中和し、塩を形成させて除去する
必要があり、製造工程が煩雑となる。また、上記
過剰分の無水酢酸は再使用できないため、目的物
の製造コストが高くなるなどの不利を生じる。
このような問題を解消するため、触媒として三
フツ化ホウ素酢酸塩を用い、無水酢酸をフランに
対して小過剰で反応させ、比較的高収率で2−ア
セチルフランをうる方法も提案されているが、こ
の方法にも、たとえばステンレス製の反応装置を
用いたばあいには、該装置の腐蝕が激しく、さら
に前記のごとき触媒が含有されている廃水処理が
容易でないなどの問題がある。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は、たとえば前記のごとき2−アセチル
フランを製造するばあいに生ずる無水酢酸を大過
剰に使用することによる製造コストの増大、多量
に残存する未反応無水酢酸の処理が煩雑であるな
どの問題、あるいはその改良法を採用したばあい
に生ずる三フツ化ホウ素による装置の腐蝕や、該
触媒が含有されている廃水処理がしにくいなどの
問題を解決するためになされたものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、一般式(): (式中、R1は水素原子、メチル基、エチル基
である)で表わされるフラン系化合物と、一般式
(): (R2CO)2O () (式中、R2はメチル基、エチル基である)で
表わされる酸無水物とを有機スルホン酸の存在下
で反応させて生成した一般式(): (式中、R1、R2は前記と同じ)で表わされる
2−アシルフラン系化合物および副生カルボン酸
を含有する反応液にアルコールを加えて副生カル
ボン酸をエステル化して除去することを特徴とす
る2−アシルフラン系化合物の製法に関する。
[実施例] 本発明に用いるフラン系化合物は、一般式
(): (式中、R1は水素原子、メチル基、エチル基
である)で表わされる化合物であり、具体的には
フラン、2−メチルフラン、2−エチルフランな
どがあげられる。
本発明に用いる酸無水物は、一般式(): (R2CO)2O () (式中、R2はメチル基、エチル基である)で
表わされる化合物であり、具体的には無水酢酸、
プロピオン酸無水物などがあげられる。
前記のごとき同一のカルボン酸から製造された
酸無水物を用いると、フラン系化合物に導入され
るアシル基が決定されるため好ましいが、フラン
系化合物に導入されるアシル基が異なつてもよい
ばあいには、加水分解により異なつたカルボン酸
を与える混合酸無水物を使用してもよい。
本発明に用いる有機スルホン酸としては、たと
えばp−トルエンスルホン酸、メタンスルホン
酸、フエニルスルホン酸などがあげられる。これ
らの有機スルホン酸は単独で用いてもよく、2種
以上用いてもよい。これらのうちではp−トルエ
ンスルホン酸、メタンスルホン酸が、触媒活性が
良好であり、しかも比較的安価で工業原料として
入手しやすいなどの点から好ましい。
つぎに一般式()で表わされる2−アシルフ
ラン系化合物を合成するばあいの原料の使用割合
および製法について説明する。
一般式()で表わされるフラン系化合物1モ
ルに対して、一般式()で表わされる酸無水物
が1.0〜1.8モル、好ましくは1.1〜1.5モル、有機
スルホン酸が0.02〜0.2モル、好ましくは0.05〜
0.1モル使用される。
前記一般式()で表わされる酸無水物の使用
量が1.0モル未満になると、一般式()で表わ
されるフラン系化合物の未反応の量が多くなり、
反応収率が低下する。一方、該使用量が1.8モル
をこえて多くなつても収率はほとんど変化せず、
単に溶剤として作用するのみであり、のちに行な
う目的物の生成をしにくくするだけである。好ま
しい酸無水物の使用量としては反応収率の面から
1.1〜1.5モルの範囲、たとえばフランと無水酢酸
とを用いるばあいには約1.2〜1.3モルである。
前記有機スルホン酸の使用量が0.02モル未満に
なると、反応収率が著しく低下する原因となり、
0.2モルをこえて使用しても収率はほとんど変化
せず、かえつてフランの樹脂化を促進し、目的物
の収率低下の原因となる。
通常は一般式()で表わされるフラン系化合
物や一般式()で表わされる酸無水物が溶剤と
しても作用するため、あらためて溶剤を使用する
必要はないが、要すればこれらの混合物100部
(重量部、以下同様)に対して10〜200部程度のエ
チルエーテル、ベンゼン、トルエンなどの溶剤を
用いてもよい。
一般式()で表わされるフラン系化合物、一
般式()で表わされる酸無水物、有機スルホン
酸、要すれば溶剤を所定量仕込み、0〜120℃、
好ましくは10〜100℃で1〜8時間、好ましくは
2〜4時間反応させることによつて、一般式
()で表わされる2−アシルフラン系化合物が
合成され、カルボン酸が副生する。
前記反応温度が0℃未満になると、反応速度が
低下するため、反応時間が遅延したり、反応収率
が低下したりするため好ましくなく、120℃をこ
えると、沸点の低い原料であるフラン系化合物が
反応系外へ飛散したり、フラン系化合物の樹脂化
を促進したりするため好ましくない。
また反応時の圧力は、通常は大気圧下で行なう
が、反応物の沸点を考慮して数〜10気圧の加圧下
で行なうこともできる。
合成された2−アシルフラン系化合物を含有す
る反応液に、仕込んだ酸無水物に対して1〜2倍
モル量、好ましくは1.1〜1.3倍モル量のエタノー
ルを仕込み、室温〜50℃程度で約0.5〜2時間程
度反応させて、副生したカルボン酸および残存酸
無水物がエステル化される。
エステル化に用いるアルコールとしては、目的
物の抽出溶媒として作用するものでなければなら
ず、しかも後述するアルカリ洗浄時に当該アルコ
ールと副生カルボン酸もしくは残存酸無水物とか
らえられるエステルが水系へ移行するものであつ
てはならず、これらの条件を満足するものとして
エタノール、プロピルアルコール、ブタノールな
ど、好ましくはエタノールがあげられる。
エステル化反応においては、アシル化触媒とし
て用いた有機スルホン酸がエステル化反応の触媒
としても有効に作用し、上記のごとき反応条件で
反応させるだけで副生したカルボン酸および残存
酸無水物の70〜90%をエステル化することができ
る。
エステル化反応終了後、たとえば炭酸ソーダ、
苛性ソーダ、炭酸カリ、苛性カリなどの塩基性物
質の水溶液などを用いて触媒である有機スルホン
酸や残存カルボン酸が中和される。そののち、目
的物を酢酸エチルなどの抽出溶剤を用いて抽出
し、蒸留などの方法により目的物である2−アシ
ルフラン系化合物が単離される。なお副生カルボ
ン酸などとアルコールとの反応により生成したエ
ステルは、抽出溶剤としてそのまま使用しうる。
2−アシルフラン系化合物を合成したのち本発
明の製法のようにエステル化せずに、たとえば反
応後ただちに炭酸ソーダ水溶液で中和し、酢酸エ
チルなどの溶剤で目的生成物を抽出するような方
法にしたがつて2−アシルフラン系化合物を精製
するばあいと比較して、本発明の製法のようにエ
ステル化すると、生成したエステルが抽出溶剤と
して働くとともに、中和により除去すべきカルボ
ン酸の量が少なくなるため精製がしやすくなる。
たとえば目的生成物である2−アセチルフランを
常法に従つて1部(重量部、以下同様)製造した
ばあいには1.6部以上の酢酸ソーダ・3水塩が副
生し、排水処理などの問題が生ずる。一方、本発
明の製法によると、カルボン酸塩は従来技術と比
較して約1/5以下に減少し、中和のための反応容
器も小容量のものでたりる。さらに目的生成物で
ある2−アシルフラン系化合物は、概してわずか
り水にも溶解するが、前記の塩基性水溶液の使用
量が少なくてすむため、その結果抽出溶媒の使用
量も低減しうる。
つぎに本発明の製法を実施例にもとづき説明す
る。
実施例 1 撹拌装置、冷却管、温度計および滴下ロートを
備えた容量5の4つ口フラスコに、フラン500
g(7.35モル)および無水酢酸600g(5.88モル)
を仕込んだのち、反応系を冷却し、5〜10℃に保
ちながらp−トルエンスルホン酸1水和物140g
(0.73モル)および無水酢酸376g(3.68モル)か
らなる溶液を撹拌下に30分間を要して滴下した。
そののち、系内温は反応熱により上昇し、最高温
度90℃まで達したが、同温度に30分間保つたの
ち、さらに放冷状態で、2.5時間撹拌をつづけ、
2−アセチルフランを合成した。
アセチル化反応終了後、該反応液にエタノール
542gを加え、撹拌しながら30℃で1時間反応さ
せ、残存無水酢酸および副生酢酸のエステル化を
行なつた。
そののち、炭酸ソーダ166gおよび水500gから
なる液を加え、残存酢酸およびp−トルエンスル
ホン酸を中和し、該混合液に酢酸エチル500gを
加えて2−アセチルフランを抽出したのち、水
500mlついで2%食塩水溶液500mlで洗浄した。そ
ののち溶剤を除去し、粗2−アセチルフラン787
gをえた。
えられた粗2−アセチルフランを蒸留により精
製し(bp72〜75℃(19mmHg))、GC純度99.7%の
2−アセチルフラン688g(収率85.1%)をえた。
実施例 2 撹拌装置、冷却管、温度計および滴下ロートを
備えた容量300mlの4つ口フラスコにフラン34.0
g(0.5モル)、プロピオン酸無水物84.6g(0.65
モル)およびp−トルエンスルホン酸・1水和物
9.5g(0.05モル)を仕込んだのち、実施例1と
同様にして2−プロピオニルフランを合成した。
プロピオニル化反応終了後、エタノール36.9g
を加え、実施例1と同様にしてエステル化した。
そののち、炭酸ソーダ13gおよび水30gからな
る液を加えて中和し、ついで酢酸エチル50gを加
えて2−プロピオニルフランを抽出した。そのの
ち水50g、ひきつづき2%食塩水50gで洗浄し、
溶剤を除去して粗2−プロピオニルフラン60.1g
をえた。
えられた粗2−プロピオニルフランを蒸留によ
り精製し(bp96〜100℃(37mmHg))、GC純度
99.6%の2−プロピオニルフラン52.4g(収率
84.5%)をえた。
実施例 3 実施例1で用いたフランを2−メチルフラン当
モルにかえたほかは実施例1と同様にして、2−
アセチル−5−メチルフランをえた(収率85.7
%)。
実施例 4 実施例1で用いたp−トルエンスルホン酸・1
水和物をメタンスルホン酸当モルにかえたほかは
実施例1と同様にして、2−アセチルフランをえ
た(収率86.1%)。
[発明の効果] 本発明に用いる有機スルホン酸は、分解などし
てもハロゲン化水素を発生せず、金属の腐蝕の問
題が少なく、反応装置として特殊な材質のものを
用いる必要がない。
また一般に酸性物質はフラン系化合物を樹脂化
させる性質があるが、本発明に用いる有機スルホ
ン酸を用いるとアシル化反応時の触媒活性が高
く、本反応条件下では予想外に樹脂の副生が少な
く、高収率でアシルフラン系化合物をうることが
できる。
その上フラン系化合物をアシル化反応させるば
あいに副生するカルボン酸は、従来はカルボン酸
塩として廃水とともに廃棄していたが、本発明に
おいてはアシル化触媒である有機スルホン酸をそ
のままエステル化触媒として機能させて、副生カ
ルボン酸の大部分をエステルの形で回収し、しか
も該エステルは反応混合液から目的生成物を単
離、精製する際に不可欠である抽出溶媒としてそ
のまま使用しうるため、精製が容易となる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式(): (式中、R1は水素原子、メチル基、エチル基
    である)で表わされるフラン系化合物と、 一般式(): (R2CO)2O () (式中、R2はメチル基、エチル基である)で
    表わされる酸無水物とを有機スルホン酸の存在下
    で反応させて生成した一般式(): (式中、R1、R2は前記と同じ)で表わされる
    2−アシルフラン系化合物および副生カルボン酸
    を含有する反応液にアルコールを加えて副生カル
    ボン酸をエステル化して除去することを特徴とす
    る2−アシルフラン系化合物の製法。
JP17572984A 1984-08-23 1984-08-23 2−アシルフラン系化合物の製法 Granted JPS6153275A (ja)

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AU763231B2 (en) 1999-06-02 2003-07-17 Shionogi & Co., Ltd. Novel processes for the preparation of substituted propenone derivatives

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