JPH0354937B2 - - Google Patents

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JPH0354937B2
JPH0354937B2 JP62108529A JP10852987A JPH0354937B2 JP H0354937 B2 JPH0354937 B2 JP H0354937B2 JP 62108529 A JP62108529 A JP 62108529A JP 10852987 A JP10852987 A JP 10852987A JP H0354937 B2 JPH0354937 B2 JP H0354937B2
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、消化管機能亢進作用を有する新規で
有用なベンズアミド誘導体に関する。 従来の技術 特開昭53−90274号明細書には、ある種のN−
[(4−低級アルキル−2−(又は3)−モルホリニ
ル)メチル]−置換ベンズアミド誘導体がレセル
ピン拮抗作用、鎮痛作用等を有し、例えば抗うつ
剤、鎮痛剤等として有用である、と開示されてい
る。 一方、4−アミノ−5−クロロ−N−[(2−ジ
エチルアミノ)エチル]−2−メトキシベンズア
ミド[一般名メトクロプラミド;例えばMerck
lndex、第10版、6019(1983)参照]が1960年代
の半ばに制吐剤あるいは消化管機能亢進剤として
開発されて以来、種々の置換ベンズアミド誘導体
が合成され、その薬理学的性質が研究されてき
た。しかしながら、消化管機能亢進としてメトク
ロプラミドを凌駕する置換ベンズアミド誘導体に
到達したとは言い難いのが実状である。 本発明の目的 本発明者らは、優れた消化管機能亢進作用を有
する置換ベンズアミド誘導体を見いだすべく研究
を続けてきたが、アミド部分の素原子とモルホリ
ン又はヘキサヒドロ−1,4−オキサゼピン部分
の2位の炭素原子がアルキレン基を介して結合す
る置換ベンズアミド誘導体がその要件を満たすこ
と、更にその中のいくつかがメトクロプラミドよ
りも強い消化管機能亢進作用を有するにもかかわ
らず、中枢神経系に対する副作用はメトクロプラ
ミドよりもはるかに弱いことを見いだし、更に研
究を続けた結果、本発明を完成した。 発明の構成及び効果 本発明によれば、一般式() [式中、Rは水素原子、ピリジル−C1〜C3
ルキル基、
【式】 (R5,w,p及びqは後記定義の通りである)で
示される基、ジハロゲノベンジル基、ペンタフル
オロベンジル基、2−ニトロ−4−クロロベンジ
ル基、フエニル部分がハロゲン原子で置換されて
いてもよい1−フエニルエチル基又はナフチルメ
チル基を意味し、 R1はヒドロキシ基、C1〜C10アルコキシ基、C5
〜C6シクロアルキルオキシ基、C3〜C5アルケニ
ルオキシ基、C3〜C5アルキニルオキシ基、カル
ボニル基で中断されたC2〜C4アルコキシ基、1
位以外の炭素原子がヒドロキシ基で置換された
C2〜C5アルコキシ基又は置換基を有するC1〜C5
アルコキシ基(該置換基はハロゲン原子、シアノ
基、C2〜C4アルコキシカルボニル基、C3〜C6
クロアルキル基、ハロゲン原子で置換されていて
もよいフエニル基、ハロゲン原子で置換されてい
てもよいフエノキシ基又はハロゲン原子で置換さ
れていてもよいベンゾイル基である)を意味し、 R2はアミノ基、ジ(C1〜C2アルキル)アミノ
基又はC2〜C5アルカノイルアミノ基を意味し、
R3はハロゲン原子(好ましくは塩素原子)を意
味し、 R4は水素原子、C1〜C2アルキル基又はフエニ
ル基を意味し、 R5は水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロ
メチル基、シアノ基又はニトロ基を意味し、 XはC1〜C3アルキレン基を意味し、 Wは酸素原子、イオウ原子又はカルボニル基を
意味し、 m及びnはそれぞれ1又は2を意味し、 pは0又は1を意味し、 qは1〜5の整数を意味する。] で表される化合物並びにその生理的に許容される
酸付加塩類、第4級アンモニウム塩類及びN−オ
キシド誘導体が提供される。 式()で表される化合物の酸付加塩類として
は、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸
塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、及びシユウ
酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、リン
ゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、安息香酸塩、メ
タンスルホン酸塩等の有機酸塩が挙げられる。式
()の化合物の第4級アンモニウム塩類とは、
式()においてRが水素原子以外の基である化
合物の第4級アンモニウム塩を意味する。具体的
にはメチルヨージド、メチルブロミド、エチルヨ
ージド、エチルブロミドのような低級アルキルハ
ロゲニド、メチル メタンスルホネート、エチル
メタンスルホネートのような低級アルキル低級ア
ルキルスルホネート、メチル p−トルエンスル
ホネートのような低級アルキル アリールスルホ
ネート等との第4級アンモニウム塩が挙げられ
る。式()の化合物のN−オキシド誘導体と
は、式()においてRが水素原子及び
【式】(R5及びqは前掲 に同じものを意味し、W′はイオウ原子を意味す
る)で示される基以外の基である化合物のN−オ
キシド誘導体を意味する。式()の化合物、そ
の酸付加塩、第4級アンモニウム塩及びN−オキ
シド誘導体は水和物又は溶媒和物の形で存在する
こともあるので、これらの水和物及び溶媒和物も
また本発明の化合物に包含される。 式()の化合物は、少なくとも1個の不斉炭
素原子を有するもので、数種の立体異性体が存在
しうる。これらの立体異性体、それらの混合物及
びラセミ体は本発明の化合物に包含される。 本明細書における用語を以下に説明する。アル
キル部分又はアルキレン基は直鎖状でも分枝鎖状
でもよい。「ピリジルアルキル基」とは、任意の
位置に2−,3−又は4−ピリジル基を有するア
ルキル基を意味し、例えば2−ピリジルメチル、
3−ピリジルメチル、4−ピリジルメチル等が挙
げられる。「ハロゲン原子」とは、フツ素、塩素、
臭素、ヨウ素を意味する。「アルコキシ基」の具
体例としてはメトキシ、エトキシ、ブロポキシ、
イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec
−ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキ
シ、ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシ、ヘブ
チルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デ
シルオキシ等が挙げられる。「アルケニルオキシ
基」とは、酸素原子に隣接する炭素原子以外の位
置に二重結合を1個有するものを意味し、例えば
アリルオキシ、2−ブテニルオキシ、3−ブテニ
ルオキシ、3−メチル−2−ブテニルオキシ、3
−もしくは4−ペンテニルオキシ等が挙げられ
る。「アルキニルオキシ基」とは、酸素原子に隣
接する炭素原子以外の位置に三重結合を1個有す
るものを意味し、例えば2−プロピニルオキシ、
3−ブチニルオキシ等が挙げられる。「カルボニ
ル基で中断されたアルコキシ基」とは、アルキル
部分の任意の位置が1個のカルボニル基で中断さ
れているアルコキシ基を意味し、例えば2−オキ
ソプロポキシ、3−オキソプトキシ等が挙げられ
る。「ヒドロキシ基で置換されたアルコキシ基」
の具体例としては、2−ヒドロキシプロポキシ、
3−ヒドロキシプロポキシ等が挙げられる。「置
換基を有するアルコキシ基」とは、任意の位置に
前掲の置換基を1個有するアルコキシ基を意味
し、例えば2−クロロエトキシ、シアノメトキ
シ、エトキシカルボニルメトキシ、シクロプロピ
ルメトキシ、シクロヘキシルメトキシ、ベンジル
オキシ、2−フエニルエトキシ、3−フエニルプ
ロポキシ、2−フエノキシエトキシ、3−フエノ
キシプロポキシ、2−(4−クロロフエノキシ)
エトキシ、3−(4−クロロフエノキシ)プロポ
キシ、5−(4−フルオロフエノキシ)ペンチル
オキシ、ベンゾイルメトキシ、3−(4−フルオ
ロベンゾイル)プロポキシ等が挙げられる。「ジ
アルキルアミノ基」の具体例としては、ジメチル
アミノ、ジエチルアミノ、メチルエチルアミノ等
が挙げられる。「アルカノイルアミノ基」の具体
例としては、アセチルアミノ、プロピオニルアミ
ノ、ブチリルアミノ、イソブチリルアミノ等が挙
げられる。「アルキレン基」の具体例としては、
メチレン、エチレン、トリメチレン等が挙げられ
る。 本発明の化合物のうちで好適なものは、一般式
(a) [式中、Raはピリジルメチル基、ベンジル基、
フルオロベンジル基、クロロベンジル基、トリフ
ルオロメチルベンジル基、シアノベンジル基又は
3−(4−クロロフエノキシ)プロピル基を意味
し、 R1aはC1〜C7アルコキシ基、シクロペンチルオ
キシ基、3−ブテニルオキシ基、3−メチル−2
−ブテニルオキシ基、2−オキソプロポキシ基、
2−ヒドロキシプロポキシ基又は2−クロロエト
キシ基を意味し、 R2aはアミノ基、ジメチルアミノ基又はC2〜C4
アルカノイルアミノ基を意味し、 R4′は水素原子又はメチル基を意味し、 nは1又は22を意味する。] で表される化合物並びにその生理的に許容される
酸付加塩類、第4級アンモニウム塩類及びN−オ
キシド誘導体である。 更に好適な化合物は、一般式(b) [式中、Rbはピリジルメチル基、ベンジル基、
フルオロベンジル基、クロロベンジル基又は3−
(4−クロロフエノキシ)プロピル基を意味し、
R1bはメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、イ
ソブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチル
オキシ基、3−メチル−2−ブテニルオキシ基又
は2−ヒドロキシプロポキシ基を意味し、R2b
アミノ基又はアセチルアミノ基を意味する。] で表される化合物並びにその生理的に許容される
酸付加塩類及びN−オキシド誘導体である。 本発明の化合物のうちで特に好適なものとし
て、例えば次の化合物及びその生理的に許容され
る酸付加塩類が挙げられる。 4−アミノ−5−クロロ−2−エトキシ−N−
[[4−(4−フルオロベンジル)−2−モルホリニ
ル]メチル]ベンズアミド、 4−アミノ−5−クロロ−2−エトキシ−N−
[[4−(3−ピリジルメチル)−2−モルホリニ
ル]メチル]ベンズアミド、 4−アミノ−N−[(4−ベンジル基−2−モル
ホリニル)メチル]−5−クロロ−2−(3−メチ
ル−2−ブテニルオキシ)ベンズアミド、 4−アミノ−N−[(4−ベンジル−2−モルホ
リニル)メチル]−2−ブトキシ−5−クロロベ
ンズアミド、 4−アミノ−2−ブトキシ−5−クロロ−N−
[[4−(4−フルオロベンジル基)−2−モルホリ
ニル]メチル]ベンズアミド、 4−アミノ−N−[(4−ベンジル基−2−モル
ホリニル)メチル]−5−クロロ−2−イソペン
チルオキシベンズアミド、 4−アミノ−5−クロロ−N−[[4−(2−ク
ロロベンジル)−2−モルホリニル]メチル]−2
−エトキシベンズアミド、 4−アミノ−N−[(4−ベンジル−2−モルホ
リニル)メチル]−5−クロロ−2−エトキシベ
ンズアミド、 4−アミノ−N−[(4−ベンジル−2−モルホ
リニル)メチル]−5−クロロ−2−メトキシベ
ンズアミド、 4−アミノ−5−クロロ−N−[[4−(4−シ
アノベンジル)−2−モルホリニル)メチル]−2
−メトキシベンズアミド、 4−アミノ−5−クロロ−N−[[(4−[3−
(4−クロロフエノキシ)プロピル−2−モルホ
リニル]−2−メトキシベンズアミド、及び 4−アセチルアミノ−5−クロロ−2−エトキ
シ−N−[[4−(4−フルオルベンジル)−2−モ
ルホリニル]メチル]ベンズアミド 本発明の化合物は例えば以下の方法により製造
することができる。 方法(a): 一般式() (式中、R1、R2及びR3は前掲に同じものを意
味する。) で表される化合物又はその反応性誘導体と、一般
式() (式中、R4、X、m及びnは前掲に同じもの
を意味し、R′は水素原子以外の前掲Rと同じも
のを意味する。) で表される化合物とを反応させることにより、式
()においてRが水素原子以外の基である化合
物を得ることができる。 式()の化合物の反応性誘導体としては、例
えば低級アルキルエステル、活性エステル、酸無
水物、酸ハライド(特に酸クロリド)等に挙げる
ことができる。活性エステルの具体例としてはp
−ニトロフエニルエステル、2,4,5−トリク
ロロフエニルエステル、ペンタクロロフエニルエ
ステル、シアノメチルエステル、N−ヒドロキシ
コハク酸イミドエステル、N−ヒドロキシフタル
イミドエステル、N−ヒドロキシ−5−ノルボル
ネン−2,3−ジカルボキシイミドエステル、N
−ヒドロキシピペリジンエステル、8−ヒドロキ
シキノリンエステル、2−アルキルフエニルエス
テル、2−ヒドロキシ−4,5−ジクロロフエニ
ルエステル、2−ヒドロキシピリジンエステル、
2−ピリジルチオールエステル等が挙げられる。
酸無水物としては、対称酸無水物又は混合酸無水
物が用いられ、混合酸無水物の具体例としてはク
ロル炭酸エチル、クロル炭酸イソブチルのような
クロル炭酸アルキルエステルとの混合酸無水物、
クロル炭酸ベンジルのようなクロル炭酸アラルキ
ルエステルとの混合酸無水物、クロル炭酸フエニ
ルのようなクロル炭酸アリールエステルとの混合
酸無水物、イソ吉草酸、ピバリン酸のようなアル
カン酸との混合酸無水物等が挙げられる。 式()の化合物を用いる場合には、ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3
−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸
塩、N,N′−カルボニルジイミダゾール、N,
N′−カルボニルジコハク酸イミド、1−エトキ
シカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロ
キノリンのような縮合剤の存在下に反応させるこ
とができる。縮合剤としてジシクロヘキシルカル
ボジイミド又は1−エチル−3−(3−ジメチル
アミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩を用いる
場合には、N−ヒドロキシコハク酸イミド、1−
ヒドロキシベンゾトリアゾール、3−ヒドロキシ
−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−1,2,3−
ベンゾトリアジン、N−ヒドロキシ−5−ノルボ
ルネン−2,3−ジカルボキシイミド等を添加し
て反応させてもよい。 式()の化合物又はその反応性誘導体と式
()の化合物との反応は、溶媒中又は無溶媒下
に行われる。使用する溶媒は、原料化合物の種類
等に従つて適宜選択されるべきであるが、例えば
ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭
化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサンのようなエーテル類、塩化メチレ
ン、クロロホルムのようなハロゲン化テトラヒド
ロフラン類、酢酸エチル、アセトニトリル、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、エチ
レングリコール、水等が挙げられ、これらの溶媒
はそれぞれ単独で、あるいは2種以上混合して用
いられる。本反応は必要に応じて塩基の存在下に
行われ、塩基の具体例としては、重炭酸ナトリウ
ム、重炭酸カリウムのような重炭酸アルカリ、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウムのような炭酸アルカ
リあるいはトリエチルアミン、トリブチルアミ
ン、ジイソブロピルエチルアミン、N−メチルモ
ルホリンのような有機塩基が挙げられるが、式
()の化合物の過剰量で兼ねることもできる。
反応温度は用いる原料化合物の種類等により異な
るが、通常約−30℃ないし約200℃、好ましくは
約−10℃ないし約150℃である。 方法(b): 一般式(a) (式中、R1、R2、R3、R4、X、m及びnは前
掲に同じものを意味し、Pcはアミノ基の保護基
を意味する。) で表される化合物のアミノ基の保護基を脱離させ
ることにより、式()においてRが水素原子で
ある化合物を得ることができる。 式(a)においてPcで表されるアミノ基の
保護基としては、例えば低級アルコキシカルボニ
ル基、1−クロロエトキシカルボニル基、1,1
−ジメチル−2−クロロエトキシカルボニル基の
ようなハロゲン置換低級アルコキシカルボニル
基、ベンジルオキシカルボニル基、ベンジル基等
が挙げられる。 本法は常法に従つて行われ、例えば式(a)
においてPcが低級アルコキシカルボニル基であ
る化合物の場合はアルカリ条件下又は酸条件下に
加水分解することにより、Pcがハロゲン置換低
級アルコキシカルボニル基である化合物の場合は
メタノール中で加熱することにより、またPcが
ベンジルオキシカルボニル基又はベンジル基であ
る化合物の場合は加水素分解することにより行わ
れる。 アルカリ条件下又は酸条件下における加水分解
に用いる溶媒としては、例えばメタノール、エタ
ノール、イソプロピルアルコールのようなアルコ
ール類、ジオキサン、酢酸エチル、水等が挙げら
れ、それぞれ単独で、あるいは2種以上混合して
用いられる。塩基としては、例えば水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムのような水酸化アルカリ等
が、酸としては塩酸、硫酸等が用いられる。反応
温度は通常約50℃ないし約100℃である。 加水素分解に用いる溶媒としては、例えばメタ
ノール、エタノール、イソプロピルアルコールの
ようなアルコール類、酢酸エチル、酢酸、ジオキ
サン、水等が挙げられ、それぞれ単独で、又は2
種以上混合して用いられる。触媒としては、例え
ばパラジウム炭素等が用いられ、反応温度は通常
約20℃ないし約80℃である。 方法(c): 一般式(〓) (式中、R1、R2、R3、R4、X、m及びnは前
掲に同じものを意味する。) で表される化合物と一般式() Z−R′ () (式中、R′は前掲に同じものを意味し、Zは
アルコールの反応性エステル酸基を意味する。) で表される化合物とを反応させることにより、式
()においてRがR′である化合物を得ることが
できる。 式()においてZで表されるアルコールの反
応性エステル残基としては、例えば塩素、臭素、
ヨウ素のようなハロゲン原子、メタンスルホニル
オキシ、エタンスルホニルオキシのような低級ア
ルキルスルホニルオキシ基、ベンジル基スルホニ
ルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ、m−
ニトロベンジンスルホニルオキシのようなアリー
ルスルホニルオキシ基等が挙げられる。 式(〓)の化合物と式()の化合物との反
応は、通常、適当な溶媒中で行われ、溶媒の具体
例としては、ベンゼン、トルエン、キシレンのよ
うな芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチル
ケトンのようなケトン類、テトラヒドロフラン、
ジオキサンのようなエーテル類、エタノール、イ
ソプロピルアルコールのようなアルコール類、ア
セトニトリル、ジメチルホルムアミド等が挙げら
れる。これらの溶媒はそれぞれ単独で、又は2種
以上を混合して用いられる。本反応は塩基の存在
下に行うのが好ましく、塩基の具体例としては、
(a)法の部分で述べた塩基の具体例をそのまま挙げ
ることができる。また、式()においてZが塩
素又は臭素である化合物を用いるときは、ヨウ化
ナトリウム、ヨウ化カリウムのようなアルカリ金
属ヨウ化物を添加すると反応は円滑に進行する。
反応温度は用いる原料化合物の種類等により異な
るが、通常約50℃ないし約200℃である。 方法(d): 一般式(〓) (式中、R′、R2、R3、R4、X、m及びnは前
掲に同じものを意味する。) で表される化合物と一般式() Z′−R6 () (式中、R6はC1〜C10アルキル基、C5〜C6シク
ロアルキル基、C3〜C5アルケニル基、C3〜C5
ルキニル基、カルボニル基で中断されたC2〜C4
アルキル基、1位以外の炭素原子がヒドロキシ基
で置換されたC2〜C5アルキル基又は置換基を有
するC1〜C5アルキル基を意味し、Z′はアルコー
ルの反応性エステル残基を意味する。) で表される化合物とを反応させることにより、式
()においてR1がヒドロキシ基以外の基である
化合物を得ることができる。 式()においてZ′で表されるアルコールの反
応性エステル残基としては、(c)法の部分で述べた
具体例をそのまま挙げることができる。 本反応は通常、塩基の存在下に適当な溶媒中で
行われる。塩基の具体例としては、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウムのような炭酸アルカリ、テトラ
ブチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリ
エチルアンモニウムヒドロキシドのような第4級
水酸化アンモニウム、ナトリウムメトキシド、ナ
トリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコ
キシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムのよ
うなアルカリ金属水素化物等が挙げられる。使用
する溶媒は、原料化合物・塩基の種類等に従つて
適宜選択されるべきであるが、例えば塩化メチレ
ン、アセトン、アセトニトリル、メタノール、エ
タノール、イソプロピルアルコール、ジグリム、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等
が挙げられる。式()においてZ′が塩素又は臭
素である化合物を用いるときは、ヨウ化ナトリウ
ム、ヨウ化カリウムのようなアルカリ金属ヨウ化
物を添加すると反応は円滑に進行する。 本反応はまた、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウムのような強塩基と相間移動触媒の存在下に、
塩化メチレン−水のような相間移動触媒反応に通
常使用される溶媒系を用いて行うこともできる。
相間移動触媒としては、例えばテトラブチルアン
モニウムブロミド、セチルトリメチルアンモニウ
ムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムク
ロリド、テトラブチルアンモニウムビスルフエー
ト等が挙げられる。 反応温度は用いる原料化合物の種類等により異
なるが、通常約5℃ないし約150℃である。 製法(a)、(b)、(c)及び(d)によつて得られる生成物
がその構造中にケトン性のカルボニル基を有する
ときは、常法に従つて還元することにより、対応
するアルコール誘導体に変換することができる。
また、R1がメトキシ基である化合物は常法に従
つて脱メチル化することにより、対応するヒドロ
キシ体に変換することができる。 上記各製法により生成する化合物は、クロマト
グラフイー、再結晶、再沈殿等の常法により単
離、精製される。 式()の化合物は、原料化合物の選定、反
応・処理条件等により、遊離塩基又は酸付加塩の
形で得られる。酸付加塩は、常法、例えば炭酸ア
ルカリ、水酸化アルカリのような塩基で処理する
ことにより、遊離塩基に変えることができる。一
方、遊離塩基は、常法に従つて各種の酸と処理す
ることにより酸付加塩に導くことができる。 また、式()においてRが水素原子以外の基
である化合物は、第4級アンモニウム塩製造に通
常用いられる試薬と反応させ、更に必要に応じ
て、得られた第4級アンモニウム塩のアニオンを
他のアニオンと置換することにより、モルホリン
又はヘキサヒドロ−1,4−オキサゼピン部分に
おける第4級アンモニウム塩に導くことができ。 また、式()においてRが水素原子及び
【式】(R5、W′及びqは 前掲に同じものを意味する)で示される基以外の
基である化合物は、通常のN−オキシド化条件下
に酸化することにより、モルホリン又はヘキサヒ
ドロ−1,4−オキサゼピン部分のN−オキシド
誘導体に導くことができる。 以下に、本発明の代表的化合物並びに市販の消
化管機能亢進剤であるメトクロプラミド塩酸塩1
水和物についての薬理試験の結果を示し、本発明
の化合物の薬理作用を説明する。 試験例1 胃排出能亢進作用 本試験は、Scarpignatoらの方法[Arch.int.
Pharmacodyn.,246,286〜294(1980)参照]に
準じて行つた。ウイスター系雄性ラツト(体重
130〜150g)を18時間絶食した後、フエノールレ
ツドを0.05%の割合で含有する1.5%メチルセル
ロース溶液1.5mlを経口投与した。投与15分後に
胃を摘出し、胃内に残存するフエノールレツド量
を測定した。なお、試験化合物は0.5%トラガン
ト溶液に溶解又は懸濁し、フエノールレツド投与
の60分前に経口投与した。胃内残存フエノールレ
ツド量に基づいて胃排出率を算出し、更に対照群
の胃排出率と比較して亢進率を求めた。使用した
動物数は対照群及びメトクロプラミド塩酸塩1水
和物投与群については5匹、それ以外は4匹であ
る。結果を表1に示す。
【表】
【表】
【表】 表1から明らかなように、試験した本発明の化
合物はいずれも、メトクロプラミド塩酸塩1水和
物よりも強い胃排出能亢進作用を示した。 試験例2 急性毒性 体重18〜25gのddY系雄性マウスを各群10匹使
用した。0.5%トラガント溶液に溶解又は懸濁し
た試験化合物の所定用量を経口投与し、投与後7
日間にわたり死亡の有無を観察した。結果を試験
例3の結果とともに表2に示す。 試験例3 中枢作用 体重18〜25gのddY系雄性マウスを各群3匹使
用した。0.5%トラガント溶液に溶解又は懸濁し
た試験化合物を100mg/Kgの割合で経口投与し、
投与後2時間までの一般行動変化・症状をlrwin
の方法[Psychopharmacolgia,13,222〜257
(1968)参照]に準じて観察した。試験化合物に
より惹起されるカタレプシー、眼瞼下垂、運動量
の変化等の中枢作用の強度を総合的に判定し、次
のような4段階評価を行つた。 −:作用なし +:やや作用あり :かなり作用あり :著明に作用あり
【表】 表2から明らかなように、試験した本発明化合
物の中枢作用及び急性毒性はいずれも、メトクロ
プラミド塩酸塩1水和物のそれらよりも弱いもの
であつた。これらの結果は、本発明化合物の消化
管機能亢進作用と中枢神経系に対する副作用とが
よく分離されていることを示唆している。 式()の化合物並びにその生理的に許容され
る酸付加塩類、第4級アンモニウム塩類及びN−
オキシド誘導体は、制吐剤あるいは消化管機能亢
進剤として、急・慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、
胃神経症、胃下垂などの疾患における食欲不振、
悪心、嘔吐、腹部膨満感等の治療及び予防に、ま
た食道・胆道系疾患、便秘症の治療及び予防に用
いることができる。更にまた、シスプラチンのよ
うな抗癌剤投与時の悪心、嘔吐の治療及び予防に
も用いることができる。その投与経路としては、
経口投与、非経口投与あるいは直腸内投与のいず
れでもよい。投与量は、化合物の種類、投与方
法、患者の症状・年令等により異なるが、通常
0.001〜20mg/Kg/日、好ましくは0.004〜5mg/
Kg/日である。式()の化合物、その塩又はN
−オキシド誘導体は通常、製剤用担体と混合して
調製した製剤の形で投与される。製剤用担体とし
ては、製剤分野において常用され、かつ式()
の化合物、その塩又はN−オキシド誘導体と反応
しない物質が用いられる。具体的には、例えば乳
糖、ブドウ糖、マンニツト、デキストリン、シク
ロデキストリン、デンプン、白糖、メタケイ酸ア
ルミン酸マグネシウム、合全ケイ酸アルミニウ
ム、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロー
スナトリウム、ヒドロキシプロピルデンプン、カ
ルボキシメチルセルロースカルシウム、イオン交
換樹脂、メチルセルロース、ゼラチン、アラビア
ゴム、プルラン、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニル
ピロリドン、ポリビニルアルコール、軽質無水ケ
イ酸、ステアリン酸マグネシウム、タルク、トラ
ガント、ベントナイト、ビーガム、カルボキシビ
ニルポリマー、酸化チタン、ソルビタン脂肪酸エ
ステル、ラウリル硫酸ナトリウム、グリセリン、
脂肪酸グリセリンエステル、精製ラノリン、グリ
セロゼラチン、ポリソルベート、マクロゴール、
植物油、ロウ、プロピレングリコール、水等が挙
げられる。剤型としては、錠剤、カプセル剤、顆
粒剤、散剤、シロツプ剤、懸濁剤、注射剤、坐剤
等が挙げられる。これらの製剤は常法に従つて調
製される。なお液体製剤にあつては、用時、水又
は他の適当な媒体に溶解又は懸濁する形であつて
もよい。また錠剤、顆粒剤は周知の方法でコーテ
イングしてもよい。 これらの製剤は、式()の化合物、その生理
的に許容される塩又はN−オキシド誘導体を0.5
%以上、好ましくは1〜70%の割合で含有するこ
とができる。これらの製剤はまた、治療上価値あ
る他の成分を含有していてもよい。 本発明を更に具体的に説明するために、以下に
参考例及び実施例を挙げるが、本発明はこれら実
施例に限定されるものではない。なお、化合物の
同定は元素分析値、マス・スペクトル、IRスペ
クトル、NMRスペクトル等により行つた。 また、以下の参照例及び実施例において記載の
簡略化のために次の略号を使用することもある。 Me:メチル基 Et:エチル基 Pr:プロピル基 Ph:フエニル基 Ac:アセチル基 A :エタノール AC:アセトン AE:酢酸エチル CH:クロロホルム E :ジエチルエーテル H :ヘキサン IP:イソプロピルアルコール M :メタノール PE:ジイソプロピルエーテル T :トルエン 参考例 1 2−アミノメチル−4−ベンジルモルホリンの
製造: (1) Syn.Commun.,10,59〜73(1980)に記載の
方法に従つて合成した、4−ベンジル−2−ク
ロロメチルモルホリン86.4g、フタルイミドカ
リウム78.0g及びジメチルホルムアミド700mlか
ら成る混合物を撹拌しながら5時間加熱還流す
る。反応液を氷水中に注ぎ、析出する結晶を濾
取し、水洗後イソプロピルアルコールから再結
晶してN−[(4−ベンジル−2−モルホリニ
ル)メチル]フタルイミド107gを得る。融点
136〜139℃ (2) 上記フタルイミド体67.2gにエタノール180ml
と85%抱水ヒドラジン20.0gを加え、撹拌しな
がら30分加熱還流する。析出結晶を濾去し、濾
液にクロロホルムと水を加えて振盪する。有機
層を飽和食塩水で洗浄したのち無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し、溶媒を減圧で留去して油状の
目的物33.5gを得る。この遊離塩基の一部を少
量のエタノールに溶解し、フマル酸のエタノー
ル溶液を加え、濃縮したのち冷却すると目的物
の3/2フマル酸塩・1/2水和物が結晶とし
て析出する。 融点166〜168℃ 参考例 2 2−アミノメチル−4−ベンジルモルホリンの
製造: (1) 4−ベンジル−2−クロロメチルモルホリン
15.0g、アジ化ナトリウム8.6g及びジメチルホ
ルムアミド150mlから成る混合物を130℃で2時
間撹拌する。反応液に水を加えジエチルエーテ
ルで抽出する。有機層を水、次いで飽和食塩水
で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶
媒を減圧で留去して油状の2−アジドメチル−
4−ベンジルモルホリン15gを得る。 (2) 上記アジド体15gのトルエン40ml溶液を、予
め−5℃に冷却しておいた水素化ビス(2−メ
トキシエトキシ)アルミニウムナトリウムの70
%トルエン溶液60ml中に少しずつ滴下する。滴
下終了後室温で1.5時間撹拌する。反応液中に
10%水酸化ナトリウム水溶液を少しずつ加えて
残余の還元剤を分解した後、有機層を分取し
水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥する。溶媒を減圧で留去して油
状の目的物11gを得る。 参考例 3 2−アセチルアミノメチル−4−ベンジルモル
ホリンの製造: N−[(4−ベンジル−2−モルホリニル)メチ
ル]フタルイミド162g、85%抱水ヒドラジン
43.3g及びエタノール100mlから成る混合物を撹拌
しながら20分加熱還流する。析出結晶を濾去し、
濾液にクロロホルムと水を加えて振盪する。有機
層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥する。不溶物を濾去し、濾液に無水酢酸
98.3gを加え、室温で2時間撹拌する。反応液に
水酸化ナトリウム水溶液を加えて振盪後、有機層
を水、次いで飽和食塩水で洗浄する。無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した有機層を減圧で濃縮し、残
渣をトルエンから再結晶して目的物101gを得る。 融点110〜111℃ 参考例 4 2−アセチルアミノメチルモルホリンの製造: 2−アセチルアミノメチル−4−ベンジルモル
ホリン120g、エタノール1000ml及び酢酸30mlか
ら成る混合物を10%パラジウム炭素5gを触媒と
して加温下常圧で水素添加する。計算量の水素を
吸収した後、触媒を濾去し、濾液を減圧で濃縮し
て油状の目的物を得る。 参考例 5 2−アセチルアミノメチル−4−(4−フルオ
ロベンジル)モルホリンの製造: 2−アセチルアミノメチルモルホリン7.0g、4
−フルオロベンジルクロリド12g、無水炭酸カリ
ウム56g、ヨウ化カリウム1g及びメチルエチルケ
トン100mlから成る混合物を17時間加熱還流する。
不溶物を濾去し、濾液を減圧で濃縮する。残渣に
クロロホルムと水を加えて振盪し、有機層を飽和
食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥す
る。溶媒を減圧で留去し、残渣をトルエンから再
結晶して目的物9.3gを得る。 融点120〜122℃ 参考例 6〜40 参考例5における4−フルオロベンジルクロリ
ドの代わりに対応するアルキル化剤を用い、参考
例5と同様に反応・処理して表3に示す化合物を
得る。
【表】
【表】
【表】 参考例 41 2−アミノメチル−4−(4−フルオロベンジ
ル)モルホリンの製造: 2−アセチルアミノメチル−4−(4−フルオ
ロベンジル)モルホリン3.0gに10%塩酸50mlを加
え、4時間加熱還流する。反応液に水酸化ナトリ
ウム水溶液を加えてアルカリ性にし、クロロホル
ムで抽出する。有機層を水、次いで飽和食塩水で
洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。
溶媒を減圧で留去して油状の目的物を得る。 参考例 42 2−アミノメチル−4−置換モルホリンの製
造: 参考例41における2−アセチルアミノメチル−
4−(4−フルオロベンジル)モルホリンの代わ
りに参考例3,6−29,39及び40の生成物を用
い、参考例41と同様に反応・処理して、対応する
2−アミノメチル体を得る。 参考例 43 2−アミノメチル−4−[3−(4−クロロフエ
ノキシ)プロピル]モルホリンの製造: 2−アセチルアミノメチル−4−[3−(4−ク
ロロフエノキシ)プロピル]モルホリン3.3gに10
%水酸化ナトリウム水溶液60mlを加え、20時間加
熱量還流する。反応液をクロロホルムで抽出し、
有機層を水、次いで飽和食塩水で洗浄したのち無
水硫酸マグネシウムで乾燥する。溶媒を減圧で留
去して油状の目的物を得る。 参考例 44 2−アミノメチル−4−置換モルホリンの製
造: 参考例43における2−アセチルアミノメチル−
4−[3−(4−クロロフエノキシ)プロピル]モ
ルホリンの代わりに、参考例30〜32及び34〜38の
生成物を用い、参考例43と同様に反応・処理し
て、対応する2−アミノメチル体を得る。 参考例 45 2−アミノメチル−4−エトキシカルボニルモ
ルホリンの製造: (1) N−[(4−ベンジル−2−モルホリニル)メ
チル]フタルイミド30.0gにトルエン200mlを加
え、60℃に加温する。クロル炭酸エチル19.4g
を滴下した後、1時間加熱還流する。反応液を
水、次いで飽和食塩水で洗浄したのち無水硫酸
マグネシウムで乾燥する。溶媒を減圧で留去
し、残渣をイソプロピルアルコール−ジエチル
エーテルから再結晶してN−[(4−エトキシカ
ルボニル−2−モルホリニル)メチル]フタル
イミド27.8gを得る。融点113〜115℃ (2) 上記エトキシカルボニル体10.0g及び85%抱
水ヒドラジン2.9g及びエタノール10mlから成る
混合物を10分加熱還流する。析出結晶を濾去
し、濾液にクロロホルムと水を加えて振盪す
る。有機層を飽和食塩水で洗浄したのち無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧で留去し
て油状の目的物5.8gを得る。 参考例 46 4−ベンジル−2−シアノメチルモルホリンの
製造: Syn.Commun.10,59〜73(1980)に記載の方法
に従つて合成した、4−ベンジル−2−クロロメ
チルモルホリン22.5g、シアン化カリウム13g、ヨ
ウ化カリウム1g及びジメチルスルホキシド40ml
から成る混合物を120℃で5時間撹拌する。冷後、
反応液に水を加えジエチルエーテルで抽出する。
有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した
のち溶媒を留去して、油状の目的物20gを得る。 参考例 47 2−(2−アミノエチル)−4−ベンジルモルホ
リンの製造: 4−ベンジル基−2−シアノメチルモルホリン
20g、濃アンモニア水10ml及びエタノール160ml
から成る混合物を、ラネーニツケル2gの存在下
2時間水素添加する。触媒を濾去し、濾液を減圧
で濃縮して油状の目的物16.5gを得る。これをエ
タノールに溶解し、マレイン酸のエタノール溶液
で処理してマレイン酸塩となし、エタノールから
再結晶して目的物の2マレイン酸塩を得る。 融点144〜147℃ 参考例 48 2−(2−ヒドロキシエチル)−4−ベンジルモ
ルホリンの製造: Syn.Commun.10,59〜73(1980)に記載の方法
に従つて合成した、2−エトキシカルボニルメチ
ル−4−ベンジルモルホリン41gのジエチルエー
テル100ml溶液を、水素化リチウムアルミニウム
59.2gのジエチルエーテル150ml懸濁液に徐々に滴
下する。室温で1時間撹拌した後、酢酸エチル、
次いで水を加えて残余の水素化リチウムアルミニ
ウムを分解する。不溶物を濾去し、濾液を減圧で
濃縮して油状の目的物34.4gを得る。 参考例 49 2−(2−アセトキシエチル)−4−ベンジルモ
ルホリンの製造: 2−(2−ヒドロキシエチル)−4−ベンジルモ
ルホリン27.7g、トリエチルアミン28ml及び酢酸
エチル100mlから成る混合物に無水酢酸17.8mlを
徐々に滴下した後、1時間撹拌する。反応液を減
圧で濃縮し、残渣をクロロホルムに溶解し、シリ
カゲルのカラムクロマトグラフイーに付す。クロ
ロホルムで溶出する部分を集め、溶媒を留去して
油状の目的物29.1gを得る。 参考例 50 2−(2−アセトキシエチル)−4−ベンジルオ
キシカルボニルモルホリンの製造: 2−(2−アセトキシエチル)−4−ベンジルモ
ルホリン29.1gをアセトニトリル200mlに溶解し、
これにクロル炭酸ベンジル24.4gを徐々に加えた
のち30分加熱還流する。冷後、反応液を減圧で濃
縮し、残渣をヘキサンに溶解し、シリカゲルのカ
ラムクロマトグラフイーに付す。ヘキサンで溶出
する部分を捨て、ヘキサン−クロロホルム(1:
1)で溶出する部分を集め、溶媒を留去して油状
の目的物24.5gを得る。 参考例 51 2−(2−ヒドロキシエチル)−4−ベンジルオ
キシカルボニルモルホリンの製造: 2−(2−アセトキシエチル)−4−ベンジルオ
キシカルボニルモルホリン24.5g、酸化カリウム
8.9g、エタノール40ml及び水40mlの混合物を30分
加熱還流する。反応液を減圧で濃縮し、残渣にジ
エチルエーテルと水を加えて振盪する。有機層を
水洗したのち無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒
を留去して油状の目的物15gを得る。 参考例 52 2−(2−クロロエチル)−4−ベンジルオキシ
カルボニルモルホリンの製造: 2−(2−ヒドロキシエチル)−4−ベンジルオ
キシカルボニルモルホリン15g、ジメチルホルム
アミド1ml及びクロロホルム50mlから成る混合物
に塩化チオニル16.3mlを徐々に加えた後、2時間
加熱還流する。冷後、反応液を減圧で濃縮して油
状の目的物16gを得る。 参考例 53 2−(2−シアノエチル)−4−ベンジルオキシ
カルボニルモルホリンの製造: 2−(2−クロロエチル)−4−ベンジルオキシ
カルボニルモルホリン16g、シアン化カリウム
6.3g、ヨウ化カリウム1g及びジメチルホルムアミ
ド50mlから成る混合物を100℃で5時間撹拌する。
冷後、反応液に水を加えてジエチルエーテルで抽
出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥する。
溶媒を留去し、残渣をジエチルエーテル−ヘキサ
ンから再結晶して目的物10.7gを得る。 融点59〜60℃ 参考例 54 2−(2−シアノエチル)モルホリンの製造: 2−(2−シアノエチル)−4−ベンジルオキシ
カルボニルモルホリン10.7gとエタノール60mlの
混合物を5%パラジウム炭素1gを触媒に用いて
水素添加する。計算量の水素を吸収した後、触媒
を濾去し、濾液を減圧で濃縮して油状の目的物
5.4gを得る。 参考例 55 2−(2−シアノエチル)−4−ベンジルモルホ
リンの製造: 2−(2−シアノエチル)モルホリン5.4g、ベ
ンジルクロリド5.4g、炭酸カリウム5.4g、ヨウ化
カリウム0.5g及びメチルエチルケトン30mlから成
る混合物を1時間加熱還流する。冷後、不溶物を
濾去し、濾液を濃縮する。残渣をジエチルエーテ
ルに溶解し、希塩酸で抽出する。水層を希水酸化
ナトリウム水溶液で塩基性にした後、クロロホル
ムで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
する。溶媒を留去して油状の目的物8.0gを得る。 参考例 56 2−(3−アミノプロピル)−4−ベンジルモル
ホリンの製造: 2−(2−シアノエチル)−4−ベンジルモルホ
リン8g、濃アンモニア水4ml及びエタノール60
mlから成る混合物をラネーニツケル存在下に水素
添加する。計算量の水素を吸収した後、触媒を濾
去し、濾液を濃縮して油状の目的物7gを得る。 これをエタノールに溶解し、マレイン酸のエタ
ノール溶液で処理してマレイン酸塩となし、これ
をエタノールから再結晶して目的物の2マレイン
酸塩を得る。融点142〜144℃ 参考例 57 2−(2−クロロベンジル)アミノ−1−メチ
ルエタノールの製造: 2−アミノ−1−メチルエタノール25.0g、2
−クロロベンズアルデヒド51.5g、重炭酸ナトリ
ウム33.6g及びメタノール1000mlから成る混合物
を撹拌しながら4時間加熱還流する。反応液を約
10℃に冷却後、水素化ホウ素ナトリウム13.9gを
少しずつ加える。加え終わつた後、内温を室温ま
で上昇させながら1時間撹拌する。メタノールを
減圧で留去し、残渣に水、クロロホルムを加えて
振盪する。有機層を水、次いで飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧
で留去して油状の目的物55.0gを得る。 参考例 58 4−(2−クロロベンジル)−2−クロロメチル
−6−メチルモルホリンの製造: 2−(2−クロロベンジル)アミノ−1−メチ
ルエタノール20.0gとエピクロルヒドリン9.7gか
ら成る混合物を室温で24時間撹拌する。反応液に
濃縮酸30mlを加え150℃で30分加熱する。反応液
を氷水中に注入し、水酸化ナトリウム水溶液でア
ルカリ性にした後、トルエンで抽出する。有機層
を水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、溶媒を減圧で留去して油状の
目的物19.7gを得る。 参考例 59 N−[[4−(2−クロロベンジル)−6−メチル
−2−モルホリン]メチル]フタルイミドの製
造: 4−(2−クロロベンジル)−2−クロロメチル
−6−メチルモルホリン19.7g、フタルイミドカ
リウム14.6g及びジメチルホルムアミド150mlから
成る混合物を、撹拌しながら約150℃で5時間加
熱する。反応液を氷水中に注入しジエチルエーテ
ルで抽出する。有機層を水、次いで飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を
減圧で留去して油状の目的物26.0gを得る。 参考例 60 2−アセチルアミノメチル−4−(2−クロロ
ベンジル)−6−メチルモルホリンの製造: N−[[4−(2−クロロベンジル)−6−メチル
−2−モルホリン]メチル]フタルイミド26g、
100%抱水ヒドラジン4.2g及びエタノール20mlか
ら成る混合物を撹拌しながら15分加熱還流する。
析出結晶を濾去し、濾液にクロロホルムと水を加
えて振盪する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥したのち無水酢酸
14.7gを加え、室温で2時間撹拌する。反応液に
水酸化ナトリウム水溶液を加えて振盪する。有機
層を水、次いで飽和食塩水で洗浄したのち無水硫
酸マグネシウムで乾燥する。溶媒を減圧で留去
し、残渣をシリカゲル300gのカラムクロマトグ
ラフイーに付す。酢酸エチルで溶出する部分を集
め、溶媒を留去して油状の目的物15gを得る。 参考例 61 2−アミノメチル−4−(2−クロロベンジル)
−6−メチルモルホリンの製造: 2−アセチルアミノメチル−4−(2−クロロ
ベンジル)−6−メチルモルホリン3.0gに10%塩
酸60mlを加え、2時間加熱還流する。反応液に水
酸化ナトリウム水溶液を加えクロロホルムで抽出
する。有機層を水、次いで飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧で留
去して油状の目的物2.2gを得る。 参考例 62 2−アミノメチル−4−(2−クロロベンジル)
−5,5−ジメチルモルホリンの製造: 参考例57における2−アミノ−1−メチルエタ
ノールの代わりに2−アミノ−2−メチルプロパ
ノールを用い、参考例57と同様に反応・処理して
2−(2−クロロベンジル)アミノ−2−メチル
プロパノールを得る。以下、この化合物を用い、
順次参考例58,59,60及び61と同様に反応・処理
して油状の目的物を得る。 参考例 63 2−アミノメチル−4−ベンジル−ヘキサヒド
ロ−1,4−オキサゼピンの製造: 参考例57における2−アミノ−1−メチルエタ
ノールと2−クロロベンズアルデヒドの代わりに
3−アミノプロパノールとベンズアルデヒドを用
い、参考例57と同様に反応・処理して3−ベンジ
ルアミノプロパノールを得る。以下、この化合物
を用い、順次参考例58,59,60及び61と同様に反
応・処理して油状の目的物を得る。 参考例 64 2−アミノメチル−4−ベンジル−5−メチル
モルホリンの製造: 2−ベンジルアミノプロパール5.8gとN−(2,
3−エポキシプロピル)フタルイミド7.5gから成
る混合物を80℃で3時間撹拌する。反応液に濃硫
酸18.9gを少しずつ加え、加え終わつた後150℃で
2時間撹拌する。反応液を冷却し、氷水を加え水
酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性にした後、ク
ロロホルムで抽出する。有機層を水、次いで飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、クロロホルムを減圧で留去して油状の目的物
3.8gを得る。 参考例 65 2−アミノメチル−4−ベンジル−6−フエニ
ルモルホリンの製造: 参考例64における2−ベンジルアミノプロパノ
ールの代わりに2−ベンジルアミノ−1−フエニ
ルエタノールを用い、参考例64と同様に反応・処
理して油状の目的物を得る。 参考例 66 2−アミノメチル−4−ベンジル−5−フエニ
ルモルホリンの製造: 参考例64における2−ベンジルアミノプロパノ
ールの代わりに2−ベンジルアミノ−2−フエニ
ルエタノールを用い、参考例64と同様に反応・処
理して油状の目的物を得る。 参考例 67 2−アセチルアミノメチル−4−(4−フルオ
ロベンジル)モルホリンの製造: N−(4−フルオロベンジル)エタノールアミ
ン10.0gとN−(2,3−エポキシプロピル)フタ
ルイミド12.3gから成る混合物を80℃で3時間撹
拌する。反応液に濃硫酸31.9gを少しずつ加え、
加え終わつた後150℃で2時間撹拌する。反応液
を冷却し、氷水を加え水酸化ナトリウム水溶液で
アルカリ性にした後、クロロホルムで抽出する。
有機層を水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥したのち無水酢酸6.0gを加
える。この溶液を室温で2時間撹拌した後、氷
水、水酸化ナトリウム水溶液を順次加え、室温で
しばらく撹拌する。クロロホルム層を分取し、
水、飽和食塩水の順で洗浄したのち無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥する。クロロホルムを減圧で留去
し、残渣をトルエンから再結晶して目的物8.8gを
得る。 参考例 68 4−アミノ−5−クロロ−N−[(4−エトキシ
カルボニル−2−モルホリニル)メチル]−2−
メトキシベンズアミドの製造: 2−アミノメチル−4−エトキシカルボニルモ
ルホリン5.8gの塩化メチレン100ml溶液に4−ア
ミノ−5−クロロ−2−メトキシ安息香酸5.0g、
次いで1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプ
ロピル)カルボジイミド塩酸塩5.2gを加え、室温
で4時間撹拌する。反応液を水、水酸化ナトリウ
ム水溶液、水、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥する。溶媒を減圧で留去
し、残渣をクロロホルムに溶解し、シリカゲル
80gを用いてカラムクロマトグラフイーを行う。
クロロホルム溶出部を捨て、10%メタノール−ク
ロロホルム溶出部を集め、溶媒を留去して油状の
目的物7.5gを得る。 参考例 69 4−アミノ−5−クロロ−2−エトキシ−N−
[(4−エトキシカルボニル−2−モルホリニル)
メチル]ベンズアミドの製造: 参考例68における4−アミノ−5−クロロ−2
−メトキシ安息香酸の代わりに4−アミノ−5−
クロロ−2−エトキシ安息香酸を用い、参考例68
と同様に反応・処理して油状の目的物を得る。 実施例 1 4−アミノ−5−クロロ−2−エトキシ−N−
[[4−(4−フルオロベンジル)−2−モルホリニ
ル]メチル]ベンズアミドの製造: (1) 2−アミノメチル−4−(4−フルオロベン
ジル)モルホリン2.5gの塩化メチレン50ml溶液
に4−アミノ−5−クロロ−2−エトキシ安息
香酸2.7g、次いで1−エチル−3−(3−ジメ
チルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
2.4gを加え、室温で4時間撹拌する。反応液を
水、水酸化ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水
の順で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥す
る。溶媒を減圧で留去し、残渣をエタノールか
ら再結晶して目的物3.0gを得る。融点151〜153
℃ (2) 上記遊離塩基2.0gをエタノール50mlに溶解
し、35%エタノール塩酸5mlを加える。析出す
る結晶を濾取し、エタノールから再結晶して目
的物の塩酸塩1.6gを得る。融点160〜163℃ (3) 上記遊離塩基7.0gをエタノール100mlに加熱
溶解し、クエン酸・1水水和物3.8gを加える。
加熱してクエン酸を溶解した後、20mlまで濃縮
し冷却する。析出する結晶を濾取し、エタノー
ルから再結晶して目的物のクエン酸塩8.6gを得
る。 融点143〜145℃ (4) 上記遊離塩基1.0gを10%クエン酸水溶液40ml
に加熱溶解した後、反応液を冷却する。析出す
る結晶を濾取して目的物のクエン酸塩・2水和
物1.1gを得る。融点110〜113℃ 実施例 2 4−アミノ−5−クロロ−2−エトキシ−N−
[[4−(4−フルオロベンジル)−2−モルホリニ
ル]メチル]ベンズアミドの製造: 4−アミノ−5−クロロ−2−エトキシ安息香
酸2.9gの塩化メチレン50ml懸濁液にトリエチルア
ミン1.6gを加え、内温を−5℃に冷却した後、ク
ロル炭酸イソブチル2.0gを少しずつ加える。−5
℃で1時間撹拌した後、2−アミノメチル−4−
(4−フルオロベンジル)モルホリン3.0gの塩化
メチレン10ml溶液を滴下し、加え終わつたのち室
温で一夜撹拌する。反応液を水、10%水酸化ナト
リウム水溶液、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥する。溶媒を減圧で留去
し、残渣をエタノールから再結晶して目的物4.1g
を得る。融点151〜153℃ 実施例 3 4−アミノ−N−[3−(4−ベンジル−2−モ
ルホリニル)プロピル]−5−クロロ−2−メト
キシベンズアミドの製造: 2−(3−アミノプロピル)−4−ベンジルモル
ホリン2.0gの塩化メチレン40ml溶液に4−アミノ
−5−クロロ−2−メトキシ安息香酸1.7g、次い
で1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)カルボジイミド塩酸塩1.8gを加え、室温で4
時間撹拌する。反応液を水、水酸化ナトリウム水
溶液、水、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥する。溶媒を減圧で留去し、残
渣をクロロホルムに溶解し、シリカゲル30gを用
いてカラムクロマトグラフイーを行う。クロロホ
ルム溶出部を捨て、10%メタノール−クロロホル
ム溶出部を集め、溶媒を留去して油状の目的物
2.5gを得る。 この遊離塩基をエタノール50mlに溶解し、シユ
ウ酸0.6gのエタノール10ml溶液を加えて約10mlま
で濃縮した後ジエチルエーテルを加える。析出す
る結晶を濾取し、エタノールから再結晶して目的
物のシユウ酸塩・1/2水和物を得る。 融点118〜121℃ 実施例 4 4−アミノ−N−[(4−ベンジル−2−モルホ
リニル)メチル]−2−ブトキシ−5−クロロベ
ンズアミドの製造: 4−アミノ−N−[(4−ベンジル−2−モルホ
リニル)メチル]−5−クロロ−2−ヒドロキシ
ベンズアミド4.0gを1N水酸化ナトリウム水溶液
32mlに溶解し、撹拌下、臭化テトラブチルアンモ
ニウム3.4gを加える。続いて、塩化メチレン32
ml、臭化ブチル4.3gを加え、室温で15時間撹拌す
る。反応液を減圧で濃縮し、残渣に酢酸エチルを
加え、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥する。溶媒を減圧で留去し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイーに付
し、5%メタノール−クロロホルムで溶出し、油
状物5.5gを得る。これをエタノール20mlに溶解
し、フマル酸1.5gを加え、しばらく撹拌する。析
出する結晶を濾取し、エタノールから再結晶して
目的物のフマル酸塩・1/2水和物4.6gを得る。 融点188〜190℃ 実施例 5 N−[(4−ベンジル−2−モルホリニル)メチ
ル]−5−クロロ−4−ジメチルアミノ−2−メ
トキシベンズアミドの製造: 塩化メチレン30mlに5−クロロ−4−ジメチル
アミノ−2−メトキシ安息香酸1.5g、塩化チオニ
ル1.5g及びジメチルホルムアミド1滴を加え、撹
拌しながら1時間加熱還流する。減圧でクロロホ
ルムを留去した後、トルエン100mlを加え更に減
圧で濃縮する。残渣を塩化メチレン30mlに溶解
し、トリエタルアミン2mlを加えた後、室温で2
−アミノメチル−4−ベンジルモルホリン1.5gの
塩化メチレン5ml溶液を滴下する。反応液を室温
で一夜撹拌した後、水、水酸化ナトリウム水溶
液、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥する。溶媒を減圧で留去して油状の目
的物2.4を得る。 この遊離塩基をエタノール30mlに溶解し、フマ
ル酸0.68gを加え、しばらく撹拌する。析出する
結晶をイソプロピルアルコールから再結晶して目
的物の3/4フマル酸塩・1/4水和物2.1gを得
る。 融点132〜134℃ 実施例 6 4−アセチルアミノ−5−クロロ−2−エトキ
シ−N−[[4−フルオロベンジル)−2−モルホ
リニル]メチル]ベンズアミドの製造: 2−アミノメチル−4−(4−フルオロベンジ
ル)モルホリン1.6gの塩化メチレン20ml溶液に4
−アセチルアミノ−5−クロロ−2−エトキシ安
息香酸2.0g、次いで1−エチル−3−(3−ジメ
チルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩1.5g
を加え、室温で1.5時間撹拌する。反応液を水、
水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。溶媒を減
圧で留去し、残渣をアセトンから再結晶して目的
物2.1gを得る。融点161〜163℃ 実施例 7 4−アミノ−5−クロロ−N−[[4−(4−シ
アノベンジル)−2−モルホリニル]メチル]−2
−メトキシベンズアミドの製造: 2−アミノメチル−4−(4−シアノベンジル)
モルホリン1.5gの塩化メチレン40ml溶液に4−ア
ミノ−5−クロロ−2−メトキシ安息香酸1.2g、
次いで1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプ
ロピル)カルボジイミド塩酸塩1.3gを加え、室温
で3時間撹拌する。反応液を水、水酸化ナトリウ
ム水溶液、水、飽和食塩水で順で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥する。溶媒を減圧で留去し
て油状の目的物を得る。 この遊離塩基を少量のエタノールに溶解し、フ
マル酸0.7gのエタノール溶液を加えた後、約10ml
まで濃縮する。冷却し、析出する結晶を濾取し、
エタノールから再結晶して目的物のフマル酸塩を
得る。融点163〜167℃ 実施例 8 4−アミノ−N−[2−(4−ベンジル−2−モ
ルホリニル)エチル]−5−クロロ−2−エトキ
シベンズアミドの製造: 実施例1(1)における2−アミノメチル−4−
(4−フルオロベンジル)モルホリンの代わりに
2−(2−アミノエチル)−4−ベンジルモルホリ
ンを用い、実施例1(1)と同様に反応・処理して目
的物を得る。融点149〜151℃(メタノールから再
結晶) 実施例 9 4−アミノ−N−[2−(4−ベンジル−2−モ
ルホリニル)エチル]−5−クロロ−2−メトキ
シベンズアミドの製造: 実施例7における2−アミノメチル−4−(4
−シアノベンジル)モルホリンの代わりに2−
(2−アミノエチル)−4−ベンジルモルホリンを
用い、実施例7と同様に反応・処理して目的物の
1/2フマル酸塩・3/2EtOHを得る。 融点 68〜72℃(エタノール−ジエチルエーテル
から再結晶) 実施例 10 4−アミノ−N−[2−[4−(4−シアノベン
ジル)−2−モルホリニル]エチル]−5−クロロ
−2−メトキシベンズアミドの製造: 実施例7の第1パラグラフにおける2−アミノ
メチル−4−(4−シアノベンジル)モルホリン
の代わりに2−(2−アミノエチル)−4−(4−
シアノベンジル)モルホリンを用い、実施例7の
第1パラグラフと同様に反応・処理して目的物の
1/4水和物を得る。融点180〜182℃(イソプロ
ピルアルコールから再結晶) 実施例 11 5−クロロ−N−[[4−[3−(4−クロロフエ
ノキシ)プロピル]−2−モルホリニル]メチル]
−4−ジメチルアミノ−2−メトキシベンズアミ
ドの製造: 実施例7の第1パラグラフにおける2−アミノ
メチル−4−(4−シアノベンジル)モルホリン
と4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシ安息香
酸の代わりに、それぞれ2−アミノメチル−4−
[3−(4−クロロフエノキシ)プロピル]モルホ
リンと5−クロロ−4−ジメチルアミノ−2−メ
トキシ安息香酸を用い、実施例7の第1パラグラ
フと同様に反応・処理して目的物の1/2水和物
を得る。融点128〜130℃(エタノールから再結
晶) 実施例 12 5−クロロ−N−[[4−(4−シアノベンジル)
−2−モルホリニル]メチル]−4−ジメチルア
ミノ−2−メトキシベンズアミドの製造: 実施例7の第1パラグラフにおける4−アミノ
−5−クロロ−2−メトキシ安息香酸の代わりに
5−クロロ−4−ジメチルアミノ−2−メトキシ
安息香酸を用い、実施例7の第1パラグラフと同
様に反応・処理して目的物を得る。 融点 161〜163℃(エタノールから再結晶) 実施例 13 4−アミノ−5−クロロ−N−[[4−(2−ク
ロロベンジル)−6−メチル−2−モルホリニル]
メチル]−2−エトキシベンズアミドの製造: (1) 2−アミノメチル−4−(2−クロロベンジ
ル)−6−メチルモルホリン2.2gの塩化メチレ
ン50ml溶液に4−アミノ−5−クロロ−2−エ
トキシ安息香酸1.9g、次いで1−エチル−3−
(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミ
ド塩酸塩1.7gを加え、室温で4時間撹拌する。
反応液を水、水酸化ナトリウム溶液、水、飽和
食塩水の順で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥する。溶媒を減圧で留去し、残渣をシリカ
ゲル80gのカラムクロマトグラフイーに付す。
酢酸エチル−ヘキサン−クロロホルム(1:
1:1)で溶出する部分を集め、溶媒を減圧で
留去して油状の目的物2.6gを得る。 (2) 上記遊離塩基2.6gをエタノール50mlに溶解
し、フマル酸1.5gのエタノール20ml溶液を加
え、約10mlまで濃縮する。析出する結晶を濾取
し、イソプロピルアルコールから再結晶して目
的物の2フマル酸塩を得る。融点150〜154℃ 実施例 14 4−アミノ−5−クロロ−N−[[4−(2−ク
ロロベンジル)−5,5−ジメチル−2−モルホ
リニル]メチル]−2−エトキシベンズアミドの
製造: 実施例13(1)における2−アミノメチル−4−
(2−クロロベンジル)−6−メチルモルホリンの
代わりに2−アミノメチル−4−(2−クロロベ
ンジル)−5,5−ジメチルモルホリンを用い、
実施例13(1)と同様に反応・処理して目的物を得
る。 融点 181〜184℃(エタノールから再結晶) 実施例 15 4−アミノ−N−[(4−ベンジル−ヘキサヒド
ロ−1,4−オキサゼピン−2−イル)メチル]
−5−クロロ−2−エトキシベンズアミドの製
造: 実施例13(1)における2−アミノメチル−4−
(2−クロロベンジル)−6−メチルモルホリンの
代わりに2−アミノメチル−4−ベンジル−ヘキ
サヒドロ−1,4−オキサゼピンを用い、実施例
13(1)と同様に反応・処理して目的物を得る。この
遊離塩基を実施例13(2)と同様にしてフマル酸塩と
なし、イソプロピルアルコールから再結晶して目
的物のフマル酸塩を得る。融点180〜183℃ 実施例 16 4−アミノ−N−[(4−ベンジル−6−フエニ
ル−2−モルホリニル)メチル]−5−クロロ−
2−エトキシベンズアミドの製造: 実施例13(1)における2−アミノメチル−4−
(2−クロロベンジル)−6−メチルモルホリンの
代わりに2−アミノメチル−4−ベンジル−6−
フエニルモルホリンを用い、実施例13(1)と同様に
反応・処理して油状の目的物を得る。 マス・スペクトルm/z:479(M+) 実施例 17 4−アミノ−N−[(4−ベンジル−5−フエニ
ル−2−モルホリニル)メチル]−5−クロロ−
2−エトキシベンズアミドの製造: 実施例13における2−アミノメチル−4−(2
−クロロベンジル)−6−メチルモルホリンの代
わりに2−アミノメチル−4−ベンジル−5−フ
エニルモルホリンを用い、実施例13と同様に反
応・処理して目的物の3/4フマル酸塩を得る。 融点216〜221℃(エタノールから再結晶) 実施例 18 4−アミノ−N−[(4−ベンジル−5−メチル
−2−モルホリニル)メチル]−5−クロロ−2
−エトキシベンズアミドの製造: 実施例13(1)における2−アミノメチル−4−
(2−クロロベンジル)−6−メチルモルホリンの
代わりに2−アミノメチル−4−ベンジル−5−
メチルモルホリンを用い、カラムクロマトグラフ
イーの際の溶出溶媒がクロロホルムであることを
除いて、実施例13(1)と同様に反応・処理し、低極
性溶出部分を集めて溶媒を留去する。残渣にフマ
ル酸のエタノール溶液を加え濃縮して、モルホリ
ン部分の2位のメチレンと5位のメチルの相対配
置がシスである目的物のフマル酸塩を得る。 融点 114〜116℃(イソプロピルアルコールから
再結晶) 高極性溶出部分も集めて溶媒を留去し、残渣を
イソプロピルアルコールから再結晶してモルホリ
ン部分の2位のメチレンと5位のメチルの相対配
置がトランスである目的物を得る。融点109〜111
℃(イソプロピルアルコールから再結晶) NMRスペクトル(CDCl3)δ:3.34(H−6ax
dd,J6 ax6 eg=11.2Hz、J6 ax5=10.3Hz),3.76
(H−6eg,dd,J6 eg6 ax=11.2Hz,J6 eg5=3.3
Hz),2.41(H−5,m),1.93(H−3ax、dd,
J6 ax3 eg=11.6Hz,J3 ax2=10.1Hz),2.67(H
−3eg,dd,J3 eg3 ax=11.6Hz,J3 eg2=2.1
Hz),3.64(H−2,m) 実施例 19〜76 対応する原料化合物を用い、実施例1〜3,5
〜7及び13と同様に反応・処理して表4〜6に示
す化合物を得る。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例 77〜110 対応する原料化合物を用い、実施例4と同様に
反応・処理して表7に示す化合物を得る。
【表】
【表】
【表】 実施例 111 4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシ−N−
(2−モルホリニルメチル)ベンズアミドの製
造: 4−アミノ−5−クロロ−N−[(4−エトキシ
カルボニル−2−モルホリニル)メチル]−2−
メトキシベンズアミド6.1g、水酸化カリウム
10.1g及びイソプロピルアルコール60mlから成る
混合物を撹拌しながら3時間加熱還流する。溶媒
を減圧で留去し、残渣にクロロホルムと水を加え
て振盪する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した、後溶媒を減圧で留
去する。残渣をイソプロピルアルコールから再結
晶して目的物1.4gを得る。融点161〜162℃ 実施例 112 4−アミノ−5−クロロ−2−エトキシ−N−
(2−モルホリニルメチル)ベンズアミドの製
造: 実施例111における4−アミノ−5−クロロ−
N−[(4−エトキシカルボニル−2−モルホリニ
ル)メチル]−2−メトキシベンズアミドの代わ
りに4−アミノ−5−クロロ−2−エトキシ−N
−[(4−エトキシカルボニル−2−モルホリニ
ル)メチル]ベンズアミドを用い、実施例111と
同様に反応・処理して油状の目的物を得る。これ
をエタノール性塩酸で処理して塩酸塩とし、含水
メタノールから再結晶して目的物の塩酸塩・1/
4水和物を得る。融点235〜238℃ 実施例 113 4−アミノ−5−クロロ−N−[[4−(2,4
−ジフルオロベンジル)−2−モルホリニル]メ
チル]−2−エトキシベンズアミドの製造: 4−アミノ−5−クロロ−2−エトキシ−N−
(2−モルホリニルメチル)ベンズアミド・塩酸
塩・1/4水和物2.49gをメチルエチルケトン150
mlに溶解し、無水炭酸カリウム3.9gと2,4−ジ
フルオロベンジルプロミド1.5gを加え、撹拌しな
がら18時間加熱還流する。不溶物を濾去し、濾液
を減圧で濃縮する。残渣にクロロホルムと水を加
えて振盪し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥する。溶媒を減圧で留去
し、残渣をエタノールから再結晶して目的物1.9g
を得る。融点156〜157℃ 実施例 114 4−アミノ−5−クロロ−N−[[4−(3,5
−ジフルオロベンジル)−2−モリホニリル]メ
チル]−2−エトキシベンズアミドの製造: 実施例113における2,4−ジヒルオロベンジ
ルブロミドの代わりに3,5−ジヒルオロベンジ
ルブロミドを用い、実施例113と同様に反応・処
理して目的物の1/4水和物を得る。融点143〜
150℃(エタノールから再結晶) 実施例 115 4−アミノ−5−クロロ−N−[[4−(3,4
−ジフルオロベンジル)−2−モルホリニル]メ
チル]−2−エトキシベンズアミドの製造: 実施例113における2,4−ジフルオロベンジ
ルブロミドの代わりに3,4−ジフルオロベンジ
ルブロミドを用い、実施例113と同様に反応・処
理して目的物を得る。融点168〜170℃(エタノー
ルから再結晶) 実施例 116 4−アミノ−N−[(4−ベンジル−2−モルホ
リニル)メチル]−5−クロロ−2−(2−ヒドロ
キシプロポキシ)ベンズアミドの製造: 4−アミノ−N−[(4−ベンジル−2−モルホ
リニル)メチル]−5−クロロ−2−(2−オキソ
プロポキシ)ベンズアミド1.6gをメタノール15ml
に溶解し、撹拌しながら水素化ホウ素ナトリウム
0.14gを加えた後、室温で30分撹拌を続ける。メ
タノールを減圧で留去し、残渣にクロロホルムを
加える。クロロホルム溶液を水洗し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、溶媒を減圧で留去して油状の
目的物1.3gを得る。これをエタノール10mlに溶解
し、フマル酸0.42gを加え、しぱらく撹拌する。
析出物を濾取し、エタノールから再結晶して目的
物の1/2フマル酸塩・3/4水和物を得る。融
点94〜97℃ 実施例 117 4−アミノ−N−[(4−ベンジル−2−モルホ
リニル)メチル]−5−クロロ−2−ヒドロキシ
ベンズアミドの製造: 60%水素化ナトリウム0.52gのジメチルホルム
アミド20ml懸濁液に、氷冷下エタンチオール
0.81gのジメチルホルムアミド5ml溶液を加え、
室温で0.5時間撹拌する。反応液に4−アミノ−
N−[(4−ベンジル−2−モルホリニル)メチ
ル]−5−クロロ−2−メトキシベンズアミド
3.4gを加え、100℃で1時間撹拌する。冷後、溶
媒を減圧で留去する。残渣に水を加え、クロロホ
ルムで洗浄した後、10%塩酸で中和する。析出物
を濾取し、水洗した後イソプロピルアルコールか
ら再結晶して目的物の1水和物2.3gを得る。 融点 153〜155℃ 実施例 118 2−[(4−アミノ−5−クロロ−2−エトキシ
ベンゾイル)アミノメチル]−4−(2−クロロベ
ンジル)−4−メチルモルホリニル ヨージドの
製造: 4−アミノ−5−クロロ−N−[[4−(2−ク
ロロベンジル)−2−モルホリニル)メチル]−2
−エトキシベンズアミド2.4gのメタノール100ml
溶液にヨウ化メチル4.0gを加え、室温で24時間撹
拌する。反応液に活性炭を加え、しばらく加熱し
た後、活性炭を濾去する。濾液を減圧で約10mlま
で濃縮し、析出する結晶を濾取し、メタノールか
ら再結晶して目的物の1/2水和物1.6gを得る。
融点184〜188℃ 実施例 119 4−アミノ−5−クロロ−N−[[4−(2−ク
ロロベンジル)−2−モルホリニル)メチル]−2
−エトキシベンズアミド N−オキシドの製造: 4−アミノ−5−クロロ−N−[[4−(2−ク
ロロベンジル)−2−モルホリニル)メチル]−2
−エトキシベンズアミド4.0gのメタノール150ml
溶液に30%過酸化水素水1.2gを加え、8時間加熱
還流する。更に30%過酸化水素水1.2gを加え、24
時間加熱還流したのち溶媒を減圧で留去する。残
渣に水とクロロホルムを加え、しばらく撹拌す
る。不溶物を濾取し、イソプロピルアルコール−
ジイソプロピルエーテルから再結晶して目的物
0.6gを得る。融点154〜157℃。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 [式中、Rは水素原子、ピリジル−C1〜C3
    ルキル基、【式】 (R5,W、p及びqは後記定義の通りりである)
    で示される基、ジハロゲノベンジル基、ペンタフ
    ルオロベンジル基、2−ニトロ−4−クロロベン
    ジル基、フエニル部分がハロゲン原子で置換され
    ていてもよい1−フエニルエチル基又はナフチル
    メチル基を意味し、R1はヒドロキシ基、C1〜C10
    アルコキシ基、C5〜C6シクロアルキルオキシ基、
    C3〜C5アルケニルオキシ基、C3〜C5アルキニル
    オキシ基、カルボニル基で中断されたC2〜C4
    ルコキシ基、1位以外の炭素原子がヒドロキシ基
    で置換されたC2〜C5アルコキシ基又は置換基を
    有するC1〜C5アルコキシ基(該置換基はハロゲ
    ン原子、シアノ基、C2〜C4アルコキシカルボニ
    ル基、C3〜C6シクロアルキル基、ハロゲン原子
    で置換されていてもよいフエニル基、ハロゲン原
    子で置換されていてもよいフエノキシ基又はハロ
    ゲン原子で置換されていてもよいベンソイル基で
    ある)を意味し、 R2はアミノ基、ジ(C1〜C2アルキル)アミノ
    基又はC2〜C5アルカノイルアミノ基を意味し、 R3はハロゲン原子を意味し、 R4は水素原子、C1〜C2アルキル基又はフエニ
    ル基を意味し、 R5は水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロ
    メチル基、シアノ基又はニトロ基を意味し、 XはC1〜C3アルキレン基を意味し、 Wは酸素原子、イオウ原子又はカルボニル基を
    意味し、 m及びnはそれぞれ1又は2を意味し、 pは0又は1を意味し、 qは1〜5の意数を意味する。] で表される化合物並びにその生理的に許容される
    酸付加塩類、第4級アンモニウム塩類及びN−オ
    キシド誘導体。 2 R3が塩素原子である特許請求の範囲第1項
    記載の化合物並びにその生理的に許容される酸付
    加塩類、第4級アンモニウム塩類及びN−オキシ
    ド誘導体。 3 一般式 [式中、Raはピリジルメチル基、ベンジル基、
    フルオロベンジル基、クロロベンジル基、トリフ
    ルオロメチルベンジル基、シアノベンジル基又は
    3−(4−クロロフエノキシ)プロピル基を意味
    し、 R1aはC1〜C7アルコキシ基、シクロペンチルオ
    キシ基、3−ブテニルオキシ基、3−メチル−2
    −ブテニルオキシ基、2−オキソプロポキシ基、
    2−ヒドロキシプロポキシ基又は2−クロロエト
    キシ基を意味し、R2aはアミノ基、ジメチルアミ
    ノ基又はC2〜C4アルカノイルアミノ基を意味し、 R4′は水素原子又はメチル基を意味し、 nは1又は2を意味する。] で表される特許請求の範囲第2項記載の化合物並
    びにその生理的に許容される酸付加塩類、第4級
    アンモニウム塩類及びN−オキシド誘導体。 4 一般式 [式中、Rbはピリジルメチル基、ベンジル基、
    フルオロベンジル基、クロロベンジル基又は3−
    (4−クロロフエノキシ)プロピル基を意味し、 R1bはメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、
    イソブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチ
    ルオキシ基、3−メチル−2−ブテニルオキシ基
    又は2−ヒドロキシプロポキシ基を意味し、 R2bはアミノ基又はアセチルアミノ基を意味す
    る。] で表される特許請求の範囲第3項記載の化合物並
    びにその生理的に許容される酸付加塩類及びN−
    オキシド誘導体。 5 4−アミノ−5−クロロ−2−エトキシ−N
    −[[4−(4−フルオロベンジル)−2−モルホリ
    ニル]メチル]ベンズアミド又はその生理的に許
    容される酸付加塩類である特許請求の範囲第4項
    記載の化合物。 6 4−アミノ−5−クロロ−2−エトキシ−N
    −[[4−(3−ピリジルメチル)−2−モルホリニ
    ル]メチル]ベンズアミド又はその生理的に許容
    される酸付加塩類である特許請求の範囲第4項記
    載の化合物。 7 4−アミノ−N−[(4−ベンジル−2−モル
    ホリニル)メチル]−5−クロロ−2−(3−メチ
    ル−2−ブテニルオキシ)ベンズアミド又はその
    生理的に許容される酸付加塩類である特許請求の
    範囲第4項記載の化合物。 8 4−アミノ−N−[(4−ベンジル−2−モル
    ホリニル)メチル]−2−ブトキシ−5−クロロ
    ベンズアミド又はその生理的に許容される酸付加
    塩類である特許請求の範囲第4項記載の化合物。 9 4−アミノ−2−ブトキシ−5−クロロ−N
    −[[4−(4−フルオロベンジル)−2−モルホリ
    ニル]メチル]ベンズアミド又はその生理的に許
    容される酸付加塩類である特許請求の範囲第4項
    記載の化合物。 10 4−アミノ−N−[(4−ベンジル−2−モ
    ルホリニル)メチル]−5−クロロ−2−イソペ
    ンチルオキシベンズアミド又はその生理的に許容
    される酸付加塩類である特許請求の範囲第4項記
    載の化合物。 11 4−アミノ−5−クロロ−N−[[4−(2
    −クロロベンジル)−2−モルホニル]メチル]−
    2−エトキシベンズアミド又はその生理的に許容
    される酸付加塩類である特許請求の範囲第4項記
    載の化合物。 12 4−アミノ−N−[(4−ベンジル−2−モ
    ルホリニル)メチル]−5−クロロ−2−エトキ
    シベンズアミド又はその生理的に許容される酸付
    加塩類である特許請求の範囲第4項記載の化合
    物。 13 4−アミノ−N−[(4−ベンジル−2−モ
    ルホリニル)メチル]−5−クロロ−2−メトキ
    シベンズアミド又はその生理的に許容される酸付
    加塩類である特許請求の範囲第4項記載の化合
    物。 14 4−アミノ−5−クロロ−N−[[4−(4
    −シアノベンジル)−2−モルホリニル]メチル]
    −2−メトキシベンズアミド又はその生理的に許
    容される酸付加塩類である特許請求の範囲第4項
    記載の化合物。 15 4−アミノ−5−クロロ−N−[[4−[3
    −(4−クロロフエノキシ)プロピル]−2−モル
    ホリニル]メチル]−2−メトキシベンズアミド
    又はその生理的に許容される酸付加塩類である特
    許請求の範囲第4項記載の化合物。 16 4−アセチルアミノ−5−クロロ−2−エ
    トキシ−N−[[4−(4−フルオロベンジル)−2
    −モルホリニル]メチル]ベンズアミド又はその
    生理的に許容される酸付加塩類である特許請求の
    範囲第4項記載の化合物。
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