JPH0354633B2

JPH0354633B2 -

Info

Publication number: JPH0354633B2
Application number: JP20050783A
Authority: JP
Priority date: 1983-10-26
Filing date: 1983-10-26
Publication date: 1991-08-20
Also published as: JPS6092877A

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、熱転写インクを記録紙に複数回重ね
合わせて転写記録する熱転写記録装置に関するも
のである。

従来例の構成とその問題点第１図に熱転写記録装置の概略構成図を示す。
図中、１はインクシート、２は記録紙、３はサー
マルヘツド、４はプラテンローラで、プラテンロ
ーラ４により記録紙２をインクシート１に押付
け、サーマルヘツド３の発熱体に印加エネルギー
を加えて熱転写を行うものである。

このような熱転写記録装置において、熱転写イ
ンクを複数回転写記録する場合、すなわち熱転写
インクのイエロー、マゼンタ、シアンの３色を記
録紙に重ね合わせてカラー画像を得る場合、従来
の熱転写記録装置は、記録紙の状態の如何、すな
わち記録紙に既にインクが転写されているか否か
にかかわらず、同一の印加エネルギーをサーマル
ヘツドの発熱体に加えるものであつた。

上記のような熱転写記録装置でインクを重ね合
わせて転写記録を行う過程において、第２図に示
すように、２回目以降の転写記録ではインク７ａ
を記録紙５上に直接転写する場合と、既に記録紙
５上に転写されたインク６上にインク７ｂを転写
する場合とがある。この場合、インクをインク面
上に転写するときと紙面上に転写するときとでは
転写効率が異なり、一般にインク面上に転写する
場合の方が転写効率が良い。従つて、上記従来例
における如く、インクをインク面上に転写する場
合と記録紙面上に転写する場合との区別をせずに
同じ印加エネルギーをサーマルヘツドの発熱体に
加えると、両者の転写効率が異なつているため濃
度むらが生じる欠点がある。

発明の目的本発明は、上記従来の問題点を解消するために
なされたものであり、２回目以降の転写記録にお
いて、記録紙の状態の如何、すなわち記録紙に既
に熱転写インクが転写されているか否かにかかわ
らず、均一な濃度の転写記録画像が得られる熱転
写記録装置を提供することを目的とする。

発明の構成本発明は、記録紙に既に熱転写インクが転写し
ているか否かをサーマルヘツドの発熱体個々につ
いて判別し、サーマルヘツドの発熱体に加える印
加エネルギーを制御する如く構成することにより
上述の目的を達成せんとするものである。本発明
の熱転写記録装置は、具体的には下記の如く構成
される。すなわち本発明の熱転写記録装置は、記
録紙の記録前歴を記録画素単位で判別する回路を
有し、その記録前歴に応じて印加エネルギーを制
御してサーマルヘツドの発熱体個々に印加を行う
ものである。上記印加エネルギーの制御は、印加
パルス幅の制御、印加時間の制御あるいは印加電
圧の制御あるいはサーマルヘツドの温度制御等の
手段により行われる。

実施例の説明以下、図面に示した一実施例に基き、本発明の
構成を説明する。

第３図は本発明の熱転写記録装置の一実施例の
回路構成図で、１４ｙ，１４ｍ，１４ｃは図示さ
れていない外部回路から面順次方式でイエロー、
マゼンタ、シアンの順に伝送されるカラー画情報
をそれぞれ記録する画信号記憶部、画信号記憶
部、画信号記憶部であり、１５は該画信号記
憶部１４ｙ，１４ｍ，１４ｃからの画信号読出を
制御する画信号読出制御部、１６は上記読出によ
り出力される画信号を選択して出力するセレク
タ、２２は印加パルス発生部、２３はサーマルヘ
ツドの発熱体（図示せず）に印加パルスを印加す
るサーマルヘツド駆動部である。また８は、上記
画信号記憶部１４ｙ，１４ｍ，１４ｃ、画信号読
出制御部１５、セレクタ１６および印加パルス発
生部２２ならびにインクシート駆動回路２４、記
録紙駆動回路２５をそれぞれ制御する制御部であ
る。この回路を有する熱転写記録装置により、外
部回路から順次伝送されるイエロー、マゼンタ、
シアンのカラー画情報を、３色の熱溶融性インク
を重ね合わせてカラー画像に再現するものであ
る。

次に第３図を用いて本実施例における動作を詳
細に説明する。

画信号記憶部１４ｙ、画信号記憶部１４
ｍ、画信号記憶部１４ｃは、それぞれ、（サー
マルヘツドの画素数Ｎ）×（１通分のライン数Ｌ）
の記憶容量をもつ記憶回路で形成されており、１
通分の画情報を記憶可能である。

まず、外部回路から面順次方式で最初に伝送さ
れるイエローの画情報を画信号記憶部１４ｙ
に。その記憶手順は次に示すとおりである。

本装置が記録可能状態であれば、外部回路に対
して制御部８よりレデイ信号ａをオンして出力端
子９に出力する。外部回路は、レデイ信号ａがオ
ンであれば入力端子１０に１通分の画像有効区間
を示すページ信号ｂをオンし出力するとともに、
入力端子１１に１ライン分の画信号の有効区間を
示すライン有効区間信号ｃを、入力端子１２に画
信号ｄを、また入力端子１３に画信号ｄを取り込
むタイミングを示す画信号クロツク信号ｅを出力
する。制御部８は、ページ信号ｂがオンすればレ
デイ信号ａをオフする。また画信号記憶部１４
ｙは、画信号クロツク信号ｅとライン有効区間信
号ｃとにより、ページ信号ｂがオフするまで画信
号ｄを取り込み記憶する。この場合、画信号記憶
部１４ｍ、同１４ｃには記憶されない。以上
の動作は制御部８により行われるものである。

次に、外部回路から伝送されるマゼンタの画情
報を画信号記憶部１４ｍに記憶する。記憶動作
は前記イエローの画情報の場合と同様である。

マゼンタの画情報を記憶後、続いてシアンの画
情報を画信号記憶部１４ｃに記憶する。動作は
上記イエローの画情報の場合と同様である。

かくして、外部回路から面順次方式で伝送され
る画情報を色ごとに１通分記憶したことになる。

次に転写記録を行う。最初にイエローを記録す
る。

インクシート駆動回路２４により図示されてい
ないインクシートのイエローを記録位置まで搬送
する。インクシート駆動回路２４は制御部８によ
つて制御される。

制御部８は、画信号読出制御部１５に対してク
リア信号ｆを出力する。画信号読出制御部１５
は、クリア信号ｆにより内部の読出アドレスカウ
ンタをクリアする。次に制御部８は画信号読出制
御部１５に読出スタート信号ｇを出力し、読出を
開始する。画信号記憶部１４ｙ、同１４ｍ、
同１４ｃは、画信号読出制御部１５により制御
されてそれぞれ画信号ｊ，ｌ，ｏを出力する。

セレクタ１６は制御部８により制御され、この
場合は画信号ｒには画信号記憶部１４ｙの出力
であるイエローの画信号ｊが出力される。

サーマルヘツド駆動部２３は図示されていない
サーマルヘツドの発熱体の個数分のシフトレジス
タと印加制御回路から構成されていて、セレクタ
１６の出力である画信号ｒにより発熱体個々に印
加するか否かを制御する。

画信号読出制御部１５は、１ライン分の画信号
ｊ，ｌ，ｏを読出すと１ラインの読出終了を示す
ライン読出終了信号ｈを出力する。制御部８は、
ライン読出終了信号ｈが入力されると印加パルス
発生部２２に印加パルス制御信号ｓを“０”とし
て出力する。印加パルス発生部２２では、印加パ
ルス制御信号ｓが“０”のときインク面上に転写
するのに必要な印加パルス幅T₁が発生するよう
に設定されており、また印加パルス制御信号ｓが
“１”のとき紙面上に転写するのに必要な印加パ
ルス幅Ｔから前記T₁を差引いた印加パルス幅T₂
が発生するように設定されている。

今、印加パルス発生部２２には印加パルス制御
信号ｓが“０”で入力されているから、印加パル
ス幅T₁が発生するようになつている。

制御部８が印加パルス発生部２２に印加スター
ト信号ｔを出力すると、印加パルス発生部２２は
サーマルヘツド駆動部２３に印加パルスｖを出力
し、サーマルヘツド駆動部２３は入力される画信
号ｒと印加パルスｖとによりサーマルヘツドの発
熱体個々に印加を行う。

印加パルス発生部２２では、印加を終了すると
印加終了信号ｕを制御部８に出力する。これでサ
ーマルヘツドの発熱体に印加パルス幅T₁を印加
したことになる。

続いて印加パルス幅T₂を印加するが、イエロ
ーの印加はすべて紙面上に印字する（インク面上
に印字することがない）ため、印加パルス幅T₁
の印加時と同一ラインの画信号を画信号記憶部
１４ｙ、同１４ｍ、同１４ｃから読み出し、
印加パルス制御信号を“１”とするほかは印加パ
ルス幅T₁の印加時と同様に印加を行う。かくし
て１ライン分の印字が終了する。その後、インク
シート駆動回路２４記録紙駆動回路２５によりイ
ンクシートと記録紙を１ライン分搬送する。

次に、制御部８から画信号読出制御部１５にク
リア信号ｆを出力せず、前記１ラインの印字と同
様にライン単位に印字を繰り返し行い、１ページ
分の印字を行う。

かくして１ページ分の印字を終えるとイエロー
の印字は完了するから、インクシート駆動回路２
４によりインクシートのマゼンタを記録位置まで
搬送するとともに、記録紙駆動回路２５により記
録紙の記録先頭ラインが記録位置になるよう記録
紙を戻す。以上の動作終了後マゼンタの記録を開
始する。

まず制御部８によりセレクタ１６の画信号ｒに
は画信号記憶部１４ｍの出力であるマゼンタの
画信号が出力されるように設定し、印加パルス
発生部２２の出力である印加パルスｖには印加パ
ルス幅T₁が出力されるように印加パルス制御信
号ｓを“０”として出力し、前記イエローの印字
と同様に印加パルス幅T₁で印字する。

そして次に、制御部８によりセレクタ１６の画
信号ｒにはAND回路１８の出力信号ｍが出力さ
れるように設定する。ここで信号ｍは、画信号記
憶部１４ｙの出力であるイエローの画信号ｊを
インバータ１７を通して論理を反転した画信号ｋ
と画信号記憶部１４ｍの出力であるマゼンタの
画信号との論理積であり、イエローの画信号ｊ
が白画素でマゼンタの画信号が印字画素のとき
のみ印字画素として出力されるものである。すな
わち、前回記録紙に印字されていない画素でかつ
現記録ラインの画素が印字画素であるときに出力
される。

さらに制御部８は、印加パルス制御信号を
“１”とし、印加パルス発生部２２の出力である
印加パルスｖには印加パルス幅T₂が出力される
ように設定する。以下の印加動作は前記イエロー
の印字時と同様に行う。

従つて、既にイエローのインクが記録紙に転写
されている画素に重ねて印字する場合の印加パル
ス幅はT₁であり、イエローのインクが記憶紙に
転写されていない箇所、すなわち紙面上に印字す
る場合の印加パルス幅はT₁＋T₂である。

かくして１ラインの印字が終了すると上記動作
を繰り返し行い、１ページ分を印字する。

そして１ページ分の印字を終了すると、マゼン
タの印字前と同様インクシート駆動回路２４によ
りインクシートのシアンを記録位置まで搬送する
とともに、記録紙駆動回路２５により記録紙の先
頭ラインが記録位置になるよう記録紙を戻す。そ
の後シアンの記録を開始する。

まず制御部８により、セレクタ１６の出力であ
る画信号ｒに画信号記憶部１４ｃの出力である
シアンの画信号ｏが出力されるように設定し、印
加パルス発生部２２には印加パルス制御信号ｓを
“０”として出力する。そして前記イエローの印
字と同様に印加パルス幅T₁で印字する。

次に制御部８により、セレクタ１６の出力であ
る画信号ｒにAND回路２１の出力信号ｑが出力
されるように設定する。ここで信号ｑは、イエロ
ーの画信号ｊの論理を反転させた画信号ｋと、マ
ゼンタの画信号ｌをインバータ１９を通して論理
を反転させた画信号ｎとをOR回路２０に入力さ
せ、その論理和の出力ｐとシアンの画信号ｏを
AND回路２１により論理積したものである。す
なわち信号ｑは、イエローの画信号ｊとマゼンタ
の画信号ｌがともに白画素でシアンの画信号ｏが
印字画素のときのみ出力される。さらに制御部８
は、印加パルス制御信号ｓを“１”として印加パ
ルス制御部２２に出力する。そして前記イエロー
の印字と同様、印加パルス幅T₂で印字を行う。

ここでイエローまたはマゼンタが記録紙に転写
されている画素に重ねて印字する場合の印加パル
ス幅はT₁、その他転写が全く行われていない画
素の場合の印加パルス幅はT₁＋T₂となる。

１ライン分の印字が終了すると上記動作を繰り
返し行い、１ページ分を印字する。かくして１ペ
ージ分の印字を終了すると、イエロー、マゼン
タ、シアンの重ね合せによるカラー画像記録が記
録紙上に得られる。

なお、本実施例における印加パルス幅T₁，T₂
はサーマルヘツドの温度により可変としてもよ
く、また色別に印加時間を変えてもよい。また本
実施例では印加パルス幅により印加エネルギーの
制御を行つたが、印加電圧によつて制御を行うこ
とも可能である。以上の実施例においては面順次
方式で記録したがこれに限定されるものではな
い。

さらに、本実施例はイエロー、マゼンタ、イア
ンの３色の熱溶融性インクの重ね合せによりカラ
ー画像を得る熱転写記録装置を示したものである
が、本発明はこの実施例に限定されるものではな
く、熱溶融性インクの転写装置、カラー転写記録
装置にかかわらず記録紙上に複数回重ね合わせて
記録画像を得る熱転写記録装置に広く適用し得る
ものである。

発明の効果上記の説明より明らかなとおり、本発明は記録
紙に既に熱転写インクが転写されているか否かを
判別してサーマルヘツドの発熱体に加える印加エ
ネルギーを制御するものであるから、インクまた
は染料面上および紙面上に転写するインクまたは
染料の転写効率を一定にし、均一な濃度の転写記
録画像を得ることができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は熱転写記録装置の概略構成図、第２図
は転写記録時の記録紙の状態を示す図、第３図は
本発明の一実施例による熱転写記録装置の回路構
成を示すブロツク図である。８……制御部、１４ｙ……画信号記録部、１
４ｍ……画信号記録部、１４ｃ……画信号記録
部、１５……画信号読出制御部、１６……セレ
クタ、１７，１９……インバータ、１８，２１…
…AND回路、２０……OR回路、２２……印加パ
ルス発生部、２３……サーマルヘツド駆動部、２
４……インクシート駆動回路、２５……記録紙駆
動回路。

Claims

【特許請求の範囲】

１色調の異なる熱転写インクを有するインクシ
ートと、このインクシートを熱することにより記
録紙上に記録を行うサーマルヘツドと、記録紙上
の同一位置に色調の異なる熱転写インクを重ね合
わせて前記サーマルヘツドに記録させるインクシ
ート駆動手段と、各色調毎の画情報を記憶する記
憶手段と、前記サーマルヘツドが記録を行う記録
紙上の位置が色調の異なるインクで既に印字され
ているか否かを前記記憶手段から判断する前歴判
断手段と、この前歴判断手段に基づき前記サーマ
ルヘツドの発熱量を制御する発熱量制御手段とを
具備したことを特徴とする熱転写記録装置。