JPH0354558Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） この考案は、框の見込み面に格子と防虫網とを
並列に取付けた格子付き網戸に関するものであ
る。

（従来の技術） 従来の格子付き網戸としては、例えば実開昭60
−80297号公報に記載した構造のものがあつた。

すなわち、網戸框の室内側見付け面に、防虫網
と共に網押え材を嵌入する網押え材取付け溝を設
け、網戸框の見込み面に格子を螺着し、前記網押
え材取付け溝に防虫網と共に網押え材を嵌入する
ことによつて、網戸框に防虫網を張設した構造の
ものがあつた。

（考案が解決しようとする問題点） ところが、上記した従来の格子付き網戸では、
網戸框の見付け面に網押え材取付け溝が設けてあ
るので、網戸框の見込み面に格子を螺着するに
は、前記網押え材取付け溝を避けてねじを通入す
る部分を確保する必要があり、前記ねじ通入部分
によつて網戸框の見込み寸法が大きくなるという
問題点があつた。

（考案の目的） そこでこの考案は、上述した従来の問題点に着
目してなされたもので、ねじ通入部分を確保する
ことができると共に、網戸框の見込み寸法を小さ
くすることができるようにした格子付き網戸を提
供することを目的としている。

［考案の構成］ （問題点を解決するための手段） 上記に目的を達成するためのこの考案による格
子付き網戸の構成は、外周側見込み面に通入嵌着
溝を設けた格子連結部材の内周側見込み面に、前
記通入嵌着溝から通入したねじによつて格子を螺
着し、網押え材取付け溝を備えた網押え材取付け
部材を前記通入嵌着溝に嵌め込み、前記網押え材
取付け溝に防虫網とともに網押え材を嵌入して防
虫網を格子連結部材間に張設したことを特徴とす
るものである。

（実施例） 以下、この考案を図面に基づいて説明する。

第１図〜第６図は、この考案に係る格子付き網
戸の一実施例を示す図であり、ここでは格子付き
網戸を備えた勝手口ドアを例に挙げて説明する。

第２図において、１は勝手口ドアのドア本体で
ある。このドア本体１は、ドア竪框２，３の見込
み面にドア上下框４，５を螺着したドア框体６
と、中央部分に嵌め殺し部７を備えると共に前記
嵌め殺し部７の上下にそれぞれ開口部８，９を有
する網戸組込み枠１０とで主として構成してお
り、ドア框体６の見込み方向室外側に網戸組込み
枠１０を取付けてある。

前記網戸組込み枠１０を説明すると、竪枠１
１，１２の見込み面に上下枠１３，１４および中
枠１５，１６をそれぞれ螺着することによつて嵌
め殺し部７および開口部８，９が設けてある。こ
の網戸組込み枠１０を前記ドア框体６の見込み方
向室外側に取付ける場合を説明すると、前記ドア
竪框２，３の見込み方向中央位置において相対向
する方向に突出した仕切り竪壁２０，２１および
上框３の見込み方向中央位置において下方向に突
出した仕切り竪壁２２にそれぞれ当接した状態
で、ドア框体６の見込み方向室外側に前記網戸組
込み枠１０が螺着してある。

前記嵌め殺し部７は、第４図にも示すように、
竪枠１１，１２に補助竪枠２５，２６をそれぞれ
嵌着することによつて、ガラス板２７を嵌め殺し
状態にしてある。

一方、前記上部開口部８には、上枠１３の下向
き開口３０と上部中枠１５の上向き開口３１との
間で、格子付き網戸３２が嵌着してある。

他方、前記下部開口部９には、下部中枠１６の
下向き開口３３と下枠１４の上向き開口３４内に
設けたスペーサ３４ａとの間で、前記上部開口部
８と同様の格子付き網戸３２が嵌着してあり、前
記スペーサ３４ａによつて上向き開口３４の底部
と格子付き網戸３２との間に空隙が形成される。

前記格子付き網戸３２を説明すると、まず、第
６図に示すように、複数の竪格子３５および複数
の横格子３６にそれぞれ切欠き部３７，３８を形
成し、前記切欠き部３７，３８を直交状態に組合
わせることによつて、竪格子３５および横格子３
６を枡形にする。次いで、第１図および第５図に
示すように、前記枡形状態の竪格子３５および横
格子３６の端部を格子連結部材３９の内周側見込
み面に連結する。すなわち、前記格子連結部材３
９は、その外周側見込み面に、竪格子３５または
横格子３６を内周側見込み面に螺着するねじ４０
の頭部を通入可能にすると共に網押え材取付け部
材４１が嵌め込まれる通入嵌着溝４２が設けてあ
り、前記通入嵌着溝４２の底部に設けた通入孔４
３から竪格子３５および横格子３６の端面中心に
設けた螺着部４４，４４にねじ４０をねじ込むこ
とによつて、格子連結部材３９の内周側見込み面
に竪格子３５および横格子３６の端面を螺着し、
さらに前記通入嵌着溝４２に網押え材取付け部材
４１を嵌め込むことによつて、網戸竪框または網
戸横框を構成している。この網押え材取付け部材
４１は、前記通入嵌着溝４２に嵌め込んだ際、室
内側見付け面に開口を有する網押え材取付け溝４
５を備えている。さらにまた、各網押え材取付け
溝４５に、それぞれ防虫網４６の端部と共に網押
え材４７を嵌入することによつて、格子付き網戸
３２の室内側見付け面に防虫網４６を張設してい
る。

したがつて、網押え材取付け部材４１を嵌め込
む通入嵌着溝４２を利用してねじ４０を通入する
構造のため、格子付き網戸３２の見込み寸法を小
さくすることができる。

また、通入嵌着溝４２に網押え材取付け部材４
１を嵌め込む際、網押え材取付け部材４１の嵌入
方向と防虫網４６の張力方向とが一致する構造の
ため、防虫網４６の張力で前記網押え材取付け部
材４１が外れるのを抑えている。

なお、上記した実施例では、格子連結部材３９
の外周側見込み面に設けた通入嵌着溝４２に、網
押え材取付け溝４５を室内側見付け面に備えた網
押え材取付け部材４１を嵌め込んだ場合を説明し
たが、第７図に示すように、ねじ４０の頭部を通
入可能にする通入嵌着溝８０を外周側見込み面に
設けた格子連結部材８１の前記通入嵌着溝８０
に、網押え部材４７が嵌入する網押え材取付け溝
８２を外周側見込み面に備えた網押え材取付け部
材８３を嵌め込んだ構造のものであつてもよく、
この考案の技術的な範囲に含まれることは言うま
でもないことである。

また、上記した実施例では、勝手口ドアに格子
付き網戸３２を設けた場合を説明したが、窓枠な
どに設けることもできる。

さらに、上記した実施例では、格子として竪格
子３５および横格子３６を説明したが、斜め格子
や鋳物による一体成形のデザイン格子などでもよ
く、この考案の技術的な範囲に含まれることは言
うまでもないことである。

［考案の効果］ 以上説明してきたように、この考案に係る格子
付き網戸によれば、外周側見込み面に通入嵌着溝
を設けた格子連結部材の内周側見込み面に、前記
通入嵌着溝から通入したねじによつて格子を螺着
し、網押え材取付け溝を備えた網押え材取付け部
材を前記通入嵌着溝に嵌め込み、前記網押え材取
付け溝に防虫網とともに網押え材を嵌入して防虫
網を格子連結部材間に張設した構成としたことに
より、網押え材取付け部材を嵌め込む通入嵌着溝
を利用してねじを通入するため、網戸框の見込み
寸法を小さくすることができる。しかも、防虫網
が通入嵌着溝へ嵌着した網押え材取付け部材を、
その内部に押え込もうとするので、防虫網の張力
によつて格子連結部材の通入嵌着溝から網押え材
取付け部材が外れることはなく、強固な結合状態
を保持することができるという優れた効果が得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例による格子付き網
戸の構造を示す部分垂直断面図、第２図は格子付
き網戸パネル３２を備えた勝手口ドアの全体構造
を示す垂直断面図、第３図は第２図のＡ−Ａ線断
面図、第４図は第２図Ｂ−Ｂ線断面図、第５図は
格子付網戸パネル３２の構造を示す分解斜視図、
第６図は竪格子３５と横格子３６の組合わせ状態
を示す分解斜視図、第７図はこの考案の他の実施
例による格子付き網戸パネル３２の構造を示す部
分垂直断面図である。 ３２……格子付き網戸、３５……竪格子（格
子）、３６……横格子（格子）、３９，８１……格
子連結部材、４０……ねじ、４１，８３……網押
え材取付け部材、４２，８０……通入嵌着溝、４
５，８２……網押え材取付け溝、４６……防虫
網、４７……網押え材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外周側見込み面に通入嵌着溝を設けた格子連結
   部材の内周側見込み面に、前記通入嵌着溝から通
   入したねじによつて格子を螺着し、網押え材取付
   け溝を備えた網押え材取付け部材を前記通入嵌着
   溝に嵌め込み、前記網押え材取付け溝に防虫網と
   ともに網押え材を嵌入して防虫網を格子連結部材
   間に張設したことを特徴とする格子付き網戸。