JPH0354293Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (A) 産業上の利用分野 本考案は建築現場のドア窓等のサツシ枠取り付
け用ジヤツキに関し、特にサツシ枠の取り付けに
際し左右、上下、前後の微細調整を従来の数分の
一の労力と時間でしかも精密正確に位置出しする
サツシ枠取り付け用ジヤツキに関する。

(B) 従来の技術 建築現場の躯体にドア窓等を取り付ける際に予
め枠の中心、レベルを出し１ミリの数分の一の精
度を躯体１５にあけられたドア窓用の空間１７に
サツシ枠１２をはめ込み躯体１５中の鉄部分とサ
ツシ枠とを溶接固定した後その隙間を埋め、つい
でドア又は窓を取り付けるのが常であるがこの空
間１７にサツシ枠１２を精密正確に固定するのに
従来は堅木等で作られたクサビを用いて位置出し
をしながら固定していたが、この作業はサツシ枠
を躯体の空間に対して数分の一ミリの精度で左
右、上下、前後を確定保持するので数本のクサビ
で三次元の位置出しをするのは名人芸に属する難
作業であつた。(C) 発明考案の解決しようとする
問題点 以上のように建築現場においてサツシ枠の躯体
空間への取り付けは名人芸との言うべき職人の勘
に頼つていたものを素人にも簡単に作業が出来、
且つ短時間に精度よく位置出しを行えるように解
決せんとするものである。

(D) 目的 従つて本考案の目的は建築現場のドア窓等のサ
ツシ枠取り付けに当たつて従来のクサビ等による
難渋な作業を単純化し作業時間を短縮し且つ精度
を向上せしめるサツシ枠取り付け用ジヤツキを提
供するにある。

本考案のその他の目的及び特徴は以下の記述及
び添付の図面によつて明白となろう。

(E) 問題を解決する為の手段 従来のクサビを打ち込みまたはゆるめて打ち込
む反復作業で調節（第４図参照）していた間隔を
本考案ジヤツキの底板及び可動板を２個のネジ棒
の回転による上下動の微細調整で精度高く且短時
間にて何等熟練を要せず実施するものである。

(F) 作用 ジヤツキの底板と可動板との間を２個のネジ棒
にてつなぎ、そのネジ棒を自由に回転せしめる事
で底板と可動板との間隔を微細且つ平行に調節し
てジヤツキを躯体とサツシ枠との間にかませて位
置出しを容易に且精度高く行うものである。

(G) 実施例 図面を用いて本考案を説明する。

第１図に於いて、ジヤツキ本体１にはチヤンネ
ル型の底板２と側板３があつて上方が開放されい
る。略中央より片側に抑え板４がチヤンネルを伏
せたように底板２に固定されている。この抑え板
４にはネジ棒１０が貫通されていて端は抜けない
ようにネジ端５によりゆるく係合されている。

ジヤツキ本体１に丁度入る様にチヤンネル型の
可動板６が設けられ、可動板６に固定されたナツ
ト部９を通るネジ棒１０によりジヤツキ本体１と
可動板６との間隔を把手１１の回転により自由に
且つ精密に調整可能とされている。

当た面７には滑り止めとしてゴム板８を付設す
ると調節が楽となつてよい。

従来躯体空間１７にサツシ枠１２を取り付ける
には第２図、第４図に示すようにクサビ１６の先
端１８をサツシ枠１２の下部と左右にたたき込み
位置を出すのであるが打ち込み加減が難しいのみ
でなく多数のサツシ枠を固定するのは難作業であ
つたが本考案のジヤツキによればこの難作業を素
人でも簡単且つ容易に行うことが可能となる。

第４図、第５図にこのサツシ枠の固定作業を説
明平面図で示してあるが第４図が従来のクサビに
よるもので間隔をクサビの出し入れで行うのが如
何に難しいかを示し、これに反し第５図に示す本
考案のジヤツキによる作業は如何に簡単容易であ
るかを示すと共にネジ棒の回転により精密且つ正
確に調節可能である事を比較して示している。

(H) 考案の効果 本考案のサツシ枠取り付け用ジヤツキは２本の
ネジ棒の回転によりジヤツキ本体の底板と可能板
の当り面との間隔を自由且つ微細に調節すること
が出来、当り面の伸縮性を有するゴム板の利用に
より仮り付けから正確な位置出し迄熟練者でなく
ても簡単容易に且つ短時間に実施し得る効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例の説明図で第１図では
ジヤツキの説明透視図、第２図はサツシ枠を躯体
空間にクサビを用いて止める説明図、第３図はク
サビの説明斜視図、第４図及び第５図はサツシ枠
の位置出しを上方より見た説明平面図で第４図は
従来のクサビによるものを、第５図は同じく本考
案のジヤツキによる説明平面図である。 図中主たる符号とその示す部位を次に示す。１
……ジヤツキ本体、２……底板、３……側板、４
……抑え板、５……ネジ端、６……可動板、７…
…当り面、８……ゴム板、９……ナツト部、１０
……ネジ棒、１１……把手、１２……サツシ枠、
１３……ドア、１４……蝶番、１５……躯体、１
６……クサビ、１７……空間、１８……先端。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 建築現場のドア窓等のサツシ枠を躯体に取り
   付けて溶接固定するに際して、 チヤンネル型のジヤツキ本体１の底板２にチ
   ヤンネルを伏せた形の抑え板４を固定して有
   し、抑え板４にはこれを貫通し且つネジ端５に
   て係合する２本のネジ棒１０を有し、ネジ棒１
   ０の把手１１の回転によりジヤツキ本体１との
   間隔を調節されるナツト部９を固着した可動板
   ６を有する構造を特徴としたサツシ枠取り付け
   用ジヤツキ。 (2) 可動板６の当たり面７にゴム板８を付設した
   構造を特徴とした実用新案登録請求の範囲第１
   項記載のサツシ枠取り付け用ジヤツキ。