JPH0353977A - 感圧記録用顕色記録シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、感圧記録用顕色記録シートに関するものであ
る。更に詳しく述べるならば、本発明は、酸性物質と接
触したとき発色する、実質的に無色の染料を含有する染
料シートに重ねられて用いられ、上記染料を顕色して画
像を形成記録する感圧記録用顕色記録シートに関するも
のである。

（１） 〔従来の技術〕 感圧記録シートは、ノーカーボン紙とも称せられ、ロイ
コ染料を含むマイクロカプセルを裏面側に塗布した土用
紙と、表面側に顕色剤を塗布した下用紙と、必要により
、上下両用紙間に挿入使用されるもので、表面側に顕色
剤を、裏面側にマイクロカプセルを塗布した中用紙とか
ら構或される。

これら上、中、および下用紙を重ねて上から筆圧あるい
はプリンター等の打圧を加えることにより一時に多数枚
の中、下用紙に複写記録が可能である。上記中、および
下用紙のように、発色画像を形成記録する顕色記録層を
有する感圧記録用顕色シ一トは、記録画像の発色濃度が
高いこと、発色速度が早いこと、発色後の画像の耐光性
、耐薬品性、および耐水性等が良好なこと、光、ＮＯＸ
　（窒素酸化物）等によって顕色剤塗布面が黄変しない
ことなどの性能を具備することが要求される。

感圧記録用顕色記録シートに用いられる顕色剤としては
、従来酸性白土、アパタルシャイト等の無機系顕色剤が
使用されてきたが、これらには発（２） 色画像が、光、あるいは水によって退色しやすいという
欠点があった。

有機系顕色剤は、上記のような欠点の少ない顕色剤とし
て開発されたもので、有機酸性物質、又はその多価金属
塩を含むものであり、例えば、フェノール樹脂系顕色剤
（特公昭４２−２０１４４号）、サリチル酸誘導体の多
価金属塩（特公昭５１−２５１７４号等）、サリチル酸
含有共重合体の多価金属塩（特開昭６２−１７６８７５
号、６３−５３０９２号、および６３−１８６７２９号
等）、テルペンフェノール樹脂の多価金属塩（特開昭６
２−１９４８６号等）等が知られている。しかしこれら
有機系顕色剤は、発色画像の光による退色の防止、およ
び顕色剤塗布層の光による黄変の防止などの点において
、未だ満足な結果は得られていない。

これらの問題点を改善する方法として、顕色記録層に酸
化亜鉛を配合する方法（特開昭６１−１７３９８５号）
、および有機酸のアンモニウム塩を配合する方法（特公
昭６０−１５８７１３号）などが、従来から知られてい
たが、その効果は不十分、あるいはほと（３） んど無く、十分満足できる結果は未だ得られていないの
である。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発咽は、従来の顕色記録シートの上述のような欠点を
解消し、記録画像の発色濃度が高く、発色スピードが速
く、かつ印刷時にインキの乗リムラ、インキの転移によ
る汚れ、などのトラブルを生じない優れた記録適性およ
び印刷適性を有する感圧記録用顕色記録シートを提供し
ようとするものである。

〔課題を解決するための手段・作用〕

本発明者らは、前記目的を辻戊ずるために鋭念検討を行
なった結果、顕色記録シートの透気度を２００秒／１０
０ｍｌ以下にすることにより、上記欠点を極めて有効に
解決できることを見出した。すなわち、本発明の感圧記
録用顕色記録シートは、シート状支持体と、このシート
状支持体の一面」二に形成され、かつ少なくとも１種の
電子受容性有機（４） 酸性物質からなる顕色剤を含む顕色記録層とを有し、か
つ、２００秒／　１００ｒｄ以下の透気度を有すること
を特徴とするものである。

本発明の顕色記録シートにおいて、その透気度を２００
秒／　１００ｄ以下にすることにより、優れた発色濃度
、発色スピードおよび印刷適性を顕色記録シートに付与
することが可能となった。

その理由は、透気度を２００秒／ｌ０〇一以下に抑制す
ることにより顕色記録シートのオイル吸収速度が大きく
なり、土用紙上の染料含有マイクロカプセルの破壊によ
り放出された染料含有オイルが、早くかつ効率良く顕色
記録シートに吸収され、発色性能を向上させるものと考
えられ、また印刷時には湿し水、あるいはインキを効率
良く吸収するためと考えられる。

一方、透気度が２００秒／１００−より高い場合には、
得られる顕色記録シートの染料含有オイル、印刷インキ
および湿し水等の吸収が遅くなり、有効な結果は得られ
ない。顕色記録シートに、上記の特性を付与するために
は、 （５） １）顕色記録層中の顔料の配合量を全固形重量の７０％
以上とし、造膜性の強い水溶性結着剤、例えばポリビニ
ルアルコールなどの使用量を１０％以下に抑制する。

２）塗工時に、結着剤が塗工層表面へマイクレーション
することを極力抑制するため、マイグレーション防止用
の助剤、例えばポリアミドポリ尿素樹脂（商標：スミレ
ーズレジン６３６、住友化学社製）等を顕色記録層用塗
液に添加する。

３）顕色記録層のポーラス度を高めるような顔料、およ
び／又は結着剤を顕色記録層用塗料中に添加する。

等の方法を用いる事が、有効であり、特に上記１）およ
び／または２）の方法が有効である。

顕色記録シートの透気度は、王研式透気度計を用いて下
記摸作により測定することができる。

すなわち、面積６４５ｍｍ２の顕色記録シート試験片を
空気１００−が通過するのに要する時間を測定し、それ
をもって試験片の透気度とする。

一般に顕色記録層には、顕色剤とともに白色顔（６） 料および結着剤が含まれている。

本発明に用いられる顕色剤としては、従来知られている
有機酸性物質系顕色剤はいずれも使用可能であり、例え
ば特公昭４２−２０１４４号に開示されているＰ−フェ
ニルフェノールノボラック樹脂、およびＰ−オクチルフ
ェノールノボラック樹脂のようなノボラック型フェノー
ル樹脂類：フェノールアセチレン樹脂などのフェノール
樹脂類、およびこれらの多価金属塩類；あるいは特公昭
４９−１０８５６号、特公昭５１−２５１７４号、およ
び特公昭４９−５５４１０号などに記載されているよう
な、安息香酸、ニトロ安息香酸、ｐ−ｔｅｒｔ−ブチル
安息香酸、４−メチル−３−ニトロ安息香酸、Ｐ−イソ
プロビル安息香酸、２．５−ジニトロ安息香酸、ｍ−ヒ
ドロキシ安息香酸、Ｐ−ヒドロキシ安息香酸、２−ヒド
ロキシ−１−ベンジルー３−ナフトエ酸、１−ペンゾイ
ルー２−ヒドロキシ−３−ナフトエ酸、３ヒドロキシ−
５−シクロヘキシル−２−ナフトエ酸、サリチル酸、５
−ｔｅｒｔ−プチルサリチル酸、３−フエニルサリチル
酸、３−シクロヘキシルサ（７） リチル酸、３−メチル−５−ｔｅｒｔ−プチルサリチル
酸、３，５−ジ−ｔｅｒｔ−プチルサリチル酸、３メチ
ル−５−ペンジルザリチル酸、５−シクロへキシルサリ
チル酸、３−メチル−５−イソアミルサリチル酸、３．
５−ジーｓｅｃ−プチルサリチルＬ　３−フェニルー５
−（α．α−ジメチルベンジル）サリチル酸、３−シク
ロヘキシル−５（α，α−ジメチルベンジル）サリチル
酸、３一（α，α−ジメチルベンジル）−５−メチルサ
リ−ｆ−ルＭ、３・５−ジーシクロへキシルサリチル酸
、３．５−ジ−（α−メチルベンジル）サリチル酸、３
．５−ジ−（α，α−ジメチルベンジル）サリチル酸、
３−（α−メチルベンジル）−５−（αα−ジメチルベ
ンジル）サリチル酸、および４一メチル−５−シクロヘ
キシルサリチル酸などの芳香族カルボン酸類、およびこ
れらの化合物の多価金属塩類；あるいは、特開昭６３−
１３２８５７号に記載されているようなオリゴベンジル
化された芳香族ヒドロキシカルボン酸の金属塩類；ある
いは、特開昭６３−１９４８６号に開示されているよう
なカルボヰ（８） シ変性テルペンフェノール樹脂の多価金属塩；または、
サリチル酸ノボラック樹脂（特開昭４８−８２１５号）
；あるいは、特開昭６２−１７６８７５号、特開昭６３
５３０９２号、特開昭６１１８６７２９号などに開示さ
れているような、サリチル酸と、アルコキシキシレンま
たは、トリアルキルベンゼン、或は、スチレン誘導体な
どの化合物との共重合物、またはその多価金属塩類、な
どをあげることができる。これらの有機酸性物質は単独
で、あるいは２種以上を混合して使用することができる
。

顕色記録層に含まれる白色顔料としては、重質および軽
質の炭酸カルシウム、カオリン、酸化亜鉛、酸化チタン
、水酸化亜鉛、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム
、焼或カオリン、水酸化アルミニウムおよびタルクなど
があり、これらは、単独で、又は２種以上の混合物とし
て使用される。

顕色記録層に含まれる結着剤としては、カルボキシメチ
ルセルロース、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース
、酸化澱粉、酢酸エステル化澱粉、燐酸エステル化澱粉
、ヒドロキシアルキル化澱粉、（９） ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸等の水溶性バイ
ンダーの他に、スチレンーブタジエン共重合体、メチル
メタクリレートーブクジエン共重合体、アクリル酸（メ
タクリル酸）エステルの重合体、酢酸ビニル系共重合体
などのラテックスなどがあげられ、これらは単独で、ま
たは２種以上の混合物として使用される。

本発明の顕色記録シートにおいて、顕色記録層は、１〜
１０　ｇ　／　ｍ’の重量で形成されることが好ましい
。この顕色記録層において、顕色剤は０．　１〜５　ｇ
　ｌ　ｍ’の重量で用いられることが好ましく、白色顔
料および結着剤は、それぞれ顕色記録層重量に対し７０
〜９０％および５〜２５％の量で用いられることが好ま
しい。

顕色記録層中には、従来貫用の添加剤、例えば蛍光増白
剤、潤滑剤などが必要に応じて配合されていてもよく、
耐水化剤等も必要に応じて配合されていてもよい。

本発明の顕色記録シートに用いられるシート状支持体は
、上用紙、中質紙、和紙および薄葉紙な（１０） どから選ぶことができる。

〔実施例〕

次に本発明を実施例により、更に具体的に説明するが、
これは本発明の範囲を限定するものではない。なお、実
施例中の「部」および「％」は特に指定しない限り、「
重量部」および「重量％」を表わす。

下記実施例および比較例において、発色画像の形成のた
めに、下記の方法により調製した上用紙（染料カプセル
シ一ト）を使用した。

土用紙 クリスタルバイオレットラクトン８重量部を２００重量
部のアルキル化ナフタレンに溶解し、これを尿素−ホル
マリン重合体壁膜でカプセル化した。

次に染料カプセルを５０重量％の濃度で含有する水性ス
ラＩＪ−１００重量部に対し、１０％酸化澱粉水溶液１
００重量部、セルロース微粉末２０重量部、および水２
００重量部を加えて染料カプセル塗布液を調製した。こ
の塗布液を、坪量５３ｇ／ｍ’の原紙の片（１ｌ） 面に乾燥後の塗布量が５　ｇ　／　ｍ’になるように塗
布し、乾燥して土用紙を作成した。

実施例１〜３ 実施例１〜４の各々において、水２０部に、水中に分散
した炭酸カルシウム（商標：　ＮＳ−８００、日東粉化
社製、６０％液〉および酸化亜鉛（商標：亜鉛華３号、
白水化学社製、６０％液）を第１表記載の添加量だけ混
合し、この混合液に顕色剤としてＰフェニルフェノール
レジン４０％エマルジョン２５Ｎを撹拌しながら加えた
。

次にこの混合液に結着剤としてスチレンブタジエンラテ
ックス（固形分５０％）、および酸化殿粉（固形分１５
％〉を第１表記載の添加量だけ撹拌しながら加えて顕色
記録層用塗布液を調整した。

次にこの塗布液を乾燥後の塗布量が６ｇ／ｍ’になるよ
うに、坪量５３ｇ／ｍ’、透気度２５秒の原紙の片面に
塗布して顕色記録シートを作或した。

得られた顕色記録シートについて透気度を測定し、また
、これに前記上用紙を用いて感圧記録テストおよび印刷
適性テストを行なった。このテス（１２） ト方法および品質評価方法は下記の通りであった。

■　発色濃度二上用紙と組み合わせた顕色記録シートを
加圧されたロール間を通過させて顕色記録した後、暗所
に保存し、２４時間後の色濃度をマクベス反射濃度計で
測定した。

■　発色スピード：発色濃度と同じ摸作で発色させた顕
色記録シートの３０秒後の濃度（Ｄ，）をマクベス反射
濃度計で測定し、２４時間後の濃度（　Ｄ　２　４　）
を１００としたときの発色率（％〉で表わした。発色率
（％）　＝　（Ｄｔ／Ｄ２．）　ＸＩＯＯ■　オフセッ
ト印刷適性：ＲＩ−Ｉ［型印刷テスター（明製作所製）
を用いて行なった。

■　インキ受理性：　Ｋ＆Ｎインキ（Ｋ＆Ｎ社製〉を用
いて、インキ受理性を評価した。

実施例４ 実施例１と同じ操作を行った。但し、顕色記録層用塗布
液に結着剤のマイグレーション防止剤として、ポリアミ
ドポリ尿素樹脂（商標：スミレーズレジン６３６、住友
化学社製、５０％液〉を４部添加した。テスト結果を第
１表および第２表に示す。

（１３） 比較例１〜２ 比較例１および２において、それぞれ、実施例１と同じ
操作を行った。但し、塗布液の組或を第１表記載の通り
とした。テスト結果を第１表および第２表に示した。

第１表 （１４） 第 ２ 表 〔註〕 オフセット印刷適性、インキ受理性を、記の５段階に評
価した。

５級：極めてすぐれている。

４級：すぐれている。

３級：普通である。

２級：や＼不良である。

１級：不良である。

下 （１５〉 〔発明の効果〕 有機酸性物質あるいはその多価金属塩を顕色剤として用
いた感圧記録用顕色記録シートにおいて、その透気度を
特定の値以下にすることにより、発色濃度、発色スピー
ドおよび印刷適性を大巾に向上させることが可能となっ
た。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、シート状支持体と、 このシート状支持体の一面上に形成され、かつ少なくと
   も１種の電子受容性有機酸性物質からなる顕色剤を含む
   顕色記録層と を有し、 かつ、２００秒／１００ｍｌ以下の透気度を有すること
   を特徴とする、 感圧記録用顕色記録シート。