JPH0349408Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、テーブルこんろその他の各種ガス
器具の立消え安全用熱電対の取付け装置に関す
る。

（従来の技術） 従来のこの種の熱電対の取付けには、例えば、
第９図に示したようにバーナ本体１′の一側に突
設せる凸部８′の取付孔９′に熱電対２′を挿通し、
これを止めねじ１０′により固定する手段を採つ
ているのが一般的である。又感熱体の取付け手段
として感熱体の取付装置（実開昭51−63155）が
ある。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、上記従来の取付け手段では、熱電対
２′の取付けに際し、特に、バーナ本体１′のバー
ナキヤツプ３′と熱電対２′との上下方向の関係寸
法H′を目寸法で定めているので、該関後寸法
H′が一定せず、その取付け精度に画一性がない
ために立消えを惹起することがあるという欠点が
あり、また、熱電対２′の故障、バーナの掃除な
どで熱電対２′をバーナ本体１′から取外す場合や
バーナ自身を取外す場合に止めねじ１０′が熱や
煮汁等で錆付き、かつ、熱電対自身も取付孔９′
に焼付きを起しているためその取外しが極めて困
難であつた。後者の実開昭51−63155では感熱体
をパイプの凹部に嵌合するだけで、この構造では
縦横の正確な位置決めはできず、これではバーナ
キヤツプに対する熱電対の高精度の設置には適応
できない。

そこで、この考案はバーナキヤツプと熱電対と
の縦横の関係寸法を画一的として立消えを防ぐの
に最も適した精度に常時保ち、かつ、熱電対の脱
着もワンタツチで容易、確実に行いうるようにし
て上記従来の諸欠点を解決することを目的とする
熱電対の取付け装置を提供するものである。

（問題点を解決するための手段） この考案は、バーナ本体１の一側に熱電対２の
側面部が接してバーナキヤツプ３と熱電対２との
横方向の関係寸法Ｓを定める係合凹部４と熱電対
２の嵌合段部５が嵌合してバーナキヤツプ３と熱
電対２との上下方向の関係寸法Ｈを定める嵌合部
６および係止部材７を係止する係止部を形成した
凸部８を設け、該係合凹部４と嵌合部６で位置決
めされた熱電対２を係止部材７で脱着自由に保持
せしめることにより、バーナキヤツプ３と熱電対
２との縦横の関係寸法Ｓ，Ｈの画一化と熱電対２
の脱着のワンタツチ化を図つたものである。

（実施例） 以下この考案による熱電対の取付け装置の実施
例を図面に基づき説明する。

第１実施例 第１図ないし第５図において、１はバーナ本体
で、バーナヘツド１ａと混合管１ｂとからなり、
そのバーナヘツド１ａには多数の主炎孔３ａと補
助炎孔３ｂを備えたバーナキヤツプ３が脱着自由
に嵌着されている。２は熱電対で、環状凹溝５ａ
を有する嵌合段部５を一体的に備えている。４は
バーナ本体１のバーナヘツド１ａの一側に突設せ
る凸部８に設けた係合凹部で、熱電対２の側面部
が接してバーナキヤツプ３と熱電対２との横方向
の関係寸法（例えば、バーナキヤツプ３の中心と
熱電対２の中心との間）Ｓを決めるためのもの
で、実施例ではＶ字状の凹溝として該Ｖ字状凹溝
に熱電対２の側面部が左右の２点で接し、かつ、
後述の嵌合部６の存在によりこれが上下で接する
ことによりバーナキヤツプ３に対する熱電対２の
横方向の位置決めが一定位置に容易、確実に行い
うるとともに、その姿勢も一定（略垂直状）に保
持できるようになしている。６は凸部８に穿つた
嵌合部で、上記熱電対２の嵌合段部５が嵌合して
バーナキヤツプ３と熱電対２との上下方向の関係
寸法（例えば、バーナキヤツプ３の上面と熱電対
２の上面との間）Ｈを定めるためのもので、凸部
８の係合凹部４に熱電対２の側面部が接すると該
嵌合部６に熱電対２の嵌合段部５が嵌合されるよ
うな関係位置を保つて設けられている。７は上記
係合凹部４と嵌合部６で位置決めされた熱電対２
を保持するための係止部材であつて、第１図ない
し第４図の実施例では、耐熱耐蝕性の弾性線材を
屈曲して形成したリング状ばねによる係止部材を
用い、凸部８の両側に突設した係合凸起９，９に
該係止部材７の端部の係合部７ａ，７a′が円滑、
確実に係脱できるようになして該係止部材７で熱
電対２の脱着が容易に行えるようにしている。こ
のとき、係合段部５の環状凹溝５ａに係止部材７
を嵌めつけるとその位置決めが容易にできるから
脱着動作がより確実に行いうるものであるが、こ
の環状凹溝５ａを設けなくても係止部材７では熱
電対２が外方へ脱落するのを防ぐだけであるから
何ら支障はない。また、第５図の実施例は板状の
ばねを屈曲して係止部材７を形成したもので、そ
の他は先の実施例と同一であるのでその説明は省
略する。

第２実施例 第６図ないし第８図において、第１実施例で
は、凸部８をバーナヘツド１ａの一側に一体形成
したが、この実施例は鈑金その他で作出した別体
の箱状凸部８をバーナヘツド１ａの一側に止めね
じ１０により固定せしめたもので、該箱状凸部８
の上下板８ａ，８a′に熱電対２の側面部が接して
バーナキヤツプ３と熱電対２との横方向の関係寸
法Ｓを決めるためのＶ字状の係合凹部４を設ける
とともに、箱状凸部８の上下板８ａ，８a′間に熱
電対２に一体形成せる嵌合段部５が嵌合してバー
ナキヤツプ３と熱電対２との上下方向の関係寸法
Ｈが決められる嵌合部６を設けている。また、係
止部材７として耐熱耐蝕性の弾性線材を屈曲した
押え杆を用い、その一端７ｂを凸部８の一方の側
板８ｂに自在に嵌めつけ、他端７ｃは他方の側板
８ｃに設けたく字状の係合溝１１に係脱自由とし
て係合凹部４と嵌合部６で位置決めされた熱電対
２を該係止部材７の他端７ｃを係合溝１１に係脱
するだけで脱着自由に保持できるようになしてい
る。その他の構造は第１実施例と同一につき、同
一部分に同一符号を付してその説明は省略する。

しかして、バーナヘツド１ａの一側に設けた凸
部８の嵌合部６に熱電対２の嵌合段部５を嵌合し
てその側面部を係合凹部４に押し当て、しかる
後、係止部材７でこれを押圧保持せしめればバー
ナ本体１に対して熱電対２の取付けが行える。こ
のとき、凸部８の係合凹部４に熱電対２の側面部
が接することでバーナキヤツプ３と熱電対２との
横方向の関係寸法Ｓが決められ、かつ、凸部８の
嵌合部６に熱電対２の嵌合段部５が嵌合すること
でバーナキヤツプ３と熱電対２との上下方向の関
係寸法Ｈが決められ、さらに、該位置決めされた
熱電対２は係止部材７で脱落しないようワンタツ
チで強固に保持されるものである。

次に、熱電対２を取外すときは、係止部材７を
係合溝１１から外して係止部材７による保持を解
くと熱電対２はバーナ本体１から簡単、容易に分
離できるのである。

（考案の効果） この考案は以上説明したように、バーナキヤツ
プ３と熱電対２との縦横の関係寸法Ｓ，Ｈが画一
的に定められ、しかも、バーナ本体１に対する熱
電対２の脱着が係止部材７で簡単、容易に行いう
る構造としたから、熱電対２の設置位置が立消え
防止に最も適した位置に精度よく常に保たれるた
め、その不本意な立消えはなくなり安全性は向上
する。また、熱電対２を交換する場合とか、バー
ナを掃除する場合に熱電対２を取外す際は止めね
じを外す必要がなく単に係止部材７を外してその
保持を解けば熱電対２をバーナ本体１から簡単、
容易に分離できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案による熱電対の取付け装置の
一実施例を示した正面図、第２図は平面図、第３
図は要部の分解正面図、第４図は同分解平面図、
第５図は係止部材を異にする正面図、第６図は異
なる実施例の一部切欠正面図、第７図は平面図、
第８図は要部の分解正面図、第９図は従来例の正
面図である。 １……バーナ本体、２……熱電対、３……バー
ナキヤツプ、４……係合凹部、５……嵌合段部、
６……嵌合部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バーナ本体１の一側に熱電対２の側面部が接し
   てバーナキヤツプ３と熱電対２との横方向の関係
   寸法Ｓを定める係合凹部４と、熱電対２の嵌合段
   部５が嵌合してバーナキヤツプ３と熱電対２との
   上下方向の関係寸法Ｈを定める嵌合部６および係
   止部材７を係止する係止部を形成した凸部８を設
   け、該係合凹部４と嵌合部６に嵌合して位置決め
   された熱電対２を係止部材７で凸部８に脱着自由
   に保持せしめてなる熱電対の取付け装置。