JPH0348920B2 - - Google Patents

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JPH0348920B2
JPH0348920B2 JP4780386A JP4780386A JPH0348920B2 JP H0348920 B2 JPH0348920 B2 JP H0348920B2 JP 4780386 A JP4780386 A JP 4780386A JP 4780386 A JP4780386 A JP 4780386A JP H0348920 B2 JPH0348920 B2 JP H0348920B2
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JP
Japan
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oligosaccharide
lactose
glucosidase
present
starch
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JP4780386A
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JPS62205793A (ja
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Kaoru Nojiri
Takeshi Takahashi
Sakanori Shutsuke
Seiichiro Igarashi
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Snow Brand Milk Products Co Ltd
Original Assignee
Snow Brand Milk Products Co Ltd
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Publication date
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  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、新規なオリゴ糖追及びその製造方法
に関する。本発明に係るオリゴ糖は腸内細菌とし
て有益なビフイドバクテリウム菌の増殖促進因子
としての有用性を有するものである。
従来の技術的背景 ビフイドバクテリウム菌(以下ビフイズス菌と
称する。)は、ヒトの腸管内に生育し腸内の腐敗
性細菌の増殖に対して拮抗的作用を示して腐敗生
成物の生成を抑制する等生理的に有用な菌種であ
ることが知られている。
しかし、ビフイズス菌は乳幼児の腸管内には多
数生育しているが、成人になるに伴いその生育が
著しく低下するので、近年、ビフイズス菌の増殖
を促進する物質(以下ビフイズス増殖因子と称す
る)について多くの研究がなされ、種々のビフイ
ズス増殖因子が提案されている。
例えば、N−アセチル−D−グルコサミン、酵
母抽出物、ムチン、ラクチユロースおよび高分子
量のポリペプチド等がビフイズス増殖因子として
知られている。
而して、最近、腸内におけるビフイズス菌の生
育にとつて最も重要な因子は糖類であるとの認識
が高まり、各種のオリゴ糖をビフイズス増殖因子
として利用することの研究が盛んになつてきてい
る。
発明が解決しようとする課題 本発明者は、上述した状況に鑑み、ビフイズス
増殖因子としてのオリゴ糖について検討した結
果、優れたビフイズス菌の増殖促進作用を示す新
規なオリゴ糖を見出し、本発明をなすに至つた。
したがつて、本発明は、ビフイズス菌の増殖促
進作用を有する新規なオリゴ糖及びその製造方法
を提供することを目的とする。
以下本発明を詳しく説明する。
発明の構成 本発明の特徴は、()下記式()で示され
る0−α−D−グルコピラノシル−(1→3)−0
−β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−D−
グルコース;及び ()デンプン、水飴およびマルトースから成る
群から選択されるものの1種と乳糖又は乳糖含有
物との混合物に、α−グルコシダーゼを作用そせ
て上記式()で示されるオリゴ糖を製造する方
法にある。
本発明に係るオリゴ糖は下記のとおりの物理的
および化学的性質を有する。
分子量 質量分析計による測定で分子量504を示し、
その測定結果からみて、本オリゴ糖は3分子の
ヘキソースから成る糖類であることが確認され
た。
構成糖 本オリゴ糖を1N−HCIにより100℃の温で2
時間加水分解して得られる生成糖のモル比が、
グルコース:ガラクトース=2:1であること
から、本オリゴ糖は2分子のグルコースと1分
子のガラクトースとから成ることが確認され
た。
構成糖の結合様式 本オリゴ糖をメチル化することにより、2,
3,6−トリ−0−メチル−D−グルシトール
と、2,4,6−トリ−0−メチル−D−ガラ
クチトールの2種のアルジトールアセテートが
検出されたことに基づいて解析した。それによ
ると、グルコースと乳糖の結合位置は、2,
4,6−0−メチル−D−ガラクチトールのア
セチル化部分として示される。
すなわち、第1位の炭素はグルコースとβ1
→4結合してラクトースを形成し、第5位の炭
素はピラノース環を形成し、第3位の炭素はグ
ルコースと結合していることから、グルコース
と乳糖のガラクトースがα−(1→3)結合し
ていることを示している。
溶解性 水に易溶性であり、アセトン、アルコール、
クロロホルム、および、ベンゼンに不溶性であ
る。ただし、含水アルコールには易溶性であ
る。
呈色反応 アニリン・ジフエニルアミン反応 陽性 アムモニア・硝酸銀反応 陽性 2,3,5−トリフエニルテトラゾリウム−苛
性ソーダ反応 陽性 ニンヒドリン反応 陰性 色調 乾燥粉末化したものは白色を呈する。
酸性、塩基性並びに中性の別 中性を示す。
課題を解決するための手段 本発明に係るオリゴ糖は下記方法により製造し
得る。
出発物質として下記のものが用いられる。
(1) デンプンと乳糖又は乳糖含有物との混合物。
(2) 水飴(粉末水飴を含む)と乳糖又は乳糖含有
物との混合物。
(3) マルトースの乳糖又は乳糖含有物との混合
物。
ここで用いるデンプンは、α−1,4結合を有
するアミロースとα−1,6結合の枝分れを有す
るアミロペクチンから構成されているものである
が、市販の可溶性デンプンを用いることが好まし
い。
また、ここでいう“乳糖含有物”とは全乳、脱
脂乳およびホエ−等を意味する。
なお、乳糖ならびにマルトースは市販品をその
まま用いることができる。
本発明では、上記(1)乃至(3)の各混合物を基質と
し、これにα−グルコシダーゼを利用させるが、
ここで用いる基質は、テンプン又は水飴を2〜10
重量%および乳糖を3〜50重量%を含む混合水溶
液として適用し、そのPHを3〜7に維持してα−
グルコシダーゼを作用させる。上化基質に対して
α−グルコシダーゼは0.1〜200単位/mlの酸素濃
度で作用させるとよく、その際の反応温度は20〜
60℃が適当である。
また、反応時間は、反応混合物中のオリゴ糖の
収量に影響するので、実験結果に基づいてコント
ロールすることが好ましい。
また、本発明で用いるα−グルコシダーゼは、
出発物質中のデンプン、水飴並びにマルトースを
加水分解して生成したグルコース残基を乳糖へ転
移する作用を有するものであつて、このような加
水分解作用および糖転移作用を有するα−グルコ
シダーゼは、例えばソバやコメのような植物源か
ら調整し得る。
因に、市販のα−グルコシダーゼ(酵母又はク
ロかびのような微生物由来のもの)について試験
した結果では、上記のような乳糖への糖転移作用
はみられない。
すなわち、本発明による方法では、上述のよう
にして基質α−グルコシダーゼを作用させると、
前記各出発物質中のデンプン、水飴ならびにマル
トースの加水分解により生成した糖が該出発物質
中の乳糖へ転移して下記に示すような反応様式に
より転移オリゴ糖が合成されるものと解し得る。
(GIc)o+Lac ―――――――――→ α−グルコシダーゼGIc−Lac 上述のようにして基質にα−グルコシダーゼを
作用させて得られる反応混合物は、反応終了御
後、90℃以上の温度で2〜3秒加熱して酵素を失
活させた後、そのまま濃縮して、乾燥して粉末化
するか、更に必要に応じて精製する。
この精製は反応混合物中のオリゴ糖の濃度を高
めるために行うものであつて、その精製手段には
種々の方法が適用できる。例えば反応混合物を、
水で平衡化処理した活性化−セライトカムに通し
て該反応混合物中のオリゴ糖を活性炭に吸着さ
せ、次いでアルコール水溶液でオリゴ糖を溶出さ
せるか、もしくは反応混合物にエタノール等を加
えて、未反応物質、例えばデンプン等を沈澱除去
した後、乾燥して粉末化する。
上述した方法により、目的とする()のオリ
ゴ糖がえられるが、本オリゴ糖のほかに別の1種
のオリゴ糖が約1:1の割合で同時に生成される
ことが薄層クロマトグラフイー(TLC)により
確認された。
この別の生成オリゴ糖はその性質および分析結
果から0−β−D−ガラクトピラノシル(1→
4)−〔0−α−D−グルコピラノシル−(1→
2)〕−D−グルコース()であると判断され
る。
なお、本発明の方法により得られる上記2種の
転移オリゴ糖の混合物から、前記式()のアリ
ゴ糖を分離するには下記操作により行い得る。
上記2種の混合物の1%及びβ−ガラクトシダ
ーゼ400mg%の組成の混合液(PH5.0)5mlを40
℃、3時間反応させた後、100℃で10分間加熱し
て反応を停止する。得られた反応液をTLCによ
り分析した結果、本発明のオリゴ糖()は分解
されないが、上記()の別のオリゴ糖はβ−ガ
ラクトシダーゼによりガラクトースとコジビオー
ズに分解されるので、該反応液を高速液体クロマ
トグラフイーに付して()のオリゴ糖のピーク
を分取する。
上述のように、本発明の方法により生成される
転移オリゴ糖から式()のオリゴ糖を分離する
には煩雑な操作を必要とすることから、本発明で
は実用上、式()のオリゴ糖を分離することな
く、上記2種の転移オリゴ糖から成る混合物をビ
フイズス促進因子として利用してもよい。
すなわち、本発明に係るビフイズス菌の増殖促
進剤は、式()のオリゴ糖を含有しておればよ
く、したがつて、本発明の方法によつて得られる
反応混合物を上述のようにして乾燥して粉末化し
たものをその活性成分として適用することができ
る。
本発明による式()のオリゴ糖は、ビフイズ
ス菌の種類に関係なく生体内で顕著な増殖促進作
用を示すものであつて、例えばビフイドバクテリ
ウム・ブリーベ、ビフイドバクテリウム・ロンガ
ム、ビフイドバクテリウム・ビフイダム、ビフイ
ドバクテリウム・インフアンテイス、ビフイドバ
クテリウム・アドレスセンテス等の人腸内定着性
のビフイズス菌に対して活性を示す。
したがつて、本発明による上記オリゴ糖は、乾
燥粉末の形態のままで適用し得るが、粉乳や醗酵
乳のような飲食物に添加して用いてもよく、更に
は経口約剤の一成分として適用することも可能で
ある。
以下に実施例に示して、本発明およびその効果
を具体的に説明する。
実施例 1 可溶性デンプン50gと乳糖200gを、700gの温
水に溶解し、この混合溶液に1M酢酸緩衝液を加
えてPH5.0に調整した後、ソバから調整したα−
グルコシダーゼを200単位加え、40℃で3時間反
応させた。
上記反応により得られた反応混合物を100℃で
30秒間加熱して反応させ、該反応混合物に冷却
後、エタノール2を加えて未反応のデンプンを
沈澱させて分離、除去した。
得られた上澄を減圧濃縮した後、直径10cm、高
さ20cmの活性炭−セライトカラムに通して上記反
応混合物中のオリゴ糖を吸着させた。
次いで上記カラムに十分量の水を流して上記反
応において副生した単糖類を溶出した後、上記吸
着したオリゴ糖を、5%エタノール水溶液10、
次いで50%エタノール水溶液10で順次溶出し
た。
得られた50%エタノール水溶液の溶出区分を減
圧濃縮後、凍結乾燥して白色のオリゴ糖粉末5g
を得た。このオリゴ糖は、式()のオリゴ糖
(Glcα1→3Galβ1→4Glc)と0−β−D−グルコ
ピラノシル−(1→4)−〔0−α−D−グルコピ
ラノシル−(1→2)〕−D−グルコース(Galβ1
→4−〔Glcα1→2〕−GIc)と約1:1から成つ
ていた。
実施例 2 実施例1においてソバ由来のα−グルコシダー
ゼに代えて市販のコメ由来のα−グルコシダーゼ
を用いるほかは、実施例1に記載したと同様の手
順でオリゴ糖粉末を得た。
得られたオリゴ糖は、式()で示されるオリ
ゴ糖を40重量%と、Galβ1→4−〔Glcα1→2〕−
Glcで示されるオリゴ糖60重量%含んでいた。
実施例 3 本例は、本発明によるオリゴ糖のビフイズス菌
増殖促進の効果を示したものである。
試験方法 実施例1により得られたオリゴ糖粉末を供試験
料として用いた。
生後6ヶ月以内のカニクイザルの3匹から成る
群をそれぞれ試験動物といて用い、各群に最初乳
糖を5重量%宛添加した市販の育児用粉乳を3週
間与えた後、これらの群に一群には上記試料のオ
リゴ糖粉末を5重量%添加した育児用粉乳を、他
の群には糖乳を5重量%添加した育児用粉乳をそ
れぞれ引続き3週間与えた。その間各群のサルの
糞便を採取して糞便中のビフイズス菌を測定し
た。結果は添付図に示すとおりである。
図にみられるとおり、本発明によるオリゴ糖を
添加した育児用粉乳を与えた群では、試験開始3
週間目(すなわち、オリゴ糖投与開始)からビフ
イズス菌と増殖が著しくなり、乳糖のみを添加し
た育児用粉乳を与えた対照群の約4倍の比率の増
加となつた。
【図面の簡単な説明】
図は、本発明によるオリゴ糖のビフイズス菌増
殖促進効果を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式() で示される0−α−D−グルコピラノシル−(1
    →3)0−β−D−ガラクトピラノシル−(1→
    4)−D−グルコースから成るオリゴ糖。 2 デンプン、水飴およびマルトースから成る群
    から選択されるものの1種と乳糖又は乳糖含有物
    との混合物に、乳糖への糖転移作用を有するα−
    グルコシダーゼを作用させることを特徴とする下
    記式()で示されるオリゴ糖の製造方法。 3 α−グルコシダーゼはソバ又はコメの由来の
    加水分解作用及び乳糖への糖転移作用を有するも
    のである特許請求の範囲第2項記載の製造方法。
JP61047803A 1986-03-05 1986-03-05 新規なオリゴ糖及びその製造方法 Granted JPS62205793A (ja)

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