JPH0348028Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、箱に装填した食品包装用ラツプフイ
ルムが挿出中に箱から飛び出すことにない、食品
包装用ラツプフイルム装填用箱に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

従来より、芯筒に捲回した食品包装用ラツプフ
イルムを収容した箱本体の一部に切断刃を取り付
け、該箱本体の開口部に蓋体を設けてなる食品包
装用ラツプフイルム装填用箱が使用されており、
食品包装用ラツプフイルムの巻端を箱本体と蓋体
ま間から所望の長さに引き出して、上記切断刃で
切断使用するものに適している。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、この種の食品包装用ラツプフイルム装
填用箱は、食品包装用ラツプフイルムを引き出す
際、蓋体を軽く押えた状態に支持し巻端を引つ張
つて、該食品包装用ラツプフイルムを箱内におい
て回動せしめながら必要量だけ挿出するものであ
るため、上記「軽く」の程度が困難であり、フイ
ルム挿出中に食品包装用ラツプフイルムが箱から
飛びだしてしまい、食品包装用ラツプフイルムが
汚損する問題を有していた。

本考案は上記問題に鑑みてなされたもので、食
品包装用ラツプフイルムが挿出中に箱から飛びだ
すことがない、衛生的に優れた食品包装用ラツプ
フイルム装填用箱を提供することを目的とするも
のである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の食品包装用ラツプフイルム装填用箱
は、箱本体と該本体に被る蓋体の間から食品包装
用ラツプフイルムの巻端を引き出し、箱本体の一
稜部に構成した切断刃によつて所望位置から切断
するようになる食品包装用ラツプフイルム装填用
箱において、上記箱本体の前壁に被る蓋体に連続
した前垂蓋片を構成するとともに、該前垂蓋片の
内側に前記前壁の内面に沿つて挿入する垂壁を構
成してなることを特徴とし、食品包装用ラツプフ
イルム装填時に該フイルムの巻端を、垂壁と前壁
間および、前壁と前垂蓋片間を経て箱外に挿出す
る構造にしたことを要旨とするものである。この
とき上記垂壁は蓋体を折曲形成した前垂蓋片を含
む連続体によつて構成してもよい。

〔作用〕

すなわち、上記構成の食品包装用ラツプフイル
ム装填用箱は、蓋体を閉じると箱本体の前壁に対
して外面と内面に沿うように、蓋体の端部に構成
した前垂蓋片と垂壁が位置するようになるため、
垂壁は箱本体に装填した食品包装用ラツプフイル
ムの巻端のフイルムと最外周のフイルムの間に侵
入した状態になるとともに、フイルムの巻端は垂
壁と前壁間および、前壁と前垂蓋片間を経て箱外
に挿出するようになる。したがつてフイルムの端
部を引つ張ると、箱本体に収容された食品包装用
ラツプフイルムは垂壁によつて最外周部と巻端が
該箱本体の内部で分離せられるようになり、該食
品包装用ラツプフイルムを箱本体の底壁方向に押
し込む作用をなすため、食品包装用ラツプフイル
ムが箱本体から飛びだすことがない。

また食品包装用ラツプフイルムの巻端が垂壁と
前壁間および、前壁と前垂蓋片間を経て箱外に挿
出する構造になるため、蓋体を押圧したときに該
部に挾持された巻端が確実に固定されるようにな
り、フイルム切断時に滑るようなことがない。

〔実施例〕

以下、本考案食品包装用ラツプフイルム装填用
箱の実施例を図面にしたがつてさらに詳しく説明
すると、第１図および第２図は第一の実施例を示
すものである。符号１は円筒状に捲回した食品包
装用ラツプフイルムが回動自在に収容可能になる
ように、前壁２、底壁３、後壁４と両側壁５，５
によつて構成した紙製または合成樹脂製の箱本体
であり、上面開口部６に対して後壁４から延びた
蓋体７が開閉自在になるとともに、該蓋体７に連
続して上記前壁２より短い２区画の垂壁折曲区画
８ａ，８ａと蓋片９を構成してなるもので、上記
垂壁折曲区画８ａ，８ａは中折りして垂壁８を構
成し、前壁２の内側に内挿し、該前壁２の外側に
被設した蓋片９と垂壁８間に前壁２を挟む構造に
なる。

符号１０は前壁２と底壁３によつて構成される
稜部において、箱本体１の全幅にわたつて形成し
たフイルム切断刃であり、鋸歯状の多数の歯を箱
面からわずかに突出してなる。

上記食品包装用ラツプフイルム装填用箱は、ポ
リ塩化ビニリデン等の合成樹脂超薄膜を芯筒１１
に倦回した食品包装用ラツプフイルム１２を上面
開口部６から蓋体７の垂壁８が食品包装用ラツプ
フイルム１２の最外周と巻端１３間に挿入するよ
うに装填し、該巻端１３を前壁２と垂壁８間およ
び前壁２と蓋片２間を経由して引き出して使用す
るものである。すなわち必要量の食品包装用ラツ
プフイルム１２の巻端１３を引き出した状態で蓋
片９を前壁２に押し付け、食品包装用ラツプフイ
ルム１２の繰り出しを阻止するように挾持すると
ともに、端部を箱本体１の稜部に圧接する方向に
引つ張ると、該食品包装用ラツプフイルム１２が
フイルム切断刃１０によつて切断される。

上記食品包装用ラツプフイルム１２巻端１３の
引き出しに際して巻端１３が垂壁８によつて箱本
体１の内部に支持されているため蓋体７を押し広
げることがなく、したがつて食品包装用ラツプフ
イルム１２が引出中に食品包装用ラツプフイルム
装填用箱から飛び出すことがない。

つぎに第３図は本考案の他の実施例を示すもの
である。

すなわち、本実施例は箱本体１の前壁２の内側
に沿つて内挿する垂壁８を別の厚紙片によつて構
成し、一縁を蓋片９と隣接するように接着して構
成したものである。したがつて該垂壁８は前記実
施例と同様に、上記食品包装用ラツプフイルム１
２巻端１３の引き出しに際して巻端１３を箱本体
１の内部に支持するようになり、食品包装用ラツ
プフイルム１２が引出中に食品包装用ラツプフイ
ルム装填用箱から飛び出すことがない。

なお、上記実施例では食品包装用ラツプフイル
ム装填用箱を厚紙によつて折曲形成したものを示
したが、本考案は箱本体１の内壁に沿つて挿入す
る垂壁８を構成することによつて達成することが
できるものであり、該箱本体１は合成樹脂等によ
つて成形したものであつてもよい。

〔考案の効果〕

以上述べたように本考案の食品包装用ラツプフ
イルム装填用箱によれば、食品包装用ラツプフイ
ルムを装填する箱本体の内壁に沿つて蓋体から延
びる垂壁を挿入する構成にしたことにより、該食
品包装用ラツプフイルムが挿出中に箱から飛び出
すことがなく、衛生的に優れる特徴を有するもの
であり、本考案の実用的効果はきわめて大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案食品包装用ラツプフイルム装填
用箱の第一の実施例を示す開蓋状態の斜視図、第
２図は食品包装用ラツプフイルムの切断状態を示
す同側断面図、第３図は他の実施例を示す閉蓋状
態の側断面図である。 １……箱本体、２……前壁、７……蓋体、８…
…垂壁、９……蓋片、１０……フイルム切断刃、
１２……食品包装用ラツプフイルム。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 箱本体と該本体に被る蓋体の間から食品包装
   用ラツプフイルムの巻端を引き出し、箱本体の
   一稜部に構成した切断刃によつて所望位置から
   切断するようになる食品包装用ラツプフイルム
   装填用箱において、上記箱本体の前壁に被る蓋
   体に連続した前垂蓋片を構成するとともに、該
   前垂蓋片の内側に前記前壁の内面に沿つて挿入
   する垂壁を構成してなることを特徴とし、食品
   包装用ラツプフイルム装填時に該フイルムの巻
   端を、垂壁と前壁間および、前壁と前垂蓋片間
   を経て箱外に挿出する食品包装用ラツプフイル
   ム装填用箱。 (2) 前記垂壁が蓋体を折曲形成した前垂蓋片を含
   む連続体によつて構成されることを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の食品包装
   用ラツプフイルム装填用箱。