JPH0345878Y2 - - Google Patents
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- JPH0345878Y2 JPH0345878Y2 JP5089885U JP5089885U JPH0345878Y2 JP H0345878 Y2 JPH0345878 Y2 JP H0345878Y2 JP 5089885 U JP5089885 U JP 5089885U JP 5089885 U JP5089885 U JP 5089885U JP H0345878 Y2 JPH0345878 Y2 JP H0345878Y2
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Landscapes
- Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Coating By Spraying Or Casting (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
この考案は自動車用モールデイングに関する。
(従来の技術)
従来自動車の車体側面、ドア等にはその保護、
装飾等のために金属製または合成樹脂製のモール
デイングが用いられている。なかでも近年車体の
軽量化の要請ならびにコスト低減等の観点から、
耐熱性のある合成樹脂、例えばABS樹脂、ポリ
アミド樹脂等からなる基体表面にステンレス箔を
積層貼着し、そのステンレス箔上面の所定部を軟
質塩化ビニル樹脂で被覆したものが多用されるよ
うになつた。
装飾等のために金属製または合成樹脂製のモール
デイングが用いられている。なかでも近年車体の
軽量化の要請ならびにコスト低減等の観点から、
耐熱性のある合成樹脂、例えばABS樹脂、ポリ
アミド樹脂等からなる基体表面にステンレス箔を
積層貼着し、そのステンレス箔上面の所定部を軟
質塩化ビニル樹脂で被覆したものが多用されるよ
うになつた。
(考案が解決しようとする問題点)
しかしながら、前記合成樹脂とステンレス箔の
組み合わせからなるモールデイングにあつては、
自動車車体に装着されて使用されている間に、大
気汚染、道路にまかれた凍結防止塩等の影響によ
り、車体の腐植あるいはステンレス箔と合成樹脂
若しくは軟質合成樹脂との間の剥離の原因となる
電蝕(ガルバニツクコロジオン)現象を生じるこ
とがあつた。そこで、前記剥離防止の為にステン
レス箔と合成樹脂製基体等との接着強度の増大が
求められるようになつた。
組み合わせからなるモールデイングにあつては、
自動車車体に装着されて使用されている間に、大
気汚染、道路にまかれた凍結防止塩等の影響によ
り、車体の腐植あるいはステンレス箔と合成樹脂
若しくは軟質合成樹脂との間の剥離の原因となる
電蝕(ガルバニツクコロジオン)現象を生じるこ
とがあつた。そこで、前記剥離防止の為にステン
レス箔と合成樹脂製基体等との接着強度の増大が
求められるようになつた。
ところが、ステンレスは合成樹脂との接着が難
しい金属である為に、前記剥離を防止するに足る
十分な接着強度を得ることができなかつた。
しい金属である為に、前記剥離を防止するに足る
十分な接着強度を得ることができなかつた。
この考案は前記の点に鑑みてなされたもので、
電蝕現象が生じにくく、且つステンレス箔と合成
樹脂製基体及び軟質合成樹脂との接着強度の高い
自動車用モールデイングを提供するものである。
電蝕現象が生じにくく、且つステンレス箔と合成
樹脂製基体及び軟質合成樹脂との接着強度の高い
自動車用モールデイングを提供するものである。
(問題点を解決するための手段)
この考案の自動車用モールデイングは、合成樹
脂製基体の上面にステンレス箔を積層貼着し、該
ステンレス箔上面の所定部を軟質合成樹脂により
被覆してなるモールデイングであつて、ビス、ク
リツプ等により車体に取り付けられる自動車用モ
ールデイングにおいて、該ステンレス箔表面の少
なくとも一部にステンレスより電位的に卑なる溶
射金属膜を設けたことを特徴とするものである。
脂製基体の上面にステンレス箔を積層貼着し、該
ステンレス箔上面の所定部を軟質合成樹脂により
被覆してなるモールデイングであつて、ビス、ク
リツプ等により車体に取り付けられる自動車用モ
ールデイングにおいて、該ステンレス箔表面の少
なくとも一部にステンレスより電位的に卑なる溶
射金属膜を設けたことを特徴とするものである。
(作用)
電蝕現象は、金属間の電位差から生じる局部電
池の形成による電極反応が原因と考えられてい
る。すなわち、モールデイングの電蝕現象も、ビ
ス、クリツプ等によつて車体に装着されたモール
デイングのステンレス箔と車体の鋼板との間に電
位差を生じ、ステンレス箔が陽極として作用する
ことが原因と考えられる。
池の形成による電極反応が原因と考えられてい
る。すなわち、モールデイングの電蝕現象も、ビ
ス、クリツプ等によつて車体に装着されたモール
デイングのステンレス箔と車体の鋼板との間に電
位差を生じ、ステンレス箔が陽極として作用する
ことが原因と考えられる。
そこで、この考案では、モールデイングを構成
するステンレス箔と車体の鋼板との間の電位差を
減じる為に、そのステンレス箔の表面にステンレ
スより電位的に卑なる溶射金属膜を設けたのであ
る。
するステンレス箔と車体の鋼板との間の電位差を
減じる為に、そのステンレス箔の表面にステンレ
スより電位的に卑なる溶射金属膜を設けたのであ
る。
以下実施例について説明する。
(実施例)
第1図はこの考案の一実施例にかかるステツプ
モールデイングの断面図である。
モールデイングの断面図である。
この考案によるモールデイングは、合成樹脂製
基体10の上面にステンレス箔12を積層貼着
し、そのステンレス箔表面の所望部にステンレス
より電位的に卑なる溶射金属膜14を設け、その
溶射金属膜14を軟質合成樹脂16により被覆し
てなる。
基体10の上面にステンレス箔12を積層貼着
し、そのステンレス箔表面の所望部にステンレス
より電位的に卑なる溶射金属膜14を設け、その
溶射金属膜14を軟質合成樹脂16により被覆し
てなる。
基体10は比較的耐熱性のある合成樹脂、例え
ばABS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネー
ト、塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン等の各樹
脂、若しくはこれらのガラス繊維強化樹脂、また
はこれらの発泡体から構成される。ステンレス箔
12としては、その厚みが0.03〜0.2mmのものが、
装飾性、経済性、成形性の点から有利である。容
射金属膜14は、ステンレスより電位的に卑なる
金属、例えば、アルミニウム、亜鉛、マグネシウ
ム、アルミニウム−ニツケル合金等の金属を電気
ガン溶射機、アーク溶射機、プラズマ溶射機等に
よつて前記ステンレス箔12表面の所望部5μ〜
100μの厚みで溶射形成されたものである。軟質
合成樹脂16としては、透明又は着色された軟質
塩化ビニル樹脂が好適である。なお、このモール
デイングは、ビス18により自動車の車体20に
とりつけられる。
ばABS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネー
ト、塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン等の各樹
脂、若しくはこれらのガラス繊維強化樹脂、また
はこれらの発泡体から構成される。ステンレス箔
12としては、その厚みが0.03〜0.2mmのものが、
装飾性、経済性、成形性の点から有利である。容
射金属膜14は、ステンレスより電位的に卑なる
金属、例えば、アルミニウム、亜鉛、マグネシウ
ム、アルミニウム−ニツケル合金等の金属を電気
ガン溶射機、アーク溶射機、プラズマ溶射機等に
よつて前記ステンレス箔12表面の所望部5μ〜
100μの厚みで溶射形成されたものである。軟質
合成樹脂16としては、透明又は着色された軟質
塩化ビニル樹脂が好適である。なお、このモール
デイングは、ビス18により自動車の車体20に
とりつけられる。
かかる構成からなるモールデイングの製造は、
まず必要に応じてマスキングされたステンレス箔
表面の所定部に、アルミニウム等のステンレスよ
り電位的に卑なる金属を電気ガン溶射機等によつ
て溶射してステンレス箔表面に溶射金属膜を形成
し、得られたそのステンレス箔を用いて合成樹脂
製基体等を同時一体押出成形して行われる。
まず必要に応じてマスキングされたステンレス箔
表面の所定部に、アルミニウム等のステンレスよ
り電位的に卑なる金属を電気ガン溶射機等によつ
て溶射してステンレス箔表面に溶射金属膜を形成
し、得られたそのステンレス箔を用いて合成樹脂
製基体等を同時一体押出成形して行われる。
(効果)
本考案者は、ステンレス箔表面に設けた溶射金
属膜による電位差低減効果を確認する為に、5%
塩化ナトリウム水溶液中に所定間隔離した塗装鋼
板とステンレス箔とを浸漬して電位差を測定し、
続いて前記ステンレス箔に代えてアルミニウムか
らなる溶射金属膜を表面に設けたステンレス箔を
用いて電位差を測定した。その結果、電位差はス
テンレス箔を使用する場合は+0.5〜0.6V、アル
ミニウムからなる溶射金属膜を設けたステンレス
箔を使用する場合は−0.1Vであり、このことか
らアルミニウムからなる溶射金属膜を設けること
が電位差低減効果を有することが確認された。
属膜による電位差低減効果を確認する為に、5%
塩化ナトリウム水溶液中に所定間隔離した塗装鋼
板とステンレス箔とを浸漬して電位差を測定し、
続いて前記ステンレス箔に代えてアルミニウムか
らなる溶射金属膜を表面に設けたステンレス箔を
用いて電位差を測定した。その結果、電位差はス
テンレス箔を使用する場合は+0.5〜0.6V、アル
ミニウムからなる溶射金属膜を設けたステンレス
箔を使用する場合は−0.1Vであり、このことか
らアルミニウムからなる溶射金属膜を設けること
が電位差低減効果を有することが確認された。
又、この考案のモールデイングにおける剥離性
を調べる為に、溶射金属膜を有しない従来のモー
ルデイングと、アルミニウムからなる溶射金属膜
を有するこの考案によるモールデイングとを各々
食塩温水中に45時間浸漬し、その影響を調べた。
その結果、従来のものにあつてはステンレス箔を
覆う軟質合成樹脂の剥離を生じ、一方この考案の
モールデイングにあつてはその剥離を生じること
がなかつた。これは、ステンレスより電位的に卑
なる溶射金属膜を設けたことによる電位差低減効
果によつて電蝕現象が生じにくくなることと、溶
射金属膜の表面が凹凸となり、軟質合成樹脂等と
の接着性が物理的に強固となる為と考えられる。
を調べる為に、溶射金属膜を有しない従来のモー
ルデイングと、アルミニウムからなる溶射金属膜
を有するこの考案によるモールデイングとを各々
食塩温水中に45時間浸漬し、その影響を調べた。
その結果、従来のものにあつてはステンレス箔を
覆う軟質合成樹脂の剥離を生じ、一方この考案の
モールデイングにあつてはその剥離を生じること
がなかつた。これは、ステンレスより電位的に卑
なる溶射金属膜を設けたことによる電位差低減効
果によつて電蝕現象が生じにくくなることと、溶
射金属膜の表面が凹凸となり、軟質合成樹脂等と
の接着性が物理的に強固となる為と考えられる。
このように、この考案によるモールデイング
は、電蝕現象を生じにくく、且つステンレス箔と
合成樹脂製基体及び軟質合成樹脂との接着強度が
高い効果を有し、耐久性に優れるものである。
は、電蝕現象を生じにくく、且つステンレス箔と
合成樹脂製基体及び軟質合成樹脂との接着強度が
高い効果を有し、耐久性に優れるものである。
第1図はこの考案の一実施例にかかるステツプ
モールデイングの断面図である。 10……合成樹脂製基体、12……ステンレス
箔、14……溶射金属膜、16……軟質合成樹
脂。
モールデイングの断面図である。 10……合成樹脂製基体、12……ステンレス
箔、14……溶射金属膜、16……軟質合成樹
脂。
Claims (1)
- 合成樹脂製基板の上面にステンレス箔を積層貼
着し、該ステンレス箔上面の所定部を軟質合成樹
脂により被覆してなるモールデイングであつて、
ビス、クリツプ等により車体に取り付けられる自
動車用モールデイングにおいて、該ステンレス箔
の表面の少なくとも一部にステンレスより電位的
に卑なる溶射金属膜を設けたことを特徴とする自
動車用モールデイング。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5089885U JPH0345878Y2 (ja) | 1985-04-05 | 1985-04-05 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5089885U JPH0345878Y2 (ja) | 1985-04-05 | 1985-04-05 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61169652U JPS61169652U (ja) | 1986-10-21 |
JPH0345878Y2 true JPH0345878Y2 (ja) | 1991-09-27 |
Family
ID=30569462
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5089885U Expired JPH0345878Y2 (ja) | 1985-04-05 | 1985-04-05 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0345878Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0432265Y2 (ja) * | 1987-04-15 | 1992-08-03 |
-
1985
- 1985-04-05 JP JP5089885U patent/JPH0345878Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61169652U (ja) | 1986-10-21 |
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