JPH0345787A - 合成皮革 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、風合がソフトで透湿性に富む合成皮革に関す
るものである。

（従来技術） 従来、ポリウレタン系樹脂などの樹脂皮膜による合成皮
革に透湿性、吸水性を付与するには合成樹脂素材に発泡
剤を添加して多孔質化していた。

また最近は天然皮革の持つ吸放湿性に注目し、合成樹脂
素材に天然皮革粉末ないしはゼラチン末を混入しこれら
の性質を付与する試みがなされている。（例えば特開昭
６３−１５２４８３号公報）（発明が解決しようとする
課題） しかし、合成樹脂素材のみの樹脂皮膜を不織布なとの基
布に塗布した後凝固液中に浸漬して皮膜層を形成させる
か、或いは、樹脂皮膜を添装接着した合成皮革は、その
機能面すなわち感触、ないしは肌触り感が天然皮革に及
ばないと言う欠点があった。此の欠点を補うため天然皮
革粉末もしくはゼラチンを混入し、樹脂皮膜に天然皮革
の感触を持たせようとすれば天然皮革粉末などをある程
度多量に混入しなければならなくなる。しかし、その結
果は樹脂皮膜の強度が脆弱になり、製品としての合成皮
革の表面強度が低下するので必然的に添加量が規制され
ていた。これは皮革粒子に周囲に樹脂が集まり、あたか
も皮革粒子が樹脂でコーティングされた凝集体のように
なり、樹脂層が不規則に不連続になるため、局部的に脆
弱な皮膜が形成される。従って、このような皮革粉の混
合樹脂液を不織布なとの基布に塗布した後凝固液中に浸
漬して皮膜層を形成させるか、あるいは、混合樹脂液か
ら造られた樹脂皮膜を添装接着した合成皮革は、屈曲性
とＷＮＭ堅牢性に於いて劣悪な物となる。

（課題を解決するための手段） 本発明の特徴手段は、動物の毛の粉末に天然皮革粉を添
加した混合粉末を合成樹脂と混合した混合樹脂液を造る
ことにあり、この混合樹脂液を直接不織布などの基布に
塗布した１麦凝固液中に浸漬して皮膜層を形成させるか
、あるいは合成樹脂混合液を用いて樹脂皮膜を造り、こ
れを不織布などの基布に添装接着して風合がソフトで透
湿性に富む合成皮革とするものである。

（作用） 動物の毛の粉末に天然皮革粉を添加混合して樹脂中に分
散させた場合には、動物の毛の粉末は顕微鏡的にはその
粒子形状が棒状で、その棒の向きが不規則に互いに絡み
合って樹脂中に分散し、その動物の毛の粉の間を埋める
ように樹脂が膜状に張り巡らされる。更に皮革粉末が此
の樹脂の皮膜の中に抱き込まれるように分散し、樹脂が
これらを連結する接着剤として働き適当な気泡を形成さ
せながら膜状に張り巡らされた連続樹脂層形成する。そ
の結果、動物の毛の粉または天然皮革粉を単体で混入す
る場合に比し外力に対し抵抗力のある皮膜が形成される
。従って、動物の毛の粉末に天然皮革粉を添加した混合
粉末の量を多くしても脆弱化する割合が少ない樹脂皮膜
を形成することが出来る。この混合樹脂液を不織布なと
の基布に塗布後凝固させて造った合成皮革、ないしは、
混合樹脂液から造られた皮膜を不織布などの基布に添装
接着した合成皮革は屈曲性と摩擦堅牢性に於いて優れ、
樹脂層内に形成された気泡の働きにより優れた透湿性と
吸水性を示す。また、動物の毛の種類によって肌触り感
を自由に変えることも出来る。例えば、粒子径の細いカ
シミヤのわた毛の場合は混入量を多くするにつれて毛の
特性が強く現われより柔軟性に富み感触が暖かく色調も
深みのあり、粒子径の大きいカシミヤの刺し毛の場合に
は柔軟性がいくぶん減少する。合成皮革は落ち着いた色
調を有し、静電気抵抗及び透湿性などに優れ、感触にお
いても天然皮革と同様の合成皮革が得られる。更に動物
の毛の粉末への天然皮革粉の添加割合によっても色調と
感触、肌触り感を自由に変えることも出来る、天然皮革
粉の添加量が多くなると天然皮革の持つヒンヤリとした
感触が得られる。これらの特性を組み合わせることによ
り天然皮革の持つ性質を凌駕する表皮特性を持つ合成皮
革を得ることができる。

（発明の効果） このように、本発明によれば従来品に比べ天然技革の良
さを充分に備え風合に於いて天然皮革を凌駕する合成皮
革製品を大量に供給出来るようになった。つまり、動物
の毛の粉末に天然皮革粉を添加した混合粉末を合成樹脂
に混合して合成皮革を造ると、動物の毛の粉末によって
互いに凝集しないで均一に分散した状態で分布し、しか
も容量的に動物の毛の粉末や天然皮革粉末を目的に応じ
た割合まで量を増やして、風合と優れた透湿性、吸水性
、非帯電性を備え、且つ、耐水性、耐久性、耐菌性など
において天然皮革よりも優れた特性を備えた合成皮革を
提供することができる。

（実施例） 次に実施例を示す。

ウールフェルトの裁断屑を、加熱ジャケット付き圧力容
器に投入して４ｋｇ／ａｎｔの蒸気を容器内とジャケッ
トに同時に供給し、先ず、蒸気で器内の空気を置換した
後容器を密閉し約１０分間加熱した。こうしてウール組
織の内部まで充分膨潤させるようにした後、圧力容器の
排出口を一挙に解放して急激な減圧に伴う膨化作用を引
き起こさせた。

これを含有水分が７％前１麦になるまで乾燥、しかる後
に衝撃式粉砕機で粉砕分級して得た、平均粒径２５μｍ
のウールの粉末とほぼ同様な方法で得た平均粒径が３０
ＡｔＩ１１の天然皮革粉を４対１の割合で混合した粉末
混合品を４０％混入したポリウレタン樹脂液をを不織布
上に均一に塗布した後、凝固洛中に浸漬、水洗後乾燥し
て得られた合成皮革は、第１図に示す断面構造で、動物
の毛の粉末■により弓長りめぐらされた網の継ぎ目と目
の中に天然皮革粉■が均一に分散している樹脂■が入り
込み基布の繊維■に、この樹脂層を密着させると共に凝
固時に混合樹脂液中に含まれていた溶剤が抜けた時に出
来る空間がシルクパウダー■と樹脂■の作用で気泡■と
して残り透湿性と吸水性を付与している。此の様にして
得られた合成皮革は視覚、感触において天然皮革と同様
の特性を有し透湿性と吸水性があり、肌触り感もソフト
で、色調の落ち着きと後染が出来るなどの特徴を有して
おり、天然皮革にない優れた特徴を持っている。なお、
動物の毛の粉末に天然皮革粉を添加した混合粉末の混合
比率は重量比で１０〜８０％に於いて良好な合成皮革を
得る事が出来た。また、用いる基布としては不織布に代
わり、織布、床革、人工皮革半製品、或いは湿式法によ
る合成皮革半製品などを用い、更に改善された物性と機
能を持った合成皮革となし得る。

（別の実施例） 上記と同じ動物の毛の粉末に天然皮革粉を添加した混合
粉末を５０％混入したポリウレタン樹脂酸を離型紙上に
塗布して得られた樹脂皮膜を不織布に接着した本発明に
なる合成皮革は、透湿性、吸水性に富み、タッチがドラ
イで色調が落ち着いてるなどの特徴を有している。更に
、表面の感触をより特徴づける為サンディングにより表
面の樹脂層を薄く削りとることを妨げるものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の断面の拡大図である。 図中　１は動物の毛の粉末 ２は天然皮革粉末 ３は樹脂　　４は気泡 ５は基布の繊維 以上

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 動物の毛の粉末に天然皮革粉を添加した混合粉末を混合
   した合成樹脂混合液より合成樹脂皮膜を形成させること
   を特徴とする合成皮革。