JPH0345646B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

［技術分野］ この発明は、内視鏡洗浄機の異常を表示する内
視鏡洗浄機の異常表示装置に関する。 ［従来技術］ 内視鏡洗浄機は内視鏡を洗浄槽に収容して水洗
−洗剤洗浄−濯ぎ洗浄−消毒−濯ぎ洗浄等の工程
を経て内視鏡を自動的に洗浄するために用いられ
る。この内視鏡洗浄機は作動中において、水溢
れ、注水不能、渇水等の異常状態が発生すること
が予想される。従つて、このような異常状態を表
示する機能が内視鏡洗浄機には設けられている。
従来の内視鏡洗浄機では異常が生じたとき異常ラ
ンプの点灯またはブザーの警音により異常が報知
されている。この様なランプまたはブザーによる
報知だけでは異常内容が分らなく異常解消のため
各部を点検する必要がある。また、複数の異常が
一度に生じたとき１つの異常を発見して修理して
も再び異常警報がなされ、内視鏡洗浄機を再度点
検し修理しなければならなくなる ［目的］ この発明の目的は異常内容を表わす符号を表示
する内視鏡洗浄機の異常表示装置を提供すること
にある。 ［概要］ この発明は、異常発生時に異常状態を表わす情
報を異常状態数だけ格納するメモリ及びこのメモ
リの異常状態情報を全て異常の発生順に表示する
表示器とを有する内視鏡洗浄機の異常表示装置を
提供する。 ［実施例］ 第１図にはカバー（図示せず）を開けたときの
内視鏡洗浄機の上面が示されている。この図にお
いて収容槽（洗浄槽）２に内視鏡が収納される。
収納槽２の内部中央にはノズル４，４が設けられ
ているロータ５が配設されている。ロータ５の周
囲の内低部側には内視鏡を巻回状態で保持するた
めの保持具６が設けられる。更に、収容槽２の内
部には、複数の槽内チユーブコネクタ７、漏水検
知水注入用注水ノズル８、消毒液注入ノズル９、
洗浄水注入用固定ノズル１０、槽内異常液面検知
スイツチＳ０、槽内浸漬液面を検知する第１液面
検知スイツチＳ１、第１液面より低い第２液面を
検知する第２液面検知スイツチＳ２が設えられて
いる。排水口１３は水または消毒液を排出するた
めに設けられる。かご１４は内視鏡に付帯する小
物等を入れるために設けられている。 洗浄機前部には内視鏡の操作部を槽外で固定す
るための固定具１６、内視鏡のチヤンネルを洗浄
するためのチヤンネルに接続される槽外チユーブ
コネクタ１７及びメイン操作パネル５２が設けら
れている。 第２図によると、給水タンク２０、洗剤タンク
２１、混合ヘツダ２２及び消毒液タンク２３が設
けられている。給水タンク２０は入口部が給水弁
２４を介して水道の蛇口２５に接続される。液面
検知スイツチ２６は給水タンク２０内の所定水位
を検出するために設けられいる。一方排水口には
ポンプ２７及びパイプ２８を介して漏検知水注入
用ノズル８に接続される。他方排水口は洗浄水ポ
ンプ２９及び給水パイプ３０を介してノズル４及
び１０並びに混合ヘツダ２２に接続される。洗浄
ポンプ２９の吸込み側には洗剤タンク２１が洗剤
弁３１を介して接続される。従つて、ノズル４及
び１０からは洗浄に必要な水、水と洗剤との混合
水、濯ぎに必要な水が必要に応じて槽内に送り出
される。ノズル４はロータ５に取付けられ、モー
タ３２によつて回転される。混合ヘツダ２２の出
口側には槽外チユーブコネクタ１７及び槽内チユ
ーブコネクタ７に接続される。水混入弁３３は給
水パイプ３０と混合ヘツダ２２との間に設けられ
る。チヤンネル弁３４は混合ヘツダ２２から内視
鏡のチヤネルに向かう給水パイプ３０ａに設けら
れ各チヤンネルへの流路を切換えるために設けら
れる。 消毒液タンク２３は収容槽２の下段に配置され
る。消毒液タンク２３の出口側は薬液ポンプ３５
及び薬液管３６を通じて消毒液注入口９並びに混
合ヘツダ２２に夫々接続される。逆止弁３５ａが
消毒液注入口９に向かう管路に設けられ、消毒液
注入を制御する。液面検知スイツチ３７は消毒液
タンク２３内の消毒液の水位を検知するために設
けられている。収容槽２の排出口１３と消毒液タ
ンク２３の上部との間に切換弁３８が設けられ
る。この切換え便３８は収容槽２から排出される
排出される洗浄液を外部に排出したり、排出され
る消毒液を消毒液タンク２３に回収したり、排出
口１３を閉塞したりするための３つの流路を切換
える。収容槽内の洗浄液は排液ポンプ３９によつ
て外部に排出される。エアーポンプ４０は大気中
の空気を取込むために設けられる。エアーポンプ
４０は送気管４１を介して混合ヘツダ２２、チユ
ーブコネクタ７及び１７に接続される。送気管４
１の排気側には空気を外部に排出するための排気
系４１ａが設けられている。弁４２，４３，４
４，４４ａはエアー混入弁、エアー逆止弁、エア
ー弁、エアー抜き弁である。漏検出機器４８は内
視鏡の漏れ部を検出するため水中に埋没した内視
鏡の内部に漏れ検出口金４９を介して空気を圧入
する。漏検出機器４８は空気を圧入するエアーポ
ンプ５０及びエアー抜き弁５１を備えている。 第３図はこの発明に関る異常表示装置のブロツ
ク回路を示しており、この回路において検知部７
１は第２図に示された各種スイツチ、即ちスイツ
チ２６，３７，Ｓ０，Ｓ１，Ｓ２などを含んでお
り、制御部７２に接続される。この制御部７２は
異常情報メモリ７３に接続され、このメモリ７３
の読出し出力端子に表示器７４が接続される。表
示器７４は第１図に示す操作パネル５２に設けら
れ、各種異常状態を符号形態、例えば連続番号に
より表示する。 下記表は異常ナンバーと異常状態とを対応して
示している。

【表】

【表】 前記メモリ７３には、異常状態を示す情報が上
記表に示す異常ナンバーの形態で記憶されてお
り、検知部７１のスイツチ類の作動状態に応じて
制御部７２が異常状態を判断しそれに対応する異
常ナンバーをメモリ７３から読出し表示部７４に
供給する。 第４図乃至第６Ｂ図のフローチヤートを参照し
ていくつかの異常状態の検出について説明する。 先ず、第４図により給水系について説明する。
スタートにおいてスタートスイツチが押されると
制御部７２は洗浄モードを判定する。この洗浄モ
ード判定では薬液排出モードまたはマニユアル送
気モードかが判定される。いずれのモードでなけ
れば給水タンク２０の上位置スイツチ２６ａの作
動状態がチエツクされ、このスイツチ２６ａがオ
ンであれば給水弁２４が閉じられる。オフならば
中位置スイツチ２６ｂがオフであると制御部７２
は水不足と判断し、給水弁２４を開放させると共
に異常ナンバー01cをメモリ７３に記憶させる。
このメモリ７３の異常ナンバー01cが表示器７４
に入力されることにより表示器７４に異常ナンバ
ー01cが表示される。この表示ナンバー01cからの
異常状態の内容が水不足であると判断される。こ
の場合、洗浄機はスタートされない。中位置スイ
ツチ２６ｂがオンであると下位置スイツチ２６ｃ
の作動状態がチエツクされる。この下位置スイツ
チ２６ｃがオフであると制御部７２は渇水状態と
判断し、メモリ７３に異常ナンバー02cを記憶さ
せる。この場合も洗浄機はスタートされない。下
位置スイツチ２６ｃがオンであると一連の洗浄工
程がスタートする。洗浄工程完了まで上記チエツ
クフローは繰返され給水タンク２０内の水量が監
視される。洗浄が完了すると洗浄機は停止する。 第５図のフローチヤートでは、収容槽２内の水
量または薬液量が監視される。 スタートでノズル８または９を介して水または
消毒液の供給が開始されると共に例えば３分タイ
マーが作動開始される。この時、制御部７２は収
容槽２の下位置スイツチＳ２の状態をチエツクす
る。このスイツチＳ２がオフであると上位置スイ
ツチＳ０の状態がチエツクされる。上位置スイツ
チＳ０がオフであるとタイマが３分経過したかチ
エツクされる。３分経過していれば注水が停止さ
れる。このとき、制御部７２は水（薬液）漏れと
判断し、異常ナンバー16cをメモリ７３に記憶さ
せる。上位置スイツチＳ０がオンであれば水また
は薬液の注入が停止され排出処理が開始される。
このとき、制御部７２は水または薬液溢れと判断
し、異常ナンバー04cをメモリ７３に記憶させる。 下位置スイツチＳ２がオンであると水または薬
液の注入が停止される。このとき、内視鏡漏れ箇
所検知工程または消毒工程がスタートされる。再
び、スイツチＳ２の状態がチエツクされ、これが
オンであればタイマーが停止され上位置スイツチ
Ｓ０の状であると上記工程が完了したかがチエツ
クされる。完了していればこのフローが終了す
る。 下位置スイツチＳ２がオフのとき10秒タイマが
作動しているか否かがチエツクされる。10秒タイ
マが作動していれば10秒経過したかチエツクされ
る。10秒経過で制御部７２は水または薬液の水位
低下（漏れあり）を示す異常ナンバー１４ｃをメ
モリ７３に記憶させる。 10秒タイマが不動作であるとこのタイマがスタ
ートされ、上位置スイツチＳ０の状態がチエツク
される。この上位置スイツチＳ０がオンのとき注
水が停止され、排水処理と共に異常ナンバー04c
がメモリ７３に記憶される。 上記のように収容槽２における異常に対しては
スイツチＳ０，Ｓ２の作動状態により異常が検出
され異常表示が行われる。 第６Ａ図及び第６Ｂ図のフローチヤートは消毒
工程における異常状態を表示する。薬液注入開始
で洗浄槽、即ち収容槽２の下位置スイツチＳ２が
オフになつていると第５図のフローチヤートの上
位置スイツチチエツクフローに移り、オンであれ
ば下位置スイツチＳ２の作動状態がチエツクされ
る。このスイツチＳ２がオフしていれば第５図の
フローチヤートの工程スタートのフローに移り、
オンであれば洗浄槽に２に残水ありを示す異常ナ
ンバー13cがメモリ７３に記憶され、表示器７４
に表示される。 薬液回収では、第６Ｂ図に示すように薬液回収
開始後に洗浄槽の下位置スイツチＳ２の作動状態
がチエツクされる。スイツチオフであると薬液タ
ンク２３の下位置スイツチ３７ｂの作動状態がチ
エツクされる。このスイツチ３７ｂがオフである
と回収薬液の不足を表わす異常ナンバー17cがメ
モリ７３に記憶されると共に表示器７４に表示さ
れる。 第４図ないし第６Ｂ図のフローチヤートでは単
一的に生じた異常状態を表示するように説明され
ているが複数の異常状態が重なつて生じる場合が
ある。このような複数異常状態の表示について説
明する。 この場合、異常検出は第４図〜第６Ｂ図に示す
フローと同様に行われ、検出された異常状態を示
す情報はメモリ７３に順次記憶され保持される。
メモリ７３には第７図に示すように異常ナンバー
に対応させて配列されている複数のビツトｂ０〜
ｂ１５を有する記憶領域７３ａが設けられ、異常
が発生すると異常状態に対応する異常ナンバーの
ビツトに１が書込まれ、異常発生の記録がなされ
る。次に、異常ナンバーを表示する場合、第８図
のフローチヤートに示すように第７図のビツト領
域７３ａが全て０であるか判定される。全ビツト
が０でなければ、即ち判定がNOであればビツト
領域７３ａの出力端に接続された１ビツトcyが
０にされる。次に、異常ナンバー記憶アドレス
ENが０に設定され、１ビツトシフトされた後に
ENが１つインクリメントされる。cy＝１かが判
定されN0であると再び１ビツトシフトされる。
cy＝１となるとその時の異常ナンバーアドレス
ENに対応する異常ナンバーがメモリ７３から読
出され、表示器７４に表示される。異常ナンバー
表示の後に所定時間が経過するとビツト領域７３
ａの全ビツトｂ０〜ｂ１５がシフトされたかチエ
ツクされ、N0であると再び１ビツトシフトされ、
ENがインクリメントされる。このときcy＝１と
ならなければ更に１ビツトシフトされる。cy＝
１であれば更新されたアドレスの異常ナンバーが
読出され、その表示ナンバーが表示器７３に表示
される。即ち、表示器７３に新たな異常が表示さ
れる。このようにして１に設定されたビツトに対
応する異常ナンバーが順次表示器７４に表示され
る。ビツト領域７３ａが全ビツトシフトされると
元の状態に戻り、再び１に設定されているビツト
に対応する異常ナンバーが全て順次表示される。
この異常ナンバー表示から異常箇所を判断し異常
が解消されるとビツト領域の対応するビツトが０
に設定される。 第９図にはスタツク構造としたメモリが用いら
れ、異常状態が発生順に記憶される。即ち、P0
はスタツクの底を示し、P2はスタツクの頂点を
示し、異常ナンバーはP0からP2へと異常発生に
応じて順次記憶される。第９図のスタツクメモリ
に記憶された情報を表示する場合、第１０図のフ
ローチヤートに従つて表示される。表示スタート
でP1≦P2がチエツクされる。P1は表示すべきス
タツクを示す。初期ではP1≧P2であるので先ず
原点表示がなされる。所定時間後にP1はP0にさ
れ、P1≧P2のチエツクフローに戻る。この時、
P1≧P1でないのでP1のスタツク、この場合、底
スタツクP0の異常ナンバー02cが読出され表示さ
れる。02cを所定時間表示するとP1はインクリメ
ントされ、P1≧P2のチエツクフローに戻る。こ
のようにして原点表示を含め異常ナンバーが順次
繰返し表示される。 異常ナンバー表示中に新たな異常が発生した場
合には、第１１図のフローチヤートに従つて追加
される。例えば、P2及びP3が追加情報のスタツ
クとすると先ずP3が底スタツクP0にアドレス付
けされる。新たな異常ナンバーとP3の示す異常
ナンバーと比較され、両者が等しくないとP3が
１つインクリメントされる。アドレス更新された
P3はP2と比較される。P3≧P2でないと新異常ナ
ンバーはP3の示すスタツクの異常ナンバーと比
較される。このようにして記録済みスタツクの内
容と新たな内容とが順次比較され、P3≧P2が成
立すると新たな異常ナンバーがP2の示すスタツ
ク位置に記憶される。その後、P2は１つインク
リメントされる。 第１２図には異常が解消されたときに異常ナン
バーを消去するためのフエローチヤートが示され
ている。削除開始でP3がP0にアドレス付けされ
る。削除すべきデータ（異常ナンバー）ととP3
の示すのそれとが比較され、両者が一致しないと
P3のアドレスが更新される。P3≧P2の判定後、
削除すべき異常ナンバーデータとP3の示すスタ
ツクの異常ナンバーデータとが比較される。この
動作はP3の削除すべきデータが見付かるまで繰
返される。削除すべきデータを記憶したスタツク
が見付かるとこのスタツクの次のスタツク位置の
データがP4として保持される。P4の示すスタツ
クのデータが削除すべきデータを記憶したスタツ
ク位置、即ちP3の示す位置に入れられることに
より削除すべきデータが削除され、P4の示すデ
ータに更新される。次に、P3が１つインクリメ
ントされ、P3≧P2が確認されこれが成立しない
とP4＝P3＋１のフローに戻る。この動作は削除
したスタツク分を詰めるために行われる。P3≧
P2が成立するとP2がデクリメントされ、削除フ
ローが終了する。 上記実施例において、異常ナンバーの表示は
0.5秒間表示で、0.5秒間隔で行われるかが表示間
の無表示期間には異常ランプを点灯するようにし
てもよい。 ［効果］ この発明によると異常事態が異常事態の内容を
表わす情報により表示されるので異常に対する対
策が敏速に行なえ、また、複数の異常事態が発生
したとき、その異常事態の発生順に異常状態を知
ることができるため、複数の異常箇所が一度に分
かるばかりでなく、発生順により修理計画等が立
てやすくなる。異常表示にはナンバーと共に符号
ｃが付加されているので表示が他の表示、例えば
時刻表示などと簡単に見分けがつきやすくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の異常表示装置を備えた内視
鏡洗浄機の上面図、第２図は内視鏡洗浄機の液体
循環系を示す図、第３図は異常表示装置のブロツ
ク回路図、第４図、第５図、第６Ａ図、第６Ｂ図
は異常表示装置の異常検出及び表示を説明するた
めのフローチヤート図、第７図は異常表示装置に
用いるメモリの構成を示す図、第８図は異常表示
動作を示すフローチヤート図、第９図は異常情報
を記憶するメモリの構成図、第１０図は第９図の
メモリの情報を表示する動作を説明するためのフ
ローチヤート図、第１１図は異常情報を追加する
動作を説明するためのフローチヤート図、そして
第１２図は異常情報削除動作を説明するためのフ
ローチヤート図である。 ７１……検知部、７２……制御部、７３……異
常ナンバーメモリ、７４……表示器。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 内視鏡洗浄機の各部の状態を検出する検出手
   段と、検出情報に基づき洗浄機の制御を行なう制
   御手段と、異常発生時に異常状態を表わす情報を
   異常状態数だけ格納するメモリ手段と、このメモ
   リ手段の異常状態情報を全て異常の発生順に表示
   する表示手段とで構成されることを特徴とする内
   視鏡洗浄機の異常表示装置。 ２ 前記表示手段は原点を表す表示マークを含め
   て前記異常状態情報を異常ナンバーとして発生順
   に繰り返し表示する手段である特許請求の範囲第
   １項に記載の内視鏡洗浄機の異常表示装置。