JPH0344759B2 - - Google Patents

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JPH0344759B2
JPH0344759B2 JP15516282A JP15516282A JPH0344759B2 JP H0344759 B2 JPH0344759 B2 JP H0344759B2 JP 15516282 A JP15516282 A JP 15516282A JP 15516282 A JP15516282 A JP 15516282A JP H0344759 B2 JPH0344759 B2 JP H0344759B2
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JP
Japan
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tryptophan
indole
water
crude
activated carbon
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JP15516282A
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JPS5945898A (ja
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Nobuyuki Kawashima
Masaharu Oooka
Yukihiro Yoshikawa
Nobuhiro Kawashima
Shosuke Nagai
Takao Takano
Takatoshi Mitsuishi
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、微生物を用いて製造したL−トリプ
トフアンの精製方法に関するものである。
従来、L−トリプトフアンは水または含水アル
コールで再結晶できることが知られている。
しかし、微生物を利用して製造したL−トリプ
トフアンを精製するには、L−トリプトフアンを
水に溶解したときに見られる微生物に由来する濁
りを除去する必要があること、また工業的にはそ
の再結晶時の反応器の容積効率を高める必要があ
ること、さらに、商品としては得られたL−トリ
プトフアンの結晶形が良好である必要があること
などから、より改善された精製法が切望されてい
る。
本発明者らは、これらの問題を解決すべく鋭意
検討した。その結果、アルコールとしてイソプロ
ピルアルコールを用い、かつ30〜60容量%の含水
物として用い活性炭処理して再結晶すれば、L−
トリプトフアンの含水イソプロピルアルコールへ
の溶解度が水または含水アルコールにくらべて高
いので、再結晶時の反応器の容積効率が高く、し
かも、活性炭処理を併用することにより微生物に
由来する溶解時の濁りも完全に除去でき、その
上、得られるL−トリプトフアンの結晶形も比較
的大きな鱗片状の結晶となること、さらに、粗製
L−トリプトフアンに未反応のインドールが含ま
れていても、これを完全に除去できるので、粗製
L−トリプトフアンの製造工程での未反応インド
ールを除去する工程を省畧できることなどを見出
し、本発明の方法を完成するに到つた。
すなわち、本発明の方法は、微生物を用いてL
−トリプトフアンを製造する方法において、30〜
60容量%含水イソプロピルアルコール中、活性炭
処理を併用して再結晶させることを特徴とするL
−トリプトフアンの精製法である。
本発明の方法において、微生物を用いて製造さ
れる粗製のL−トリプトフアンは、通常良く知ら
れているエシエリヒア・コリの存在下、L−セリ
ンとインドールより製造したもの、エシエリヒ
ア・コリおよびシユードモナス・プチーダの存在
下DL−セリンとインドールより製造したもの、
バチルス・ブチルスの存在下アンスラニル酸を前
駆体として製造したもの、またはアエロバクタ
ー・アエロゲネの存在下、インドールとピルビン
酸およびアンモニアより製造したもの等があげら
れる。
例えば、インドールとL−セリンより製造する
ものは、L−トリプトフアン要求性エシエリヒ
ア・コリのトリプトフアナーゼ欠損変位株を炭素
および窒素源ならびに無機塩を含有する培地を用
いてまず好気性の条件下28〜40℃、PH6〜8の条
件でエシエリヒア・コリ変異株を培養し、菌体を
その培養液のまままたは培地から分離してピリド
キザールリン酸塩およびL−セリン、無機物を溶
解した溶液に懸濁させる。PH7.5〜9.5好ましくは
PH8〜9の条件下、インドールを直接、あるいは
水と混和しないがインドールと混和する有機溶媒
に溶解したインドール溶液を一括または連続的に
酵素の活性を阻害しないような濃度以下に保ちな
がら加え20〜40℃の範囲で反応を行いL−トリプ
トフアンを生成せしめる。
前記の有機溶媒を用いる場合、有機溶媒として
は、ベンゼン、トルエン、クロルベンゼン、ニト
ロベンゼン、アセトフエノン等の芳香族炭化水素
およびその誘導体、炭素数6以上の脂肪族エステ
ル類、例えばn−ブチルアセテート、イソアミル
アセテート、エチルブチレート、イソブチルアセ
テート等、炭素数6以上の脂肪族ケトン類、例え
ばメチルイソブチルケトン、ジイソブチルケト
ン、ジイソプロピルケトン、メチル−n−アミル
ケトン、ジ−n−プロピルケトン等クエン酸エス
テル類、例えばアセチルトリエチルシトレート、
アセチルトリブチルシトレート、トリエチルシト
レート、トリブチルシトレート等そのほか酒石酸
エステル類、リンゴ酸エステル類が使用される。
エーテル類としてアニソール等も使用される。
この反応において、インドールは水相中の濃度
が酵素の活性阻害濃度以下に維持する必要がある
ので、インドールを直接加えるときは、反応液中
のインドール濃度を確認しながら適宜添加し、ま
た、前記のような有機溶媒を用いるときは、使用
する有機溶媒の分配能に応じて適当量の有機溶媒
に溶解して添加する。
この際、反応生成物であるL−トリプトフアン
は酵素含有液中に結晶として析出してくるが、こ
の反応条件下では、反応の進行に何ら影響を与え
ない。
得られた反応混合液から、有機溶媒を用いたと
きはこれを留去した後、酵素を除去する。酵素の
除去は、公知の各種方法で可能であるが、次のよ
うな方法で行なえば一層効果的である。
すなわち、反応混合液に、必要に応じて水また
は水−アルコールを加え、鉱酸でPH2〜5に調整
した後、加熱処理して微生物を凝集させ、つい
で冷却する。この反応混合液にアルカリを添加し
てトリプトフアンを溶解し、凝集した微生物を濾
別するか、または加熱して熱濾過したり、反応
液を十分に希釈したりして、L−トリプトフアン
の溶解度以下で、凝集した微生物を濾別する。
得られる濾・洗液には生成したL−トリプトフ
アンの外、未反応のインドールを含むので、通常
これを水蒸気蒸留または有機溶媒による抽出等で
除去するが、本発明の方法では未反応インドール
を含んでいても、精製工程は除去できるので、前
記濾・洗液の未反応インドールの除去工程を省畧
して濃縮、放冷し濾過して粗製のL−トリプトフ
アンを得る。
以上のような粗L−トリプトフアンの製造にお
いてDL−セリンとインドールを用い、セリンラ
セマーゼとしてのシユードモナス・プテイーダ
(MT−10182)またはシユードモナス・ブンクタ
ータ(MT−10243)を併用して、同様に粗製の
L−トリプトフアンを製造してもよい。
本発明の方法において用いられる含水アルコー
ルは、30〜60容量%、好ましくは30〜50容量%の
含水イソプロピルアルコールである。
L−トリプトフアンは水または含水アルコール
に、例えば、つぎの溶解度を示す。
溶 媒 溶解度(wt%、各溶媒の沸点) 水 4.5 30%含水メタノール 2.9 50% 〃 3.7 70% 〃 3.4 30%含水エタノール 3.2 50% 〃 5.5 70% 〃 3.3 30%含水イソプロパノール 6.0 50% 〃 6.5 つぎに、含水イソプロピルアルコールによる再
結晶の特徴は、得られる精製L−トリプトフアン
の結晶形が優れていることである。すなわち、水
または含水メタノールもしくはエタノールで再結
晶して得られるものは粉状または微細な鱗片状の
結晶であるのに対し、含水イソプロパノールで再
結晶して得られるものは3〜5mmφの大きな鱗片
状の結晶であり、製品としての外観が一段と優れ
たものである。
さらに含水イソプロピルアルコールを再結晶す
る特徴は、未反応インドールが再結晶処理により
除去できることである。
したがつて、インドールとセリンを反応させて
得た反応混合液から未反応のインドールを除去す
る操作を省畧して得られる粗製のL−トリプトフ
アンを用いても、未反応インドールをほとんど含
有しないL−トリプトフアンを得ることができ
る。
本発明の方法に用いられる活性炭は特に限定さ
れるものではない。通常、精製用として使用され
る粉末活性炭または造粒活性炭を使用することが
できる。
活性炭の使用量は、とくに限定はなく、通常、
粗L−トリプトフアンに対して0.1〜10wt%使用
すれば十分である。
本発明の精製処理は、粗L−トリプトフアンに
対して14〜20重量倍量、好ましくは14.5〜16)倍
量の30〜60%含水イソプロピルアルコールに、活
性炭および粗L−トリプトフアンを添加し、沸点
で、L−トリプトフアンが十分に溶解するまで加
熱撹拌し、これを熱濾過して、得られる濾液を冷
却して、析出してくる精L−トリプトフアンを濾
取するような一般的な再結晶方法で実施すればよ
い。
以下、本発明の方法を実施例で示す。
実施例 1 エシエリヒア・コリMT−10242を培地組成1
の培地50mlに一白金耳接種し、30℃にて20時間振
とう培養した。
培地組成 肉エキス 1.0wt% ペプトン 0.5wt% 酵母エキス 0.1wt% KH2PO4 0.2wt% 初期PH 7.0 培養液1を遠心分離して菌体を集め、これを
トリプトフアン・シンセターゼの酵素源とした。
シユードモナス・プチーダIFO12996を培地組
成の培地50mlに一白金耳接種し、30℃にて20時
間振とう培養した。培養液1を遠心分離して菌
体を集め、これをセリン・ラセマーゼの酵素源と
した。
培地組成 肉エキス 1.0wt% ペプトン 0.5wt% NaCl 0.5wt% 初期PH 7.0 撹拌機を備えた300mlにフラスコにDL−セリン
11.3g、硫酸アンモニウム6g、ピリドキサール
リン酸10mgおよび水66gを加えて良くかきまぜ
る。濃アンモニウム水でPHを8.5に調整し、エシ
エリヒア・コリ湿潤濾塊6.8g(固形分1.7g)お
よびシユードモナス・プチーダ湿潤濾塊3.4g
(固形分0.85g)を水に懸濁さて全体の体積を20
mlとして加える。
35℃に保温したのち、インドール11.5gを溶解
したトルエン溶液57.2gを加え、35℃、48時間反
応させた。反応収率は定量的であつた。トルエン
を蒸留により除去し、水を加えて全量を450gと
し、硫酸でPHを3.5に調整し、活性炭3gを加え、
95〜98℃に加熱する。1時間保温し、L−トリプ
トフアンが溶解した状態で同温度で熱時濾過を行
なう。この濾液を濃縮し、L−トリプトフアン濃
度を10wt%にする。20℃に冷却し、晶出した結
晶を濾別する。純度99.5%のL−トリプトフアン
の結晶が80%の単離収率(対インドール)で得ら
れた。
この粗製L−トリプトフアン結晶を、16重量倍
の50%含水イソプロピルアルコールに分散し、L
−トリプトフアンに対し、1重量%の粉末活性炭
を加え、沸点まで昇温する。同温度で1時間加熱
し、熱時吸引濾過すると、淡黄色透明のL−トリ
プトフアン溶液を得た。5℃まで冷却し析出した
結晶を濾別、乾燥した。回収率85%、純度100%、
3〜5mmφの鱗片状晶のL−トリプトフアンを得
た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 微生物を用いてL−トリプトフアンを製造す
    る方法において、30〜60%含水イソプロピルアル
    コール中、活性炭処理を併用して再結晶させるこ
    とを特徴とするL−トリプトフアンの精製法。
JP15516282A 1982-09-08 1982-09-08 L−トリプトフアンの精製法 Granted JPS5945898A (ja)

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JP15516282A JPS5945898A (ja) 1982-09-08 1982-09-08 L−トリプトフアンの精製法

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JPS5945898A JPS5945898A (ja) 1984-03-14
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0410005B1 (en) * 1989-02-13 1995-12-27 Ajinomoto Co., Inc. Method for crystallizing amino acid
EP0770676A3 (en) * 1995-10-23 1999-05-19 Ajinomoto Co., Ltd. Method for treating fermentation broth
DE102018100810A1 (de) * 2018-01-16 2019-07-18 Technische Universität Dortmund Verfahren zur Aufarbeitung von L-Tryptophan

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