JPH0344310Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は走行路面上及び樹木等へ水や薬剤等の
液体を散布することができるようにした液体散布
車に関するものである。

従来より車体枠上へタンクを搭載し、該タンク
内の液体を重力を利用したりあるいはポンプを利
用して走行路面上に散布できるようにした液体散
布車は知られているが、かかる液体散布車におい
ては走行路面の路肩などに植えられた樹木等へ散
布する手段がなく、走行路面散布用の専用車とし
ての機能しか具備していなかつた。

また、車体側方への散布ができるものもあつた
が、これにおいては側方散布専用の散布管を具備
しているため使用時は進行方向と直角方向へ張出
し、不使用時には車体の長手方向に格納する必要
があり、操作がわずらわしいほか、格納を忘れる
と障害物となり事故を誘発する危険性があつた。

本考案は上記走行路面散布用の専用車に操作性
のすぐれた樹木等への散布手段を具備させること
により、一台の液体散布車を走行路面散布用と、
樹木等への散布用に共用できるようにしたことを
特徴とするものである。

以下本考案の実施例を図面を参照しながら説明
すると、１は車体枠２上へ搭載されるタンクで水
や薬剤等の液体が積載され、該タンク１と車体枠
２の前方に設けた散布ノズル３とは排液管４、ポ
ンプ５、給液管６、及びコツク７を介して接続さ
れ、タンク１内の液体をポンプ５により強制的に
ノズル３へ供給できるようになつている。

８はタンク１と前記給液管６とを接続する送液
管である。

９は散布手段としての散布管でタンク１の側方
にブラケツト１０により車幅内で上下に回動自在
に支持され、前記給液管６より分岐した分岐管１
１と回転接手１２を介して接続されている。

３０は散布ノズルで散布管９に適当間隔で配設
され、該散布ノズル３０により、路肩などに植え
られた樹木等へ適宜散布できるようになつてい
る。

３１は操作手段で散布管９に固着されたベルク
ランク３２、ロツド３３、ベルクランク３４、ロ
ツド３５及びキヤブ３６内に設けられたレバー３
７よりなり、該操作手段により散布管９が回動さ
れ、散布方向が変えられる。

なお１３は重力散布弁、１４は放液口、１５は
吸液口、１８，１９，２１，２３，２４は２方コ
ツク、２０，２２は３方コツクである。

次に本考案の作用について説明すると、まず本
考案装置を走行路面上への散布に使用する場合に
はコツク７を開いた後、ポンプ５を駆動すれば、
タンク１内の液体は排液管４、ポンプ５、給液管
６を通つて散布ノズル３へ供給されて、走行路面
上へ散布できる。また前記重力散布弁１３を開け
ばタンク１内の液体は該重力散布弁１３より走行
路面上へ散布できる。

一方、本考案装置を樹木等への散布に使用する
場合には、キヤブ３６内で運転手がレバー３７を
所望位置に操作することにより、操作手段３１を
通じて散布管９が回動され散布ノズル３０の散布
方向が決定され、その後タンク１内の液体は排液
管４、ポンプ５、給液管６、分岐管１１を通つて
散布ノズル３０へ供給されて、適宜樹木等へ散布
できる。

なお本考案装置において、操作手段３１はベル
クランク、ロツド等よりなるリンク機構を用いた
が、電気系統により構成してもよい。

以上説明した様に本考案装置によれば一台の液
体散布車を走行路面への散布用と、樹木等への散
布用として共用でき、車輛の有効利用が計れる
他、散布手段の張出し、格納操作が不要となり作
業の能率化及び安全性の確保がはかれる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置全体の側面図、第２図は第
１図のAA断面図、第３図は配管経路を示す説明
図である。 １……タンク、２……車体枠、５……ポンプ、
９……散布管、３０……散布ノズル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体枠上に搭載されるタンク内の液体をポンプ
   あるいは重力により車体枠の適所に設けた散布手
   段により散布できるようにした液体散布車におい
   て、散布手段は車体枠の側方に車幅内で上下に回
   動自在に設けた散布管と、該散布管に設けた樹木
   等への散布ノズルとよりなる液体散布車。