JPH034417Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車用ドアトリム基材のようなプレ
ス成形品をプレス成形機から取出すために使用さ
れるプレス成形品のアンローダ装置に関するもの
である。

（従来の技術） プレス成形機からプレス成形品を取出すための
アンローダ装置としては、特公昭46−23832号公
報や実開昭48−18764号公報に見られるように、
プレス成形機の型開き時に上下型間に進退動され
る受皿が傾斜して該受皿に支持される成形品を排
出するようにしたものが多くみられるが、従来の
ものは受皿の作動をラツクとピニオンにより行わ
せたりローラとカムとにより行わせたりするもの
であるため、構造が複雑で高価となるうえに進退
動と傾斜動が円滑に行われ難いものであつた。

（考案が解決しようとする課題） 本考案はこのような従来の問題点を解決して、
機構が簡単で安価に製作でき、しかも作業性の良
好なプレス成形品のアンローダ装置を目的として
完成されたものである。

（課題を解決するための手段） 前記のような課題を解決した本考案は、プレス
成形機の側方に外端を下向きの傾斜部とするガイ
ドレールを設け、該ガイドレールにはプレス成形
機の型開き時に上型と下型間に進退動される成形
品支持用のアーム主体の後部にローラ支持部を立
ち上がらせてその前後に一対のローラを取りつけ
るとともに該ローラ間の上方にチエン連結用の突
出部を設けたアームを前記ローラをもつて摺動自
在に支持させ、さらに、前記ガイドレールの上方
にはガイドレールの前後端の各上方に位置するス
プロケツト間に張設されてモータにより往復動さ
れる駆動チエンを設けて該駆動チエンに前記アー
ムのチエン連結用の突出部を連結させたことを特
徴とするものである。

（実施例） 次に本考案を図示の実施例について詳細に説明
するが、本考案のアンローダ装置が用いられるプ
レス成形機１はプレス成形品５１が上型２ととも
に持上げられる特殊な形式のものであるので、先
ず第２図によつてこの点につき説明する。

このプレス成形機１の上型２の角部には第２図
のようにシリンダ３によつて進退動できる針４が
設けられており、この針４を突出させた状態でプ
レス成形を行うことによりプレス成形品５１は針
４に支持され、第１図のように上型２とともに下
型５から持上げられるものである。

このようなプレス成形機１の側方には、外端を
下向きの傾斜部６に形成された水平なガイドレー
ル７が設けられている。そしてこのガイドレール
７には、プレス成形機１の上型２の下側に挿入さ
れてプレス成形品５１を受止める細長いアーム主
体の後部にローラ支持部を立ち上がらせてその前
後に一対のローラ９，９を取りつけるとともに該
ローラ９，９間の上方にチエン連結用の突出部１
４を設けたアーム８が前記ローラ９，９をもつて
摺動自在に支持されている。１０はガイドレール
７の上方に張設された駆動チエーンである。この
駆動チエーン１０はガイドレール７の前後端の各
上方に位置するスプロケツト１１，１１間にガイ
ドレール７と平行に張設されてモータ１２により
往復動されるもので、該駆動チエン１０に前記ア
ーム８のチエン連結用の突出部１４がピン１３に
よつて連結されている。従つて、モータ１２によ
り駆動チエーン１０が駆動されると、アーム８は
ガイドレール７に沿つて進退動することとなる。
なお、図中１５はアーム８の先端部分上面に取付
けられた受皿、第１図に示される１６は成形素材
５０を下型５上へ供給する素材供給ヘツドであ
る。

（作用） このように構成されたものは、プレス成形終了
後に上型２が開いたとき駆動チエーン１０がアー
ム８をガイドレール７に沿つて前進させ、第１図
のようにアーム８を上型２の下側に挿入するもの
であり、前述のようにこのプレス成形機１におい
てはプレス成形品５１は上型２の針４に支持され
て上型２の下面に密着した状態にあるので、この
状態で針４を後退させればプレス成形品５１は第
２図のようにアーム８の受皿１５上に落下する。
次にモータ１２を逆転させて駆動チエーン１０を
逆行させれば、アーム８はガイドレール７に沿つ
て後退することとなるが、アーム８の後部の一対
のローラ９，９のうち後部側のローラ９がガイド
レール７の外端の下向きの傾斜部６にさしかかる
と、アーム８の後端は強制的に引下げられてアー
ム８の全体は第１図に想像線で示すとおり後向き
に傾動する。この結果、プレス成形品は受皿１５
上から後方へ滑り落ち、コンベア又はシユート上
へ排出されることとなり、従つて、本考案によれ
ばアーム８をガイドレール７に沿つて進退動させ
るだけでプレス成形品５１の取出しが行えること
となる。しかも、アーム８の進退動はガイドレー
ル７の前後端の各上方に位置するスプロケツト１
１，１１間に張設されてモータ１２により往復動
される駆動チエーン１０を駆動させるだけでガイ
ドレール７の案内下に円滑におこなわれるもの
で、故障がないうえに構造が簡単なためイニシヤ
ルコストおよびランニングコスト共大幅にさげる
ことができる。

（考案の効果） 本考案は以上の説明からも明らかなように、極
めて簡単な機構によつてプレス成形機からのプレ
ス成形品の取出しを円滑に行うことができ、しか
も設備費が安価で作業性も良好なものであるか
ら、従来の問題点を解消したプレス成形品のアン
ローダ装置として、その実用的価値は極めて大き
いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す正面図、第２図
はプレス成形機の上型部分を示す断面図である。 １：プレス成形機、２：上型、５：下型、６：
傾斜部、７：ガイドレール、８：アーム、９：ロ
ーラ、１０：駆動チエーン、１１：スプロケツ
ト、１４：突出部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プレス成形機１の側方に外端を下向きの傾斜部
   ６とするガイドレール７を設け、該ガイドレール
   ７にはプレス成形機１の型開き時に上型２と下型
   ５間に進退動される成形品支持用のアーム主体の
   後部にローラ支持部を立ち上がらせてその前後に
   一対のローラ９，９を取りつけるとともに該ロー
   ラ９，９間の上方にチエン連結用の突出部１４を
   設けたアーム８を前記ローラ９，９をもつて摺動
   自在に支持させ、さらに、前記ガイドレール７の
   上方にはガイドレール７の前後端の各上方に位置
   するスプロケツト１１，１１間に張設されてモー
   タ１２により往復動される駆動チエン１０を設け
   て該駆動チエン１０に前記アーム８のチエン連結
   用の突出部１４を連結させたことを特徴とするプ
   レス成形品のアンローダ装置。