JPH0342499Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は座標指示器の移動速度に応じて入力座
標値の変化量が大きくなるようにした座標入力装
置に関する。

〔従来の技術〕 従来の座標入力装置として、例えば、第４図に
示すものがあり、手操作による移動量に応じてア
ツプ／ダウン信号１０２と第５図の如き移動パル
ス信号１０１を出力する座標指示器１と、該座標
指示器１より出力されるパルス信号をカウントし
て座標データを出力するカウンタ２とより構成さ
れる。

第６図は座標指示器１の一例を示し、底面に円
形の開口１２を有する共に手で握れる程度の大き
さを有する筺体１１と、開口１２より一部が露出
し且つ回転自在に筺体内に設置されるボール１３
と、該ボール１３に対し90度の角度で接してボー
ル１３の回転（即ち、座標指示器１の移動量）を
Ｘ軸とＹ軸方向の成分に分解するボール１４ａ，
１４ｂ（ボール１３より小径のもの）と、該ボー
ル１４ａと１４ｂの回転に応じたパルス信号を発
生するセンサ１５及び１６とより構成される。筺
体１１を手で持つて机上に移動させると、ボール
１３が回転すると共に、このボール１３に接触し
ているボール１４ａ，１４ｂがボール１３の回転
方向に応じて回転し、座標指示器１の移動量をＸ
軸とＹ軸方向の成分に分解する。この分解内容は
センサ１５及び１６によつて電気信号に変換さ
れ、カーソルの移動を制御するために用いられ
る。

以上の構成において、座標指示器１よりその移
動量に応じて出力される移動パルス信号（クロツ
ク信号）１０１とアツプ／ダウン（UP／
DOWN）信号１０２はカウンタ２へ出力される。
移動パルス信号１０１は、座標指示器１を移動さ
せた量に比例してパルス数が出力され、アツプ／
ダウン信号１０２は座標指示器１を動かす方向に
よつて出力が反転する。従つて、移動パルス信号
１０１の数とアツプ／ダウン信号１０２に基づい
てカウンタ２で計数することにより、座標値を知
ることができる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、従来の座標入力装置にあつては、座標
指示器の移動距離とカウンタの増減が１対１に対
応しているため、座標指示器を机上で何度も往復
運動させねばならない不都合があつた。そこで本
考案の目的とするところは座標指示器の移動速度
に応じてカーソルの移動量を変化させて、カーソ
ルを移動する際の操作性を向上させることにあ
る。

〔問題点を解決するための手段および作用〕

本考案は座標指示器からの出力信号に応じて表
示装置に表示されたカーソルを移動させるように
した座標入力装置において、前記座標指示器の移
動速度に応じたパルス幅の信号を出力する速度パ
ルス出力手段と、予め設定されたパルス幅の信号
を出力する基準パルス出力手段と、前記速度パル
ス出力手段から出力された前記座標指示器の移動
速度に応じた信号のパルス幅を、前記基準パルス
出力手段から出力された信号のパルス幅と比較し
て前記座標指示器の移動速度に応じた信号を２つ
の移動速度領域に振り分ける振り分け手段と、該
振り分け手段によつて振り分けられた各々の移動
領域に応じてカーソルの移動量を変える移動量可
変手段とを有した座標入力装置を提供するもので
ある。

〔実施例〕

以下、本考案による座標入力装置を詳細に説明
する。

第１図は本考案の一実施例を示し、第４図と同
一の部分は同一の引用数字で示したので重複する
説明は省略するが、座標指示器１とカウンタ２と
の間に速度検出手段としての移動パルス信号のパ
ルス間隔に応じて出力を２系統に振り分けるパル
ス振り分け回路３を挿入したものである。

以上の構成において、座標指示器１からの移動
パルス信号１０１のうち、パルス幅の大きいもの
は低速パルス信号３０１として出力され、パルス
幅の小さいものは高速パルス信号３０２として出
力される。カウンタ２においては、低速パルス信
号３０１を最下位ビツト（LSB）のカウンタ入
力端子へ入力し、高速パルス信号３０２を最下位
ビツト（LSB）の次のビツトのカウンタ入力端
子へ入力する。カウンタ２は高速パルス信号３０
２が入力されるごとに座標値を２ビツトずつカウ
ントアツプまたはカウントダウンさせる。

第２図はパルス振り分け回路３及びカウンタ２
の詳細を示し、移動パルス信号１０１を入力しリ
トガーするワンシヨツトパルス発生回路３１と、
該回路３１の端子出力をＤ入力端子に入力する
と共にインバータ３３によつて反転された移動パ
ルス信号をCK（クロツク端子）に入力してＱ端子
よりパルス幅識別信号１０４を出力するフリツプ
フロツプ３２と、パルス幅識別信号１０４と移動
パルス信号１０１の論理積をとるアンドゲート３
４と、フリツプフロツプ３２の端子出力と移動
パルス信号１０１の論理積をとるアンドゲート３
５とより構成される。

また、カウンタ２は、低速パルス信号３０１を
１／２に分周出力する分周回路２１と、該分周回路
２１の出力信号及び高速パルス信号３０２の論理
和をとるオアゲート２３と、該オアゲート２３の
出力信号をカウント入力端子に接続すると共に
UP／DOWN端子にアツプ／ダウン信号１０２を
入力するカウンタ回路２２とより構成される。

以上の構成において、その動作を第３図のタイ
ムチヤートに基づいて説明する。第３図は座標指
示器１の移動速度を徐々に速くした場合を示し、
移動パルス信号１０１は速度が速くなるにつれて
パルス幅が小さくなる。移動パルス信号１０１が
ワンシヨツトパルス発生回路３１にトリガーとし
て入力されると、予め設定されたパルス幅の信号
１０３を出力すると、この信号１０３をフリツプ
フロツプ３２のＤ端子に入力すると、Ｑ端子には
信号１０４が発生する。この信号１０４は、ワン
シヨツトパルス幅よりも移動パルス信号１０１の
パルス幅が大きいとき“Ｈ”レベルとなり、逆の
場合に“Ｌ”レベルとなる。フリツプフロツプ３
２のＱ端子及び端子より出力される信号によつ
てアンドゲート３４，３５で移動パルス信号１０
１をゲートすることにより、ワンシヨツトパルス
幅よりも大きい移動パルス信号１０１は低速パル
ス信号３０１としてアンドゲート３４より出力さ
れ、逆の場合には高速パルス信号３０２としてア
ンドゲート３５より出力される。低速パルス信号
３０１は分周回路２１によつて1/2に分周された
のち、高速パルス信号３０１と共にオアゲート２
３に印加されるオアゲート２３の出力はカウンタ
回路２２のカウント入力端子に印加され、座標値
がカウントされる。この場合、分周回路２１の出
力信号はLSBを表わし、カウンタ回路２２の出
力信号は上位ビツトとして表されるため、高速パ
ルス信号３０２が入力されると、カウンタ回路２
２は座標値を２ビツトずつカウントアツプまたカ
ウントダウンさせる。

〔考案の効果〕

以上説明した通り本考案の座標入力装置によれ
ば、座標指示器の速度を所定の速度以下、以上の
２つの範囲に分別し、所定の速度以下で座標指示
器を移動させれば座標指示器の移動量に対してカ
ーソルの移動量を少なく、所定の速度以上で座標
指示器を移動させれば座標指示器の移動量に対し
てカーソルの移動量を多く設定することにより、
カーソルを移動させ際の操作性を向上させること
ができるとともに、各々の速度範囲内においては
座標指示器の移動量に対するカーソルの移動量は
一定であるために、座標指示器の移動量に対する
カーソルの移動量は一定であるために座標指示器
の移動量に対するカーソルの移動量を操作者が把
握しやすく、カーソルが操作者の意に反した動き
をすることはない、という効果を奏するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すブロツク図、
第２図は第１図に示すパルス振り分け回路３及び
カウンタ２の詳細ブロツク図、第３図は第２図の
回路のタイムチヤート、第４図は従来の座標入力
装置を示すブロツク図、第５図はマウス１より出
力される信号波形図、第６図はマウスの一例を示
す斜視図。 符号の説明、１……座標指示器、２……カウン
タ、３……パルス振り分け回路、２１，２１₁〜
２１₃……分周回路、２２……カウンタ回路、２
３，２３₁〜２３₃……オアゲート、３１，３１₁
〜３１₃……ワンシヨツトパルス発生回路、３２，
３２₁〜３２₃……フリツプフロツプ、３３，３３
_１〜３３₃……インバータ、３４，３５，３５₁〜
３５₃……アンドゲート、３６……マルチプレク
サ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 座標指示器からの出力信号に応じて表示装置に
   表示されたカーソルを移動させるようにした座標
   入力装置において、 前記座標指示器の移動速度に応じたパルス幅の
   信号を出力する速度パルス出力手段と、 予め設定されたパルス幅の信号を出力する基準
   パルス出力手段と、 前記速度パルス出力手段から出力された前記座
   標指示器の移動速度に応じた信号のパルス幅を、
   前記基準パルス出力手段から出力された信号のパ
   ルス幅と比較して前記座標指示器の移動速度に応
   じた信号を２つの移動速度領域に振り分ける振り
   分け手段と、 該振り分け手段に振り分けられた各々の移動速
   度領域に応じてカーソルの移動量を変える移動量
   可変手段とを有することを特徴とする座標入力装
   置。