JPH0341941B2 - - Google Patents
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- JPH0341941B2 JPH0341941B2 JP57057520A JP5752082A JPH0341941B2 JP H0341941 B2 JPH0341941 B2 JP H0341941B2 JP 57057520 A JP57057520 A JP 57057520A JP 5752082 A JP5752082 A JP 5752082A JP H0341941 B2 JPH0341941 B2 JP H0341941B2
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
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- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
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- H01M4/22—Forming of electrodes
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- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、ペースト式鉛蓄電池の改良に関する
ものであり、とくに深い放電を含む充放電サイク
ルでの寿命特性を向上させることを目的とする。
ものであり、とくに深い放電を含む充放電サイク
ルでの寿命特性を向上させることを目的とする。
ペースト式鉛蓄電池の容量劣化の原因には多く
の事象が考えられる。その中で最も、一般的に考
えられるのは、充放電サイクルによる活物質の微
細化と軟化脱落である。ところが深い放電を繰り
返すと、この軟化脱落が起こる長期サイクルに至
る前に容量劣化を起こすことがある。これは活物
質と格子との密着性に原因がある。この現象は近
年メンテナンスフリー化の要求に対して使われる
鉛−カルシウム合金で、より顕著である。そのた
め上記の早期容量劣化を抑制することは、メンテ
ナンスフリー化を実現するとともに、従来の鉛蓄
電池の信頼性を高めるためにも重要である。
の事象が考えられる。その中で最も、一般的に考
えられるのは、充放電サイクルによる活物質の微
細化と軟化脱落である。ところが深い放電を繰り
返すと、この軟化脱落が起こる長期サイクルに至
る前に容量劣化を起こすことがある。これは活物
質と格子との密着性に原因がある。この現象は近
年メンテナンスフリー化の要求に対して使われる
鉛−カルシウム合金で、より顕著である。そのた
め上記の早期容量劣化を抑制することは、メンテ
ナンスフリー化を実現するとともに、従来の鉛蓄
電池の信頼性を高めるためにも重要である。
そこで本発明は、上記した深い放電を含むパタ
ーンでの早期容量劣化を抑制する方法を提供する
ものである。すなわち格子に鉛ペーストを塗着
し、乾燥、熟成して製造したペースト式極板をま
ず、電池用電槽に組み込んでから、中性塩水溶液
を注入し、そのまま放置するか、または短時間通
電し、ついで前の液を放出することなく、硫酸水
溶液を追加添加し、硫酸酸性電解液中で化成する
ことを特徴とするものである。
ーンでの早期容量劣化を抑制する方法を提供する
ものである。すなわち格子に鉛ペーストを塗着
し、乾燥、熟成して製造したペースト式極板をま
ず、電池用電槽に組み込んでから、中性塩水溶液
を注入し、そのまま放置するか、または短時間通
電し、ついで前の液を放出することなく、硫酸水
溶液を追加添加し、硫酸酸性電解液中で化成する
ことを特徴とするものである。
一般に、急放電反応では、まず極板表面から始
まり、極板内部および格子近傍へと反応が進行す
る。したがつて、高率放電の場合は、活物質への
硫酸の拡散が放電反応の律則になるので、極板内
部へ反応が進行すると、液の拡散が問に合わなく
なり、反応が終了する。そのため、格子近傍の活
物質は反応にほとんど関与しない。ところが比較
的低率での放電を行うと、極板内部の格子近傍ま
で反応が進み、格子の腐食が促進される。そのた
め格子表面に酸化皮膜が生成し、その皮膜が格子
と活物質との絶縁層となつて容量劣化を引き起こ
すと考えられる。とくに、鉛−カルシウム系合金
の場合は、鋳造格子、エクスパンド格子、パンチ
ングメタル格子の如何を問わず従来から一般に用
いられてきた鉛−アンチモン系合金に比較して格
子と活物質との間に絶縁性が強い層が形成されや
すい傾向にあり、早期容量劣化を一層促進するも
のと推測される。そのため鉛−カルシウム系合金
のカルシウム添加量さらに、添加元素など合金組
成の検討がいろいろなされているが、まだ十分な
効果は得られていない。
まり、極板内部および格子近傍へと反応が進行す
る。したがつて、高率放電の場合は、活物質への
硫酸の拡散が放電反応の律則になるので、極板内
部へ反応が進行すると、液の拡散が問に合わなく
なり、反応が終了する。そのため、格子近傍の活
物質は反応にほとんど関与しない。ところが比較
的低率での放電を行うと、極板内部の格子近傍ま
で反応が進み、格子の腐食が促進される。そのた
め格子表面に酸化皮膜が生成し、その皮膜が格子
と活物質との絶縁層となつて容量劣化を引き起こ
すと考えられる。とくに、鉛−カルシウム系合金
の場合は、鋳造格子、エクスパンド格子、パンチ
ングメタル格子の如何を問わず従来から一般に用
いられてきた鉛−アンチモン系合金に比較して格
子と活物質との間に絶縁性が強い層が形成されや
すい傾向にあり、早期容量劣化を一層促進するも
のと推測される。そのため鉛−カルシウム系合金
のカルシウム添加量さらに、添加元素など合金組
成の検討がいろいろなされているが、まだ十分な
効果は得られていない。
そこで本発明は、化成条件の改良により早期容
量劣化を抑制するものである。すなわち通常化成
前の極板をまず電槽に収納したのち中性塩水溶液
を注入しそのまま放置するか、または短時間通電
し、充電させて、その後前の液を放出しないでそ
のまま硫酸水溶液を追加添加した電解液中で通常
化成を行うものである。その詳細な機構について
は推測の域を出ないが、おそらく本発明にもとず
いて化成充電を行うと、まず格子近傍の活物質が
極板内部に供給された中性塩水溶液中で反応性の
乏しいα−PbO2となる。その後硫酸水溶液を注
入して化成すると、電解液中の硫酸が拡散して来
て反応性に富んだβ−PbO2が極板内部および表
面に生成すると考えられる。この状況下では、格
子近傍の活物質が反応性に乏しいα−PbO2であ
るので、結局格子近傍が反応する前に極板表面あ
るいは微孔入口β−PbO2が優先的に反応して硫
酸鉛に覆われ、放電を終了することになる。そこ
で格子近傍の活物質は、反応に大きく関与せず、
したがつて、格子と活物質との導電性を維持する
ものと考えられる。
量劣化を抑制するものである。すなわち通常化成
前の極板をまず電槽に収納したのち中性塩水溶液
を注入しそのまま放置するか、または短時間通電
し、充電させて、その後前の液を放出しないでそ
のまま硫酸水溶液を追加添加した電解液中で通常
化成を行うものである。その詳細な機構について
は推測の域を出ないが、おそらく本発明にもとず
いて化成充電を行うと、まず格子近傍の活物質が
極板内部に供給された中性塩水溶液中で反応性の
乏しいα−PbO2となる。その後硫酸水溶液を注
入して化成すると、電解液中の硫酸が拡散して来
て反応性に富んだβ−PbO2が極板内部および表
面に生成すると考えられる。この状況下では、格
子近傍の活物質が反応性に乏しいα−PbO2であ
るので、結局格子近傍が反応する前に極板表面あ
るいは微孔入口β−PbO2が優先的に反応して硫
酸鉛に覆われ、放電を終了することになる。そこ
で格子近傍の活物質は、反応に大きく関与せず、
したがつて、格子と活物質との導電性を維持する
ものと考えられる。
とくにこの方法を適用するにあたり、大切な点
は電槽中に未化成板を収納したのち、中性塩中で
放置または、短時間の充電をほどこすこと、およ
びその後の処置として内部の中性塩を廃棄、放出
することなく硫酸を追加して正規の化成充電を行
う点にある。
は電槽中に未化成板を収納したのち、中性塩中で
放置または、短時間の充電をほどこすこと、およ
びその後の処置として内部の中性塩を廃棄、放出
することなく硫酸を追加して正規の化成充電を行
う点にある。
例えばこのように格子界面近傍にα−PbO2を
優先的に析出させることを目的とし、中性塩に浸
漬した極板を新しく硫酸中に移動し、化成充電す
るとか、中性塩中で化成初期に充電し、ついで液
替えして正規の化成を行う方法などを本発明者ら
は先に提案した。そこでは一度浸漬された極板を
引上げるか、液替えによつて孔中の液を放出する
工程が含まれている。この方法では、孔中に残留
する中性塩の量が不確定であつて、その後に硫酸
水溶液中に入れられてからの充電で、格子界面に
α−PbO2を優先させる程度をコントロールでき
にくい難点がある。第2には孔中に一度侵入した
液が放出されることにより、界面に化学変化を与
えると思われる鉛イオンの溶解物が放出されてし
まい、その後の充電での界面を補強する効果が持
続しない。したがつて、例えば化成初期に中性塩
中で化成処理を行うにしてもかなり長時間化成を
しておくことが必要であつて、理論化成容量の20
%以上も化成しないと、早期容量劣化を抑制する
効果が現われにくい。だからβ−PbO2になつて
ほしい沖合の活物質までα−PbO2化されて容量
が得られにくくなる傾向がある。
優先的に析出させることを目的とし、中性塩に浸
漬した極板を新しく硫酸中に移動し、化成充電す
るとか、中性塩中で化成初期に充電し、ついで液
替えして正規の化成を行う方法などを本発明者ら
は先に提案した。そこでは一度浸漬された極板を
引上げるか、液替えによつて孔中の液を放出する
工程が含まれている。この方法では、孔中に残留
する中性塩の量が不確定であつて、その後に硫酸
水溶液中に入れられてからの充電で、格子界面に
α−PbO2を優先させる程度をコントロールでき
にくい難点がある。第2には孔中に一度侵入した
液が放出されることにより、界面に化学変化を与
えると思われる鉛イオンの溶解物が放出されてし
まい、その後の充電での界面を補強する効果が持
続しない。したがつて、例えば化成初期に中性塩
中で化成処理を行うにしてもかなり長時間化成を
しておくことが必要であつて、理論化成容量の20
%以上も化成しないと、早期容量劣化を抑制する
効果が現われにくい。だからβ−PbO2になつて
ほしい沖合の活物質までα−PbO2化されて容量
が得られにくくなる傾向がある。
これに対して、本発明の場合は、いわゆる電槽
化成方式での初期にまず定まつた量の中性塩を注
入し、これを放出することがないので、界面を修
覆するための塩や液の量をコントロールすること
ができる。ついで、一旦入れた液は、廃出しない
ので高濃度の硫酸を追加注入してもかなりの時
間、孔中での鉛の溶解イオンを高濃度に保ち、α
−PbO2の析出しやすい条件を保つ。
化成方式での初期にまず定まつた量の中性塩を注
入し、これを放出することがないので、界面を修
覆するための塩や液の量をコントロールすること
ができる。ついで、一旦入れた液は、廃出しない
ので高濃度の硫酸を追加注入してもかなりの時
間、孔中での鉛の溶解イオンを高濃度に保ち、α
−PbO2の析出しやすい条件を保つ。
第3に、セパレータとともに組み込まれている
ので、極板群としての液保持性があり、後から硫
酸が追加されても、すぐには極板群中の液は置換
されないので、このことも液を追加してから、か
なりの時間孔中の液性をα−PbO2に適した液性
に保つのに役立つ。したがつて極板を中性塩水溶
液中に浸漬するか、極めてわずかの時間予備化成
するだけで硫酸を追加注入しても、格子近傍へ優
先してα−PbO2を析出させることができ、化成
前処理としての時間を大幅に短縮できる。具体的
には、中性塩に浸漬するだけか高々理論容量の20
%までも化成しなくても、好ましくは10%以下の
化成量で硫酸を追加して化成を続けても、十分容
量劣化の抑止効果がある。つまり本発明の場合
は、硫酸酸性に液性が変わつてからでも、化成中
の格子界面の補強作業が持続するのである。した
がつて全体の化成工程は大幅に合理化されること
になる。さらに付記すれば、急放電特性に富み、
かつ緩放電サイクルでの劣化抑制の効果を両立さ
せるには、活物質理論容量の1%未満、好ましく
は0.01〜0.1%で留めるのが良い。
ので、極板群としての液保持性があり、後から硫
酸が追加されても、すぐには極板群中の液は置換
されないので、このことも液を追加してから、か
なりの時間孔中の液性をα−PbO2に適した液性
に保つのに役立つ。したがつて極板を中性塩水溶
液中に浸漬するか、極めてわずかの時間予備化成
するだけで硫酸を追加注入しても、格子近傍へ優
先してα−PbO2を析出させることができ、化成
前処理としての時間を大幅に短縮できる。具体的
には、中性塩に浸漬するだけか高々理論容量の20
%までも化成しなくても、好ましくは10%以下の
化成量で硫酸を追加して化成を続けても、十分容
量劣化の抑止効果がある。つまり本発明の場合
は、硫酸酸性に液性が変わつてからでも、化成中
の格子界面の補強作業が持続するのである。した
がつて全体の化成工程は大幅に合理化されること
になる。さらに付記すれば、急放電特性に富み、
かつ緩放電サイクルでの劣化抑制の効果を両立さ
せるには、活物質理論容量の1%未満、好ましく
は0.01〜0.1%で留めるのが良い。
中性塩水溶液を含浸し、引き上げて希硫酸中に
入れ替え化成する方法は、その孔中の保有する量
にバラツキを生じるので、後の充電で効果が現わ
れたり、現われなかつたりする形でバラツキが生
じるが、本発明の場合はその危険性は全くない。
しかも、徐々に硫酸が極板群中に拡散してくるこ
と、化成は格子近傍から始まることから、格子近
傍にはα−PbO2沖合いにはβ−PbO2を理想的に
形成しうるので、容量特性に優れ、かつ初期容量
劣化のない極板を得ることになる。なお塩として
は、硫酸ナトリウム、硫酸カリウムなどの硫酸
塩、または重硫酸塩、その他炭酸塩、リン酸塩な
どの各種の中性塩が適用できるが、とくに硫酸塩
は効果がある。
入れ替え化成する方法は、その孔中の保有する量
にバラツキを生じるので、後の充電で効果が現わ
れたり、現われなかつたりする形でバラツキが生
じるが、本発明の場合はその危険性は全くない。
しかも、徐々に硫酸が極板群中に拡散してくるこ
と、化成は格子近傍から始まることから、格子近
傍にはα−PbO2沖合いにはβ−PbO2を理想的に
形成しうるので、容量特性に優れ、かつ初期容量
劣化のない極板を得ることになる。なお塩として
は、硫酸ナトリウム、硫酸カリウムなどの硫酸
塩、または重硫酸塩、その他炭酸塩、リン酸塩な
どの各種の中性塩が適用できるが、とくに硫酸塩
は効果がある。
以下実施例によつて本発明の特徴と効果を述べ
る。
る。
鉛−カルシウム系合金よりなるエクスパンド格
子に、常法によりペーストを塗着したペースト式
鉛蓄電池用極板をセパレータとともに電槽内に収
納し、これに極板が水没するまで硫酸ナトリウム
水溶液を加えた。その後の工程として、A10分間
浸漬後、硫酸ナトリウム水溶液を抜き出し、新た
に比重1.25の硫酸水溶液を注液して適正比重にな
るようにして10分後通常化成をしたもの、B10時
問率の電流で1〜5分通電した後、硫酸ナトリウ
ム水溶液を抜き出し、新たに比重1.25の硫酸水溶
液を注液して適正比重になるようにして、10分後
通常化成をしたもの、C10分間浸漬後、液を抜き
出さず比重1.58の希硫酸をさらに追加補充して適
正比重(1.26)になるようにして、10分後10時間
率の電流で40時間通常化成をしたもの、D10時間
率の電流で1〜5分通電をした後、液を抜き出さ
ず比重1.58の希硫酸を追加補充して適正比重にな
るようにし、10分後通常化成をしたものを試作し
た。さらに比較として、E最初から比重1.20の希
硫酸を注液して、10分後通常化成をしたものを試
作した。
子に、常法によりペーストを塗着したペースト式
鉛蓄電池用極板をセパレータとともに電槽内に収
納し、これに極板が水没するまで硫酸ナトリウム
水溶液を加えた。その後の工程として、A10分間
浸漬後、硫酸ナトリウム水溶液を抜き出し、新た
に比重1.25の硫酸水溶液を注液して適正比重にな
るようにして10分後通常化成をしたもの、B10時
問率の電流で1〜5分通電した後、硫酸ナトリウ
ム水溶液を抜き出し、新たに比重1.25の硫酸水溶
液を注液して適正比重になるようにして、10分後
通常化成をしたもの、C10分間浸漬後、液を抜き
出さず比重1.58の希硫酸をさらに追加補充して適
正比重(1.26)になるようにして、10分後10時間
率の電流で40時間通常化成をしたもの、D10時間
率の電流で1〜5分通電をした後、液を抜き出さ
ず比重1.58の希硫酸を追加補充して適正比重にな
るようにし、10分後通常化成をしたものを試作し
た。さらに比較として、E最初から比重1.20の希
硫酸を注液して、10分後通常化成をしたものを試
作した。
上記のようにして試作した電池を10時間率の充
放電を繰り返して、サイクル特性を調べた。なお
放電停止電圧は1.75V/セルとし、充電量は放電
容量の150%とした。図面にその結果を示す。図
から明らかなように、通常化成前に希硫酸を追加
補充して適正比重にしたC,Dの方が、液替えを
したA,Bよりも容量劣化が大幅に抑制されてい
ることがわかる。もちろん比較品のEと較べると
A,Bも容量劣化抑制の効果は、大幅にあがつて
いるが、C,Dはさらに上回る効果があることが
わかる。この結果より通常化成前の液の入れ方
は、希硫酸を追加補充することが、容量劣化抑制
に大きな効果があることがわかる。
放電を繰り返して、サイクル特性を調べた。なお
放電停止電圧は1.75V/セルとし、充電量は放電
容量の150%とした。図面にその結果を示す。図
から明らかなように、通常化成前に希硫酸を追加
補充して適正比重にしたC,Dの方が、液替えを
したA,Bよりも容量劣化が大幅に抑制されてい
ることがわかる。もちろん比較品のEと較べると
A,Bも容量劣化抑制の効果は、大幅にあがつて
いるが、C,Dはさらに上回る効果があることが
わかる。この結果より通常化成前の液の入れ方
は、希硫酸を追加補充することが、容量劣化抑制
に大きな効果があることがわかる。
以上のように、本発明は鉛蓄電池の、とくに合
理化を目指して開発されたエクスパンドメタルや
穿孔板グリツドに用いる電池において、これらグ
リツドが有する平滑表面性に関連する緩放電時、
早期容量劣化の抑制について従来の方法と比較し
て、著しく効果があり、かつ製造工程の効率化、
合理化に大きく寄与するものである。
理化を目指して開発されたエクスパンドメタルや
穿孔板グリツドに用いる電池において、これらグ
リツドが有する平滑表面性に関連する緩放電時、
早期容量劣化の抑制について従来の方法と比較し
て、著しく効果があり、かつ製造工程の効率化、
合理化に大きく寄与するものである。
図面は化成条件の異なる電池の10時間率におけ
る充放電サイクルと容量維持率との関係を示す。
る充放電サイクルと容量維持率との関係を示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 格子に鉛ペーストを塗着し、乾燥、熟成をし
て製造したペースト式未化成板を電池用電槽に組
み込んだ後、まず中性塩水溶液を注入してそのま
ま浸漬放置するか、または通電した後、ついで前
の液を放出することなく、硫酸水溶液を追加、添
加した電解液中で通常化成することを特徴とした
ペースト式鉛蓄電池の化成方法。 2 硫酸水溶液を加える前の第1の通電電気量
が、電極活物質の理論容量の20%未満である特許
請求の範囲第1項記載のペースト式鉛蓄電池の化
成方法。 3 第1の通電電気量が、電極活物質の理論容量
の0.01〜0.1%である特許請求の範囲第2項記載
のペースト式鉛蓄電池の化成方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57057520A JPS58175261A (ja) | 1982-04-06 | 1982-04-06 | ペ−スト式鉛蓄電池の化成方法 |
EP83900973A EP0105379B1 (en) | 1982-04-06 | 1983-03-29 | Method of forming lead storage battery |
DE8383900973T DE3374156D1 (en) | 1982-04-06 | 1983-03-29 | Method of forming lead storage battery |
PCT/JP1983/000097 WO1983003714A1 (en) | 1982-04-06 | 1983-03-29 | Method of forming lead storage battery |
US06/563,418 US4475990A (en) | 1982-04-06 | 1983-03-29 | Method of forming lead storage batteries |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57057520A JPS58175261A (ja) | 1982-04-06 | 1982-04-06 | ペ−スト式鉛蓄電池の化成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58175261A JPS58175261A (ja) | 1983-10-14 |
JPH0341941B2 true JPH0341941B2 (ja) | 1991-06-25 |
Family
ID=13058006
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57057520A Granted JPS58175261A (ja) | 1982-04-06 | 1982-04-06 | ペ−スト式鉛蓄電池の化成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58175261A (ja) |
-
1982
- 1982-04-06 JP JP57057520A patent/JPS58175261A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58175261A (ja) | 1983-10-14 |
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