JPH0341147B2 - - Google Patents
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- JPH0341147B2 JPH0341147B2 JP57230705A JP23070582A JPH0341147B2 JP H0341147 B2 JPH0341147 B2 JP H0341147B2 JP 57230705 A JP57230705 A JP 57230705A JP 23070582 A JP23070582 A JP 23070582A JP H0341147 B2 JPH0341147 B2 JP H0341147B2
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- noodles
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- General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
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- Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Description
本発明は、過熱水蒸気を使用した食品の新規な
乾燥方法に関するもので、さらに詳しくは、あつ
さりとした好ましい油風味を有し、しかも膨化度
合が高く、加えて保存の際にも形状の変形や折損
が起こらない乾燥食品を得ることをその目的とす
る。 従前から膨化度合が高い乾燥食品が、効率よく
得られる乾燥方法として過熱水蒸気乾燥が知られ
ている。 しかしながら、同乾燥法により一層膨化度合が
高い乾燥食品を得ることを意図し、高温度、短時
間で食品を急激に乾燥した場合、食品の表面部と
内部に於いて乾燥ムラが生じ易く、とりわけ対象
食品が麺塊の如き、棒状片の集塊物形態の場合、
同乾燥ムラが基で保存時に食品中央部が歪んだり
又同中央部付近の棒状片が折れる結果となつた。 又、過熱水蒸気乾燥により得られた乾燥麺は、
その復元に当たり、鍋等で煮沸した際、熱風乾燥
麺や油揚乾燥麺に比して煮汁の泡立ちが激しく、
鍋からのふきこぼれが目立つた。 本発明者等は、過熱水蒸気乾燥食品に見られる
叙上の問題点を解消し、同乾燥法の有効性を最大
限に発揮させんものと、鋭意研究を重ねた結果、
過熱水蒸気処理により得られた乾燥食品に、油を
噴霧又は、滴下又は流下するか、若しくは同食品
を油中浸漬することによつて上記課題を全面的に
解消し得ることを知見した。 加えて、同方法によれば、従前の油揚法により
得られた油揚食品に比し、含油量が格段に少な
く、そのため油くどさが感じられない、あつさり
とした風味の従前にないタイプの油風味食品が得
られることも併せて知見した。 上記知見に基づいて完成されたのが、本発明方
法である。 以下、本発明方法を詳細に説明する。 本発明に適用し得る被乾燥食品としては、従前
から乾燥品を得ることを意図して乾燥処理に付さ
れている食品素材の全てが適用可能であり、なか
でも麺塊のように、棒状片が集塊状となつたも
の、あるいは同麺塊を含めて、喫食に当たり煮沸
調理を必要とするものに適用して本発明の効果は
一層顕著なものとなる。 本発明では先ずこのような食品素材を過熱水蒸
気により乾燥する。 同過熱水蒸気処理条件は、特に限定されるもの
ではなく、食品素材の種類、大きさ、形状あるい
は所望する乾燥品風味や組織に応じた条件下で行
えばよい。 例えば、膨化度合が高くサクサクとした軽い食
感のスナツク食品や復元性の良好な乾燥麺を所望
する場合は、一般的にいえば150〜230℃といつた
比較的高温の過熱水蒸気を使用して10〜30秒程度
の短時間で急激な乾燥処理を行い、一方硬めの食
感の乾燥品を所望する時は、逆に一般的にいえば
110〜140℃といつた比較的低温の過熱水蒸気を用
いて50〜180秒程度の緩慢な乾燥処理を実施する。 以上の如き、何れの条件下で過熱水蒸気乾燥を
行つた場合でも本発明効果は充分に奏され、とり
わけ乾燥品の乾燥ムラを伴ない易い急激乾燥の場
合、食品を均一に乾燥する上で一層有効である。 次に本発明ではこのようにして得られた乾燥食
品に対し、所定量の油を噴霧又は滴下又は流下す
るか、若しくは同食品を所定時間油中浸漬する。 過熱水蒸気により乾燥された同乾燥食品は、膨
化度合が極めて高く、均一な多孔質組織を呈して
いる。そのため少量の油噴霧、油滴下あるいは油
流下によつても、又極めて短時間の油中浸漬処理
によつても油が速やかにしかも満遍なく食品中に
吸着され食品に好ましい油風味をつけることが可
能となる。 その結果、同食品の含油量は、通常15〜35%
(対食品重量比)程度の吸油を余儀なくされてい
た従前の油揚法に比較して格段に少量化し得、そ
のため油くどさがなく、あつさりとした風味の従
前にないタイプの乾燥食品が得られる。 一方、オーブンあるいは高温熱風乾燥等過熱水
蒸気乾燥以外の乾燥法によつて得られた乾燥食品
は、膨化度合が低くしかもその表面部が硬化して
いるため、本発明の前記油処理を適用しても油が
食品中に満遍なく吸油されず、食品表面に溜ま
り、外観上ギラツキを生じると共に、食味に於い
ても不快なベタツキ感が後味として残り好ましく
ない。さらに本発明により得られた乾燥食品は、
含油量自体が少ないため保存時に於ける油劣化に
よる風味低下も問題とはならない。 本発明油処理時の具体的な油使用量について
は、特に限定は付さないが、油噴霧、滴下あるい
は流下処理による場合は乾燥食品に対し2〜10%
(重量比)程度の使用量で充分に上記風味付け効
果を奏し得、又油中浸漬処理による場合は乾燥食
品全体を油中に浸漬すればそれで充分である。 又、本発明では、所望する食品風味に応じて、
使用する油に予め風味付けを行つたり、所謂調味
油を使用することも可能であり、使用油の種類も
一切問われない。 さらに本発明では、使用する油の温度について
も何ら限定は付されず、効果上に差違は見られな
いが、噴霧あるいは滴下処理による場合は、使用
油の酸化を抑制する意味で50℃以下の油を使用す
るのが望ましい。 加えて同油処理は、乾燥麺等、喫食に際し、煮
沸復元操作を前提とする乾燥食品に適用した場
合、同煮沸時の煮汁のふきこぼれを抑制する効果
も奏する。 即ち、本発明者等の研究によれば過熱、水蒸気
乾燥は、他の乾燥法に比し、被乾燥食品が受ける
熱履歴が少なくてすみ、そのため蛋白等の麺成分
が熱変性を比較的起こさずして、煮沸時に煮汁中
に溶け出しこれが煮汁の泡立ちを促進して鍋等使
用容器からのふきこぼれの因となる。 然るに、本発明の油処理を付された麺は、麺表
面に油皮膜が形成されているため、蛋白等の泡立
ち促進の因となる溶質の溶け出しが抑制され、そ
の結果ふきこぼれが防止される、以上の事実が判
明した。 さらに本発明に於ける油処理は、麺塊のよう
に、棒状片が集塊状となつたものに適用して一層
有効である。 即ち、麺塊等の棒状片の集塊物を急激な過熱水
蒸気処理に付した場合、乾燥ムラが生じ易く、乾
燥直後は、その表面部は、略完全に乾燥されてお
り、そのため組織的に既に硬化しているが、一方
内部は、表面部に比し乾燥度合が低く、即ち水分
含量が高く末だ柔軟な状態にある。 これをそのまま放置すれば、内部から同部分の
収縮を伴なう緩慢な水分蒸散が進み、これに対し
表面部は、前述したように既に硬化しており柔軟
性がないためこれがズレとなつて麺塊中央部が歪
んだり、又内部からの引つ張り力により麺線が折
れる結果を招く。 然るに本発明に於ける油処理を高温油を使用し
て、しかも油が主に乾燥度合が低い部分、即ち、
食品中央部分に浸透するように油噴霧、油滴下あ
るいは油流下処理によつて実施すれば、同中央部
分からの水分蒸散が促進されその結果食品の各部
に於ける水分分布が速やかに均一化されて、保存
時に於ける麺塊中央部の歪みや麺線の折れを有効
に防止し得る。 さらに叙上の油処理を特定の湿度下、即ち麺塊
表面部からの水分蒸散が起こらずしかも麺塊内部
からの水分蒸散が生じるような湿度下で実施すれ
ば、麺塊中の水分分布の均一化が一層速やかに行
われ、歪みや折れの防止効果は、さらに顕著なも
のとなる。 又、同油処理により麺塊中の水分分布の均一化
を図つた後、さらに、今度は食品全体に対して油
中浸漬、油噴霧、油滴下、油流下処理を実施すれ
ば、前述した食品への風味付けも為し得る。 尚、本発明に於ける油処理を食品の仕上げ乾燥
を兼ねて比較的高温油を使用して行なうことも何
ら差支えない。 以上、本発明方法によれば、従前の油揚方法に
よつては得ることができなかつた、油くどさがな
くあつさりとした風味の乾燥食品が得られると共
に、本発明を麺塊の乾燥に適用した場合は、保存
時に於ける麺塊の変形や麺線の折れを解消し得、
さらに煮沸復元時の煮汁のふきこぼれも抑制し得
る。 実施例 1 小麦粉、〓粉等に加水して混〓し常法により圧
延した後、切り刃ロールにて切り出すと同時にカ
ツトして一食分の生麺線(水分含量36.7%)を
得、然る後これを適宜ほぐした後、角形型枠に疎
密のないように枠詰した。 次にこれを温度170℃、流速8.5m/秒の過熱水
蒸気によつて53秒間処理して水分含量10.3%の乾
燥麺(膨化度1.71〔註〕)を得た。 然る後、これに温度60℃の油を10秒間満遍なく
噴霧して、本発明に係る油風味麺を得た。 同油風味麺の油含量は、8.3%であり、通常の
油揚乾燥により得られた油揚麺(約17〜25%)に
比し格段に少ないものであり、さらに膨化度合が
高いため短時間の煮沸処理(約3分半)で充分に
復元し(水分含量68%)又、同煮沸処理の際も煮
汁の泡立ちによる鍋からの煮汁のふきこぼれも一
切生じなかつた。 加えてこれを喫食した際も、油くどさが感じら
れず、あつさりとした好ましい風味であつた。 実施例 2 実施例1と全く同様な方法で生麺線を得ると共
に枠詰した後、これを温度200℃、流速8.5m/秒
の過熱水蒸気によつて35秒間処理して、水分含量
13.0%(表面水分含量8.7%、内部水分含量16.5
%)の乾燥麺(膨化度1.78〔註〕)を得た。 次に同乾燥麺を40%の相対湿度下に移送し、同
雰囲気下で、150℃の高温油を同乾燥麺の中央部
にのみ浸透するように8秒間滴下して麺内水分の
均一化を図つた。 次にこれを60℃の油中に2秒間浸漬して油含量
10.6%の本発明に係る油風味麺を得た。 同、油風味麺は、長期保存後に於いても、麺線
の折れやあるいは麺中央部の歪み等の形状変化が
一切見られず、原形を保持していた。 〔註〕 膨化度……過熱水蒸気処理後麺線断面積/生麺線断面
積 実施例 3 小麦粉、α化澱粉及びシヨートニング、モノグ
リセライド、乾燥卵白以上を撹拌混合した後、加
水してさらに撹拌混合を続けドウを得る。 同ドウをロール型圧延機によりシート化した
後、適宜の形状に打ち抜き成型済食品素材(水分
含量38%)と為し、次にこれを温度250℃、流速
3.5m/秒の過熱水蒸気によつて180秒間処理し
て、水分含量4.7%の乾燥食品を得た。 然る後、これに温度50℃の油を3秒間満遍なく
噴霧して本発明に係る油風味スナツクを得た。 同油風味スナツクの油含量は、6.3%と通常の
油揚スナツクに比して格段に少ないにも拘らず、
あつさりとした好ましい油風味が満喫し得た。
乾燥方法に関するもので、さらに詳しくは、あつ
さりとした好ましい油風味を有し、しかも膨化度
合が高く、加えて保存の際にも形状の変形や折損
が起こらない乾燥食品を得ることをその目的とす
る。 従前から膨化度合が高い乾燥食品が、効率よく
得られる乾燥方法として過熱水蒸気乾燥が知られ
ている。 しかしながら、同乾燥法により一層膨化度合が
高い乾燥食品を得ることを意図し、高温度、短時
間で食品を急激に乾燥した場合、食品の表面部と
内部に於いて乾燥ムラが生じ易く、とりわけ対象
食品が麺塊の如き、棒状片の集塊物形態の場合、
同乾燥ムラが基で保存時に食品中央部が歪んだり
又同中央部付近の棒状片が折れる結果となつた。 又、過熱水蒸気乾燥により得られた乾燥麺は、
その復元に当たり、鍋等で煮沸した際、熱風乾燥
麺や油揚乾燥麺に比して煮汁の泡立ちが激しく、
鍋からのふきこぼれが目立つた。 本発明者等は、過熱水蒸気乾燥食品に見られる
叙上の問題点を解消し、同乾燥法の有効性を最大
限に発揮させんものと、鋭意研究を重ねた結果、
過熱水蒸気処理により得られた乾燥食品に、油を
噴霧又は、滴下又は流下するか、若しくは同食品
を油中浸漬することによつて上記課題を全面的に
解消し得ることを知見した。 加えて、同方法によれば、従前の油揚法により
得られた油揚食品に比し、含油量が格段に少な
く、そのため油くどさが感じられない、あつさり
とした風味の従前にないタイプの油風味食品が得
られることも併せて知見した。 上記知見に基づいて完成されたのが、本発明方
法である。 以下、本発明方法を詳細に説明する。 本発明に適用し得る被乾燥食品としては、従前
から乾燥品を得ることを意図して乾燥処理に付さ
れている食品素材の全てが適用可能であり、なか
でも麺塊のように、棒状片が集塊状となつたも
の、あるいは同麺塊を含めて、喫食に当たり煮沸
調理を必要とするものに適用して本発明の効果は
一層顕著なものとなる。 本発明では先ずこのような食品素材を過熱水蒸
気により乾燥する。 同過熱水蒸気処理条件は、特に限定されるもの
ではなく、食品素材の種類、大きさ、形状あるい
は所望する乾燥品風味や組織に応じた条件下で行
えばよい。 例えば、膨化度合が高くサクサクとした軽い食
感のスナツク食品や復元性の良好な乾燥麺を所望
する場合は、一般的にいえば150〜230℃といつた
比較的高温の過熱水蒸気を使用して10〜30秒程度
の短時間で急激な乾燥処理を行い、一方硬めの食
感の乾燥品を所望する時は、逆に一般的にいえば
110〜140℃といつた比較的低温の過熱水蒸気を用
いて50〜180秒程度の緩慢な乾燥処理を実施する。 以上の如き、何れの条件下で過熱水蒸気乾燥を
行つた場合でも本発明効果は充分に奏され、とり
わけ乾燥品の乾燥ムラを伴ない易い急激乾燥の場
合、食品を均一に乾燥する上で一層有効である。 次に本発明ではこのようにして得られた乾燥食
品に対し、所定量の油を噴霧又は滴下又は流下す
るか、若しくは同食品を所定時間油中浸漬する。 過熱水蒸気により乾燥された同乾燥食品は、膨
化度合が極めて高く、均一な多孔質組織を呈して
いる。そのため少量の油噴霧、油滴下あるいは油
流下によつても、又極めて短時間の油中浸漬処理
によつても油が速やかにしかも満遍なく食品中に
吸着され食品に好ましい油風味をつけることが可
能となる。 その結果、同食品の含油量は、通常15〜35%
(対食品重量比)程度の吸油を余儀なくされてい
た従前の油揚法に比較して格段に少量化し得、そ
のため油くどさがなく、あつさりとした風味の従
前にないタイプの乾燥食品が得られる。 一方、オーブンあるいは高温熱風乾燥等過熱水
蒸気乾燥以外の乾燥法によつて得られた乾燥食品
は、膨化度合が低くしかもその表面部が硬化して
いるため、本発明の前記油処理を適用しても油が
食品中に満遍なく吸油されず、食品表面に溜ま
り、外観上ギラツキを生じると共に、食味に於い
ても不快なベタツキ感が後味として残り好ましく
ない。さらに本発明により得られた乾燥食品は、
含油量自体が少ないため保存時に於ける油劣化に
よる風味低下も問題とはならない。 本発明油処理時の具体的な油使用量について
は、特に限定は付さないが、油噴霧、滴下あるい
は流下処理による場合は乾燥食品に対し2〜10%
(重量比)程度の使用量で充分に上記風味付け効
果を奏し得、又油中浸漬処理による場合は乾燥食
品全体を油中に浸漬すればそれで充分である。 又、本発明では、所望する食品風味に応じて、
使用する油に予め風味付けを行つたり、所謂調味
油を使用することも可能であり、使用油の種類も
一切問われない。 さらに本発明では、使用する油の温度について
も何ら限定は付されず、効果上に差違は見られな
いが、噴霧あるいは滴下処理による場合は、使用
油の酸化を抑制する意味で50℃以下の油を使用す
るのが望ましい。 加えて同油処理は、乾燥麺等、喫食に際し、煮
沸復元操作を前提とする乾燥食品に適用した場
合、同煮沸時の煮汁のふきこぼれを抑制する効果
も奏する。 即ち、本発明者等の研究によれば過熱、水蒸気
乾燥は、他の乾燥法に比し、被乾燥食品が受ける
熱履歴が少なくてすみ、そのため蛋白等の麺成分
が熱変性を比較的起こさずして、煮沸時に煮汁中
に溶け出しこれが煮汁の泡立ちを促進して鍋等使
用容器からのふきこぼれの因となる。 然るに、本発明の油処理を付された麺は、麺表
面に油皮膜が形成されているため、蛋白等の泡立
ち促進の因となる溶質の溶け出しが抑制され、そ
の結果ふきこぼれが防止される、以上の事実が判
明した。 さらに本発明に於ける油処理は、麺塊のよう
に、棒状片が集塊状となつたものに適用して一層
有効である。 即ち、麺塊等の棒状片の集塊物を急激な過熱水
蒸気処理に付した場合、乾燥ムラが生じ易く、乾
燥直後は、その表面部は、略完全に乾燥されてお
り、そのため組織的に既に硬化しているが、一方
内部は、表面部に比し乾燥度合が低く、即ち水分
含量が高く末だ柔軟な状態にある。 これをそのまま放置すれば、内部から同部分の
収縮を伴なう緩慢な水分蒸散が進み、これに対し
表面部は、前述したように既に硬化しており柔軟
性がないためこれがズレとなつて麺塊中央部が歪
んだり、又内部からの引つ張り力により麺線が折
れる結果を招く。 然るに本発明に於ける油処理を高温油を使用し
て、しかも油が主に乾燥度合が低い部分、即ち、
食品中央部分に浸透するように油噴霧、油滴下あ
るいは油流下処理によつて実施すれば、同中央部
分からの水分蒸散が促進されその結果食品の各部
に於ける水分分布が速やかに均一化されて、保存
時に於ける麺塊中央部の歪みや麺線の折れを有効
に防止し得る。 さらに叙上の油処理を特定の湿度下、即ち麺塊
表面部からの水分蒸散が起こらずしかも麺塊内部
からの水分蒸散が生じるような湿度下で実施すれ
ば、麺塊中の水分分布の均一化が一層速やかに行
われ、歪みや折れの防止効果は、さらに顕著なも
のとなる。 又、同油処理により麺塊中の水分分布の均一化
を図つた後、さらに、今度は食品全体に対して油
中浸漬、油噴霧、油滴下、油流下処理を実施すれ
ば、前述した食品への風味付けも為し得る。 尚、本発明に於ける油処理を食品の仕上げ乾燥
を兼ねて比較的高温油を使用して行なうことも何
ら差支えない。 以上、本発明方法によれば、従前の油揚方法に
よつては得ることができなかつた、油くどさがな
くあつさりとした風味の乾燥食品が得られると共
に、本発明を麺塊の乾燥に適用した場合は、保存
時に於ける麺塊の変形や麺線の折れを解消し得、
さらに煮沸復元時の煮汁のふきこぼれも抑制し得
る。 実施例 1 小麦粉、〓粉等に加水して混〓し常法により圧
延した後、切り刃ロールにて切り出すと同時にカ
ツトして一食分の生麺線(水分含量36.7%)を
得、然る後これを適宜ほぐした後、角形型枠に疎
密のないように枠詰した。 次にこれを温度170℃、流速8.5m/秒の過熱水
蒸気によつて53秒間処理して水分含量10.3%の乾
燥麺(膨化度1.71〔註〕)を得た。 然る後、これに温度60℃の油を10秒間満遍なく
噴霧して、本発明に係る油風味麺を得た。 同油風味麺の油含量は、8.3%であり、通常の
油揚乾燥により得られた油揚麺(約17〜25%)に
比し格段に少ないものであり、さらに膨化度合が
高いため短時間の煮沸処理(約3分半)で充分に
復元し(水分含量68%)又、同煮沸処理の際も煮
汁の泡立ちによる鍋からの煮汁のふきこぼれも一
切生じなかつた。 加えてこれを喫食した際も、油くどさが感じら
れず、あつさりとした好ましい風味であつた。 実施例 2 実施例1と全く同様な方法で生麺線を得ると共
に枠詰した後、これを温度200℃、流速8.5m/秒
の過熱水蒸気によつて35秒間処理して、水分含量
13.0%(表面水分含量8.7%、内部水分含量16.5
%)の乾燥麺(膨化度1.78〔註〕)を得た。 次に同乾燥麺を40%の相対湿度下に移送し、同
雰囲気下で、150℃の高温油を同乾燥麺の中央部
にのみ浸透するように8秒間滴下して麺内水分の
均一化を図つた。 次にこれを60℃の油中に2秒間浸漬して油含量
10.6%の本発明に係る油風味麺を得た。 同、油風味麺は、長期保存後に於いても、麺線
の折れやあるいは麺中央部の歪み等の形状変化が
一切見られず、原形を保持していた。 〔註〕 膨化度……過熱水蒸気処理後麺線断面積/生麺線断面
積 実施例 3 小麦粉、α化澱粉及びシヨートニング、モノグ
リセライド、乾燥卵白以上を撹拌混合した後、加
水してさらに撹拌混合を続けドウを得る。 同ドウをロール型圧延機によりシート化した
後、適宜の形状に打ち抜き成型済食品素材(水分
含量38%)と為し、次にこれを温度250℃、流速
3.5m/秒の過熱水蒸気によつて180秒間処理し
て、水分含量4.7%の乾燥食品を得た。 然る後、これに温度50℃の油を3秒間満遍なく
噴霧して本発明に係る油風味スナツクを得た。 同油風味スナツクの油含量は、6.3%と通常の
油揚スナツクに比して格段に少ないにも拘らず、
あつさりとした好ましい油風味が満喫し得た。
1 油面が乾燥室内に開放された油揚槽及び過熱
水蒸気を充満し得る機構を有した乾燥室と、同乾
燥室中を過熱水蒸気雰囲気下及び同油揚槽を介し
て貫通する被乾燥食品搬送体からなることを特徴
とする食品の乾燥装置。
水蒸気を充満し得る機構を有した乾燥室と、同乾
燥室中を過熱水蒸気雰囲気下及び同油揚槽を介し
て貫通する被乾燥食品搬送体からなることを特徴
とする食品の乾燥装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57230705A JPS59118070A (ja) | 1982-12-25 | 1982-12-25 | 食品の乾燥方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57230705A JPS59118070A (ja) | 1982-12-25 | 1982-12-25 | 食品の乾燥方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59118070A JPS59118070A (ja) | 1984-07-07 |
JPH0341147B2 true JPH0341147B2 (ja) | 1991-06-21 |
Family
ID=16912018
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57230705A Granted JPS59118070A (ja) | 1982-12-25 | 1982-12-25 | 食品の乾燥方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59118070A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59156271A (ja) * | 1983-02-25 | 1984-09-05 | House Food Ind Co Ltd | 食品の乾燥方法 |
-
1982
- 1982-12-25 JP JP57230705A patent/JPS59118070A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59118070A (ja) | 1984-07-07 |
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