JP4458477B2 - 即席麺の製造方法及び中華麺臭の増強方法 - Google Patents

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Description

本発明は、即席の製造方法、特に中華麺臭が付与または増強された即席の製造方法に関する。
即席は、その乾燥工程の違いから、油揚げ麺とノンフライ麺に大別することができる。油揚げ麺は、蒸煮(本発明で「蒸煮」とは、蒸気を用いて加熱する方法をいう)または茹でてα化処理した麺を、150℃程度の高温の油でフライ処理して乾燥させた麺であり、ノンフライ麺とは、蒸煮または茹でてα化処理した麺を、熱風乾燥やマイクロ波照射による乾燥、あるいは、低温で送風乾燥する方法や凍結乾燥等の方法によって乾燥させたものである。いずれも、水分含量が非常に低く、長期間の保存が可能で、熱湯を注加して数分間放置するだけ、又は1〜数分程度炊いて調理するだけで喫食でき、極めて簡便性の高いものである。
ところが、これら即席麺が中華麺の場合には、とりわけ、油揚げ即席中華麺の場合には、生の中華麺で感じられるような中華麺臭(かんすい臭)がほとんどなく、生麺を茹でて調理した麺に比較すると物足りない感じがあった。これは、中華麺の場合には麺原料にかんすいを添加するが、即席麺の場合、とりわけ油揚げ麺の場合には、かんすいを生麺並に添加できないことに理由がある。なぜなら、麺原料にかんすいを添加すると、麺線pHは添加量に従ってアルカリ性となり、アルカリ性の麺がフライ工程で高温で処理されると、かん焼け(アルカリ焼)と呼ばれる現象が生じ、褐変し、焦げ臭が生じて、商品価値の無いものとなってしまうためである。
すなわち、油揚げ麺の場合には、α化処理された高水分の麺が150℃前後という高温で処理されるために、かん焼けの起こる可能性が高く、従って、原料に添加できるかんすいの量は非常に少ない。実際に市販されている油揚げ即席麺の場合、添加されているかんすいの量は、原料粉に対して0.1〜0.3重量%程度であり、一般的な生の中華麺の場合の1.0〜2.0重量%に比して1/4〜1/10程度しかなく、中華麺臭はほとんど感じられない。また、ノンフライ麺の場合でも、熱風乾燥、マイクロウェーブ乾燥等を用いると、麺線の乾燥時の加熱処理(油揚げの場合ほど高温ではないが時間的に長い)によってかん焼けが起こるため、原料粉に対して0.5〜1.0重量%程度の添加量が一般的で、中華麺臭が充分でないものが多く、中華麺臭を増強する方法が求められていた。
従来より、中華麺臭の増強方法としては、調理時や喫食時のスープに中華麺臭を有する風味付与剤を添加する方法があり、このような中華麺風味(かんすい臭)付与剤としては、以下の特許文献1、特許文献2等が知られている。特許文献1は小麦粉に対し、特許文献2は小麦胚芽に対し、それぞれアルカリ剤を処理して加熱変性させたもので、これを中華麺風味付与剤とし、調理時、喫食時に加えるものである。しかし、このように喫食前に風味付与剤を加える方法では、本来は麺が有するべき風味がスープに付与されるため、違和感のあるものであった。
そこで、本発明者らは、即席麺の麺自体に中華麺臭を付与または増強することを目的として、α化処理後乾燥処理し、冷却された、すなわち常法で製造された即席麺塊に、後からかんすいを含む液を吸着させ、次いでこれを熱風乾燥し、麺線が含有するかんすいの量を増加させることを試みたが、中華麺臭は弱く、えぐ味が付与されてしまい、好ましいものではなかった。
当該試作方法のように、乾燥処理を施した即席麺の麺線に、後から液体を吸着させ、これを再乾燥させる技術としては特許文献3、特許文献4の先行技術がある。特許文献3は、最初の乾燥処理を油揚げで行った後に、調味液を麺線に付着させ、次いでマイクロ波乾燥処理する。また、特許文献4は最初の乾燥処理を即席麺製造工程の任意の乾燥方法とし、調味液を麺塊上に付着させた後、これに気体を吹き付けて麺に吸着させる。そして、これら特許文献3、4の方法において、調味液に代えてかんすいを含む液を使用することも考えられるが、これらの方法では、前記した試作結果の通り、好ましい中華麺風味を得ることは困難である。
特開平5−30937号 特開平7−227244号 特開昭56−102763号 特開昭61−43969号
本発明は、中華麺臭(かんすい臭)を付与または増強することのできる即席の製造方法、あるいは、麺線中のかんすい含量が多いにもかかわらず、かん焼けのない即席の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、即席における上記課題に対して、下記のような方法で課題を解決した。すなわち、本発明は、
α化処理後乾燥処理して製造された乾燥麺塊に、かんすいを含む液を吸着させ、該かんすいを含む液を吸着させた麺塊を蒸煮する工程を含む、即席の製造方法である。換言すれば、麺線をα化処理後乾燥処理して乾燥麺塊を得る工程の後に、前記乾燥麺塊にかんすいを含む液を吸着させ、該かんすいを含む液を吸着させた麺塊を蒸煮する工程を含む即席の製造方法である。
このように麺線をα化処理後乾燥処理する工程の後に、すなわち、常法によって製造された乾燥処理後の乾燥麺塊に、かんすいを含む液を吸着させ、これを蒸煮処理することで、即席麺に中華麺臭を発現、または増強することができる。また、最終製品の麺線に含有されるかんすいの少なくとも一部を、常法による即席麺製造工程後に麺線に含有させるようにしたことで、かん焼けを防止しながら、麺線中に含有されるかんすいの量を増やすことができる。
また本発明は、前記かんすいを含む液を吸着させた麺塊を蒸煮する工程の後に、油揚げ以外の方法で再乾燥する工程を含む即席の製造方法である。再乾燥処理を、油揚げ以外の方法によって行うことで、喫食時にかんすい臭があるが、かん焼けのない、もしくはかん焼けの抑えられた即席麺を得ることができる。また、この再乾燥の工程によって、一般的な即席とほぼ同等の長期保存性を付与することができる。なお、再乾燥の方法としては、熱風乾燥、マイクロ波乾燥の他、送風による乾燥等が使用できる。
また本発明は、前記かんすいを含む液を吸着させた麺塊を蒸煮する工程が、過熱蒸気によって麺塊を蒸煮する処理であってもよい。過熱蒸気を用いることで、蒸しと乾燥を同時に行うことができるため、中華麺臭の付与、増強が可能なだけでなく、蒸しと同時に麺塊を乾燥させることができる。従って、かんすいを含む液を吸着させた後、再乾燥の処理を行わずに即席麺として製品化することも可能である。
再乾燥処理を行う場合または行わない場合、もしくは過熱蒸気を用いて蒸煮する場合、いずれの場合においても、最終製品の即席麺塊が即席麺としての良好な保存性を保持するためには、麺塊の麺線水分含量を最終的には、好ましくは10%以下になるように調製するのがよい。
また本発明は、対象とするα化後乾燥処理した乾燥麺塊が油揚げ即席麺である場合において、特に好ましく適用できる。一般に油揚げ麺の場合は、油揚げ処理による高温によってかん焼けが生じるので、かんすいの添加量を極めて少量に抑える必要があり、中華麺臭を得ることが困難であったが、本発明によれば油揚げ麺であっても中華麺臭を有する即席麺とすることができる。この場合、最終製品の麺塊中に含まれるかんすい量を対原料粉0.5〜1.0重量%とするのが好ましい。
本発明の即席の製造方法によれば、調理時、喫食時において、中華麺特有の中華麺臭(かんすい臭)を感じる本物感のある風味の高い即席中華麺を得ることができる。また、本発明によれば、麺自身が中華麺臭を有するために、中華麺風味付与剤をスープに添加する方法の場合に感じられるような違和感が無い。
また、特に即席麺が油揚げ麺の場合には、従来から、原料へのかんすいの添加量を極めて少量に抑える必要があり、中華麺臭を得ることが困難であったが、本発明によれば油揚げ麺においてもかん焼けを生じさせずに中華麺臭を付与できる。また、油揚げ麺の場合、麺線の構造が非常にポーラスなために、ふかついたような食感になるが、本発明の方法で製造された油揚げ麺は、麺線が締まった感じになり、弾力にも優れ食感が向上する。
以下、製造工程に従って具体的に説明する。
本発明では、まず即席麺の常法によって製造された乾燥麺塊を用意する。即席麺の常法によって製造された乾燥麺塊とは、一般的に市販されているような油揚げ麺、ノンフライ麺等の乾燥処理された各種即席麺であり、通常は以下のような製造工程によって製造される。すなわち、小麦粉等原料粉に、副原料、練り水を加えて混練した後、圧延・切出して麺線とするか、押出して麺線とした後、蒸煮又は茹でてα化処理し、必要に応じて着味した後、これを油揚げ、あるいは熱風乾燥、マイクロウェーブ乾燥、低温での送風による乾燥、凍結乾燥等を行って乾燥処理したものである。
ここで、主原料としては小麦粉、澱粉等が使用される(本発明ではこれらを「原料粉」という)。副原料としては、かんすい、食塩、増粘剤、グルテン、卵白、色素等を必要に応じて添加する。かんすいは、背景技術の項で説明したように、油揚げ麺の場合で原料粉の0.3重量%程度まで、熱風乾燥麺の場合1.0重量%程度まで添加が可能であるが、それ以上添加するとかん焼けを起こすので、これ以下の添加量とするのが好ましい。ただし、最終製品においてできるだけ強いかんすい臭を得るためには、原料混練時にある程度以上のかんすいを添加しておくのが好ましく、油揚げ麺の場合は、原料粉に対して上限に近い0.2〜0.3重量%程度、熱風乾燥麺の場合は0.7〜1.0重量%程度添加しておくのが良い。
ここで、かんすいとは、食品衛生法で定義される「かんすい」すなわち、中華麺類の製造に用いられるアルカリ剤で、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸類のカリウム又はナトリウム塩を言い、本発明においてもこれらのものが使用できるが、通常市販されているかんすいは、炭酸ナトリウムか炭酸カリウム、あるいはこれらの混合物を主剤とすものが一般的で、本発明に用いるかんすいにもこのようなものが好ましく用いられる。本発明において具体的な添加量等を説明しているかんすいとしては、このような炭酸ナトリウム及び/または炭酸カリウムを主剤とする一般的に「かんすい」として市販されている物質における記載であり、例えば、一部のリン酸塩のように、アルカリ性の弱いものについては添加量等の記載において異なる場合がある。これら副原料の添加方法としては、小麦粉等原料粉と共に粉体で添加しても、水に溶解、懸濁して練り水として加えても良い。
麺線のα化処理は、一般的には蒸煮処理を行うが、茹で処理でα化しても構わないし、両方の処理を併用しても構わない。茹で処理の場合は、麺線が水を多量に吸収するために乾燥工程に負荷がかかるので、一般的には蒸煮処理が行われる。α化処理した麺線は液切りし、次いで、好ましくは水シャワー、水冷等を行って冷却し、麺線を締めると同時に麺線表面のぬめりを落とす。また、必要に応じて食塩、醤油、グルタミン酸ナトリウム等を含む着味液に浸漬、または着味液を噴霧して吸着させる。また、製品が熱風乾燥麺等の場合には、麺線同士の結着等が問題になる場合があるので、ほぐれ剤を含有する溶液に浸漬する、あるいは機械的にほぐし工程を加えても良い。
乾燥処理は、通常1食分づつにカットされた後リテーナ等に型詰めされて乾燥されるが、麺線のカットは麺線の形成以降、型詰めまでのいずれの工程でも可能である。乾燥工程は、油揚げ乾燥、熱風乾燥、マイクロ波乾燥、低温での送風乾燥、凍結乾燥等の乾燥方法が可能であるが、これらを組み合わせて乾燥させても良い。なお、油揚げによる乾燥の場合は通常130〜160℃で1〜3分、熱風乾燥の場合は60〜120℃で15〜180分程度乾燥し、乾燥後の水分含量は油揚げ麺の場合で1〜5重量%、熱風乾燥麺の場合で5〜10重量%程度まで乾燥する。
ただし、本発明においてはα化後乾燥処理後の乾燥麺塊にかんすいを含む液を含有させ、その後、蒸煮して再乾燥、又は過熱蒸気による処理を行なって乾燥するため、この時点で前記水分含量に至るまで乾燥させる必要はない。しかし、乾燥が不充分で水分含量が高い状態では、以降の蒸煮・再乾燥、または過熱蒸気による処理の時点で、熱を長く掛ける必要があり、麺がかん焼けする場合があるので、水分含量を20%以下にまで乾燥させておくのがよい。
本発明では、以上のように常法によって製造し、α化後乾燥処理された乾燥麺塊に対して、かんすいを含む液を吸着させる。麺塊に含有させるかんすいの量としては、原料添加したかんすいの量と、乾燥後の本工程で麺塊に吸着させるかんすいの量を併せたトータル量として、油揚げ麺の場合で対原料粉0.5〜1.0重量%、好ましくは0.6〜0.8重量%となるように、熱風乾燥麺の場合には0.6〜1.2重量%、好ましくは0.8〜1.0重量%になるように添加するのがよい。
また、かんすいを含む液の麺塊への吸着液量(添加量)としては、極めて高濃度のものを少量処理したり、低濃度のものを多量に処理するのではなく、α化後乾燥処理した乾燥麺塊の重量に対して1〜25%、好ましくは10〜15%程度の重量の液量が麺塊に吸着されるように処理するのがよい。これは、液を多量に吸着させると、以降の蒸煮・再乾燥処理や、過熱蒸気の処理時において、加熱条件を強くする必要が生じて乾燥に時間がかかり、また場合によってかん焼けを起こす可能性があり、逆に極端に少量だと、麺塊に均一に吸着されず効果が得られにくいためである。かんすいを含む液を麺塊に吸着させる方法としては、麺塊に溶液を噴霧する方法、溶液に麺塊を極短時間浸漬する方法等があり、できるだけ均一に麺塊全体に吸着されるようにするのが好ましい。
α化後乾燥処理を施した乾燥麺塊にかんすいを含む液を吸着させた後、次いで、蒸煮処理(蒸気で加熱する処理)を行う。蒸煮処理は蒸し機や連続式の蒸し機を用いて一般的な条件で行えばよく、通常蒸気を用いる場合、蒸気流量200kg/m/hr〜1000kg/m/hrで30秒〜3分程度でよい。また、過熱蒸気を用いる場合は温度、流量等よって処理時間がかなり異なるが、例えば蒸気流量550kg/m/hrの場合、庫内中心温度130〜200℃で30秒〜2分等が例示できる。
通常蒸気を用いる場合、蒸煮処理に続いて再乾燥処理を行う。再乾燥処理はフライ処理以外の即席麺の乾燥方法、すなわち、熱風乾燥、マイクロ波乾燥、送風による乾燥等が使用できるが、乾燥時間等の点から熱風乾燥方法が好ましい。この場合の乾燥温度は60〜100℃程度が好ましく、乾燥状態としては即席麺として充分な保存性が付与できるまで乾燥すればよく、麺塊の水分含量が約10%以下、好ましくは8%以下程度になるまで乾燥するのがよい。ただし、再乾燥処理を行わなくとも、当該水分含量の範囲に抑えられ、かつ保存性等に問題が生じない場合には、必ずしも再乾燥工程を行なわずに製品化することもできる。
過熱蒸気を用いる場合、温度と蒸気量によっては再乾燥の工程を省略することもできるが、乾燥が充分でなく水分含量が約10%以下まで下がらない場合には、熱風乾燥等の手段によって再乾燥すればよい。過熱蒸気とは、大気圧のまま飽和蒸気を100℃以上に加熱したものであるが、再乾燥の工程を要さないためには、蒸気流量によっても異なるが、温度130〜200℃程度(庫内中心温度)が使用できる。なお、過熱蒸気を用いる場合、200℃という高温で処理しても、短時間であれば油揚げ処理の場合と違ってかん焼けがあまり進行しない。これは油揚げの場合は瞬時に水分が蒸発するのに対し、過熱蒸気による処理中は麺線が水分を含み、これが蒸発している状態であるために、麺線温度が100℃を大きく超えることがないためと考えられる。
以上のようにして、α化後乾燥処理した乾燥麺塊にかんすいを含む液を吸着させた後、蒸煮、又は過熱蒸気による蒸煮を行ない、再乾燥処理を行うかまたは行わずに、水分含量を約10%以下とした即席麺塊は、袋、あるいはカップ状又は丼形状の容器に包装されて即席麺製品(即席中華麺)とする。完成された製品はお湯を入れるだけで喫食可能なワンタッチタイプの麺とすることも、炊いて調理するタイプの麺とすることもできる。
以下、比較実験を示して本発明を実施するための最良の形態について詳述するが、本発明は以下の実験結果をもとに限定的に解釈されるべきものではない。
(以下の実験結果は、「かんすい」として炭酸ナトリウムと炭酸カリウムを主剤とする一般的なものを使用している。炭酸ナトリウムと炭酸カリウムの効力にはほとんど差が無く、これら両者の配合比の異なるものを使用しても効果はあまり変わらない。しかし、リン酸塩等の配合量の多いかんすいを使用する場合には、添加量の最適値等において、以下の実験結果とは異なる場合がある。)
[試作用油揚げ麺の作成]
次の方法によって試作用油揚げ即席麺を作成した。
小麦粉900g、澱粉100gからなる麺原料1kgに、食塩16g、かんすい(炭酸ナトリウム:炭酸カリウム=1:1 以降実施例で使用するかんすいは全てこの組成による)3g、重合リン酸塩2gを溶解した、練り水350mlを加えて、これらをミキサーで15分間混練した。この時のドウpHは8.2であった。得られた混練物を常法に従って整形・複合・圧延し、1.3mm厚の麺帯とした後、丸刃18番で切り出して麺線とした。該麺線を600kg/m/hrの通常蒸気で120秒間蒸煮してα化し、1食分にカットした。この麺線約112gを一食分づつフライリテーナに充填した。フライリテーナを閉蓋した後、145℃のパーム油で1分30秒間フライ処理して乾燥させ、風冷して油揚げ麺を作成し、試作用油揚げ麺とした。麺塊重量は85g、水分含量は約3%であった。
[比較実験1](かん焼けの起こるかんすいの原料添加量)
まず、原料に添加するかんすいの量によって、かん焼けの起こる状況を確認するため、前記試作用油揚げ麺と同様の製法で、かんすいの添加量だけを5g、10gに上げて油揚げ麺を作成した。その結果、5g添加時(対原料粉0.5重量%)においても既に、褐色の色調でかん焼けし、焦げ臭があり、さらに、500mlの熱湯に入れて3分間炊いて喫食したところ、中華麺臭は3gの場合と同程度でほとんど感じられなかった。また、10g添加時(対原料粉1.0重量%)に至っては、かん焼け、焦げ臭が強く、喫食時に中華麺臭は感じられなかった。なお、5g添加時のドウpHは約9.0、10g添加時では約9.8であった。
この比較実験1によって、ごく一般的な製法で製造される油揚げ麺の場合、原料添加できるかんすい量は、対原料粉0.3〜0.4重量%程度が限界と考えられ、この状態ではほとんど中華麺臭を有しない。
[比較実験2](蒸煮の有無と条件による比較)
前記試作用油揚げ麺に対して、かんすいを水に溶解させた1.73%かんすい溶液15gを麺線に吸着させ、麺塊中の原料粉に対するかんすいの量を原料添加分と併せて、トータル0.6重量%とした。麺線にかんすい溶液を吸着させる方法としては、溶液をスポイトで少量ずつできるだけ満遍なく滴下し、全量を吸着させた。
上記方法によって試作用油揚げ麺にかんすいを含む液を含有させた後、蒸煮の条件を変えて蒸煮処理による効果の違いを検討した。すなわち、蒸煮しないもの、250kg/m/hr通常蒸気・庫内温度99℃で60秒間蒸煮したもの、600kg/m/hr通常蒸気・庫内温度99℃で30秒、60秒、120秒間蒸煮したものを作成した。このように処理した麺塊を、それぞれ、87℃で20分間乾燥させた後、風冷して製品とした。乾燥後の水分含量は約8.5%であった。本比較実験2による各サンプルについて、500mlの熱湯に入れ、3分間炊いたものを、熟練した5人のパネラーで喫食し、中華麺臭と、食感について評価した。結果を表1に示す。
表1の通り、かんすいを含む溶液を含有させた後蒸煮しなかったサンプルは、中華麺臭の増強効果がほとんど感じられなかったが、蒸煮したものは中華麺臭の増強効果が感じられた。また、蒸煮したものは、しなかったものや、元の試作用油揚げ麺に比較して麺線に締まり感が出て、弾力が感じられた。また、最も適切な蒸煮の条件としては、600kg/m/hrの通常蒸気の場合で約60〜120秒程度であった。
Figure 0004458477
[比較実験3](吸着させるかんすいの量の違いによる比較)
前記試作用油揚げ麺に対して、各種濃度のかんすい溶液とかんすいを含まない溶液(対照)を作成して吸着させ、かんすいの量の違いによる効果の差を検討した。かんすい液の濃度は、それぞれ0%、2.6%、4.2%、5.8%とし、この溶液各10gをスポイドで少量づつ、できるだけ満遍なく麺塊に滴下して全量を吸着させた。この溶液を吸着させた麺塊のかんすいの量は、原料添加分と併せて、対原料粉トータルで、それぞれ0.3重量%、0.6重量%、0.8重量%、1.0重量%とした。
次いで、この麺塊を通常蒸気600kg/m/hr、庫内温度99℃で60秒間蒸煮し、85℃で15分間乾燥させた後風冷して製品とした。乾燥後の水分含量は約8.5%であった。本比較実験3による各サンプルについて、500mlの熱湯に入れ、3分間炊いたものを、熟練した5人のパネラーで喫食し、中華麺臭と、食感について評価した。結果を表2に示す。
表2の通り、かんすいを溶液で吸着させて蒸煮処理した場合は、いずれも中華麺臭が付与され、麺線も締まり感が出た。しかし、かんすい量をトータル1.0重量%としたものは、若干の焦げ臭が感じられ、トータルのかんすい量(表中合計かんすい量)としては、対原料粉0.5〜1.0重量%、好ましくは0.6〜0.8重量%とするのが良い(油揚げ麺の場合)と考えられた。
Figure 0004458477
[比較実験4](吸着させるかんすい溶液の液量による比較)
前記試作用油揚げ麺に対して各種濃度のかんすい溶液を作成して、この溶液の麺塊への添加量を替えて、麺塊が含有するかんすいの量を全て同じになるように調整して、吸着させるかんすい溶液の液量の違いによる効果の差を検討した。かんすい溶液の濃度は、それぞれ5.2%、2.6%、1.7%、1.3%とし、麺塊に吸着させるかんすい液の量をそれぞれ5g、10g、15g、20gとした。これによって麺塊が含有するかんすいの量をいずれのサンプルもトータルで対原料粉0.6重量%とした。麺線へのかんすい溶液の吸着方法は、スポイドで少量づつ、できるだけ満遍なく麺塊に滴下して全量を吸着させた。
次いで、この麺塊を通常蒸気750kg/m/hr、庫内温度99℃で50秒間蒸し、85℃で乾燥後の水分含量が約8〜9%になるように乾燥した。乾燥時間はそれぞれ、15分、20分、25分、35分であった。本比較実験4よる各サンプルについて、500mlの熱湯に入れ、3分間炊いたものを、熟練した5人のパネラーで喫食し、中華麺臭と、食感について評価した。結果を表3に示す。
表3の通り、いずれも中華麺臭が付与されたが、麺線の締まり感、弾力感については溶液量10〜15gが最も良好で、また、5gについては麺塊全体に均一に処理することにやや難があった。
Figure 0004458477
[比較実験5](かんすいの原料添加量による比較/過熱蒸気処理)
前記試作用油揚げ麺のかんすいの原料添加量を対原料粉0.1重量%、0.2重量%、0.3重量%に振って、この麺塊に対して、油揚げ乾燥後のかんすい溶液による添加量をそれぞれ対原料粉0.5重量%、0.4重量%、0.3重量%とし、麺塊中に含まれるかんすい量をトータルで対原料粉0.6重量%になるように調整し、かんすいの原料での添加量がかんすい臭に影響を与えるか否か検討した。
まず、前記試作用油揚げ麺の製造方法において、添加するかんすい量が1gのもの(対原料粉0.1重量%)と2gのもの(対原料粉0.2重量%)を、前記試作用油揚げ麺と同様にして作成した。これらの麺のドウpHは、それぞれ、6.8、7.6であった。これらの麺に前記試作用油揚げ麺を加えた、すなわち、かんすいを原料粉に対原料粉0.1重量%、0.2重量%、0.3重量%添加した油揚げ麺塊に、それぞれかんすい濃度8.7%、6.9%、5.2%の溶液5gをスポイドで少量づつ、できるだけ満遍なく麺塊に滴下して吸着させ、原料粉に対するトータルのかんすい含量がそれぞれ0.6重量%になるようにした。
次いで、この麺塊を過熱蒸気550kg/m/hr、庫内中心温度190℃で60秒間処理し、蒸煮すると同時に乾燥した。最終の水分含量は8%であり、再乾燥は不要であった。本比較実験5よる各サンプルについて、500mlの熱湯に入れ、3分間炊いたものを、熟練した5人のパネラーで喫食し、中華麺臭と、食感について評価した。結果を表4に示す。
表4の通り、いずれも中華麺臭が付与されたが、中華麺臭、麺線の締まりとも、かんすいの原料添加量の多いほうが効果が高く、従って、油揚げ麺の場合、原料添加できる上限に近い量(対原料粉0.2〜0.3重量%)を原料で添加しておき、不足分をフライ乾燥処理後に溶液で含有させるのが好ましいと考えられた。また、過熱蒸気を用いることで、再乾燥せずに製造することが可能であることも確かめられた。
Figure 0004458477
[実施例](ノンフライ麺における実施)
小麦粉900g、澱粉100gからなる麺原料粉1kgに、食塩20g、かんすい(炭酸ナトリウム:炭酸カリウム=1:1)8g(対原料粉0.8重量%)、重合リン酸塩2gを溶かした練り水350mlを加えて、これらをミキサーで15分間混練した。得られた混練物を常法に従って整形・複合・圧延し、1.3mm厚の麺帯とした後、角刃20番で切り出して麺線とした。該麺線を600kg/m/hrの通常蒸気で120秒間蒸煮してα化し、1食分107gにカットした後、リテーナに充填した。これを熱湯で1分間茹で、冷却後、5%食塩の着味液に浸漬し、よく液切りした。該リテーナのまま温度約90℃の乾燥庫で40分間熱風乾燥し、乾燥庫から出して風冷し、水分含量約8%の熱風乾燥麺を得た。
前記熱風乾燥麺にかんすい濃度1.6%の水溶液を満遍なく霧状に噴霧して、麺重量が10g増加した時点で、噴霧を止め、計算値から麺線が含有するかんすいのトータル量が麺原料のかんすい含量が麺原料粉に対し1.0重量%になるようにした。 次いで、この麺塊を通常蒸気600kg/m/hr、庫内温度99℃で60秒間蒸し、85℃で25分間乾燥した。このサンプルを500mlの熱湯に入れ、3分間炊いたものを喫食したところ、かんすい溶液を噴霧しなかったものに比べて、あきらかに中華麺臭が増強されていた。

Claims (6)

  1. α化処理後乾燥処理して製造された乾燥麺塊に、かんすいを含む液を吸着させ、該かんすいを含む液を吸着させた麺塊を蒸煮する工程を含む、即席の製造方法。
  2. 前記かんすいを含む液を吸着させた麺塊を蒸煮する工程の後に、油揚げ処理以外の方法で麺塊を再乾燥する工程をさらに含む、請求項1に記載の即席の製造方法。
  3. 前記かんすいを含む液を吸着させた麺塊を蒸煮する工程が、過熱蒸気によって麺塊を蒸煮する、請求項1または2に記載の即席の製造方法。
  4. 前記α化処理後乾燥処理して製造された乾燥麺塊が、油揚げ処理によって乾燥処理した油揚げ麺である、請求項1から3のいずれかに記載の即席の製造方法。
  5. 前記かんすいを含む液を吸着させることで、麺塊が含有するかんすいの量を対原料粉当たり0.5〜1.0重量%とする、請求項4に記載の即席の製造方法。
  6. α化処理後乾燥処理して製造された乾燥麺塊に、かんすいを含む液を吸着させた後、これを蒸煮することを特徴とする即席の中華麺臭の増強方法。
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