JPH0340150B2 - - Google Patents

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JPH0340150B2
JPH0340150B2 JP252389A JP252389A JPH0340150B2 JP H0340150 B2 JPH0340150 B2 JP H0340150B2 JP 252389 A JP252389 A JP 252389A JP 252389 A JP252389 A JP 252389A JP H0340150 B2 JPH0340150 B2 JP H0340150B2
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  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Chemical Treatment Of Fibers During Manufacturing Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は、とくに合成繊維の製糸工程、仮撚加
工工程、製編織準備工程などで、高速走行下の繊
維に対し給油をする際に、油剤の飛散が少なく良
好な作業環境のもとで安全且つ効率的に付与する
に適した繊維糸条用ストレート型油剤に関する。 [従来の技術] 近年、繊維製造工程では、高生産性、合理化を
目的に糸の走行速度が著しくアツプしてきた。と
くにポリエステル、ナイロン等の合成繊維の紡糸
工程では従来1000〜1500m/分の捲取速度が、プ
ロセスの違いはあるが3500〜7000m/分へ、
POY−DTY仮撚加工工程では、従来方式の150
〜200m/分から600〜800m/分更に将来は1000
〜1200m/分を超えることが予想されている。 かかる高速化は製糸工程のみならず整経、撚
糸、編立、製織などの高次加工工程でも同様に進
められている。 ところで、この様な各種加工工程で操業性を円
滑に進め、糸の品質を向上させるため、紡糸、仮
撚、整経、捲き返し工程などで繊維処理剤がロー
ラータツチ法、ノズル給油法などの方法でストレ
ートで給油される。 このストレート型油剤は繊維糸条に平滑性、制
電性などの性能を付与するものであるが前述のご
とく高速加工が進むにつれ、所望の性能を得るた
めに必要な油剤量を付着させることによつて紡糸
直後の給油ローラーやノズルガイドからのオイル
飛散、糸を収束させるインターレーサーでのオイ
ル飛散、捲取直後のトラバースガイドでのオイル
飛散、DTY桟の桟上オイリングローラーでのオ
イル飛散など従来問題とならなかつたオイルの飛
散が著しく増大し、作業環境を悪化させるばかり
でなく作業者の安全面からも大きな問題となつて
きた。 このため各繊維メーカーから高速走行下で繊維
糸条にストレート給油する際所望の性能が得られ
且つオイル飛散の少ない、油剤損失の少ない油剤
開発が切望されている。 一般にストレート型油剤は、鉱物油、天然油脂
または合成エステル油などを平滑剤成分として含
有し、更に必要に応じて乳化剤、制電剤としての
各種界面活性剤や酸化防止剤、防錆剤などの添加
剤を含有するものである。従来からストレート型
油剤でオイル飛散を防止するために、いくつかの
提案がなされている。 例えば平滑剤成分に粘度の低い鉱物油や合成エ
ステル油を使用し繊維への浸透性をよくする方法
や、各種非イオン活性剤、シリコーン、F系活性
剤などで表面張力を下げ繊維への親和力を向上さ
せ飛散を防止する試み、また特開昭60−14608号
公報にみられる親水性シリコーンを添加した油剤
などがある。 [発明が解決しようとする課題] しかし上記油剤は高速走行下での繊維糸条から
のオイル飛散防止において明らかに不充分である [課題を解決するための手段] 本発明者らは、上記の如き実情に鑑み、高速走
行下の繊維糸条に対しオイル飛散防止性を発揮す
るストレート型油剤を得るべく鋭意検討した結
果、本発明に到達した。 すなわち本発明は、鉱物油、天然油脂又は合成
エステル油などの平滑剤を含有し、更に必要に応
じて乳化剤、帯電防止剤などを含有するベースオ
イルにカルボン酸アルキルエステル基含有単量体
(アルキル基の炭素数は5以上である)、カルボキ
シル基含有単量体、アミド基含有単量体および芳
香族炭化水素単量体からなる群より選ばれる単量
体を必須とする単量体の(共)重合体(ただし分
子量は2万ないし100万)を含有することを特徴
とする繊維糸条用ストレート型油剤、カルボン酸
アルキルエステル基含有単量体(アルキル基の炭
素数は5以上である)の(共)重合体(ただし分
子量は2万ないし100万)を含有することを特徴
とする繊維糸条用ストレート型油剤、カルボン酸
アルキルエステル基含有単量体(アルキル基の炭
素数は5以上である)とカルボン酸アルキルエス
テル基含有単量体(アルキル基の炭素数は4以下
である)、カルボキシル基含有単量体、アミド基
含有単量体及び芳香族炭化水素単量体からなる群
より選ばれる単量体の共重合体(ただし分子量は
2万ないし100万)を含有することを特徴とする
繊維糸条用ストレート型油剤、芳香族炭化水素単
量体の(共)重合体(ただし分子量は2万ないし
100万)を含有することを特徴とする繊維糸条用
ストレート型油剤、芳香族炭化水素単量体とカル
ボン酸アルキルエステル基含有単量体(アルキル
基の炭素数は4以下である)及びカルボキシル基
含有単量体からなる群より選ばれる単量体の共重
合体(ただし分子量は2万ないし100万)を含有
することを特徴とする繊維糸条用ストレート型油
剤、アミド基含有単量体の(共)重合体(ただし
分子量は2万ないし100万)を含有することを特
徴とする繊維糸条用ストレート型油剤及びアミド
基含有単量体とカルボン酸アルキルエステル基含
有単量体(アルキル基の炭素数は4以下である)、
カルボキシル基含有単量体及び芳香族炭化水素単
量体からなる群より選ばれる単量体の共重合体
(ただし分子量は2万ないし100万)を含有するこ
とを特徴とする繊維糸条用ストレート型油剤であ
る。 本発明における(共)重合体を形成する単量体
においてカルボン酸アルキルエステル基含有単量
体(アルキル基の炭素数は5以上である)として
は、炭素数が5〜26の直鎖もしくは分岐の天然も
しくは合成アルコールからの(メタ)アクリレー
トたとえばペンチル(メタ)アクリレート、オク
チル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレ
ート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシ
ル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)ア
クリレート、ステアリル(メタ)アクリレート;
脂環式アルコールからの(メタ)アクリレート、
たとえばシクロヘキシル(メタ)アクリレート;
芳香族アルコールからの(メタ)アクリレート、
たとえばベンジル(メタ)アクリレート、および
これらの二種以上の混合物が考えられる。 カルボキシル基含有単量体としては、モノエチ
レン性不飽和モノ又はポリカルボン酸およびその
無水物又は塩、たとえば(メタ)アクリル酸、ク
ロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、
無水マレイン酸およびそれらの塩(アルカリ金属
塩、アンモニウム塩など)があげられる。 これらのうち好ましいものは、モノエチレン性
不飽和モノカルボン酸であり、とくに好ましいも
のは、(メタ)アクリル酸である。 アミド基含有単量体としては、ビニルラクタム
(たとえばN−ビニルピロリドン)、(メタ)アク
リルアミド、N−アルキル(メタ)アルキルアミ
ド(たとえばN−メチルアクリルアミド、N−ヘ
キシルアクリルアミド)及びN−ヒドロキシアル
キル(メタ)アクリルアミド(たとえばN−メチ
ロール(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリルアミド)が、あげられ
る。 これらのうち、好ましいものは、ビニルラクタ
ムである。 芳香族炭化水素単量体としては、スチレン、α
−メチルスチレン、ビニルトルエンなどが、あげ
られる。 これらのうち、好ましいものは、スチレンであ
る。 また上記単量体以外に必要により、他の単量体
たとえばアルキル基の炭素数が4以下のカルボン
酸アルキルエステル基含有単量体、ヒドロキシル
基含有単量体およびスルホン酸基含有単量体を併
用することができる。 アルキル基の炭素数が4以下のカルボン酸アル
キルエステル基含有単量体としてはメチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル
(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アク
リレートなどがあげられる。 ヒドロキシル基含有単量体としては、モノエチ
レン性不飽和アルコールたとえば、(メタ)アリ
ルアルコール、モノエチレン性不飽和エーテル又
はポリオール(アルキレングリコール、ポリオキ
シアルキレンポリオール)エステルたとえばヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、トリエチレング
リコール(メタ)アクリレート、ポリ(オキシエ
チレン・オキシプロピレン)グリコール モノ
(メタ)アリルエーテルがあげられる。 スルホン酸基含有単量体としては、脂肪族又は
芳香族ビニルスルホン酸、たとえば、ビニルスル
ホン酸、アリルスルホン酸、ビニルトルエンスル
ホン酸およびメタアクリルスルホン酸、たとえば
スルホプロピル(メタ)アクリレートがあげられ
る。 これらの単量体の組み合わせとしては、任意に
選択できるが、特に好ましいものは、炭素数5〜
26の直鎖もしくは、分岐の天然もしくは合成アル
コールからの(メタ)アクリレートの単独または
炭素数4以下のカルボン酸アルキルエステル基含
有単量体との組み合わせ、炭素数5〜26の直鎖も
しくは、分岐の天然もしくは合成アルコールから
の(メタ)アクリレートとビニルラクタムの組み
合わせ、および炭素数5〜26の直鎖もしくは、分
岐の天然もしくは合成アルコールからの(メタ)
アクリレートと芳香族炭化水素の組み合わせで、
炭素数4以下のカルボン酸アルキルエステル基含
有単量体のみの場合は油に対する相溶性が低下す
る。 (共)重合体において各単量体の量は、全単量
体の重量に基いて下記のとおりである。 カルボン酸アルキルエステル基含有単量体(ア
ルキル基の炭素数は5以上である)の量は、通常
0〜100%好ましくは30〜100%である。 カルボキシル基含有単量体の量は、通常0〜50
%好ましくは0〜20%である。 アミド基含有単量体の量は通常0〜50%好まし
くは0〜20%である。 芳香族炭化水素単量体の量は、通常0〜40%好
ましくは0〜30%である。芳香族炭化水素単量体
の量が40%を超えると(共)重合体の粘度が高く
なり、操業が困難になる。 他の単量体の量は、通常、全単量体の重量に対
して通常60%以下、好ましくは40%以下、特に好
ましくは35%以下である。他の単量体の重量が、
60%を超えると、ベースオイルに対する相溶性が
悪くなる。 疎水性単量体(カルボン酸エステル基含有単量
体、芳香族炭化水素単量体及び必要によりその他
の疎水性単量体など)の量は通常50〜100重量%
好ましくは80〜100重量%である。親水性単量体
(カルボキシル基含有単量体、アミド基含有単量
体など)の量は通常0〜50重量%、好ましくは0
〜20重量%である。 (共)重合体の分子量は、2万ないし100万で、
好ましくは10万〜80万更に好ましくは20万〜60万
である。分子量が、2万未満では、高速走行下で
の繊維糸条からのオイル飛散防止性が、不充分で
あり、分子量が100万を超えるとベースオイルと
相溶性が悪くなり又粘度が高くなることで糸条と
ガイドとの平滑性が悪くなり糸切れが多くなる。
分子量は重量平均分子量でGPC(ゲルパーメシヨ
ンクロマトグラフイー)で測定することができ
る。 共重合体の具体例としては、ステアリルメタク
リレート(85)−N−ビニルピロリドン(15)共
重合体(MW30万)、オクチルメタクリレート
(60)−ステアリルアクリレート(40)共重合体
(MW40万)、デシルメタクリレート(80)−スチ
レン(20)共重合体(MW30万)、ミリスチルメ
タクリレート(95)−メタアクリル酸(5)共重合体
(MW50万)などがある。ここで( )内の数字
は全単量体の重量に対する重量%を表す。以下同
様。 (共)重合体は通常油溶性ないしは油分散性の
ものである。 (共)重合体は公知の重合法(塊重合、溶液重
合、乳化重合、懸濁重合など)で製造できる。 重合の際、重合開始剤としてラジカル開始剤が
通常用いられる。このようなラジカル開始剤とし
て、たとえば油溶性開始剤としてはベンゾイルパ
ーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドなどの
パーオキサイド系開始剤、アゾビスイソブチロニ
トリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、アゾ
ビスシアノ吉草酸などのアゾ系開始剤などを、あ
げることができる。また水溶性開始剤としては、
過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アン
モニウムなどの過硫酸塩、過酸化水素、あるいは
過酸化水素と塩化第二鉄などとの組み合わせから
なるレドツクス系開始剤を、あげることができ
る。 重合開始剤の使用量は、全モノマー重量に対し
て通常0.01ないし5%である。 重合温度は、重合開始剤の分解温度により選択
する必要があるが通常0ないし200℃である。重
合時間は通常1ないし24時間である。 本発明において(共)重合体は、平滑剤を含有
し、さらに必要に応じて、乳化剤、帯電防止剤な
どを含有する、ベースオイルに含有される。 平滑剤としては、鉱物油(精製スピンドル油、
流動パラフイン)、天然油脂(ヤシ油、ヒマシ油
など)又は、合成エステル油[イソステアリルラ
ウレート、ブチルステアレート、2エチルヘキシ
ルパルミテート、ラウリルアルコールエチレンオ
キサイド(以下、エチレンオキサイドをEOと略
記)2モル付加物ラウレート、ビスフエノールプ
ロピレンオキサイド(以下、プロピレンオキサイ
ドをPOと略記)2モルEO2モル付加物ジラウレ
ートなどの飽和脂肪酸のエステル]およびポリエ
ーテル[炭素数1〜6の一価アルコールのEO、
PO付加物;たとえばブタノールのEO/POラン
ダム付加物(分子量:1400)、多価アルコールの
EOとPOの共重合物またはその低級アルキルエー
テル;たとえばトリメチロールプロパンのEO/
POランダム共重合物(分子量:2000)など]が
あげられる。 その他、乳化剤、帯電防止剤の成分としては、
ノニオン界面活性剤(ポリオキシアルキレンアル
キルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルア
リールエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エ
ステルなど)、アニオン界面活性剤(アルキルサ
ルフエート、アルキルスルホネート、脂肪酸石け
ん、アルキルリン酸エステル(塩)など)などが
あげられる。 更に必要に応じて、酸化防止剤、防腐剤、金属
摩耗防止剤などの添加剤が加えられる。 本発明のストレート型油剤において、本発明に
おける(共)重合体の含有量は油剤の重量に基ず
いて通常0.1〜10%、好ましくは0.5〜5%であ
る。この(共)重合体の含有量が0.1%未満では、
高速走行下での繊維糸条からのオイル飛散防止性
が充分ではなく、10%を超えるとストレート型油
剤の粘度が高くなり糸−ガイド間の平滑性が悪く
なり糸切れが多くなる。 その他の成分の配合量については、本発明の効
果を阻害しないかぎり制約はなく、油剤の目的に
応じて任意である。 本発明のストレート型油剤は、合成繊維(たと
えばポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリ塩
化ビニル繊維、ポリアクリロニトリル繊維)、再
生繊維(たとえばレーヨン)および天然繊維(た
とえば綿)に適用することができ、素材に限定さ
れるものではない。 繊維の形態としては、フイラメント糸およびス
パン糸に適用できる。 本発明のストレート型油剤の付着量は、繊維の
種類、形態、太さなどで、かわるが、通常繊維の
重量に対して0.2〜5%(純分)、好ましくは0.6
〜3.0%である。 本発明のストレート型油剤は、繊維製造工程で
の給油剤として紡糸、仮撚、整経、捲き返しなど
の任意の工程で用いられる。給油方法については
特に限定はなく、ローラー給油法、ノズル給油
法、スプレー給油法等いずれでもよい。 [実施例] 以下実施例および比較例により本発明をさらに
説明するが、本発明は、これに限定されるもので
はない。 実施例および比較例で使用した油剤成分の詳細
は下記の通りである。 共重合体1:ステアリルメタクリレート(95)−
N−ビニルピロリドン(5)共重合体 MW=30万 共重合体2:オクチルメタクリレート(80)−ス
テアリルアクリレート(20)共重合体 MW=
40万 共重合体3:ステアリルメタクリレート(90)−
スチレン(10)共重合体 MW=30万 共重合体4:メチルメタアクリレート(5)−ブチル
メタクリレート(25)−合成アルコール(炭素
数12〜18)メタクリレート(65)−N−ビニル
ピロリドン(5)共重合体 MW=40万 共重合体5:ステアリルアクリレート(30)−ス
チレン(70)共重合体 MW=1000 平滑剤1:精製スピンドル油(60秒) 平滑剤2:2−エチルヘキシルパルミテート 活性剤1:オレイルアルコールEO(5)付加物(オ
レイルアルコールEO5モル付加物を示す。以下
同様の記載を用いる。) 活性剤2:ラウリルアルコールEO(3)付加物 活性剤3:ブタノールPO(10)付加物 活性剤4:ラウリルホスフエートトリエタノール
アミン塩 添加剤1:ジメチルポリシロキサンのポリエーテ
ル変性物[SH3771:トーレシリコーン(株)製]
(特開昭60−146083号公報記載の化合物) 実施例1〜4、比較例1〜5 表1に示すような組成で本発明の油剤および比
較油剤を得た。
【表】 試験例 1 表1の本発明の油剤および比較油剤を市販のポ
リエステル加工糸(150de 48fil 追油なし)に
ローラー給油し給油時の油剤飛散量を測定した。
また給油後の加工糸について、油剤付着量(原糸
油剤は除く)、繊維−金属間摩擦係数および繊維
−繊維間摩擦係数を測定した。それらの結果を表
2に示す。
【表】 * 摩擦係数1:繊維−金属間摩擦係数
* 摩擦係数2:繊維−繊維間摩擦係数
(1) 油剤飛散量 オイリングローラーから巻き取り(糸速700
m/分)迄の糸道下に重量既知のろ紙の重量増
加を油剤飛散量とした。 (2) 油剤付着量 給油後の加工糸約2gをサンプリングし、東
海計器(株)製の迅速残脂抽出装置を用いてエーテ
ル20mlにて付着油剤を抽出した。なお数値は、
給油前の加工糸に付着していた紡糸油剤分
(0.4%)を差し引いたものである。 (3) 繊維−金属間摩擦係数 エイコー測器(株)製の走行糸法摩擦試験装置を
用いて試料糸を初張力(T1)20g、走行速度
300m/分で直径50mmの金属ピン(硬質クロム
メツキ梨地仕上げ)に摩擦走行させ摩擦後の糸
張力(T2)を測定した。次式より摩擦係数を
算出した。 繊維−金属間摩擦係数=〔ln(T1/T2)〕/θ θ:摩擦角度 (4) 繊維−繊維間摩擦係数 英光産業(株)製POY用繊維間摩擦係数測定装
置(FM−1)を用いて初荷重(T1)3g、摩
擦速度0.016mm/秒で摩擦させ糸張力(T2)を
測定し摩擦係数を算出した。 試験例 2 ポリエステル未延伸糸(250de 48fil)を外接
式摩擦仮撚装置(ウレタンデイスク)を用いて延
伸倍率1.67倍ヒーター温度225℃、加工速度700
m/分で仮撚加工を行い巻取直前に表1の本発明
の油剤および比較油剤を油剤付着量が約1.5重量
%になる様にローラー給油した。 その際、120分間にローラーおよび糸から飛散
する油剤の量を測定しその結果を表3に示す。
【表】 表2および表3の結果から、本発明の油剤は、
いずれも油剤飛散量が非常に少なく、また繊維−
金属間摩擦係数、繊維−繊維間摩擦係数に関して
は、比較油剤と同等もしくは良好な性能を有して
いることがわかる。 [発明の効果] 本発明のストレート型油剤は、特に高速走行下
における繊維糸条からの油剤の飛散を抑え油剤の
損失や作業環境悪化等の問題を生じさせない。 上記効果を奏することから本発明の油剤は特に
合成繊維の高速仮撚加工時の追油剤およびストレ
ート型高速紡糸用油剤として有用である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 カルボン酸アルキルエステル基含有単量体
    (アルキル基の炭素数は5以上である)、カルボキ
    シル基含有単量体、アミド基含有単量体および芳
    香族炭化水素単量体からなる群より選ばれる単量
    体を必須とする単量体の(共)重合体(ただし分
    子量は2万ないし100万)を含有することを特徴
    とする繊維糸条用ストレート型油剤。 2 カルボン酸アルキルエステル基含有単量体
    (アルキル基の炭素数は5以上である)の(共)
    重合体(ただし分子量は2万ないし100万)を含
    有することを特徴とする繊維糸条用ストレート型
    油剤。 3 カルボン酸アルキルエステル基含有単量体
    (アルキル基の炭素数は5以上である)とカルボ
    ン酸アルキルエステル基含有単量体(アルキル基
    の炭素数は4以下である)、カルボキシル基含有
    単量体、アミド基含有単量体及び芳香族炭化水素
    単量体からなる群より選ばれる単量体の共重合体
    (ただし分子量は2万ないし100万)を含有するこ
    とを特徴とする繊維糸条用ストレート型油剤。 4 芳香族炭化水素単量体の(共)重合体(ただ
    し分子量は2万ないし100万)を含有することを
    特徴とする繊維糸条用ストレート型油剤。 5 芳香族炭化水素単量体とカルボン酸アルキル
    エステル基含有単量体(アルキル基の炭素数は4
    以下である)及びカルボキシル基含有単量体から
    なる群より選ばれる単量体の共重合体(ただし分
    子量は2万ないし100万)を含有することを特徴
    とする繊維糸条用ストレート型油剤。 6 アミド基含有単量体の(共)重合体(ただし
    分子量は2万ないし100万)を含有することを特
    徴とする繊維糸条用ストレート型油剤。 7 アミド基含有単量体とカルボン酸アルキルエ
    ステル基含有単量体(アルキル基の炭素数は4以
    下である)、カルボキシル基含有単量体及び芳香
    族炭化水素単量体からなる群より選ばれる単量体
    の共重合体(ただし分子量は2万ないし100万)
    を含有することを特徴とする繊維糸条用ストレー
    ト型油剤。 8 カルボン酸アルキルエステル基含有単量体が
    直鎖もしくは分岐の天然もしくは合成アルコール
    の(メタ)アクリル酸エステルである請求項1〜
    3、5または7記載の油剤。 9 カルボキシル基含有単量体が、モノエチレン
    性不飽和モノカルボン酸である請求項1、3、5
    または7記載の油剤。 10 アミド基含有単量体がビニルラクタムであ
    る請求項1、3、6または7記載の油剤。 11 芳香族炭化水素単量体がスチレンである請
    求項1、3、5または7記載の油剤。
JP252389A 1988-04-15 1989-01-09 繊維糸条用ストレート型油剤 Granted JPH0233380A (ja)

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