JPH0340873A - 無撚無糊織物経糸用の油剤組成物および該油剤組成物を用いる高速製糸方法 - Google Patents

無撚無糊織物経糸用の油剤組成物および該油剤組成物を用いる高速製糸方法

Info

Publication number
JPH0340873A
JPH0340873A JP17365089A JP17365089A JPH0340873A JP H0340873 A JPH0340873 A JP H0340873A JP 17365089 A JP17365089 A JP 17365089A JP 17365089 A JP17365089 A JP 17365089A JP H0340873 A JPH0340873 A JP H0340873A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil composition
oil
water
yarn
speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP17365089A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0784707B2 (ja
Inventor
Shigenori Imamura
今村 ▲しげ▼規
Tetsuya Kato
哲也 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP17365089A priority Critical patent/JPH0784707B2/ja
Publication of JPH0340873A publication Critical patent/JPH0340873A/ja
Publication of JPH0784707B2 publication Critical patent/JPH0784707B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Chemical Treatment Of Fibers During Manufacturing Processes (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、溶融紡糸された糸条を冷却、給油、さらに、
流体交絡処理した後に、引続いて延伸するかあるいは実
質的に延伸することなく高速で巻上げる高速製糸方法で
無撚無糊織物用経糸を製造するに好適な油剤組成物、お
よびそれを用いる高速製糸方法に関するものである。
更に詳しくは、高速製糸時の油剤理数に起因する種々の
トラブルを軽減するとともに、ウォータージェットルー
ムによる製織時の筬汚れを軽減するために有効な油剤組
成に関するものである。
[従来の技術] 無撚無糊製織の経糸用として供されるポリアミド繊維や
ポリエステル繊維のような熱可塑性合成繊維は、溶融紡
糸法によって製糸されるが、その製糸工程における溶融
紡出後の冷却固化に続いて、水系あるいは非含水系の油
剤液が、一般に付与されている。この紡糸時付与の油剤
液は、糸条に平滑性と集束性を与え、製糸時の静電気障
害や糸切れ等によるトラブルを防止するとともに、ウォ
ータージェットルーム製織時の糸切れによる製織効率の
低下を防止するために必要である。
そして、この紡糸油剤は、一般に、鉱物油、脂肪酸エス
テル等の平滑剤を主体とし、集束剤としての部分酸化ポ
リエチレンワックスのアルカリ金属塩が配合してなり、
さらに、乳化剤、制電剤、集束剤等を必要に応じて配合
してなり、含水系で給油する場合は、通常、濃度5〜2
5重量%程度の水エマルションとして用いられる。
また近年は、製糸速度を3500〜6000m/分程度
あるいはそれ以上と飛躍的に増加させる高速製糸方法が
広く行われてきており、この高速製糸方法でも水エマル
ション型の紡糸油剤が使われてきている。
[発明が解決しようとする課題] ところが、この高速製糸方法では、走行糸条速度が高速
であって、しかも、油剤処理後に交絡処理されることに
伴い、走行糸条からの油剤の脱落・飛散量が著しく増大
し、この脱落・理数した油剤は糸道上の装置類に付着し
たりして装置汚染を引起す。そして、汚れた装置上を糸
条が高速で接触走行する際に、糸切れ、毛羽立ち等のト
ラブルを誘発するという問題が生じていた。特に、この
問題は、油剤の主成分として鉱物油や脂肪酸エステルの
平滑剤を含有し、しかも、部分酸化ポリエチレンワック
スを含有している油剤組成物を水エマルションで給油す
る場合に顕著であった。
この周囲の装置汚染は、油剤の理数範囲を局限化させる
という方法によりある程度改善できるが、糸道上の装置
(ガイド等〉の油剤汚染については有効な手段は見出さ
れておらず、ガイド等の装置類をかなり頻繁に清掃して
油剤付着物を除去するという方法をとらざるを得なかっ
た。
さらにまた、この無撚無糊織物経糸用の油剤組成物は、
部分酸化ポリエチレンワックスのアルカリ金属塩を含有
するために、ウォータージェットルームで製織した時に
、ジェット水で洗い流されて筬や綜絖に付着する油剤の
量が比較的多く、付着油剤に起因して経糸の毛羽立ちや
織機の停台が誘発されるという問題が生じていた。この
対策として、筬や綜絖を頻繁に清掃するという手段が一
般にとられていた。
そこで、本発明は、油剤組成を改善することにより、高
速紡糸に飛散油剤が糸道上の装置類(ガイド等)に付着
しても、その付着油剤による糸切れ、毛羽立ち等のトラ
ブル誘発を抑制することを第一の目的とする。さらに、
該油剤組成物を用いて高速紡糸された無撚無糊織物用経
糸をウォータージェットルームで製織する時に、水で脱
落した油剤が筬、走行に蓄積することによる経糸の毛羽
立ち等の障害を抑制することを第二の目的とする。
さらに、本発明は、ガイド等の装置類に付着する汚れを
低減させることもでき、装置類の清掃頻度を低減させる
ためにも有効な油剤組成物の提供を別の目的とする。
[課題を解決するための手段] この目的を達成するため、本発明は、平滑剤および乳化
剤を含有するとともに、油剤組成物全量に対して15〜
60重量%のポリエーテルエステル化合物および3〜3
0重邑%の部分酸化ポリエチレンワックスのアルカリ金
属塩を含有する油剤組成物であって、かつ、該油剤組成
物を含水率15〜60重量%の水混合液とした際の加水
粘性の最大値が2X104センチポイズ以下である無撚
無糊織物経糸用油剤組成物を請求項1の発明とし、前記
ポリエーテルエステル化合物が、分子中に重合度2以上
のポリエーテル鎖をもち、その両末端が脂肪族化合物で
封鎖され、かつ、6〜10の親水性度(HLB)を有す
る化合物である請求項1記載の無撚無糊織物経糸用油剤
組成物を請求項2の発明とし、さらに、溶融紡糸された
糸条を冷却、水エマルション型油剤の付与、流体交絡処
理、さらに3000m/分以上の高速で引取った後、引
続いて延伸し、あるいは実質的に延伸することなく、3
500m/分以上の高速で巻上げる高速製糸方法におい
て、前記水エマルション型油剤として、請求項1記載の
油剤組成物を油剤有効成分とする水エマルションを用い
る高速製糸方法を請求項3の発明とするものである。
本発明における高速製糸方法は、上述のように、紡出糸
条を冷却、油剤付与、流体交絡処理、さらに3000m
/分以上の高速で引取った後に、引続いて延伸し、ある
いは実質的に延伸なしで、3500m/分以上、好まし
くは4000m/分以上の高速で巻上げる方法であり、
例えば、特公平1−22363号公報や特開昭60−9
4616号公報等に記載されている。
この高速製糸方法における流体交絡処理は、通常、高圧
空気によるエア交絡で行われる。その交絡ノズルは、高
圧空気の乱流により糸を絡ませるノズルを用い、その交
絡数は、フィラメントの数、太さ(デニール〉や使用用
途により変るが、−殻内にはCF値にして3〜50程度
であることが好ましい。走行糸条のばらけを防止するこ
とができれば他の流体交絡手段を用いてもよい。この交
絡付与がない場合は、製糸中に糸条がばらけ、ゴデーロ
ーラへの逆巻きや巻取り張力変動が生じ易く、製糸時糸
切れや毛羽立ちが多くなる。さらに、整経工程での糸揺
れによる毛羽、糸切れも頻発し易いので、製糸時の交絡
付与は必要である。
本発明は、このような高速製糸方法で用いるに好適な油
剤組成物(請求項1.2)を提供するとともに、この高
速製糸方法における交絡処理前に付与する水エマルショ
ン型油剤として上記油剤組成物を用いる製糸方法(請求
項3〉を提供するものである。
請求項1の無撚無糊織物経糸用油剤組成物は、平滑剤お
よび乳化剤を含有するとともに、油剤組成物全量に対し
て15〜60重量%のポリエーテルエステル化合物およ
び3〜30重量%の部分酸化ポリエチレンワックスのア
ルカリ金属塩を含有する油剤組成物であって、かつ、該
油剤組成物を含水率15〜60重邑%の水混合液とした
際の加水粘性の最大値が2X104センチポイズ以下で
あることで特定される。
ここで、平滑剤としては、鉱物油および/または脂肪酸
エステルのように疎水性であってかつ高い平滑性を示す
化合物が用いられる。
鉱物油としては、ナフテン系、パラフィン系等の鉱物油
またはこれらの混合物が挙げられる。また、脂肪酸エス
テルとしては、ブチルラウレート、ラウリルラウレート
、オクチルパルミテート、トリデシルパルミテート、ト
リデシルオレート、トリデシルステアレート等のモノエ
ステル、ジオクチルセバケート、ジオレイルセバケート
、ジデシルアジベート、ジトリデシルセバケート等のジ
エステル等が挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。
これらの平滑剤は、単独成分で用いても2種以上の混合
成分で用いてもよいがその合計量は20〜80重措%で
あることが好ましい。この平滑剤の配合量が少な過ぎる
と’1編織に必要な平滑性が得られ難い。逆に多過ぎる
と水乳化性が悪化し、油剤エマルション調合後の安定性
に問題があるので、実用に供し難い。さらに平滑剤の配
合量は30〜70重量%が好ましい。
また、無撚無糊織物経糸用に必要な集束性を付与するた
めに配合する部分酸化ポリエチレンワックスのアルカリ
金属塩は、部分酸化ポリエチレンを、カリウム、ナトリ
ウム等のアルカリ金属の塩とした物であり、その酸価は
10〜30程度が、また、分子量は1000〜5000
程度が好ましい。この部分酸化ポリエチレンワックスア
ルカリ金属塩は、界面活性剤で水中に微分散させて用い
られる。
さらにまた、ポリエーテルエステル化合物の配合は、油
剤組成物の加水粘性を低下させるために必要であり、そ
の配合量は油剤組成物全体に対し15〜60重量%の範
囲とする必要がある。その配合量が少な過ぎると所望の
低い加水粘性特性が得られ難いし、逆に多過ぎるとrf
J家特性が高くなり過ぎて高速製糸、編織物用に不適当
となる。さらにその配合量は20〜45重量%が好まし
い。
ここでいうポリエーテルエステル化合物とは、分子中に
、実質的にポリエチレンオキシドである重合度2以上の
ポリエーテル鎖を持ちその両末端を脂肪族化合物で封鎖
してなる化合物である。なかでも、下記式で示される親
水性度(口LB)が6〜10となるように、エチレンオ
キシド付加モル数および脂肪族化合物の種類を選定する
ことが、加水粘性低下効果を大きくするために好ましい
親水性度(口LB)= (親水性成分の分子量/ポリエ
ーテルエステル化合物の分子ff1)X20即ち、エチ
レンオキシド付加モル数が比較的大きい場合には、炭素
数が比較的大きい化合物を用いることが好ましい。さら
にまた、上記エチレンオキシド付加モル数は10以下、
脂肪族化合物の炭素数は14以下であることが一般的に
好ましい。
上記ポリエーテルエステル化合物としては、例えば、ブ
チルアルコールエチレンオキシド付加物のラウリルエス
テルやオクチルエステル、ラウリルアルコールエチレン
オキシド付加物のラウリルエステルやオクチルエステル
のような、炭素数14以下の脂肪族化合物のエチレンオ
キシド付加物の有Ifエステル、また、例えば重合度8
のポリエチレンオキシドのジラウレートやジオクタノ工
−トなどのような、重合度2〜10のポリエチレンオキ
シドの炭素数14までの脂肪酸のエステルが挙げられる
。また上記化合物を任意に混合して配合してもよい。
さらにまた、乳化剤の主体とする非イオン系界面活性剤
としては、公知の高級脂肪酸、脂肪族アルコール、多価
アルコール等の活性水素含有化合物の実質的なエチレン
オキシド付加物が挙げられる。牛脂アルコールやヒマシ
油等の天然物アルコールの実質的なエチレンオキシド付
加物も用い得る。そのエチレンオキシドの付加モル数は
3〜10モル程度が好ましい。
上記した平滑剤や乳化剤の外に、通常、紡糸油剤に用い
られている制電剤、訓電補助剤、集束剤、防腐剤等の成
分を配合してもよい。
本発明で特定した加水粘性特性は、次の方法で測定する
各成分を混合してなる油剤組成物(実質的に水を含有し
ない〉をビー力にとり、攪拌しつつ常温水を所定量ずつ
添加し十分混合する。十分混合された水混合液の粘性を
E型粘度計((株)東京計器製〉により測定し、その測
定値をセンチボイズでもって表示する。測定は、粘度系
の回転数を粘度水準に応じた低水準とした低シアー条件
下で行えばよく、例えば、粘度1万〜10万センチポイ
ズ程度では回転数0.5rom程度が好ましい。そして
、常温水を所定量ずつ順次追加添加する毎に、その粘度
測定を行い、その測定値のうちの最大の値を、加水粘性
の最大値とする。
給油の方法は、通常の方式、例えば、ローラ給油方式、
油剤を定量的にノズルから供給するガイド給油方式等、
を用いればよい。
高速製糸に供するポリマは、溶融紡糸可能なポリマ全般
であるが、−膜内にはナイロン6やナイロン66のよう
なポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレートのようなポリエステルが挙げられる
。なかでもポリアミドの高速製糸に、本発明は有効であ
る。
[作用] 高速製糸においては、走行糸条の速度が、引取り速度で
3000m/分以上、巻取速度で3500m/分以上と
高速であり、6000m/分あるいはそれ以上で高速走
行する場合もあるので、低速走行時の糸条に付与する油
剤組成物と同じ観点では最適の油剤組成を得ることはで
きない。
即ち、高速製糸においては、紡糸油剤エマルションが紡
糸冷却直後の糸条に付与された後、高速で走行する糸条
の振動、ガイド類との接触、さらに高速製糸には必須の
交絡を付与するための流体交絡ノズルからの高圧流体に
よる吹き飛ばしなどによって糸条付着油剤の脱落、飛散
が多く生じる。
脱落、飛散して装置類に付着した油剤エマルションは、
時間とともに水が蒸発していき、特定の水含有量に達し
た時に極めて高粘性(lliliいペースト状ないしは
固状〉の付着物となる。この高粘性付着物が装置上の糸
条接触部分に順次蓄積していくと、そこを高速で接触走
行する糸条の大きな抵抗となり、糸切れや単糸切れ等の
トラブルを誘発する。このトラブルは、鉱物油や脂肪酸
エステルの平滑剤を主体とし、これに集束剤として部分
酸化ポリエチレンワックスを配合した無撚無糊織物経糸
用紡糸油剤を用いる場合に顕著に発生する。
この高粘性付着物は、糸条走行速度が2000m/分以
下程度の低速である製糸法の場合にも生じるが、低速で
あることから油剤エマルションの飛散量自体が比較的少
ないし、しかも、高粘性物が蓄積しても比較的低速走行
する糸条が接触するので、糸切れ等の重大なトラブルを
誘発させることは殆どなかったのである。即ち、一般に
20〜60重量%程度の含水率範囲で油剤の水混合液は
粘性が高くなる傾向にあるが、糸条に付与される油剤エ
マルションは15重重量以下程度の比較的低濃度で通常
用いられているので、油剤の加水粘性の最大値について
は今まで全く考慮されていなかったのである。
しかも、高速製糸法に関する公知例で使われている油剤
組成でも加水粘性特性について全く考慮されておらず、
平滑剤と部分酸化ポリエチレンワックスのアルカリ金属
塩とを含有する油剤組成物では加水粘性の最大値が極め
て高く本発明とは異なる油剤組成が使われているのであ
った。
本発明で特定した加水粘性の最大値が2×104センチ
ボイズ以下、好ましくは8X103センチボイズ以下の
油剤組成物を水エマルションにして用いると、製糸中に
飛敗しガイド等の装置類に付着した油剤液は長期間を経
て水が蒸発していっても柔かなペースト状を呈したまま
でいるので、糸条が高速で接触走行しても糸切れや毛羽
立ち等のトラブルの原因とはならず、従って、これらト
ラブルを大幅に減少することができる。さらにまた、製
糸時のガイド等の装置類の清掃頻度を低減することもで
き、清掃時の油剤汚れも除去し易くなり、清掃作業が容
易となる。
しかも、上記した特定水準の加水粘性特性とするために
、ポリエーテルエステル化合物を特定量配合することが
必要であり、このポリエーテルエステル化合物の配合は
、油剤の安定性や平滑性を阻害することがないので加水
粘性低下手段として有用である。
このように、本発明では、高速製糸法における糸切れ、
毛羽立ち等のトラブルを解消するためには、加水粘性特
性および油剤組成でもって油剤組成物を特定することが
有効であるという新規な知見に基づきなされたものであ
る。
さらに、加水粘性が低い油剤組成物は、ウォーターンエ
ットルーム製織時にジェット水で油剤成分が洗い落とさ
れてその油剤成分が筬ヤ綜絖に付着しても、その付着油
剤が経時的に硬化することなく柔かなペースト状を呈し
たままでいるので、ジェット水によって洗い流されて蓄
積することが極めて少ないし、また、その付着油剤が走
行糸条に与える悪影響も大幅に軽減される。そして、筬
、ガイド、綜絖の清掃作業も容易になるし、清掃周期も
大幅に延長可能になる。
[実施例] 以下の実施例で用いたエチレンオキシド付加化合物中、
nモル付加エチレンオキシドは(EO)nでもって表示
し、また、その重量平均分子量はMWでもって表示した
・実施例1 ナイロン66ポリマ(98%硫酸相対粘度2.60)を
エクストルーダ型溶融紡糸機に供給し、紡糸口金から溶
融吐出した後、第1表に示す油剤組成物の15%水エマ
ルションを給油ローラでもって付与しく巻上げ糸条の油
剤付着量が1.0@1%) 、3に9/ctAの圧空を
用いたエア交絡ノズルによる交絡処理を経て54200
分のゴデーローラで引取り、1.25倍に延伸し、50
00m/分で巻取って、30デニール10フイラメント
のナイロン66糸条を得た。
この製糸時に付与する、平滑剤および部分酸化ポリエチ
レンワックス金属塩含有の油剤組成物として、加水粘性
最大値等が異なる種々の油剤(第1表のNO,A−J:
油剤組成比は重量%で示す)を調整して用いた。そして
、給油ローラ下部のガイドにおける汚れの蓄積の程度を
肉眼により比較判定し、また、紡糸時の糸切れ回数(回
/トン〉を測定し、その結果を第1表に示した。
さらに、得られたナイロン66糸条を経糸として用い、
通常の方法で、整経、ビーミングした後、ウォータージ
ェットルーム製織した。そして、筬、綜絖における汚れ
の蓄積の程度を肉眼により比較判定し、また、製織時の
1台・1日あたりの停台回数を測定し、製織性を評価し
た。
第1表に示したように、ポリエーテルエステル化合物の
配合量が適正で加水粘性の最大値が2×104センチボ
イズ以下の油剤組成物を用いた場合(No、 A−D)
は、給油後のエア交絡等による油剤の飛散はあるが、脱
落、飛散して装置上に付着した油剤エマルション汚れの
高粘性化は時間が経ってもみられず、またガイドに付着
した油剤も順次落下していくのでガイド上に蓄積する量
は軽微であり、製糸時の糸切れが少なく、十分なエア交
絡を付与した安定な高速製糸を行うことができた。さら
に、ウォータージェットルーム製織した時における筬・
綜絖の汚れや織機停台が少なく、製織性も良好であった
ポリエーテルエステル化合物を配合せず、あるいはその
配合量が少な過ぎ、加水粘性の最大値が2X104セン
チポイズを越える油剤組成物を用いた場合(No、 G
、 I )は、製糸時に脱落、飛散して装置上に付着し
た油剤エマルションが7〜8時間で硬いペースト状とな
って糸道ガイド上に付着していき、経時と共に糸切れが
増大した。しかも、製織工程における停台回数も多く、
製織性の劣る糸条であった。
また、親水性度(HLB)が6〜10を外れるポリエー
テルエステル化合物を用いた場合(No、 E、F)は
、加水粘性を十分に低下させることが難しく、加水粘性
の最大値を2X104センチボイズ以下に下げることが
困難であった。
さらにまた、加水粘性の最大値が2X104センチポイ
ズ以下でもポリエーテルエステル化合物の配合量が多過
ぎる油剤組成物を用いた場合(N。
、口)は、平滑性が悪化して製織時の毛羽発生が多くな
るので、織物経糸用原糸には不適当であった。
なお、流体交絡処理なしで製糸した場合(No。
口〉は、本発明以外の高粘性油剤を用いてもガイド汚れ
等の油剤の飛散や付着による悪影響は少ないが、紡糸時
糸切れが多く、しかも製織性も悪化するという大きな問
題点が生じた。
[発明の効果] 本発明法によると、高速製糸において部分酸化ポリエチ
レンワックスアルカリ金属塩を配合した水エマルション
型紡糸油剤の付与と交絡処理とを行っても、油剤の脱落
や飛故に起因する糸切れや毛羽立ち等のトラブルを大幅
に減少させることができる。さらに、給油ローラ下部や
ガイド類等の装置汚れも大幅に軽減し、装置類の清掃頻
度の低減や清掃作業の容易化を図ることもで°きる。
しかも、得られる経糸用糸条は、ウォータージェットル
ームで製織する際の筬や綜絖の汚れが大幅に減少すると
ともに、経糸に起因する毛羽発生が大幅に減少し停台回
数が大きく減少することもできる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)平滑剤および乳化剤を含有するとともに、油剤組
    成物全量に対して15〜60重量%のポリエーテルエス
    テル化合物および3〜30重量%の部分酸化ポリエチレ
    ンワックスのアルカリ金属塩を含有する油剤組成物であ
    つて、かつ、該油剤組成物を含水率15〜60重量%の
    水混合液とした際の加水粘性の最大値が2×10^4セ
    ンチポイズ以下であることを特徴とする無撚無糊織物経
    糸用の油剤組成物。
  2. (2)前記ポリエーテルエステル化合物が、分子中に重
    合度2以上のポリエーテル鎖をもち、その両末端が脂肪
    族化合物で封鎖され、かつ、6〜10の親水性度(HL
    B)を有する化合物であることを特徴とする請求項1記
    載の無撚無糊織物経糸用油剤組成物。
  3. (3)溶融紡糸された糸条を冷却、水エマルション型油
    剤の付与、流体交絡処理、さらに3000m/分以上の
    高速で引取った後、引続いて延伸し、あるいは実質的に
    延伸することなく、3500m/分以上の高速で巻上げ
    る高速製糸方法において、前記水エマルション型油剤と
    して、請求項1記載の油剤組成物を油剤有効成分とする
    水エマルションを用いることを特徴とする高速製糸方法
JP17365089A 1989-07-04 1989-07-04 無撚無糊織物経糸用の油剤組成物および該油剤組成物を用いる高速製糸方法 Expired - Lifetime JPH0784707B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17365089A JPH0784707B2 (ja) 1989-07-04 1989-07-04 無撚無糊織物経糸用の油剤組成物および該油剤組成物を用いる高速製糸方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17365089A JPH0784707B2 (ja) 1989-07-04 1989-07-04 無撚無糊織物経糸用の油剤組成物および該油剤組成物を用いる高速製糸方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0340873A true JPH0340873A (ja) 1991-02-21
JPH0784707B2 JPH0784707B2 (ja) 1995-09-13

Family

ID=15964546

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17365089A Expired - Lifetime JPH0784707B2 (ja) 1989-07-04 1989-07-04 無撚無糊織物経糸用の油剤組成物および該油剤組成物を用いる高速製糸方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0784707B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6049147A (en) * 1997-09-19 2000-04-11 Victor Company Of Japan, Ltd. Motor, structure of stator of the motor and assembly method of the stator
WO2017024424A1 (zh) * 2015-08-07 2017-02-16 太仓市隆纺油剂有限公司 高效渗透性、防飞溅的锦纶dty油剂及其制造方法
JP6203444B1 (ja) * 2017-02-23 2017-09-27 竹本油脂株式会社 合成繊維用処理剤、合成繊維及び合成繊維加工品の製造方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103590242B (zh) * 2013-11-28 2015-12-09 孙益华 一种用于聚丙烯纤维生产的油剂
CN103590241B (zh) * 2013-11-28 2015-12-02 孙益华 一种用于棉纶短纤维生产的油剂

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6049147A (en) * 1997-09-19 2000-04-11 Victor Company Of Japan, Ltd. Motor, structure of stator of the motor and assembly method of the stator
WO2017024424A1 (zh) * 2015-08-07 2017-02-16 太仓市隆纺油剂有限公司 高效渗透性、防飞溅的锦纶dty油剂及其制造方法
JP6203444B1 (ja) * 2017-02-23 2017-09-27 竹本油脂株式会社 合成繊維用処理剤、合成繊維及び合成繊維加工品の製造方法
JP2018135619A (ja) * 2017-02-23 2018-08-30 竹本油脂株式会社 合成繊維用処理剤、合成繊維及び合成繊維加工品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0784707B2 (ja) 1995-09-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0340873A (ja) 無撚無糊織物経糸用の油剤組成物および該油剤組成物を用いる高速製糸方法
JP4872215B2 (ja) 高強度ポリエステル繊維
JPH07252727A (ja) 高速紡糸ポリアミドマルチフィラメント
JP3378181B2 (ja) スクリーン紗用ポリエステルモノフィラメント
JPH0340867A (ja) 高速製糸用の油剤組成物および該油剤組成物を用いる高速製糸方法
JP2007247120A (ja) 織物用極細ポリアミドフィラメント繊維
WO1993020268A1 (en) Process for high-speed spinning of polyester fiber
JPH02269878A (ja) ポリエステル仮撚加工糸の製造法
JPS5817308B2 (ja) ゴウセイセンイ ノ ボウシユザイ
JP3134447B2 (ja) エア交絡加工用繊維のための紡糸油剤組成物及びそれを用いたエア交絡加工糸の製造方法
JP2960596B2 (ja) 合成繊維処理用油剤
JPS59144682A (ja) 油剤組成物
KR890003889B1 (ko) 무호부(無糊付)합성섬유필라멘트사의 제조방법
JP3510744B2 (ja) シートベルト用原着ポリエステル繊維
JP2983397B2 (ja) シートベルト用合成繊維
JP3821604B2 (ja) 無機粒子含有ポリアミド繊維の製造方法
JP3761672B2 (ja) 合成繊維用処理剤
JP3720162B2 (ja) 合成繊維用処理剤
KR910004699B1 (ko) 무호부 합성섬유 필라멘트사의 제조방법
JP2948022B2 (ja) 産業資材織物用合成繊維
JPH09176967A (ja) ポリエステル系ウォータージェットルーム製織用緯糸
JP2004250835A (ja) パラ配向型アラミド繊維
JPH02229272A (ja) 無糊製織用ポリエステル糸の製造法
JPS58180674A (ja) 合成繊維マルチフイラメントの製造法
JPH11302971A (ja) ウォータージェットルーム製織用緯糸及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070913

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080913

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080913

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090913

Year of fee payment: 14

EXPY Cancellation because of completion of term