JPH0340091Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本案は、田植機詳しくは一輪式田植機のスタン
ド装置に関するものである。

（従来の技術） 一般に植付深さ調節部を支点として、上下に揺
動できるように、前端がリンクを介してフレーム
に取付けられたフロートをもつ一輪式田植機はた
とえば特開昭60−41407号公報としてしられてい
る。

（考案が解決しようとする問題点） 以上のような一輪式田植機にあつては、植付深
さ調節部を支点として、フロートは上下に揺動で
きるようになつているので、苗つぎ作業のため走
行を中止すると機体が傾き、苗つぎ作業が円滑に
行なえない。

又圃場外で田植機を静止させた場合、機体が倒
れ易いという欠点がある。

（問題を解決するための手段） したがつて、本案の技術的課題は、機体静止
時、機体が倒れない一輪式田植機を提供すること
を目的とするもので、この技術的課題を解決する
本案の技術的手段は、植付深さ調節部を支点とし
て、上下に揺動できるように、前端がリンクを介
して機体フレームに取付けられたフロートをもつ
一輪式田植機において、機体フレームに起立自在
に取付けられたスタンドを、操作レバーでフロー
トに対して起立当接せしめることにより、フロー
トを機体フレームに固定できるようにしたもので
ある。

（考案の効果） この技術的手段によれば、操作レバーでスタン
ドを起立させて、フロートに当接せしめることに
より植付深さ調節部を支点として上下に揺動でき
る傾向にあるフロートを機体フレームに固定せし
めることができるものであるので、静止時機体が
傾くことがなく倒れない。

（実施例） 以下図面に示す実施例について説明すると、１
は田植機の機体フレームで、該機体フレーム１
は、上面にエンジン２が取付く伝動ケース３と、
該伝動ケース３の左右両端から後方に延びる左右
一対の中空状のサイドフレーム４，５で平面視コ
状に構成され、その伝動ケース３に一体的に設け
た走行ミツシヨンケース６には前記両サイドフレ
ーム４，５間で後方に延びるスイングケース７の
前端が回動自在に枢着され、該スイングケース７
の先端には、機体フレーム１の左右中心線上に位
置する走行車輪８が設けられ、この走行車輪８
は、前記エンジン２から走行ミツシヨンケース６
よりスイングケース７内のチエーンを介して回動
駆動される。

又、前記両サイドフレーム４，５の後端には、
苗植付ケース９，１０を各々固着して、両植付ケ
ース９，１０間を門型の連結フレーム１１で連結
し、サイドフレーム５とスイングケース７との間
に車輪昇降装置１２を設けて、車輪８を上下動す
ることにより、田植機全体を昇降するようになつ
ている。

１３，１４は、植付ケース９，１０から後方に
延びる左右一対の操縦ハンドルを示し、両操縦ハ
ンドル１３，１４は、後方斜め上向きの傾斜状に
折曲げされ、その傾斜部上面に、後傾式の苗載台
１７が、左右横方向に移動自在に支持されてい
る。

又、苗植付ケース９，１０内には、図示しない
爪軸があつて、これに揺動式の植付機構１６があ
り、エンジンから両サイドフレーム内の図示しな
い伝動軸を介して駆動されるようになつている。

１８，１８は、車輪８の両側方で、且つ両サイ
ドフレーム４，５及び苗植付ケース９，１０の下
部に位置する左右一対のフロートを示し、両フロ
ート１８，１８の後部は、両ハンドル１３，１４
の基部に、植付深さ調節杆１９を介して取付けら
れ、前端は両サイドフレーム４，５に対して、リ
ンク２０を介して上下動自在に取付けられてい
る。

本案は、以上のような植付深さ調節杆１９を支
点として、上下に揺動できるように前端がリンク
２０，２０を介してサイドフレームすなわち機体
フレーム１，４，５に取付けられたフロート１
８，１８をもつ一輪式田植機の改良にかかるもの
である。

すなわち、２１は、機体フレーム１，４，５に
起立自在に取付けられたスタンドがあつて、スプ
リング２２で起立方向に附勢されている。

スタンド２１，２１はＬ字形をなし、起立した
場合、その先端の折曲部２１ａがフロート１８，
１８の上面に当接するようになつている。

スタンド２１は又フレームに突設せるスピン軸
２２′を中心として起立自在であるが、２１の中
途に突設せるピン２３に操作レバー２４の下端が
枢支され、操作レバー２４の上端は、連結フレー
ム１１に取付けられたガイド板２５のガイド溝２
６に沿つて操作できるようになつており、ガイド
板２５のガイド溝２６はＴ字形をなし、その縦方
向溝２６ａでロツクされるようになつている。２
７は操作レバー２４の十字形ピンでこれが溝２６
ａに係止されるようになつている。

したがつて、操作レバー２４をピン２７を介し
て溝２６ａでロツクしているときは、スタンド２
１はスプリング２２の力に抗して倒れており、ロ
ツクを外すとスタンド２６は起立して、フロート
１８を機体フレーム１，４，５に固定するように
なる。

図示のスタンドは、片側だけであるが左右一対
設けられてもよい。何れにしても、スタンドを立
てると、フロートは固定されるので、機体が倒れ
ることはなく、苗つぎ作業を円滑に行うことがで
きる。

なお、第６，７図に示す２８は、前記車輪昇降
装置１２の油圧レバーであつて、ガイド板３０の
ガイド溝３１に沿つて操作されるようになつてい
る。ガイド板３０のガイド溝３１は、植付時のレ
バー位置すなわち、フロートからセンサーを介し
て車輪昇降装置の油圧バルブを操作する、いわゆ
る自動の縦溝３１ａと路上時のレバー装置を示す
ロツク溝３１ｂ，３１ｃ，３１ｄがある。

ガイド板３０は、苗載台１７の上部受１５を支
持するハンドル１３のバー３２とハンドル間に架
設のバー２９に固定のＶ字形杆３７に取付けられ
ており、油圧レバー２８が左右前後に移動できる
ように、支点となるピン３３は断面Ｕ字形金具３
４に回動自在に枢支され、金具３４はこれに固定
されたピン３３と直交する方向の軸筒３５がバー
３２に嵌装されている。３６は板バネで、操作レ
バー２８を自動とロツク位置に固定するためのも
のである。

Ｕ字形金具３４と一体のレバー３８の先端は、
ロツド３９の上端に枢支されていて、しかもロツ
ド３９の下端は湾曲アーム４０の上端に枢支さ
れ、湾曲アーム４０は支点４１を中心として揺動
でき、湾曲アーム４０の下端は車輪昇降装置の油
圧バルブを操作するロツド４２に連結されてい
る。

したがつて、油圧レバー２８をロツク溝３１
ｂ，３１ｃ，３１ｄの何れかに係合せしめること
により車輪を三段階に位置調整することができ、
自動側の溝３１ａ中におくときはフロートに当接
するセンサーによつて車輪が自動的に昇降する。

又４１は、連結フレーム１１に取付けられたリ
コイルスタータのロープグリツプステー４２のガ
イド金具である。

更に又、４５は縦取り量操作レバー４３はチヨ
ーク、４４はエンジンスイツチをそれぞれ示す。

【図面の簡単な説明】

第１，２図は田植機の正面図と平面図、第３，
４，５図はスタンドを示す正面図と平面図と操作
レバーのガイド板を示す部分図、第６，７図は、
油圧レバー装置の正面図と側面図、第８図は油圧
レバーのガイド板部分図を示す。 １，４，５……機体フレーム、１８，１８……
フロート、１９……植付深さ調節杆、２０，２０
……リンク、２１……スタンド、２４……スタン
ド操作レバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 植付深さ調節部を支点として、上下に揺動でき
   るように、前端がリンクを介してフレームに取付
   けられたフロートをもつ一輪式田植機において、
   機体フレームに起立自在に取付けられたスタンド
   を操作レバーでフロートに対して起立当接せしめ
   ることにより、フロートを機体フレームに固定で
   きるように構成されたことを特徴とする田植機の
   スタンド装置。