JPS6033042Y2 - 歩行型作業機のシ−ソ−機構におけるロック装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来、左右の車輪をシーソー機構を介して連繋して耕盤
に左右方向の高低差があっても機体を略水平に保持する
ようにした田植機等の歩行型作業機において、路上走行
時には左右の車輪がシーソーしないようにロックするこ
とは既に知られている。

前記ロック装置を左右の車輪とシーソー機構の両端部と
を連結した一方の連杆にロックアームの基部を固定し、
該ロックアームの先端部を他方の連杆に固定されたロッ
クプレートに対向され、それらに穿設した孔にロックピ
ンを挿脱するようにすると、連杆とシーソー機構との連
結部にガタがあるため、路上走行時又は運搬時に左右の
車輪が不均等な接地圧を受けると、ロックアームの先端
がロックプレートから大きく離れてロックピンが抜は出
し、不意にロックが解かれてきわめて危険な状態になる
欠点があった。

また、ロックアームは機体の両側にある連杆間にわたっ
ていて長くかつ両端部に異方向の荷重がかかるので大き
なねじり力を受けることとなり、その強度を大としなけ
ればならず、コスト高になると共に重量がアップした。

本考案は前述の諸欠点を改善することを目的とするもの
であって、昇降可能な左右の車輪をそれぞれ連杆を介し
てシーソー機構に連結した歩行型作業機において、一方
の連打にロックアームの基部を固定し、他方の連杆には
前後方向のガイド溝を有するロックアームを取付け、前
記ロックアームの先端部をガイドレールのガイド溝に遊
嵌すると共にガイドレールとロックアームの先端とに設
けた孔にロックピンを挿脱可能に嵌挿したことを７特徴
とするものである。

以下図面に示す実施例について説明すると、１は前部に
エンジン２とミッションケース３を装着し、中間部両側
にチェノケース４，４を介して左右一対の車輪５，５を
支架し、後部に植付杆６・・・、苗載台７、伝動ケース
８及び操縦部９等からなる植付操縦部を装着した筒状の
機枠であって、機幅の一側寄りに偏位しており、且つチ
ェノ１０が内装されている。

１１は前端が前記チェノケース４，４の前部に立設した
アーム１２．１２の上端に枢着された左右一対の連杆で
あって、その後端は、上下２枚の板からなる水平天秤ア
ーム１３の両端に回動自在に連結されており、前記ミッ
ションケース３の上部に取付けた油圧シリンダー１４の
ピストンロッド１４ａは後方へ突出している。

また、前記水平天秤アーム１３を構成する２枚の板の中
間部をそれぞれ上下に折曲して中空部に形成すると共に
孔を穿設し、この孔には前後方向の保持孔１５ａを有す
る保持金１５の上下に設けた突起１５ｂ、１５ｂを遊嵌
しである。

そして、前記ピストンロッド１４ａの後端は、前記保持
金１５の保持孔１５ａに摺動可能に挿通してＣピン１６
で止め、前後両面を受板１７，１７で保持されたクッシ
ョン材１８（スプリングでも可）を前記ピストンロッド
１４ａに遊嵌し、該クッション材１８と前記保持金１５
との間にはカラー１９が介装しである。

更に、一方の連杆１１の後部下面に、一端を固定したロ
ックアーム２０は、第４図に示すように前記水平天秤ア
ーム１３と機枠１との間を通って他側に突出させ、その
端部に固定したホルダー２１はスプリング２２で弾圧さ
れた上下方向のロックピン２３を上下動自在に保持して
おり、他側の連杆１１に前後方向として固定した断面コ
字状のガイドレール２４は前記ロックピン２３が嵌入す
る孔２４を有し、ホルダー２１の上部の外側部２１ａは
ガイドレール２４の溝に挿入されているので、ロックピ
ン２３を孔２４ａに嵌入されたロック状態では勿論のこ
とロッジを解除して左右の連杆１１，１１が水平天秤ア
ーム１３と共に前後動してもホルダー２１がガイドレー
ル２４の溝からはずれることがない。

また、前記保持金１５をクッション材１８に接近すせて
ピストンロッド１４ａを後方へ突出させ、この突出した
部分にカラー１９を嵌装してその後端をＣピン１６で止
めると、車輪５，５が上昇した状態となり、洩出での植
付を行うことができる。

なお、ピストンロッド１４ａに複数のＣピン溝を設け、
その位置に応じた異なる長さのカラー１９を用意すれば
車輪５，５の高さを自在に設定することができる。

更に走行うラッチワイヤ２５、サイドクラッチワイヤ２
６，２６、油圧バルブワイヤ２７ａ及び手動操作ワイヤ
２７ｂは、前部を中心として開閉するボンネット２８と
、前記水平天秤アーム１３との間に通してあり、サイド
クラッチワイヤ２６．２６以外のワイヤの前部は油圧シ
リンダー１４の後面に取付けたステーにより支持されて
いる。

なお、図面中２９はフロート、３０は戻し用油圧パイプ
、３１は締付通しボルト、３２は油圧バルブである。

前述の装置において、植付作業を行う場合はロックピン
２３そのワイヤ２３ａにより引張って解除し、耕盤に深
浅があると、それをフロート２９及び感知器が感知する
と油圧シリンダー１４が作動して車輪５，５が昇降し、
耕盤に左右方向の高低差があると、前記水平天秤アーム
１３がその中間部を中心として回動するので一方の車輪
５は上昇し、他方の車輪５は下降し、機体は左右傾動し
ない。

本考案は前述のように昇降可能な左右の車輪をそれぞれ
連杆を介してシーソー機構に連結した走行型作業機にお
いて、一方の連杆にロックアームの基部を固定し、他方
の連杆には前後方向のガイド溝を有するガイドレールを
取付け、前記ロックアームの先端部をガイドレールのガ
イド溝に遊嵌すると共にガイドレールとロックアームの
先端とに設けた孔にロックピンを挿脱可能に嵌挿したの
で、路上走行時、又はトラック等により運搬している時
、左右の車輪に不均等な荷重がかかつてもロックアーム
はガイドレールによって上下動を規制されて大きく離れ
ることがなくミ不意にロックピンが抜は出して機体が急
激に大きく傾斜せず、きわめて安全である。

また、ロックアームはその先端をガイドレールのガイド
溝によっても保持きれるので、小型軽量化し得ると共に
コストダウンすることができる。

更にサイドフロートを有しない二条植の田植機等におい
ては植付作業中に左右へ大きく傾動することがあるが、
ロックアームがガイドレールによって規制されているこ
とにより急激な傾動を緩和し得て安定した植付性能を確
保することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであって、□第１図
は田植機の側面図、第２図は要部の平面図、第３図は要
部の一部を破断した側面図、第４図は横断面図である。 ４・・・・・・スイングチエンケース、５・・・・・・
車輪、１１・・・・・・連杆、 １３・・・・・・水平天秤アーム、 ２０・・・・・・ ロックアーム、 ２４・・・・・・ガイドレール。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 昇降可能な左右の車輪をそれぞれ連杆を介してシーソー
   機構に連結した歩行型作業機において、一方の連杆にロ
   ックアームの基部を固定し、他方の連杆には前後方向の
   ガイド溝を有するガイドレールを取付け、前記ロックア
   ームの先端部をガイドレールのガイド溝に遊嵌すると共
   にガイドレールとロックアームの先端とに設けた孔にロ
   ックピンを挿脱可能に嵌挿したことを特徴とする歩行型
   作業機のシーソー機構におけるロック装置。