JPH033986Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はプラグ挿入口を有するスリーブ金具を
具備したジヤツクに関するものである。

〔従来の技術〕

この種ジヤツクには第３図に示すようなものが
知られている。この第３図に示す従来のジヤツク
では、スリーブ金具１の加締め部２を加締めるこ
とによつて、スリーブ端子３の接触部４とハウジ
ング５の開口部内側に突設した取付部６との重ね
合わせ部分を圧接し、スリーブ金具１をハウジン
グ５に取付けるとともに、スリーブ金具１とスリ
ーブ端子３との電気的接続を保持していた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

このように第３図に示す従来例では、プラスチ
ツクのような絶縁材料からなるハウジング５と、
導電材料からなるスリーブ端子３とを導電材料か
らなるスリーブ金具１で圧接する構造であるた
め、絶縁材料と導電材料との温度に対する膨張率
や収縮率の違いにより、または材料の劣化により
ハウジング５の取付部６が収縮して隙間７が生
じ、スリーブ端子３とスリーブ金具１とがガタ付
いて、両者間に接触不良が起き易いという欠点が
あつた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、プラグ挿入口を有するスリーブ金具
の本体の一部をハウジングの取付部に係合すると
ともに、スリーブ金具の加締め部をハウジング内
に挿入し、この加締め部を加締めることによつ
て、この加締め部とハウジングの取付部の内面と
の間でスリーブ端子の接触部を圧接保持するよう
にしたジヤツクにおいて、スリーブ金具の本体に
切欠段部を形成し、スリーブ端子の接触部の一部
を切り起こして切起し片を形成し、スリーブ金具
の加締め部を加締めることによつて、この加締め
部とスリーブ金具の切欠段部との間で切起し片を
圧接保持し、ハウジングの取付部が収縮してもス
リーブ金具とスリーブ端子との接触を常に良好な
状態に保つようにしたものである。

〔作用〕

スリーブ金具の本体をハウジングの取付部に係
合し、スリーブ金具の加締め部を加締めると、こ
の加締め部とハウジングの取付部の内面との間に
スリーブ端子の接触部が圧接保持される。このと
き、同時に加締め部とスリーブ金具の切欠段部と
の間にスリーブ端子の切起し片が圧接保持され
る。このため、ハウジングの取付部が温度変化や
劣化などによつて収縮してスリーブ金具やスリー
ブ端子との間に隙間が生じても、スリーブ金具と
スリーブ端子と接触状態は良好に保たれる。

〔実施例〕

第１図および第２図は本考案によるジヤツクの
一実施例を示すもので、第３図と同一部分は同一
符号とする。図において、５はプラスチツクのよ
うな絶縁材料で一体成型されたハウジングで、こ
のハウジング５は角筒状の本体１５と、この本体
１５の一端面を閉塞する前板２５とからなり、こ
の前板２５には取付部６が形成され、この取付部
６は取付凹部１６とこの取付凹部１６の底面に穿
設された挿入口２６とからなつている。前記ハウ
ジング５の前板２５と本体１５の一側面との連結
部には切欠孔３５が穿設されている。３は銅合金
のような導電材料からなるスリーブ端子で、この
スリーブ端子３はほぼ帯状に形成された端子部１
３と、この端子部１３の一端縁に略直角に連接さ
れた幅広円環状の接触部４とからなり、この接触
部４には、前記端子部１３の長手方向に伸びるよ
うにして切り起された切起し片２３が設けられて
いる。前記スリーブ端子３の端子部１３は前記ハ
ウジング５内に設けられた端子嵌入溝４５に嵌入
され、その接触部４が前記ハウジング５の前板２
５内面に当接するとともに、その端子部１３に切
り起して形成された係止片３３が前記ハウジング
５の切欠孔３５の内面に係止している。１は銅合
金のような導電材料からなるスリーブ金具で、こ
のスリーブ金具１は、中心部分にプラグ８を挿入
するためのブラグ挿入口１１が穿設されるととも
に外径寸法３段階に順次小さくしたそれぞれ円心
筒状のつば体２１、本体３１および挿入体４１と
からなり、前記本体３１の挿入体４１側端縁に
は、前記ハウジング５の取付凹部１６に嵌合する
切欠段部５１が形成され、前記挿入体４１は前記
ハウジング５の挿入口２６に挿入され、この挿入
体４１の先端部には前記プラグ挿入口１１の口径
よりやや大きな内径を有する肉薄円筒状の加締め
部２が形成されている。前記スリーブ金具１を前
記ハウジング５の前板２５側から挿入し、この加
締め部２を加締めることによつて、第１図に示す
ように、予めハウジング５内に挿着されていたス
リーブ端子３の切起し片２３がスリーブ金具１の
本体３１の端面６１と加締め部２とで圧接保持さ
れ、スリーブ金具１とスリーブ端子３の切起し片
２３および接触部４とを接触せしめ、同時にスリ
ーブ金具１をハウジング５の取付部６に取付けて
いる。このとき、切起し片２３はスリーブ金具１
の圧接によつて曲げられるので、正確な寸法精度
を必要としない。

〔考案の効果〕

本考案によるジヤツクは、上記のように、スリ
ーブ金具の本体に切欠段部を形成し、スリーブ端
子の接触部の一部を切り起こして切起し片を形成
し、スリーブ金具の加締め部を加締めることによ
つて加締め部とハウジングの取付部の内面との間
にスリーブ端子の接触部を圧接保持するときに、
同時に加締め部とスリーブ金具の切欠段部との間
に切起し片を圧接保持するようにしたので、ハウ
ジングの取付部が温度変化や劣化などによつて収
縮してスリーブ金具やスリーブ端子との間に隙間
が生じても、スリーブ金具とスリーブ端子と接触
状態は良好に保たれる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるジヤツクの一実施例を示
す断面図、第２図は第１図の要部の分解斜視図、
第３図は従来例を示す断面図である。 １……スリーブ金具、２……スリーブ金具１の
加締め部、３……スリーブ端子、４……スリーブ
端子３の接触部、５……ハウジング、８……プラ
グ、１１……プラグ挿入口、２３……スリーブ端
子３の切起し片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プラグ挿入口を有するスリーブ金具の本体の一
   部をハウジングの取付部に係合するとともに、前
   記スリーブ金具の加締め部を前記ハウジング内に
   挿入し、前記加締め部を加締めることによつて、
   この加締め部と前記ハウジングの取付部の内面と
   の間でスリーブ端子の接触部を圧接保持するよう
   にしたジヤツクにおいて、前記スリーブ金具の本
   体に切欠段部を形成し、前記スリーブ端子の接触
   部の一部を切り起こして切起し片を形成し、前記
   スリーブ金具の加締め部を加締めることによつ
   て、この加締め部と前記スリーブ金具の切欠段部
   との間で前記切起し片を圧接保持してなることを
   特徴とするジヤツク。