JPH0339657B2 - - Google Patents

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JPH0339657B2
JPH0339657B2 JP57153081A JP15308182A JPH0339657B2 JP H0339657 B2 JPH0339657 B2 JP H0339657B2 JP 57153081 A JP57153081 A JP 57153081A JP 15308182 A JP15308182 A JP 15308182A JP H0339657 B2 JPH0339657 B2 JP H0339657B2
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JP
Japan
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oil
fats
oils
fluid
fatty acid
Prior art date
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JP57153081A
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English (en)
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JPS5942843A (ja
Inventor
Takeo Saotome
Kazufumi Suzuki
Hiromichi Ueda
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Myoshi Oil and Fat Co Ltd
Original Assignee
Myoshi Oil and Fat Co Ltd
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Application filed by Myoshi Oil and Fat Co Ltd filed Critical Myoshi Oil and Fat Co Ltd
Priority to JP57153081A priority Critical patent/JPS5942843A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は流動状油脂の製造法に関する。さらに
詳しくは、液状油脂及び、または可塑性油脂よ
り、製菓、製パンに用いる流動状油脂の製造法で
ある。 従来、製菓、製パンの省力化、コスト低減化の
目的で、大量生産化、合理化が進められており、
これに伴いそれらに用いる油脂も常温で固型のシ
ヨートニングから、迅速に大量を取扱える形態へ
の転換が考えられてきた。その例として、固形シ
ヨートニングを加熱溶解して、ポンプ輸送できる
ようにしたもの、または常温で液状の油脂に極度
硬化油等を混合して流動状にしたもの
(USP2999.022)が、これらのうち前者は加熱溶
解の手間が掛る。後者は液状油をベースとした油
脂のみにしか適用出来ない。 また、マーガリン、シヨートニングに用いる可
塑性油脂を流動化する例(特公昭55−39200)が
あるが、この方法で製造した流動状油脂は粘度が
1万cpを越える位高く、また粘度の変化が大き
く、また製造後時間の経過と共に、短時間で粘度
が上昇する欠点がある。 また、従来ラード等を流動化することが試みら
れているが、上の例と同じように、粘度の上昇が
起り、短時間で流動性を失うと云う欠点がある。 また同じような目的を持つ例として
USP3028244と特開昭53−65308がある。前者は
流動性を安定化するために、長時間(30〜32℃で
1〜2日間)撹拌を続けなければならず、製造に
時間が掛る。後者は結晶化の温度を融点と凝固点
の間で一定に保持する必要があり、この温度の測
定、維持に手間を要する等の欠点がある。さらに
以上の例の多くの場合、流動化するための条件と
して、温度の上げ、下げ、維持等のコントロール
が繁雑であり、そのために特別の設備を必要とす
ると云う欠点がある。 常温で液状の油と極度硬化油および、または飽
和脂肪酸エステル等を組み合わせた流動状油脂の
場合、通常上に述べた制約の外に一定時間以上特
定の温度に維持する条件が必要であり、可塑性油
脂に極度硬化油、または及び飽和脂肪酸エステル
を加えた場合も、特別な温度処理で流動状を保持
する条件が必要であり、いずれも、時間、装置、
手間を要するものである。 以上述べたような問題点を検討した結果、本発
明者らは、特別の装置も必要とせず、時間や手間
も比較的要せずに、容易に流動状油脂を得る方法
を見い出したのである。その方法は油脂にHLB3
以下のシヨ糖油脂酸エステル0.1〜1.0重量%とラ
イスワツクス、カルナウバワツクス、密ロウ、キ
ヤンデリラワツクスより成る群より選ばれたる少
くとも一種を0.05〜0.7重量%加えて、従来の製
造方法の条件等の制約もなく、容易に製造するこ
とができかつ、得られた流動状油脂は粘度の低
い、また粘度変化の少い、長期間安定したものが
得られる。 ここにHLB3以下のシヨ糖脂肪酸エステルを用
いるのは、HLB3を境にして、それ以下になれ
ば、油溶性が強くなり、乳化剤としての作用に合
わせ、同時に油脂に対して結晶防止剤としての作
用が急速に大きくなることを見出したのである。
つまり、シヨ糖脂肪酸エステルのHLBと流動状
油脂の結晶の大きさについて測定を行つた結果、
HLBが3より大きくなると、100〜数100μの粗大
な結晶となるのに対し、HLB3以下では1〜150μ
の細小な結晶になることがわかつた。またその添
加量も0.1〜1.0重量%、好ましくは0.2〜0.6%で、
十分効果が認められ、従来報告されている例
(USP3796806)と比較すると極めて少い量で良
い事がわかつた。さらにシヨ糖脂肪酸エステルに
加て、ライスワツクス、カルナウバワツクス、密
ロウ、木ロウ等の動植物性のワツクス類を用いる
ことにより、シヨ糖脂肪酸エステルのみを用いた
時より、さらに油脂の結晶が細くかつ均一になる
ことを見出した。それにより、長期間にわたり安
定な流動性を保つことが出来るようになつた。ワ
ツクス類を用いると、油脂が結晶化して行く過程
で特に長時間を掛けた徐冷でも、1〜数10μ以上
に結晶が粗大化することがなく、極めて均一であ
り、流動性が安定すると云う利点がある。その添
加量は、油脂に対して、0.05〜0.7重量%、好ま
しくは、0.1〜0.4重量%である。本発明で用いる
油脂は、特に限定はないが、通常マーガリン、シ
ヨートニングの製造に用いられる可塑性油脂とし
ての、牛脂、ラード、パーム油、ヤシ油等又はこ
れらと液状油脂としての、大豆油、綿実油、ナタ
ネ油、サフラワー油との混合油脂、また上記の可
塑性油脂、または水素添加油脂の分別操作により
得られる軟質油脂もしくは硬質油脂又はエステル
交換反応後の油脂、水素添加油脂などが単体、又
は混合して用いられる。またシヨ糖脂肪酸エステ
ルは本発明において、乳化分散剤としても働いて
いるが、この目的の為にグリセリン脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリ
コール脂肪酸エステルなどを併用することも出来
る。またワツクス類の中で、ライスワツクスの代
りに米油でライスワツクスの含有量が大きい、い
わゆる米クリーム油などを用いることも出来る。
その量は必要なワツクス量に換算して用いる。 以上の油脂にHLB3以下のシヨ糖脂肪酸エステ
ルとワツクスを加えて流動状油脂を製造する条件
は特に限定するものはなく、いわゆる急冷法、徐
冷法のいずれにも適用出来、かつ、その冷却方法
も温度を上げたり、下げたりの組み合わせや、一
定時間、一定温度に保つ等の特別の条件は必要と
しない。一般的方法として、調合槽に油脂、シヨ
糖脂肪酸エステル、ワツクスを入れ、加熱して完
全に溶解したのち、撹拌しながら、水で冷却し、
結晶を析出させる。冷却速度は約10〜100℃/時
間で冷却し、固体脂含有率が3〜30%の温度にて
少くとも30分以上保持して、目的の流動状油脂が
得られる。またボテーターを用いて、冷却後、調
合槽に入れ、一定温度で、30分以上保持すること
によつても得られる。 また、その他の方法としては、油脂の一方にシ
ヨ糖脂肪酸エステルを溶解し、これと残りの油脂
にワツクスを加え溶解したものを各々別に冷却し
て、結晶析出後、混合し撹拌することでも目的の
流動状油脂が得られる。また油脂の一部にシヨ糖
脂肪酸エステルを溶解しておき、これを冷却した
残りの油脂の加え撹拌することでも目的の流動状
油脂が得られる。またさらに別の方法として、油
脂のみを冷却して流動化状態にしておき、これに
シヨ糖脂肪酸エステルを粉末状にて加え、撹拌す
ることでも目的の流動状油脂が得られる。これら
の方法における冷却速度や保持時間等の流動化の
条件はほヾ上に述べた一般的方法における条件に
準じて行えば良い。またワツクス類はいずれの方
法でも予め油脂に溶解しておく。 以上のようにして得られる本発明の流動状油脂
は、製造直後の粘度が、200〜3000cpであり、そ
の後の経日により、粘度の上昇は見られるが、流
動性は失われず、ポンプによる輸送は十分可能で
あり、その状態は製造後少くとも10日は維持でき
る。 以上のように本発明の流動性油脂は従来の方法
に比較して多くの利点を有しており、次のような
点を工業上実用的価値として挙げることが出来
る。 (1) 製造時間が大幅に短縮できる。 (2) 製造工程が簡略化できる。 (3) 安定した流動性を長期間保持することが出来
る。 (4) エネルギー上、極めて省力化がはかれる。 次に本発明を実施例によつて説明する。 実施例 1 魚硬化油(ヨウ素価以下「IV」と記す、80)
60部、パーム油30部、大豆油10部、HLB1のシヨ
糖脂肪酸エステル0.4部、ライスワツクス0.1部を
完全に溶解する。これを20分で急冷結晶化し、25
℃にて1時間撹拌し、流動状油脂を得た。 得られた結晶は1〜50μで、粘度は800cpであ
り、23〜30℃で20日以上流動性があり、実用性の
高い流動状油脂であつた。 比較例 1 実施例1の組成よりライスワツクスを除いた油
脂を実施例1と同様に処理して得た流動状油脂は
数〜150μの結晶で粘度は800cpであつた。7日目
から3000cpを越え、粘度の上昇が起り、液分離
も起き始めた。 比較例 2 実施例1の組成よりシヨ糖脂肪酸エステルを除
いた油脂を実施例1と同様に処理して得た流動状
油脂は数〜数10μの細かな結晶で、粘度は1450cp
であつた。流動性を失なつた。以上の結果を表−
1に括めた。
【表】 実施例 2 ラード100部、HLB1のシヨ糖脂肪酸エステル
0.3部、ライスワツクス0.05部を加え完全に溶解
し、30分で急冷結晶化する。これを25℃にて30分
間撹拌し流動状油脂を得た。得られた結晶は1〜
20μで、粘度は1500cpであつた。これは22〜30℃
で10日以上流動性があり、実用性の高い流動状油
脂であつた。 比較例 3 実施例2の組成のシヨ糖脂肪酸エステルとライ
スワツクスの代りにレシチン0.35部を加えて、実
施例2と同様に処理して得た流動状油脂は、
300μの粗大な結晶で、翌日流動性を失なつた。 実施例 3 極度牛硬化油4部、水添ナタネ油(IV95)96
部、HLB1のシヨ糖脂肪酸エステル0.6部とライ
スワツクス0.1部を完全に溶解し、15℃/時間の
冷却速度で冷やして結晶を析出させる。これを22
℃で30分撹拌し、流動状油脂を得た結晶は1〜数
10μで粘度は950cpであつた。10〜30℃で20日以
上流動性があり、実用性の高い流動状油脂であつ
た。 実施例 4 魚硬化油(IV80)、HLB1のシヨ糖脂肪酸エス
テル1.0部、ライスワツクス0.5部を混合し完全に
溶解し、これを常温に放冷して結晶を析出させ
る。これを30分撹拌して流動状油脂を得た。結晶
は1〜数10μで粘度は1150cpであつた。これは23
〜30℃で10日以上流動性があり、実用性の高い流
動状油脂であつた。 実施例 5 チキン硬化油(IV30)8部、魚硬化油(IV80)
20部、牛脂10部、大豆油60部、牛極度硬化油モノ
グリセライド2部、HLB2のシヨ糖脂肪酸エステ
ル0.7部、ライスワツクス0.1部、レシチン0.5部を
混合し完全に溶解し、30分で急冷結晶化する。こ
れを25℃で1時間撹拌し流動状油脂を得た。結晶
は1〜30μで、粘度は1050cpであつた。これは25
〜30℃で20日以上流動性があり、実用性が高い流
動状油脂であつた。 この流動状油脂は製パン効果の優れた性質を持
つていた。 実施例 6 魚硬化油(IV78)70部、パーム油30部、プロ
ピレングリコール脂肪酸エステル6部、ステアリ
ン酸モノグリセライド2部、HLB4のシヨ糖脂肪
酸エステル2部、レシチン0.5部、HLB1のシヨ
糖脂肪酸エステル0.4部、ライワツクス0.1部を混
合し完全に溶解し、35℃/時間の冷却速度で結晶
化させる。25℃で充分に析出させ、粘度が
1000cp以下になるまで撹拌する。得られた流動
状油脂は1〜30μで粘度は900cpであつた。これ
は23〜30℃で10日以上流動性があり、ホイツプ性
が良好で製菓用の優れた性質を持つていた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 食用油脂にHLB3以下のシヨ糖脂肪酸エステ
    ル0.1〜1.0重量%と、ライスワツクス、カルナウ
    バワツクス、密ロウ、キヤンデリラワツクスから
    成る群より選ばれたる少くとも1種0.05〜0.7重
    量%を加えることを特徴とする流動状油脂の製造
    法。
JP57153081A 1982-09-02 1982-09-02 流動状油脂の製造法 Granted JPS5942843A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP57153081A JPS5942843A (ja) 1982-09-02 1982-09-02 流動状油脂の製造法

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JPS5942843A JPS5942843A (ja) 1984-03-09
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JPH01228427A (ja) * 1988-03-09 1989-09-12 Masatake Iimori 油脂組成物及びその製造法
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