JPH0337098B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は重量センサや湿度センサ・温度センサ
とマイクロコンピユータ（以下マイコンと称す
る）を使つて食品を自動加熱調理する自動加熱調
理器に関するものである。

従来の技術 一般にセンサとマイコンを駆使して食品を自動
加熱制御する自動加熱調理器を生産する時には、
センサの調整・検査など装置のテストを行なう為
のテストプログラムをマイコンに組み入れる必要
があるが、マイコンがこのテストプログラムを走
つている時をテストモードと呼ぶことにする。

作業者は、決められた手順でキイー入力をする
ことにより、テストモードを設定し、自動加熱調
理器の調整・検査をすることができる。この決め
られた手順でキイー入力をするというのは、テス
トモード設定用の入力装置を専用に設けるのでは
なく、調理メニユーや時計設定用のキイーを決め
られた順番でキイー入力していくということであ
り、非常に手軽で作業性がよく、しかもコストア
ツプにもつながらない。

発明が解決しようとする問題点 ところが、テストモードを設定するために、決
められた手順でキイー入力をするのであるが、作
業者が手順をまちがえてキイー入力をした時、テ
ストモードが設定できなかつたにもかかわらず、
これをチエツクすることができなかつた。

そのため、精密に工程管理された生産ラインに
おいて、テストモードの設定がされてない、製品
が、ラインに流れ、トラブルを引き起こすことが
あつた。また、テストモードのほかに調理中すべ
ての時間処理が高速で処理されるという、高速モ
ードというものがあり、これもすみやかな検査に
は欠かせない機能であるが、これが設定できたか
否かを判断する方法がなく、ライントラブルを発
生させることもあつた。

本発明はこのような従来の問題を解消するもの
で、テストモードまたは高速モード設定ができた
ことを作業者に報知することによつて、テストモ
ードまたは高速モード誤設定を防止し、ひいては
ライントラブルの発生を防止するものである。

問題点を解決するための手段 本発明の自動加熱調理器は、このテストモード
及び高速モードが設定されていることを表示装置
を使つて作業者に報知する構成である。

作 用 これにより作業者は、テストモードや高速モー
ドの設定作業のミスをすぐに発見でき、未然にラ
イントラブルを防止することができる。

実施例 以下、本発明の一実施例の自動加熱調理器を図
面を参照して説明する。第２図に示すようにメニ
ユー１を選択しドア２を開いて、食品を入れ、ド
ア２を閉じて、スタートボタン３を押すと、食品
を自動加熱制御する。

第３図において、加熱室内４にあり、テーブル
５に載置された食品６は高周波加熱源７により高
周波加熱される。一方、加熱室４には多孔板８に
よつて仕切つた副加熱室９を設け、副加熱室９内
には電熱装置１０と熱風を加熱室４内に循環フア
ン１１が設けられている。１２は加熱室４内の温
度を検知する温度センサで、１３は加熱室４から
排出される水蒸気を検知する湿度センサである。

第４図は本発明の自動加熱調理器の制御をする
制御回路である。

第４図においてマイクロコンピユータ１６は温
度センサ１２から得られる前記加熱室４内の温度
情報によつて、リレーなどのスイツチング素子１
７をオン・オフさせることにより、前記電熱装置
１０に給電したり、停止したり、温度制御する。
また高周波加熱源７への給電も制御することがで
きる。この高周波加熱によつて食品を加熱するの
であるが、食品から発生する水蒸気を湿度センサ
１３によつて検知し、かつ食品の重量を重量セン
サ１８によつて検出する、この水蒸気量と重量を
知ることによつて食品を自動加熱できる。

また時計キー１９や電子レンジのキー２０、オ
ーブンのキー２１、グリルのキー２２、スタート
ボタン３、取消キー２５、などの各種キー入力の
キーインをキー入力装置部１により判定すること
ができる。またタイマーボリウムや重量センサ調
整ボリウムの回転位置、温度センサ１２の抵抗値
湿度センサ１３の抵抗値を前記マイクロコンピユ
ータ１６のA₁〜A₄より電圧値として読み込み、
表示管２９を使つて調理時間や庫内の現在温度な
どを表示する。

さて、この自動加熱調理器を生産する時に、重
量センサの調整、およびその検査、その他各機能
の検査は絶対に欠かせないものであり、前記マイ
クロコンピユータ１６の中に検査・調整用のプロ
グラムが組みこまれている、これをテストモード
と呼ぶ。このテストモードは、あらかじめ指定さ
れた手順でキー入力をすることにより設定される
すなわち、第５図において最初の状態０表示時
（第５図ａ）、時計キー１９（第５図ｂ）、電子レ
ンジのキー２０（第５図ｃ）、オーブンのキー２
１（第５図ｄ）、グリルのキー２２（第５図ｅ）
取消キー２５の順にキー入力をする。このとき、
前記表示管２９にＦの表示をする（第５図ｆ）。
このＦ表示によつて、作業者はテストモードの設
定が完了したことを確認できる。取消キーを押し
た時に０表示になれば、テストモードの設定に失
敗したということであり、作業者は再度テストモ
ードの設定を繰り返す。すなわちテストモードの
設定に失敗した製品が検査ラインに流れることは
まつたくなくなり、それによるライントラブルも
なくなる。

次に、自動加熱調理器がある決められた加熱パ
ターンで加熱を実行しているかどうか検査する時
に、高速モードを設定して検査をする。すなわち
第６図ａのように一定時間、例えば２分の高周波
加熱後高周波加熱と電熱加熱を30秒ずつ交互に繰
り返す加熱パターンがあつたとして、この加熱パ
ターンを検査する時に、高速モードを設定するこ
とにより、例えば1/10の時間で検査を終了させる
ことができる（第６図ｂ）。この高速モードを使
う検査においても、高速モードが設定されている
かいないか第４図の表示管２９を見て確認できる
ようになつており、ここでも作業ミスの少ないす
みやかな検査ができる。例えば、通常モードで
は、自動加熱調理中、第４図の表示管２９の中の
オートの文字３０が0.7秒点灯、0.3秒消灯を繰り
返すが（第７図ａ）、前記テストモード設定中に
第４図の時計キー１９をキーインすると、時間10
倍速モードが設定され、第４図のオートの文字３
０の点滅が0.2秒点灯、0.3秒消灯に変わる（第７
図ｂ）。

以上、第１図のフローチヤートによつて本実施
例の構成をまとめると、マイクロコンピユータ１
６は、調理実行中、高速モードが設定されていれ
ばオート表示などの1/2秒毎の点滅をし、前記モ
ードが設定されていなければ１秒毎の点滅にす
る。また、調理設定中および実行中でない時に、
テストモードが設定されていればＦ表示、設定さ
れていなければ０表示または時計表示をする。

以上のように本実施例によれば、自動加熱調理
器の生産時の検査に欠かせない、テストモード、
高速モードの設定ミスを防止することができる。
すなわち、正確、迅速な検査の推進と、設定ミス
によるライントラブルの発生をなくすことができ
る。

発明の効果 以上のように本発明によれば次の効果を得るこ
とができる。

(1) 自動加熱調理器の生産時の検査に欠かせない
テストモードおよび高速モードを設定する時に
発生する、設定作業ミスを防止し、確実・迅速
な検査が実現できる。

(2) テストモードおよび高速モードの設定作業ミ
スによる生産ラインのトラブルを防止すること
ができ、生産力が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例におけるマイクロコ
ンピユータのフローチヤート、第２図は自動加熱
調理器の外観斜視図、第３図は自動加熱調理器の
側面断面図、第４図は制御回路図、第５図ａ〜ｆ
はテストモードの設定手順およびその時の表示状
態を示した図、第６図は自動加熱調理の加熱パタ
ーン図で同図ａは通常速度の時、同図ｂは高速モ
ードの時をそれぞれ示す。第７図は調理実行中に
おける表示の点滅状態を示したタイミングチヤー
トで同図ａは通常速度の時、同図ｂは高速モード
の時をそれぞれ示す図である。 １……キー入力装置部、３……スタートボタ
ン、４……加熱室、７……高周波加熱源、１０…
…電熱装置、１２……温度センサ、１３……湿度
センサ、１６……マイクロコンピユータ、２９…
…表示管。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 被加熱物を載置する加熱室と、この加熱室に
   結合された加熱源と、前記加熱源への給電を制御
   する制御部と、食品の状態や加熱状況を検知する
   センサと、調理メニユーや調理のスタート・中止
   を入力するキー入力装置部と、選択されたメニユ
   ーや前記加熱室内の温度や残り時間・現在時刻な
   ど表示する表示装置と、通常の使用状態とは異な
   り調理器のテストを行なう為のテストモードと高
   速モードとを実施するためのプログラムを備えた
   マイクロコンピユータとを備え、前記テストモー
   ドおよび高速モードが設定されている時と、通常
   使用時とを前記表示装置を使つて区別できる構成
   とした自動加熱調理器。