JP2564678B2 - 機器の制御装置 - Google Patents

機器の制御装置

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JP2564678B2 JP2063566A JP6356690A JP2564678B2 JP 2564678 B2 JP2564678 B2 JP 2564678B2 JP 2063566 A JP2063566 A JP 2063566A JP 6356690 A JP6356690 A JP 6356690A JP 2564678 B2 JP2564678 B2 JP 2564678B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、機器を制御するための制御目標値を2つの
スイッチによって選択して設定する機器の制御装置に関
する。
[従来の技術] 例えば、給湯器や電気こんろ、暖房機等の加熱装置に
おいては、バーナやヒータ等の加熱量が制御装置によっ
て制御され、これらの加熱量を設定するために、例え
ば、設定温度を高くするためのスイッチと低くするため
のスイッチとの2つのスイッチからなる設定器が備えら
れていて、各スイッチには、例えば、手動操作時にのみ
接点を閉じる自動復帰接点を有するものが用いられてい
る。
この場合、単にスイッチの接点が閉じているだけでは
各スイッチが操作されたとは検知しないで、接点が開い
ている状態から閉じた状態へ変化したことを検知した場
合のみを各スイッチの操作として検知することによっ
て、各スイッチの不良によって接点が閉じた状態が継続
しても設定値が続けて変化しないようにしている。
[発明が解決しようとする課題] このように、従来のものでは、一方、のスイッチの接
点が不良によって閉じたままになると、他方のスイッチ
のみによって設定しなければならなくなるため、そのス
イッチを操作することによって変更されるはずの設定値
が得られず、希望する設定値にすることができないとい
う問題がある。
本発明は、2つのスイッチによって設定値を変更する
機器において、少なくとも一方のスイッチの不良が発生
して、接点が閉じたままになっても、他方のスイッチが
正常であれば希望する設定値が必ず得られる制御装置を
提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上下2つの限界値の間で連続的に配置され
た制御目標値群の中から選択された制御目標値に応じて
機器を制御する機器の制御装置において、前記制御目標
値群の中の前記制御目標値を選択するために設けられ、
押し操作されている時だけ接点を閉じる第1のスイッチ
および第2のスイッチと、該第1、第2のスイッチの各
接点の開状態から閉状態への変化を検知して各スイッチ
の押し操作をそれぞれ検知する操作検知手段とを備え、
前記機器の制御を開始するとき、前記制御目標値群の中
の前記2つの限界値のいずれか一方を選択して初期目標
値とし、前記操作検知手段により前記第2のスイッチの
操作が検知されるとき、操作が検知される毎に前記制御
目標値を前記制御目標値群の中の前記初期目標値でない
限界値側へ変更し、前記操作検知手段により前記第1の
スイッチの操作が検知されるとき、前記第2のスイッチ
の接点が継続して閉状態であるか否かを判別し、前記第
2のスイッチ接点が継続して閉状態でない場合には、操
作が検知される毎に前記制御目標値を前記制御目標値群
の中の前記初期目標値の限界値側へ変更し、前記第2の
スイッチの接点が継続して閉状態である場合には、操作
が検知される毎に前記制御目標値を前記制御目標値群の
中の前記初期目標値でない限界値側へ変更することを技
術的手段とする。
[作用] 本発明では、機器の作動開始とともに制御目標値群の
中から上限値あるいは下限値の一方が初期目標値として
選択される。ここでは、説明を簡単にするために、仮
に、初期目標値が上限値であり、第1のスイッチは制御
目標値を上限値側へ変更し、第2のスイッチは制御目標
値を下限値側へ変更するものとする。
第1のスイッチ、第2のスイッチがともに異常でな
く、各接点が押し操作に応じて開閉する場合には、各操
作毎に制御目標値が上限値側あるいは下限値側へ変更さ
れるため、各スイッチによって希望する設定値が容易に
得られる。
今、第1のスイッチが不良となり、その接点が閉じた
ままになったとすると、その操作を検知できなくなる
が、第2のスイッチに異常がなければ、機器を制御する
ための制御目標値を、初期目標値としての上限値から下
限値に向かって変更することができる。
逆に第2スイッチが不良となり、その接点が閉じたま
まになったとすると、第1のスイッチを操作したときに
は、制御目標値は、初期目標値の反対側、すなわち下限
値側に変更されるための、希望する制御目標値を選択す
ることができる。
なお、初期目標値が下限値の場合も、同様に希望する
制御目標値を選択できる。
[発明の効果] 本発明では、制御を開始するとき、上限値あるいは下
限値の一方が初期目標値として設定され、2つのスイッ
チの一方が接点を閉じたままになった場合には、他方の
スイッチによって上限値のあるいは下限値のうち、初期
目標値に設定されていない側に向かって制御目標値を変
更、設定することができるため、希望する制御目標値を
必ず設定することができる。
[実施例] 次に本発明を実施例に基づいて説明する。
第2図は、本発明を適用した電気レンジ1を示すもの
で、電気レンジ1には、上面のガラストップ2を介して
その下側に、具体的には図示しないハロゲン、ニクロム
ヒータ、保温ヒータがそれぞれ配され、各ヒータによっ
てガラストップ2とともにハロゲンこんろ3、ニクロム
こんろ4、保温こんろ5が形成され、また正面のグリル
扉6の奥には、グリルヒータによるグリル7が設けられ
ている。
各こんろは、電気レンジ1内に設けられた制御回路30
によって、正面の操作盤40への操作状態に応じて各ヒー
タが制御されることによって、使用者の希望する加熱状
態となる。
本発明は、上記のハロゲンこんろ、ニクロムこんろ、
グリルについて適用したものであるが、本実施例では、
ハロゲンこんろ3のハロゲンヒータ10の制御についての
み説明する。
制御回路30は、第3図に示すとおり、マイクロコンピ
ュータ31(以下「マイコン」という)と、ヒータ通電回
路32とからなり、操作盤40には、第4図に示すとおり、
ハロゲンヒータ10を作動させるための作動スイッチ41、
ハロゲンヒータ10の制御状態として、加熱量や加熱温度
を設定するためのアップスイッチ42、ダウンスイッチ4
3、別途備えられた温度センサ8によって被調理物の温
度を検知して、所定の温度に制御するための温調スイッ
チ44が備えられていて、各スイッチの操作信号に応じ
て、ハロゲンヒータ10の通電量を制御するとともに、図
示しない各種のセンサからの信号に応じて、ハロゲンヒ
ータ10の過熱防止等の安全制御を行う。
各スイッチは、自動復帰接点を有する押しボタン式ス
イッチであり、押し操作を行っている間だけ接点を閉
じ、押し操作を停止すると接点を開く。
アップスイッチ42は、加熱能力を大きくあるいは設定
温度を高くするための加熱量設定スイッチとして、ダウ
ンスイッチ43は、加熱能力を小さくあるいは設定温度を
低くするための加熱量設定スイッチとして設けられたも
ので、温調スイッチ44によって温調制御が指定されてい
る場合には、別途備えられる温度センサ8による検知信
号に基づいて行われる温調制御の際の目標温度を設定す
るために作用し、温調制御が行われない場合には、ハロ
ゲンヒータ10の消費電力に応じて加熱量を6段階に設定
する段階制御のために用いられる。
以下においては、各加熱量設定スイッチによってハロ
ゲンヒータ10の消費電力を設定する段階制御の場合につ
いてのみ説明する。
マイコン31は、例えば、CPU33、メモリ34、入出力ポ
ート35が一体に構成されたワンチップマイコンであり、
メモリ34には制御プログラムとともに、各種のデータ群
があらかじめ書き込まれている。
メモリ34内のデータ群の一つとして、段階制御として
加熱量を6段階に設定するために、加熱量すなわち消費
電力が最小の第1レベルH1から加熱量が最大の第6レベ
ルH6までの6個の制御目標値群36が記憶されている。
ここでは、作動スイッチ41によってハロゲンヒータ10
の通電が開始されるときには、制御目標値として加熱量
が最大の第6レベルH6が読み出されて初期加熱量とさ
れ、その後必要に応じて操作されるダウンスイッチ43の
操作が検知されると、一回の操作の検知毎にCPU33によ
って第5レベルH5、第4レベルH4、…、…、第1レベル
H1まで順に制御目標値が変更される。
また、一旦、小さくした加熱量を大きくする必要があ
る場合には、アップスイッチ42の操作が検知される毎
に、CPU33によって加熱量が大きくなるように順に制御
目標値が変更される。
ここでは、各スイッチの接点が開状態から閉状態に変
化したことが検知された場合のみを操作された場合とし
て検知し、接点が閉じたままになっている場合には、操
作されたとは検知しない。
これによって、各スイッチに異常がない通常の場合に
は、必要な加熱量を容易に設定することができる。
さらに本発明では特に、これらアップスイッチ42、ダ
ウンスイッチ43の一方が接点不良を生じて、接点が閉じ
たままになった場合にも、必要な加熱量に確実に設定で
きるようにするために、マイコン31では、アップスイッ
チ42の操作を検知したときに、ダウンスイッチ43の接点
が閉じている場合には、加熱量を小さくするように制御
目標値を変更し、ダウンスイッチ43の接点が開いている
場合に限って加熱量を大きくするように制御目標値を変
更する。
以下に、そのためのCPU33の目標値設定制御の動作
を、第5図に基づいて説明する。
作動スイッチ41が操作されて、マイコン31によるハロ
ゲンヒータ10の制御が開始されてから、ダウンスイッチ
43が接点を閉じていることが検知された場合には(ステ
ップ1においてYES)、ダウンスイッチ43の接点が閉じ
ている状態を示すためのダウンフラグが「1」であるか
否かが判別される。
ダウンフラグが「1」でない場合には(ステップ2に
おいてNO)、ダウンスイッチ43の接点が閉じたことが新
たに検知された場合であるため、制御目標値を例えば第
6レベルH6から第5レベルH5まで1段階下げるとともに
(ステップ3)、ダウンフラグを「1」として(ステッ
プ4)、さらにタイマをスタートさせて(ステップ
5)、所定時間tを計時する。
ダウンフラグが「1」である場合には(ステップ2に
おいてYES)、タイマアップしているか否かが判別さ
れ、タイマによる計時が終了している場合には(ステッ
プ6)、タイマアップしたことを示すタイマフラグを
「1」にする(ステップ7)。
一方、ステップ1において、ダウンスイッチ43が接点
を閉じていることが検知されない場合には(NO)、ダウ
ンフラグを「0」として(ステップ8)ダウンスイッチ
43の接点が開いていることを示すとともに、タイマをク
リアして(ステップ9)タイマによる計時を停止して、
タイマフラグを「0」とする(ステップ10)。
ステップ5、7、10を経た場合には、次はステップ11
において、アップスイッチ42の接点が閉じているか否か
が判別される。
アップスイッチ42の接点が閉じていない場合には(ス
テップ11においてNO)、アップスイッチ42が閉じている
ことを示すアップフラグを「0」として(ステップ1
2)、ステップ1へ移行する。
アップスイッチ42の接点が閉じている場合には(ステ
ップ11においてYES)、タイマフラグが「1」であるか
否かが判別され、タイマフラグが「1」でない場合には
(ステップ13においてNO)、ダウンスイッチ43が正常で
あり、それが操作された後に改めてアップスイッチ42が
操作された場合であって使用者はアップスイッチ42によ
る操作を望んでいる場合であるため、アップフラグが
「1」でなければ(ステップ14においてNO)、制御目標
値を1段階上げるとともに(ステップ15)、アップフラ
グを「1」にして(ステップ16)、その後、ステップ1
へ移行する。
逆に、アップフラグが「1」であれば(ステップ14に
おいてYES)、アップスイッチ42が継続して操作されて
いる場合と考えられるため、制御目標値の変更は行わな
いで、ステップ1へ移行する。
ステップ13において、タイマフラグが「1」である場
合には(YES)、ダウンスイッチ43が所定時間以上継続
して接点を閉じている場合であり、アップスイッチ42と
同時に操作した場合や、ダウンスイッチ43が不良である
場合である。このため、アップフラグが「0」であっ
て、アップスイッチ42の接点が閉じたままになっていな
いことを示す場合には(ステップ17においてNO)、制御
目標値を下げる(ステップ18)とともに、アップフラグ
を「1」にして(ステップ19)、ダウンスイッチ43に代
わって制御目標値を下げるために利用され、その後ステ
ップ1へ移行する。
また、アップフラグが「1」である場合には(ステッ
プ17においてYES)、アップスイッチ42が継続して操作
されている場合か、故障によって接点が閉じたままにな
っている場合であるため、制御目標値を変更しないで、
ステップ1へ移行する。
なお、制御回路30は、電気レンジ1も正面に設けられ
た電源スイッチ9を操作することによって初めて電力が
供給される。
次に、以上の構成からなる本実施例の電気レンジ1お
ける制御目標値の設定動作を、第1図に基づいて、簡単
に説明する。
作動スイッチ41を操作して、ハロゲンヒータ10の制御
が開始されると、初めは加熱量の最大の第6レベルH6が
制御目標値として設定される(ステップ21)。
次に、ダウンスイッチ43の操作が検知されたか否かが
判別され、ダウンスイッチ43の操作が検知された場合に
は(ステップ22においてYES)、制御目標値が1段階だ
け下げられる(ステップ23)。
ダウンスイッチ43の操作が検知されない場合には(ス
テップ22においてNO)、アップスイッチ42の操作が検知
されたか否かが判別される。
アップスイッチ42の操作が検知されない場合には(ス
テップ24においてNO)、ステップ22へ移行して、各スイ
ッチの操作検知を繰り返す。
アップスイッチ42の操作が検知された場合には(ステ
ップ24においてYES)、ダウンスイッチ43が接点を閉じ
ているか否かが検知される。
ダウンスイッチ43が接点を閉じていない場合には(ス
テップ25においてNO)、制御目標値を1段階だけ上げて
(ステップ26)、ステップ22へ移行する。
ダウンスイッチ43が接点を閉じている場合には(ステ
ップ25においてYES)、ステップ23へ移行して、制御目
標値を1段階だけ下げる。
なお、上記の動作において、制御目標値の変更時に、
制御目標値が第1レベルH1の場合には、制御目標値は下
げられることはなく、同様にあるいは第6レベルH6の場
合には、制御目標値は上げられることはなく、それぞれ
のレベルは、制御目標値の下限値および上限値とされ
る。
以上のとおり、本実施例では、初期目標値として第6
レベルH6が設定され、またアップスイッチ42とダウンス
イッチ43のいずれか一方が不良によって接点を閉じたま
まになっても、他方のスイッチによって制御目標値を下
げることができるため、希望どおりの設定を確実に行う
ことができる。
以上の実施例では、初期設定値として上限値を設定し
たが、下限値を設定した場合にも、ダウンスイッチの操
作を検知した場合に、アップスイッチの接点を状態によ
って制御動作を変更すれば、同様に希望する設定ができ
る。
上記の実施例では、電気レンジを示したが、暖房機、
冷房装置等の空調装置や、給湯器等においても適用でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本実施例の電気レンジにおける作動説明のため
の流れ図、第2図は本発明を適用した電気レンジの外観
を示す斜視図、第3図は電気レンジの制御回路のブロッ
ク図、第4図は本実施例の電気レンジの操作盤を示す正
面図、第5図は本実施例の制御回路におけるマイコンの
目標値設定制御の動作を説明するための流れ図である。 図中、10……ハロゲンヒータ(機器)、30……制御回路
(機器の制御装置)、31……マイコン(操作検知手
段)、36……制御目標値群、42……アップスイッチ(第
1のスイッチ)、43……ダウンスイッチ(第2のスイッ
チ)、H6……第6レベル(上限値)、H1……第1レベル
(下限値)。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下2つの限界値の間で連続的に配置され
    た制御目標値群の中から選択された制御目標値に応じて
    機器を制御する機器の制御装置において、 前記制御目標値群の中の前記制御目標値を選択するため
    に設けられ、押し操作されている時だけ接点を閉じる第
    1のスイッチおよび第2のスイッチと、該第1、第2の
    スイッチの各接点の開状態から閉状態への変化を検知し
    て各スイッチの押し操作をそれぞれ検知する操作検知手
    段とを備え、 前記機器の制御を開始するとき、前記制御目標値群の中
    の前記2つの限界値のいずれか一方を選択して初期目標
    値とし、 前記操作検知手段により前記第2のスイッチの操作が検
    知されるとき、操作が検知される毎に前記制御目標値を
    前記制御目標値群の中の前記初期目標値でない限界値側
    へ変更し、 前記操作検知手段により前記第1のスイッチの操作が検
    知されるとき、前記第2のスイッチの接点が継続して閉
    状態であるか否かを判別し、前記第2のスイッチ接点が
    継続して閉状態でない場合には、操作が検知される毎に
    前記制御目標値を前記制御目標値群の中の前記初期目標
    値の限界値側へ変更し、前記第2のスイッチの接点が継
    続して閉状態である場合には、操作が検知される毎に前
    記制御目標値を前記制御目標値群の中の前記初期目標値
    でない限界値側へ変更することを特徴とする機器の制御
    装置。
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