JPH0335109Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 産業上の利用分野 本考案は鉄火巻、カツパ巻、干ぴよう巻等の海
苔巻寿司、握り寿司等を包装保存する包装用フイ
ルム、特に、包装中のフイルムの１部を簡単に切
離すことができ衛生的に食べることができる海苔
巻寿司等の包装用フイルムに関するものである。

ロ 従来の技術 従来、海苔巻寿司や通常の握り寿司を透明防湿
フイルムにて包装する包装形態としては、海苔や
具を防湿フイルム内において隔離しておき、食べ
る時に海苔を巻いたり具を載せるようになつてい
るものもあるが、予め海苔を巻いたり具を載せた
寿司をそのまゝ透明防湿フイルムに巻き込む、い
わゆるストレート巻きと称される包装方法もその
簡便性ゆえ数多く採用されている。

ハ 考案が解決しようとする問題点 しかしながら、上記のいずれの包装形態でも食
べる時に防湿フイルムの重合端部を剥すのが比較
的厄介であり、また、防湿フイルムを完全に剥し
て中味の寿司を取出してから食べねばならないた
め、剥す時や食べる時に手指が触れることが多く
衛生面で問題があつた。

ニ 問題を解決するための手段 本考案は上記の問題点を解消するために、引裂
き方向性を有する材質から成る防湿フイルム１の
上縁に余端１ａを残して接着剤２をその引裂き方
向性と直交する方向に沿つて塗布し、これに同幅
の剥離テープ３を仮貼着すると共に、防湿フイル
ム１の一端または両端の剥離テープ３の下縁に沿
つた位置に切れ目４を施し防湿フイルム１の上縁
に所定幅の帯状の引裂き片５を形成したものであ
る。

ホ 作用 本考案の包装用フイルムを用いて海苔巻寿司６
を包装するには、まず防湿フイルム１内面の略中
央にその引裂き方向と直交する方向に沿つて棒状
の海苔巻寿司６を載せる。次いで、剥離テープ３
側へ巻込み、そのテープ３を剥してから接着剤２
で防湿フイルム１の外面に貼着する。しかる後防
湿フイルム１の両端を折畳んでシール等により固
定する。

このようにして包装された海苔巻寿司６を食べ
る時は、一端のシールを剥した後第３図に示すよ
うに防湿フイルム１の余端１ａの一側を指先でつ
まみ切れ目４から接着剤２の下縁に沿つて帯状の
引裂き片５を途中まで引裂き、次いで、防湿フイ
ルム１の約半分をその引裂き方向に沿つて引きち
ぎる。こうして現われた海苔巻寿司６の約半分を
残つている防湿フイルム１の部分を手に持つて食
べ、次いで残りの半分を更に引裂き片５を引裂い
て防湿フイルム１を剥して食べる。

尚、海苔等を防湿フイルム１内に隔離してある
ものでも食べる時は上記と同様にまず引裂き片５
の約半分を引きちぎり、次いで残りのフイルムを
剥す。

ヘ 実施例 以下、図面により本考案実施の１例を詳細に説
明する。

第１図において、１は長方形に裁断された透明
ポリエチレン、ポリプロピレン等製の防湿フイル
ムで、該防湿フイルム１は矢視のように長さ方向
に引裂き方向性を有する材質から成つている。

防湿フイルム１の上縁には余端１ａを残して接
着剤３がその引裂き方向性と直交する方向に沿つ
て塗布され、この部分に同幅の剥離テープ３が仮
貼着してある。

４は防湿フイルム１の一端または両端の剥離テ
ープ３の下縁に沿つた位置に施された切れ目で、
これにより防湿フイルム１の余端１ａから切れ目
４の延長線上の接着剤２の下縁にかけて所定幅の
帯状の引裂き片５が形成される。

尚、図中６は海苔巻寿司を示す。

ト 考案の効果 以上のように本考案に係る海苔巻寿司等の包装
用フイルムによれば、防湿フイルム１上方の接着
剤２がいわゆるカツトテープと同様の役割を果し
その縁部がカツトラインを構成するものであるか
ら、内部の海苔巻寿司等を食べる時には防湿フイ
ルム１の非貼着部である余端１ａを摘んで引裂き
片５を切れ目４から接着剤２の下縁に沿つて途中
まで引裂き、次いで防湿フイルム１の約半分をそ
の引裂き方向に沿つて引きちぎり、残つている防
湿フイルム１の部分を手に持つて食べることがで
きるものである。従つて本考案によれば、わざわ
ざミシン目等を設けなくとも防湿フイルム１の切
離しが極めて容易かつ確実であると共に、衛生上
も優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る海苔巻寿司等の包装用フ
イルムの一部破断内面図、第２図は本考案のフイ
ルムを用いて海苔巻寿司を包装した状態の側面
図、第３図は本考案のフイルムの一部を切離した
状態の斜視図である。 図中主要符号、１…防湿フイルム、２…接着
剤、３…剥離テープ、４…切れ目、５…引裂き
片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 引裂き方向性を有する材質から成る防湿フイル
   ム１の上縁に余端１ａを残して接着剤２をその引
   裂き方向性と直交する方向に沿つて塗布し、これ
   に同幅の剥離テープ３を仮貼着すると共に、防湿
   フイルム１の一端または両端の剥離テープ３の下
   縁に沿つた位置に切れ目４を施し防湿フイルム１
   の上縁に所定幅の帯状の引裂き片５を形成したこ
   とを特徴とする海苔巻寿司等の包装用フイルム。