JPH0331849B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は便座に座つた人体の肛門部と女性部と
の水で洗浄する手段を有する衛生洗浄装置に関す
る。

従来例の構成とその問題点 本発明が適用される一般的な衛生洗浄装置の構
成を第１図に示すと、シスターン１を有する便器
２の上に便座３と装置本体４を搭載し、洗浄水を
供給する手段としてシスターン１から水フイルタ
ー５を介して水を吸引し放出するポンプ６を有
し、また肛門部洗浄手段として水路の開閉を行う
電磁弁７と、ポンプ６の作動時に電磁弁７がオン
することによる水圧印加で肛門部の位置まで突出
し洗浄水を放出する肛門部洗浄ノズル８とを有
し、女性部洗浄手段として水路の開閉を行う電磁
弁９と、ポンプ６の作動時に電磁弁９がオンする
ことによる水圧印加で女性部の位置まで突出し洗
浄水を放出する女性部洗浄ノズル１０とを有し、
洗浄後の人体局部を乾燥する手段としてはその内
部にフアンとヒータとを内臓し、温風吹出口１１
から温風を吹き出す乾燥手段１２を有し、また本
体４の右側にはポンプ６、電磁弁７，９、乾燥手
段１２等を付勢する付勢回路手段１３と、操作部
１４とを有している。

前記衛生洗浄装置の従来の操作部は、第２図に
示すように、前記肛門部洗浄手段を付勢する指令
を与える肛門部洗浄スイツチ１５、前記女性部洗
浄手段を付勢する指令を与える女性部洗浄スイツ
チ１６、前記乾燥手段を付勢する指令を与える乾
燥スイツチ１７、前記各手段を付勢途中で停止さ
せる停止スイツチ１８を単に配列している例がほ
とんどであつた。上記構成において、肛門洗浄を
行うときには、肛門部洗浄スイツチ１５オン→オ
フ（自己復帰型スイツチによりワンタツチ）させ
ることにより、付勢回路１３を介してポンプ６お
よび電磁弁７が付勢され、肛門部洗浄ノズル８が
水圧印加によつて肛門部の位置まで突出し洗浄水
が放出されて肛門部洗浄が一定時間行われるもの
である。女性部洗浄を行うときは、女性部洗浄ス
イツチ１６をオン→オフさせることにより、付勢
回路１３を介してポンプ６および電磁弁９が付勢
され、女性部洗浄ノズル１０が水圧印加によつて
女性部の位置まで突出し洗浄水が放出されて女性
部洗浄が一定時間行われるものである。また洗浄
終了後は乾燥スイツチ１７をオン→オフすること
により、付勢回路１３を介して乾燥手段１２が付
勢され、温風吹出口１１から温風を吹き出して一
定時間の乾燥を行う。各機能を途中で停止させた
いときには、停止スイツチ１８をオン→オフさせ
て停止させるものである。

ところで衛生洗浄装置は、老人から子供まで家
族全員が使用するものであり、そのためには誰も
が使える操作部である必要があるが、前記従来例
の操作部では、スイツチが多く並んでいるという
感じを使用者に与え、煩雑感と嫌悪感を与え、ま
た操作間違いが発生しやすい欠点を有していた。
実際に、客としてトイレを借り、始めてこの装置
を見た人の場合には、便座に座つた瞬間、何か特
別の装置に座つた感じがして落ちつかなく、しか
も咄嗟には、何をどう操作して良いのか解らず
に、触れることに恐怖感をおぼえ、結局本来の目
的も達せずに何もせずにトイレから出て来てしま
つたという現実がある。この様に装置では、使用
者が考えないと使えない、というのは不適当であ
り、上記の例のように始めて見た人でもその操作
方法が素直に理解できる操作部構成が望ましい 発明の目的 本発明はかかる従来の問題を解消するもので、
使用者がその操作方法を直感的に素直に理解する
ことができ、単純で煩雑感を与えることがなく、
老人から子供まで、しかも始めて使用する人でも
容易に使用できる操作部の提供を目的とする。

発明の構成 この目的を達成するために本発明は、肛門部洗
浄スイツチと女性部洗浄スイツチとを隣接して配
置するとともに前記肛門部洗浄スイツチの表面に
人体図の略後部を、前記女性部洗浄スイツチの表
面に前記人体図の略前部を表示した操作部を設け
たものである。この構成によつて、両洗浄スイツ
チが、一見１つの洗浄スイツチとして一体化し、
使用者にとつてはスイツチの数が少ないという印
象を与え、煩雑感を解消できるとともに、洗浄の
操作部がまとまつているので誤操作も少なく、し
かも人体図による洗浄部位に合わせてスイツチが
分かれているので、操作間違いがほとんど発生し
ないという作用を有する。

実施例の説明 以下、本発明の一実施例を、第３図〜第６図を
用いて説明する。第３図の操作部構成図におい
て、第２図と同一番号を付したスイツチは、同一
機能を有し、肛門部洗浄スイツチ１５の表面には
人体図の略後部１９が表示され、女性部洗浄スイ
ツチ１６の表面には前記人体図の略前部２０が表
示されており、また乾燥スイツチ１７の表面には
乾燥をしている状態図２１が表示され、しかも両
洗浄スイツチ１５，１６と、乾燥スイツチ１７間
には、操作の手順を示す矢印２２が示されてい
る。

上記操作部の構成においては、両洗浄スイツチ
１５，１６が隣接して、一見１つの洗浄スイツチ
として一体化し、使用者にとつては洗浄という操
作を行う１つのスイツチとして認識されるため、
スイツチが少なくなつた感じがして煩雑感が解消
できるとともに、洗浄操作部のまとまりにより乾
燥との誤操作も少なくなる。しかも１つの人体図
を略後部１９と略前部２０とに分けて両洗浄スイ
ツチ１５，１６に表示されているため、洗浄部位
に合わせてスイツチを操作することができ、操作
の認識が素直に容易に使用者に受け入れられるた
め、誤操作がほとんど発生しなくなり、間違つて
男性使用者が前を濡らしてしまうこともなくなつ
た。また、衛生洗浄装置においては、洗浄後に乾
燥を行うという装置の流れが固定しており、例外
はない。そこで、この実施例のように、洗浄後に
乾燥スイツチの操作を行うことを、矢印２２で明
記していると、使用者は操作の順序が即座に理解
でき、始めてこの装置を見る人でもまよいを生ぜ
ず間違いはなく使用できるものである。したがつ
て、老人から子供まで、家族全員が安心して容易
に操作できるようになる。

なお、第３図における人体図、１９，２０を人
体横座りの表示によつて前後部に分けたが、第４
図に示すように人体上面図を前後部に分ける構成
でも同一であり、この例に限定されるものではな
い。

また、女性が肛門部を洗浄する場合には、衛生
上の観点から肛門部洗浄を行つた後、女性部洗浄
を行つて使用を終える使い取が一般化してきてい
る。その場合には肛門部洗浄スイツチ１５を操作
し肛門部洗浄を行つた後、女性部洗浄スイツチ１
６を操作する、というように、洗浄操作が二重に
なり、面倒であるが、その点を更に改善した他の
実施例を、第５図、第６図を用いて説明する。

第５図に示すように、両洗浄スイツチ１５，１
６は第３図に示した例と同一であるが、この場合
に指２３を両洗浄スイツチにまたがつて置き、一
操作で同時にオンさせることにより自動的に肛門
部洗浄後女性部洗浄が行える付勢回路を設けたも
のである。

その付勢回路図の一例を第６図に示す。これ
は、洗浄スイツチに関連する部分を記したもので
あり、２４は電源、２５はイクスクルーシブオア
回路、２６，２７，２８はアンド回路、２９，３
０，３１，３２は入力のオン→オフの後に一定時
間出力する遅延タイマ回路、３３，３４，３５は
オア回路である。いま、肛門部洗浄スイツチ１５
のみをオンすると、イクスクルーシブオア回路２
５も出力するのでアンド回路２６の２入力が成立
し出力する。使用者が肛門部洗浄スイツチ１５か
ら手を離すとオフし、したがつてアンド回路２６
の出力も前記オンの後オフする。そこで遅延タイ
マ回路２９が一定時間出力し、オア回路３３，３
５を介してポンプ６、電磁弁７を付勢し、肛門部
洗浄が行われるものである。女性部洗浄スイツチ
１６のみを、オン→オフした場合にも、前記肛門
部洗浄スイツチ１６の場合と同様の対象形付勢回
路構成により一定時間遅延タイマ回路３１が出力
しポンプ６および電磁弁９が付勢され、女性部洗
浄が行われる。つぎに、第５図で示したように、
肛門部洗浄スイツチ１５と女性部洗浄スイツチ１
６とを同時にオン→オフさせた場合には、イクス
クルーシブオアが出力せず、したがつてアンド回
路２６，２８が出力せず、遅延タイマ２９，３１
が働くことはないとともに、アンド回路２７の２
入力が成立し、遅延タイマ回路３０が一定時間出
力し、オア回路３３，３５を介してまず肛門部洗
浄が行われる。一定時間後に遅延タイマ回路３０
の出力がオフすると、つぎには遅延タイマ回路３
２が一定時間出力し、オア回路３４，３５を介し
て女性部洗浄が行われ、一定時間後に止まる。上
記構成においては、肛門部洗浄スイツチ１５と女
性部洗浄スイツチ１６とが隣接して配置されてい
る構成を利用し、１回のスイツチ操作で両洗浄ス
イツチをオンし自動的に肛門部洗浄後女性部洗浄
も行うことができるので、操作が簡単で誰でも使
える操作が実現できるものである。

発明の効果 以上のように本発明の衛生洗浄装置は、肛門部
洗浄スイツチを女性部洗浄スイツチとを隣接して
配置するとともに前記肛門部洗浄スイツチの表面
に人体図の略後部を、前記女性部洗浄スイツチの
表面に前記人体図の略前部を表示した操作部を有
しているので、下記の特長を有する。

両洗浄スイツチが、一見１つの洗浄スイツチ
として一体化し、使用者にとつては洗浄という
操作を行う１つのスイツチとして確認されるた
め、スイツチの数が少ないという印象を与え、
煩雑感が解消できるとともに、洗浄の操作部が
まとまつていることにより、他スイツチとの誤
操作も少なくなる。

１つの人体図を略後部と略前部とに分けて洗
浄部位が、両洗浄スイツチの機能と合致するよ
うに表示されていることにより、使用者は操作
の認識を、素直に、直感的に行い判断すること
ができ、誤操作がほとんど発生しなくなつて男
性が間違つて前を濡らすことも解消され、しか
も直感的に正しい操作を認識できることによ
り、老人から子供まで家族全員が、また始めて
見て使う人も、嫌悪感、恐怖感をおぼえること
はなく、安心してトイレおよび衛生洗浄装置を
使用できるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明が適用される衛生洗浄装置の一
般的な構成図、第２図は同装置に適用される従来
の操作部の構成図、第３図は本発明の衛生洗浄装
置の一実施例における操作部の構成図、第４図は
同操作部における洗浄スイツチの他の例の構成
図、第５図は本発明の衛生洗浄装置の他の実施例
における洗浄スイツチの操作状態図、第６図は同
実施例における付勢回路図である。 ６……ポンプ、７……電磁弁、８……肛門部洗
浄ノズル（７とで肛門部洗浄手段を構成）、９…
…電磁弁、１０……女性部洗浄ノズル（９とで女
性部洗浄手段を構成）、１３……付勢回路、１４
……操作部、１５……肛門部洗浄スイツチ、１６
……女性部洗浄スイツチ、１９……人体図略後
部、２０……人体図略前部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 肛門部洗浄手段と、女性部洗浄手段と、前記
   肛門部洗浄手段および前記女性部洗浄手段を付勢
   する付勢回路と、前記肛門部洗浄手段を付勢する
   指令を与える肛門部洗浄スイツチと、前記女性部
   洗浄手段を付勢する指令を与える女性部洗浄スイ
   ツチと、前記肛門部洗浄スイツチと女性部洗浄ス
   イツチとを隣接して配置するとともに前記肛門部
   洗浄スイツチの表面に人体図の略後部を、前記女
   性部洗浄スイツチの表面に前記人体図の略前部を
   表示した操作部とを有する衛生洗浄装置。 ２ 付勢回路は、前記肛門部洗浄スイツチと前記
   女性部洗浄スイツチが同時にオンされたときに前
   記肛門部洗浄手段を付勢後、前記女性部洗浄手段
   を付勢するシーケンス回路を有する特許請求の範
   囲第１項記載の衛生洗浄装置。