JPH0331447Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はロールの交換を簡単、迅速に行い得る
ようにしたローラーレベラーに関するものであ
る。

［従来の技術］ 従来のローラーレベラーとしては、第４図及び
第５図に示す如きものがある。

第４図の装置にあつては、ロール交換時には、
先ず下ワークロールａを支持する下ワークロール
軸箱ｂ上に支持バーｃを載せ、上ロールフレーム
ｄを図示しない上レベラーフレームごと適宜の手
段によつて下降させ、上ワークロール軸箱ｅが支
持バーｃ上に載つた状態になつたら、上ロールフ
レームｄと上レベラーフレームとを連結している
ボルト・ナツトを外して上ロールフレームｄを上
ワークロールｆごと支持バーｃに支持させ、流体
圧シリンダｈを作動させて下ロールフレームｉ、
上ロールフレームｄを一体的に上昇させ、短レー
ルｊをレールｋのレベルと一致させ、図示しない
適宜の手段により下ロールフレームｉを横方向ｇ
に引き出し、しかして上下ロールフレームｄ，ｉ
をライン外へ引出すようにしていた。図中ｌは下
レベラーフレームである。

一方、第５図の装置では、下ワークロールａを
上昇させて下レベラーフレームｌ上に適宜の手段
でレールk′を挿入し、しかる後上下ワークロール
ｆ，ａをレールk′上に載せ、一緒にライン外へ引
出すようにしていた。

［考案が解決しようとする問題点］ しかし、上記装置にあつては、いずれも上ワー
クロールｆを交換する必要のある場合に、必ず上
下ワークロールｆ，ａを一緒に引出さなければな
らず、従つて作業が煩雑で且つ交換能率も悪い等
の問題を有していた。

又、上記以外にも種々のロール交換方式を採用
したローラーレベラーが考えられているが、装置
構造及び取扱い操作が複雑化するなどの問題を有
して、実用的に優れたものは実現されていなかつ
た。

本考案は、上記従来の問題点に着目してなした
もので、簡単な構造、取扱い操作によつて、上ロ
ール群及び上下ロール群をレベラーフレームから
取出してロール交換を行うことができるようにし
たものである。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は、上記技術的課題を解決しようとした
もので、上部フレームに設けた圧下装置に対して
上ワークロールを枢着せる上ワークロール軸箱を
係合させ、且つ金属板の進行方向前後部に、前記
上ワークロール軸箱を支持し且つ昇降駆動装置を
有して昇降し得るようにした金属板の進行方向と
直角方向に延びる支持レールを設け、且つ該支持
レールに連接できるロール交換用の固定レールを
外部に設けてなる上ワークロール交換装置を構成
したことを特徴とするローラーレベラー、に係る
ものである。

［作用］ 従つて、本考案では、上ワークロール軸箱を支
持レール上に支持し、上ワークロール軸箱と圧下
装置の連結を解くことにより、上ワークロールを
ローラーレベラー外部の固定レール上に取出すこ
とができ、更に下ワークロール軸箱を連結部材を
介して上ワークロール軸箱に支持させることによ
り、上下ワークロールを同時にローラーレベラー
外部に取出してロールの交換などを行うこともで
きる。

［実施例］ 以下図面に基づいて本考案の実施例を説明す
る。

第１，２図は本考案の一例を示すもので、複数
の下ワークロール１を有した下ワークロール軸箱
２を下レベラーフレーム３上に支持し、又複数の
上ワークロール４を有した上ワークロール軸箱５
を、上レベラーフレーム６に設けた圧下装置７の
ねじ軸８の下端にピン９を介して着脱自在に連結
している。

又、金属板の進行方向前後部には、該金属板の
進行方向と直角の方向に延びて前記上ワークロー
ル軸箱５を支持するようにした支持レール１０が
設けられており、且つ該支持レール１０は下レベ
ラーフレーム３に設けたレール昇降駆動装置１１
によつて昇降され、上昇時にレベラーの左右一側
に設けた固定レール１２の、上面にレベルを一致
させることができるようになつている。又、前記
上ワークロール軸箱５には、前記レール１０，１
２上を移動できるようにした走行車輪１３が設け
られている。

更に、前記左右の上下ワークロール軸箱５，２
は、連結リンク１４によつて相互に連結すること
ができるようになつている。図中１５は前記ねじ
軸８に螺合するウオームホイールであり、該ウオ
ームホイール１５はウオーム１６によつて回転す
るが上下方向には拘束されており、従つて前記ね
じ軸８の昇降を行うことができるようにした上ワ
ークロール交換装置が構成されている。

又、前記上ワークロール軸箱５と圧下装置７と
の取合部の構造を、例えば第３図に示すように、
軸８の下端に設けた係合ピン１７に上ワークロー
ル軸箱５に設けた球面座１８を係合させて当接を
行わせるようにすれば、交換時の連結離反作業を
容易にすることができる。

上ワークロール４を交換する際は、レール昇降
駆動装置１１により支持レール１０を上昇させて
該支持レール１０により走行車輪１３を介して上
ワークロール軸箱５を支持させた状態において、
ピン９による上ワークロール軸箱５とねじ軸８の
連結を解いた後、ねじ軸８を上昇させる。

続いてレール昇降駆動装置１１により支持レー
ル１０を固定レール１２のレベルに一致させた
後、該レール１０，１２に沿つて上ワークロール
４を所要の手段でライン外へ引出す。上ワークロ
ール４がライン外へ搬出されたら、該上ワークロ
ール軸箱ごとクレーンにより吊上げて補修工場な
どへ搬送すると共に新たな上ワークロールを軸箱
ごと固定レール１２上に載せてライン内に搬入
し、前記と逆の操作で取付ける。

又、上下ワークロール４，１を交換する際は、
上下ワークロール軸箱５，２を連結リンク１４に
て予め連結した後、前記と全く同様の操作を行
う。すると下ワークロール軸箱２が連結リンク１
４により上ワークロール軸箱５に吊下げ支持され
ていることにより、上下ワークロール４，１を同
時にライン外に引出して交換を行うことができ
る。

又、上記構成において、下ワークロール軸箱２
を従来と同様にレール等にて引き出して交換を行
うようにした場合には、前記連結リンク１４は省
略することができる。

尚、本考案は上記実施例にのみ限定されるもの
ではなく、上ワークロール軸箱及び支持レールの
昇降駆動方式は種々変更し得ること、更に車輪の
かわりに摺動用ライナーを使用してもよいこと、
その他本考案の要旨を逸脱しない範囲内において
種々変更を加え得ること、等は勿論である。

［考案の効果］ 上記したように、本考案のローラーレベラーに
よれば、上ワークロールを上ワークロール交換装
置の支持レールに支持させてローラーレベラー外
部の固定レール上に搬出することにより交換等を
行うことができる。更に上、下ワークロール間
を、連結部材を介して上ワークロール軸箱に下ワ
ークロール軸箱を吊下げ支持させることにより、
上下ワークロールを同時にローラーレベラー外部
に取出して交換等を行うことができるので、簡単
な構造でしかも簡単な取扱い操作によつてロール
交換等の作業を迅速に行うことができる優れた効
果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す側面図、第２
図は第１図の−矢視図、第３図は本考案の他
実施例を示す部分説明図、第４図は従来のローラ
ーレベラーの一例を示す正面図、第５図は従来の
ローラーレベラーの他の例を示す正面図である。 １は下ワークロール、２は下ワークロール軸
箱、３は下レベラーフレーム、４は上ワークロー
ル、５は上ワークロール軸箱、６は上レベラーフ
レーム、７は圧下装置、８はねじ軸、９はピン、
１０は支持レール、１１はレール昇降駆動装置、
１２は固定レール、１４は連結リンクを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部フレームに設けた圧下装置に対して上ワー
   クロールを枢着せる上ワークロール軸箱を係合さ
   せ且つ金属板の進行方向前後部に、前記上ワーク
   ロール軸箱を支持し且つ昇降駆動装置を有して昇
   降し得るようにした金属板の進行方向と直角方向
   に延びる支持レールを設け、且つ該支持レールに
   連接できるロール交換用の固定レールを外部に設
   けてなる上ワークロール交換装置を構成したこと
   を特徴とするローラーレベラー。