JPH0331201B2 - - Google Patents
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- JPH0331201B2 JPH0331201B2 JP57185856A JP18585682A JPH0331201B2 JP H0331201 B2 JPH0331201 B2 JP H0331201B2 JP 57185856 A JP57185856 A JP 57185856A JP 18585682 A JP18585682 A JP 18585682A JP H0331201 B2 JPH0331201 B2 JP H0331201B2
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Description
【発明の詳細な説明】
[発明の技術分野]
本発明は、たとえば電子秤に用いられる歪セン
サに関する。
サに関する。
[発明の技術的背景およびその問題点]
従来の薄膜抵抗体により形成された歪センサに
おいては、ストレンゲージ抵抗体としてNiCrや
NiCrサーメツトが用いられ、ストレンゲージ・
ビーム体間の絶縁層にはSiO2やTa2O5などの無機
酸化物層が用いられている。この場合、ストレン
ゲージ抵抗体はゼロ点の温度ドリフトを少くする
ために抵抗の温度係数を極力小さくしなければな
らないが、NiCrやNiCrサーメツトは膜形成時の
真空度依存性が大きいため、温度係数のバラツキ
を小さくすることは容易でない。また、絶縁層と
して上述した無機酸化物を用いた場合ビーム体表
面の傷やピンホールの影響を受けやすく絶縁不良
が生じ易い。そして、歪センサとして使用すると
き、ビーム体の伸縮によりTa2O5などは柔軟性に
乏しいため、大きな衝撃がビーム体に加わつたと
きなどクラツク等が発生し易い。さらに、導体層
としてAuが用いられているが高価となる。
おいては、ストレンゲージ抵抗体としてNiCrや
NiCrサーメツトが用いられ、ストレンゲージ・
ビーム体間の絶縁層にはSiO2やTa2O5などの無機
酸化物層が用いられている。この場合、ストレン
ゲージ抵抗体はゼロ点の温度ドリフトを少くする
ために抵抗の温度係数を極力小さくしなければな
らないが、NiCrやNiCrサーメツトは膜形成時の
真空度依存性が大きいため、温度係数のバラツキ
を小さくすることは容易でない。また、絶縁層と
して上述した無機酸化物を用いた場合ビーム体表
面の傷やピンホールの影響を受けやすく絶縁不良
が生じ易い。そして、歪センサとして使用すると
き、ビーム体の伸縮によりTa2O5などは柔軟性に
乏しいため、大きな衝撃がビーム体に加わつたと
きなどクラツク等が発生し易い。さらに、導体層
としてAuが用いられているが高価となる。
[発明の目的]
本発明は、このような点に鑑みなされたもの
で、高精度で信頼性が高く安価な歪センサを得る
ことを目的とする。
で、高精度で信頼性が高く安価な歪センサを得る
ことを目的とする。
[発明の概要]
本発明は、ビーム体上に絶縁樹脂層、NiCrSi
を主成分とする第一抵抗層、Crを主成分とする
第二抵抗層およびCuを主成分とする導体層を順
次積層形成し、エツチングにより所定のパターン
を形成することにより、これらの組合せの特性面
から歪センサに好適となり、パターン形成も容易
となるように構成したものである。
を主成分とする第一抵抗層、Crを主成分とする
第二抵抗層およびCuを主成分とする導体層を順
次積層形成し、エツチングにより所定のパターン
を形成することにより、これらの組合せの特性面
から歪センサに好適となり、パターン形成も容易
となるように構成したものである。
[発明の実施例]
本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
まず、第1図は歪センサの概略を示すもので、ジ
ユラルミンやSUS630などを機械加工してなるビ
ーム体1には溝2により連結されつつ薄肉変形部
3,4を形成する穴5,6が形成されている。そ
して、ビーム体1の上面には歪センサ回路7がパ
ターン形成されており、ストレンゲージ抵抗体8
a,8b,8c,8dは薄肉変形部3,4上に設
けられている。また、9は温度センサでありビー
ム体1の変形量の温度による変化を補償する抵抗
体である。これらのストレンゲージ抵抗体8a,
8b,8c,8dや温度センサ9はリードパター
ン10により互いに連結され、第2図に示すよう
な歪センサ回路が形成されている。
まず、第1図は歪センサの概略を示すもので、ジ
ユラルミンやSUS630などを機械加工してなるビ
ーム体1には溝2により連結されつつ薄肉変形部
3,4を形成する穴5,6が形成されている。そ
して、ビーム体1の上面には歪センサ回路7がパ
ターン形成されており、ストレンゲージ抵抗体8
a,8b,8c,8dは薄肉変形部3,4上に設
けられている。また、9は温度センサでありビー
ム体1の変形量の温度による変化を補償する抵抗
体である。これらのストレンゲージ抵抗体8a,
8b,8c,8dや温度センサ9はリードパター
ン10により互いに連結され、第2図に示すよう
な歪センサ回路が形成されている。
また、ビーム体1にはベース11に対する取付
用の孔12が形成され、先端側には荷重が印加さ
れる金具が接続される孔13が形成されている。
第3図は荷重が印加されたときの変形の様子を示
すもので、今荷重Wが印加されるとビーム体1は
変形し、ストレンゲージ抵抗体8a,8bは引張
り歪を受け、ストレンゲージ抵抗体8c,8dは
圧縮歪を受け、それぞれの抵抗値が変化し、歪セ
ンサ回路に出力電圧が発生するというものであ
る。
用の孔12が形成され、先端側には荷重が印加さ
れる金具が接続される孔13が形成されている。
第3図は荷重が印加されたときの変形の様子を示
すもので、今荷重Wが印加されるとビーム体1は
変形し、ストレンゲージ抵抗体8a,8bは引張
り歪を受け、ストレンゲージ抵抗体8c,8dは
圧縮歪を受け、それぞれの抵抗値が変化し、歪セ
ンサ回路に出力電圧が発生するというものであ
る。
しかして、歪センサ回路の形成について第4図
ないし第6図により説明する。まず、ビーム体1
のパターン形成面を平坦に研磨し清浄に洗浄した
後、1000cpの粘度をもつワニス状のポリイミド
樹脂を滴下し、ビーム体1をスピンナにより約
1600rpmの回転速度で回転させてポリイミド樹脂
をパターン形成面に均一に塗布する。その後、
100℃で1時間乾燥後、200℃で1時間加熱硬化す
ることにより厚さ4μのポリイミド樹脂からなる
絶縁樹脂層14を形成する。ついで、スパツタリ
ングにより、この絶縁樹脂層14上に厚さ1000Å
のNiCrSi層(Ni:70、Cr:20、Si:10)を形成
して第一抵抗層15とする。さらに、第二抵抗層
16として厚さ1μのCr膜層を形成し、その表面
に導体層17として厚さ2μのCu膜層を形成する。
第4図はこのようにして得られた積層体を示す。
ここで、スパツタリング条件は、初期到達真空度
6×10-6Torr、アルゴン分圧PAr=4×10-3
Torrとし、スパツタリング出力にはDC電源を使
用する。
ないし第6図により説明する。まず、ビーム体1
のパターン形成面を平坦に研磨し清浄に洗浄した
後、1000cpの粘度をもつワニス状のポリイミド
樹脂を滴下し、ビーム体1をスピンナにより約
1600rpmの回転速度で回転させてポリイミド樹脂
をパターン形成面に均一に塗布する。その後、
100℃で1時間乾燥後、200℃で1時間加熱硬化す
ることにより厚さ4μのポリイミド樹脂からなる
絶縁樹脂層14を形成する。ついで、スパツタリ
ングにより、この絶縁樹脂層14上に厚さ1000Å
のNiCrSi層(Ni:70、Cr:20、Si:10)を形成
して第一抵抗層15とする。さらに、第二抵抗層
16として厚さ1μのCr膜層を形成し、その表面
に導体層17として厚さ2μのCu膜層を形成する。
第4図はこのようにして得られた積層体を示す。
ここで、スパツタリング条件は、初期到達真空度
6×10-6Torr、アルゴン分圧PAr=4×10-3
Torrとし、スパツタリング出力にはDC電源を使
用する。
このようにして形成された積層体につき、フオ
トエツチングにより所定のパターンを得る。ま
ず、第5図aに示すようにフオトレジストで所定
のパターンを形成後、このパターン部以外の領域
のCu、Cr、NiCrSiをそれぞれのエツチヤントを
用いてエツチングし、図示のようなパターンを得
る。ここで、パターン部以外の領域はポリイミド
樹脂層、すなわち絶縁樹脂層14が露出する。こ
こに、最後のNiCrSi層のエツチングにおいてフ
ツ化水酸塩化第二鉄系のエツチヤントを用いるも
のであり、ポリイミド樹脂はこのエツチヤントに
は侵されることなく最適である。ちなみに、公知
の絶縁層であるSiO2層の場合にはフツ化水酸塩
化第二鉄系の侵蝕が激しく使用できない。つづい
て、第5図bに示すように、ストレンゲージ抵抗
体8a,8b,8c,8d、温度センサ9上層の
Cu層をCuのエツチヤントを用いてエツチングし、
図示のようなパターンを得る。これにより、パタ
ーン上の必要箇所にはCr膜が露出することにな
る。この場合、Cuのエツチヤントは塩化第二鉄
系のものであり、このエツチヤントによりCr膜
を侵蝕することがないため、上述のような選択エ
ツチングが可能であり、この膜構成は好都合であ
る。このプロセスにより温度センサ9が完成す
る。さらに、第5図cに示すように、ストレンゲ
ージ抵抗体8a,8b,8c,8dに積層されて
いるCr層をCrのエツチヤントでエツチングする
ことにより、NiCrSiによる第一抵抗層15が露
出し、歪センサ回路が完成される。ここで、Cr
膜のエツチングは硝酸セリウム第二アンモニウム
一過酸化水素系を用いるが、このエツチヤントに
よりNiCrSi膜が侵蝕されることがなく、上述し
た選択エツチングが可能となる。第6図は第5図
cのX−X′断面図を示す。この第6図に示すよ
うに、リードパターン10層はNiCrSi/Cr/Cu
の積層体であり、温度センサ9はNiCrSi/Crの
積層体であり、ストレンゲージ抵抗体8a,8
b,8c,8dはNiCrSi層のみにより構成され
ることになる。
トエツチングにより所定のパターンを得る。ま
ず、第5図aに示すようにフオトレジストで所定
のパターンを形成後、このパターン部以外の領域
のCu、Cr、NiCrSiをそれぞれのエツチヤントを
用いてエツチングし、図示のようなパターンを得
る。ここで、パターン部以外の領域はポリイミド
樹脂層、すなわち絶縁樹脂層14が露出する。こ
こに、最後のNiCrSi層のエツチングにおいてフ
ツ化水酸塩化第二鉄系のエツチヤントを用いるも
のであり、ポリイミド樹脂はこのエツチヤントに
は侵されることなく最適である。ちなみに、公知
の絶縁層であるSiO2層の場合にはフツ化水酸塩
化第二鉄系の侵蝕が激しく使用できない。つづい
て、第5図bに示すように、ストレンゲージ抵抗
体8a,8b,8c,8d、温度センサ9上層の
Cu層をCuのエツチヤントを用いてエツチングし、
図示のようなパターンを得る。これにより、パタ
ーン上の必要箇所にはCr膜が露出することにな
る。この場合、Cuのエツチヤントは塩化第二鉄
系のものであり、このエツチヤントによりCr膜
を侵蝕することがないため、上述のような選択エ
ツチングが可能であり、この膜構成は好都合であ
る。このプロセスにより温度センサ9が完成す
る。さらに、第5図cに示すように、ストレンゲ
ージ抵抗体8a,8b,8c,8dに積層されて
いるCr層をCrのエツチヤントでエツチングする
ことにより、NiCrSiによる第一抵抗層15が露
出し、歪センサ回路が完成される。ここで、Cr
膜のエツチングは硝酸セリウム第二アンモニウム
一過酸化水素系を用いるが、このエツチヤントに
よりNiCrSi膜が侵蝕されることがなく、上述し
た選択エツチングが可能となる。第6図は第5図
cのX−X′断面図を示す。この第6図に示すよ
うに、リードパターン10層はNiCrSi/Cr/Cu
の積層体であり、温度センサ9はNiCrSi/Crの
積層体であり、ストレンゲージ抵抗体8a,8
b,8c,8dはNiCrSi層のみにより構成され
ることになる。
したがつて、本実施例によれば、NiCrSi層か
らなる第一抵抗層15は約200μΩcmと比抵抗が大
きく、かつ、抵抗温度係数が数ppm/℃と小さい
ため、ストレンゲージ抵抗体8a,8b,8c,
8dとして好適である。さらに、スパツタリング
形成時、真空度、アルゴン分圧、スパツタリング
速度等の形成条件の依存性が少ないため製造が容
易である。また、Cr膜は抵抗温度係数が膜厚1μ
のとき3000ppm/℃と大きいため、温度センサ9
として好適である。しかも、Cuは比抵抗が小さ
く(2〜3×10-6Ωcm)、パターン形成後もリー
ド線半田付けが可能であつて安価でリードパター
ン10として適している。結局、ポリイミド樹脂
層/NiCrSi層/Cr層/Cu層の膜構成によれば、
それらの特性面から歪センサとして好適であり、
かつ、選択エツチングによるパターン形成で容易
であるため、この面からも歪センサとして好適で
ある。
らなる第一抵抗層15は約200μΩcmと比抵抗が大
きく、かつ、抵抗温度係数が数ppm/℃と小さい
ため、ストレンゲージ抵抗体8a,8b,8c,
8dとして好適である。さらに、スパツタリング
形成時、真空度、アルゴン分圧、スパツタリング
速度等の形成条件の依存性が少ないため製造が容
易である。また、Cr膜は抵抗温度係数が膜厚1μ
のとき3000ppm/℃と大きいため、温度センサ9
として好適である。しかも、Cuは比抵抗が小さ
く(2〜3×10-6Ωcm)、パターン形成後もリー
ド線半田付けが可能であつて安価でリードパター
ン10として適している。結局、ポリイミド樹脂
層/NiCrSi層/Cr層/Cu層の膜構成によれば、
それらの特性面から歪センサとして好適であり、
かつ、選択エツチングによるパターン形成で容易
であるため、この面からも歪センサとして好適で
ある。
なお、本実施例では絶縁樹脂層14としてポリ
イミド樹脂を用いたが、環化系ポリブタジエンゴ
ムを用いてもよい。まず、ビーム体1のパターン
形成面を平滑に研磨し清浄に洗浄した後、粘度
300cpに調整されたワニス状の環化系ポリブタジ
エンゴムを滴下し、ビーム体1をスピンナにより
約1600rpmの回転速度で回転させて環化系ポリブ
タジエンゴムをパターン形成面に均一に塗布す
る。そして、80℃で30分溶剤を蒸発させた後、
180℃で1時間加熱硬化させることにより厚さ4μ
の環化系ポリブタジエンゴム膜を形成する。つい
で、ポリイミド樹脂の場合と同様に、スパツタリ
ングにより第一、二抵抗層15,16、導体層1
7を形成した後、フオトエツチングにより所定の
パターンが形成される。この場合にもエツチング
に際し、環化系ポリブタジエンゴム膜がエツチヤ
ントにより侵蝕されることはない。
イミド樹脂を用いたが、環化系ポリブタジエンゴ
ムを用いてもよい。まず、ビーム体1のパターン
形成面を平滑に研磨し清浄に洗浄した後、粘度
300cpに調整されたワニス状の環化系ポリブタジ
エンゴムを滴下し、ビーム体1をスピンナにより
約1600rpmの回転速度で回転させて環化系ポリブ
タジエンゴムをパターン形成面に均一に塗布す
る。そして、80℃で30分溶剤を蒸発させた後、
180℃で1時間加熱硬化させることにより厚さ4μ
の環化系ポリブタジエンゴム膜を形成する。つい
で、ポリイミド樹脂の場合と同様に、スパツタリ
ングにより第一、二抵抗層15,16、導体層1
7を形成した後、フオトエツチングにより所定の
パターンが形成される。この場合にもエツチング
に際し、環化系ポリブタジエンゴム膜がエツチヤ
ントにより侵蝕されることはない。
ところで、リードパターン10の抵抗値を小さ
くするには、パターン幅を大きくするか、膜厚を
厚くすることが考えられる。この場合、小型歪セ
ンサなどのようにパターン面積が限定されるとき
には、リードパターン10の膜厚を厚くすること
が必要となる。ところが、たとえば導体層17と
してのCu層を3μから5μの膜厚にすると、膜形成
時の歪が蓄積されて剥離等の現象がしばしば発生
する。一方、歪の少ない導体層材料としてAuや
Alが公知であるが、Auは高価であり、Alでは半
田付けできないものである。このような場合、導
体層17としてはAl−Cu層を用いればよい。た
とえば、絶縁樹脂層14=4μ、NiCrSi層=0.1μ、
Cr層=1μ、Al層=5μ、Cu層=1μに積層形成した
後、前述したプロセスによる選択エツチングで所
定のパターンが得られたものである。すなわち、
歪のない厚膜化がAl層により達成され、半田付
けはCu層の存在により確保される。この場合、
Alのエツチヤントはリン酸一酢酸系のエツチヤ
ントが用いられ、これによればTi膜を侵蝕する
ことなく選択エツチングが可能となる。なおこの
ような4層の積層構造NiCrSi/Cr/Al/Cuは、
すべて同一真空槽内で真空を破らずに連続して積
層される場合は相互の膜間の密着性は良好である
が、NiCrSi/Cr/Alを同一真空槽内で連続して
積層した後真空槽から取出し、Al層上にCu層を
積層した場合にはAl膜とCu膜との間に密着不良
を生じ易いことがわかつたものである。一方、
Cu膜を積層する前にNiあるいはTi膜を数100Å
程度に形成し、Cu膜を積層した場合には密着性
が良好となつたものである。したがつて、すべて
同一真空槽内で積層形成しない場合には、
NiCrSi/Cr/Al/Ni/CuあるいはNiCrSi/
Cr/Al/Ti/Cuの層構成が望ましい。
くするには、パターン幅を大きくするか、膜厚を
厚くすることが考えられる。この場合、小型歪セ
ンサなどのようにパターン面積が限定されるとき
には、リードパターン10の膜厚を厚くすること
が必要となる。ところが、たとえば導体層17と
してのCu層を3μから5μの膜厚にすると、膜形成
時の歪が蓄積されて剥離等の現象がしばしば発生
する。一方、歪の少ない導体層材料としてAuや
Alが公知であるが、Auは高価であり、Alでは半
田付けできないものである。このような場合、導
体層17としてはAl−Cu層を用いればよい。た
とえば、絶縁樹脂層14=4μ、NiCrSi層=0.1μ、
Cr層=1μ、Al層=5μ、Cu層=1μに積層形成した
後、前述したプロセスによる選択エツチングで所
定のパターンが得られたものである。すなわち、
歪のない厚膜化がAl層により達成され、半田付
けはCu層の存在により確保される。この場合、
Alのエツチヤントはリン酸一酢酸系のエツチヤ
ントが用いられ、これによればTi膜を侵蝕する
ことなく選択エツチングが可能となる。なおこの
ような4層の積層構造NiCrSi/Cr/Al/Cuは、
すべて同一真空槽内で真空を破らずに連続して積
層される場合は相互の膜間の密着性は良好である
が、NiCrSi/Cr/Alを同一真空槽内で連続して
積層した後真空槽から取出し、Al層上にCu層を
積層した場合にはAl膜とCu膜との間に密着不良
を生じ易いことがわかつたものである。一方、
Cu膜を積層する前にNiあるいはTi膜を数100Å
程度に形成し、Cu膜を積層した場合には密着性
が良好となつたものである。したがつて、すべて
同一真空槽内で積層形成しない場合には、
NiCrSi/Cr/Al/Ni/CuあるいはNiCrSi/
Cr/Al/Ti/Cuの層構成が望ましい。
[発明の効果]
本発明は上述のように、ビーム体上に絶縁樹脂
層を形成し、この絶縁樹脂層の上にNiCrSiを主
成分とする材料でストレンゲージ抵抗体を形成す
る第一抵抗層と、Crを主成分とする材料により
温度センサを形成する第二抵抗層と、Cuを主成
分とする材料によりリードパターンを形成する導
体層とを順次積層形成し、エツチングによりスト
レンゲージ抵抗体と温度センサとリードパターン
との所定のパターンを形成したので、これらの層
組合せに基づく特性面の利点から歪センサに好適
となり、エツチングによりストレンゲージ抵抗体
と温度センサとリードパターンとの所定のパター
ンを得ることができるとともに、それらはそれぞ
れに適した材料で形成されており、安価な材料に
より高精度で信頼性の高い歪センサを得ることが
できると云う効果を有する。
層を形成し、この絶縁樹脂層の上にNiCrSiを主
成分とする材料でストレンゲージ抵抗体を形成す
る第一抵抗層と、Crを主成分とする材料により
温度センサを形成する第二抵抗層と、Cuを主成
分とする材料によりリードパターンを形成する導
体層とを順次積層形成し、エツチングによりスト
レンゲージ抵抗体と温度センサとリードパターン
との所定のパターンを形成したので、これらの層
組合せに基づく特性面の利点から歪センサに好適
となり、エツチングによりストレンゲージ抵抗体
と温度センサとリードパターンとの所定のパター
ンを得ることができるとともに、それらはそれぞ
れに適した材料で形成されており、安価な材料に
より高精度で信頼性の高い歪センサを得ることが
できると云う効果を有する。
図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図
は斜視図、第2図は回路図、第3図は動作状態の
側面図、第4図は要旨を示す縦断側面図、第5図
a〜cはフオトエツチングプロセスを示す平面
図、第6図は第5図cのX−X′線断面図である。 1……ビーム体、14……絶縁樹脂層、15…
…第一抵抗層、16……第二抵抗層、17……導
体層。
は斜視図、第2図は回路図、第3図は動作状態の
側面図、第4図は要旨を示す縦断側面図、第5図
a〜cはフオトエツチングプロセスを示す平面
図、第6図は第5図cのX−X′線断面図である。 1……ビーム体、14……絶縁樹脂層、15…
…第一抵抗層、16……第二抵抗層、17……導
体層。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ビーム体上に絶縁樹脂層を形成し、この絶縁
樹脂層の上にNiCrSiを主成分とする材料でスト
レンゲージ抵抗体を形成する第一抵抗層と、Cr
を主成分とする材料により温度センサを形成する
第二抵抗層と、Cuを主成分とする材料によりリ
ードパターンを形成する導体層とを順次積層形成
し、エツチングによりストレンゲージ抵抗体と温
度センサとリードパターンとの所定のパターンを
形成したことを特徴とする歪センサ。 2 絶縁樹脂層がポリイミド樹脂により形成され
ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
歪センサ。 3 絶縁樹脂層が環化系ポリブタジエンゴムによ
り形成されることを特徴とする特許請求の範囲第
1項記載の歪センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18585682A JPS5975104A (ja) | 1982-10-22 | 1982-10-22 | 歪センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18585682A JPS5975104A (ja) | 1982-10-22 | 1982-10-22 | 歪センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5975104A JPS5975104A (ja) | 1984-04-27 |
JPH0331201B2 true JPH0331201B2 (ja) | 1991-05-02 |
Family
ID=16178070
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18585682A Granted JPS5975104A (ja) | 1982-10-22 | 1982-10-22 | 歪センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5975104A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5347871A (en) * | 1992-02-03 | 1994-09-20 | Teledyne Industries, Inc. | Strain sensor |
JPH0887375A (ja) * | 1994-09-16 | 1996-04-02 | Fujitsu Ltd | ポインティングデバイス |
WO2001004594A1 (fr) * | 1999-07-09 | 2001-01-18 | Nok Corporation | Jauge de contrainte |
JP6008426B2 (ja) * | 2012-10-02 | 2016-10-19 | 本田技研工業株式会社 | 薄膜センサ |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52139992A (en) * | 1976-05-06 | 1977-11-22 | Gould Inc | Distortion meter and method of manufacture thereof |
JPS55144501A (en) * | 1979-04-23 | 1980-11-11 | Siemens Ag | Strain gauge and making method thereof |
-
1982
- 1982-10-22 JP JP18585682A patent/JPS5975104A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52139992A (en) * | 1976-05-06 | 1977-11-22 | Gould Inc | Distortion meter and method of manufacture thereof |
JPS55144501A (en) * | 1979-04-23 | 1980-11-11 | Siemens Ag | Strain gauge and making method thereof |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5975104A (ja) | 1984-04-27 |
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