JPH0330513Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は横列した車輛搭載用パレツトを水平方
向へ移動させて車輛の格納を行う機械式駐車装置
の改良に関するものである。

（従来の技術） 従来、入庫車輛の扉が駐車中に開いて車輛自体
及び駐車装置に破損を与えないために車輛搭載用
パレツトに開扉阻止枠体を設けた装置が使用され
ているが、隣接して横列した車輛搭載用パレツト
に車輛を格納する場合は、隣接する車輛搭載用パ
レツトに設けた開扉阻止枠体が運転者の通行をさ
またげ、自分の車輛に乗込むことができず、隣接
するパレツト間隙を大きくして運転者が隣接する
パレツトの開扉防止枠体に当接しないようにする
駐車装置の面積が大きくなるという不都合があつ
た。

また、第６図に示すごとく乗入位置に光電スイ
ツチＰによる検出器を設けて車輛扉の開閉を確認
していたが、他の位置で扉が開いた場合は検出で
きなかつた。

（考案が解決しようとする問題点） 上記のごとく隣接して横列した車輛搭載用パレ
ツトに車輛を格納する装置においては運転者が隣
接する車輛搭載用パレツトに設けた開扉阻止枠体
に通行をさまたげられて自分の車輛に乗込むこと
ができなかつた。また、隣接するパレツトの間隙
を大きくして運転者が隣接するパレツトの開扉防
止枠体に当接しないようにすると駐車装置の面積
が大きくなるという不都合があつた。

乗入位置に光電スイツチによる検出器を設けて
車輛扉の開閉を確認する装置では他の位置で扉が
開いた場合を検出できなかつた。

（問題点を解決するための手段） 各車輛搭載用パレツトの両側部に垂直面内にお
ける揺動により起立・傾倒を行う平行リンク状の
開扉阻止枠体を設け、該開扉阻止枠体の脚部を前
記車輛搭載用パレツトの裏面に向つて屈曲してブ
ラケツトによりパレツト裏面適所に枢着し、一方
の脚部の屈曲部のブラケツトによる枢着部より外
側においてレバーの一端を固着し、該レバーの他
端には押棒を連結して該押棒の先端がパレツトの
前方に突出するごとく設け、乗入位置の固定部に
隣接する車輛搭載用パレツトの前記押棒の先端を
同時に押動する押動板を備えた傾倒装置を設け、
該傾倒装置により乗入位置にある車輛搭載用パレ
ツトとこれに隣接した車輛搭載用パレツトの相互
に隣接した開扉阻止枠体を同時に傾倒させるごと
くした。

（作用） 乗入位置にある車輛搭載用パレツトとこれに隣
接した車輛搭載用パレツトの相互に隣接した開扉
阻止枠体を同時に傾倒させるごとくしたから、隣
接するパレツト間隙が小であつても運転者は隣接
する車輛搭載用パレツトに設けた開扉阻止枠体に
通行をさまたげられず自分の車輛に乗込むことが
でき、入庫車輛の扉が駐車中に開いて車輛自体及
び駐車装置に破損を与えることがない。

（実施例） 以下図に示す実施例について説明する。

１は建物２内に形成した駐車空間に配置した機
械式駐車装置で、３，３′は左右水平に離間して
適宜ブラケツト（図示せず）により支承した１対
のスプロケツトホイールで、前・後部に対応して
設けてあり、該スプロケツトホイール３，３′は
それぞれ前・後対向して等間隔にアタツチメント
プレート４を取付けた前後１対の無端鎖５によつ
て連結してある。

６，６′はスプロケツトホイール３，３′に隣接
してスプロケツトホイール３，３′と同じ速度で
回転するごとく設けた前後１対のハンガアームで
ある。

７は前後平行に離間して付設した１対の上部ガ
イドレール、８は床に前後平行に離間して敷設し
た１対の下部ガイドレールである。

９は車輛搭載用パレツトで、上部水平移動部に
おいては片側を前後のアタツチメントプレート４
で支持されて走行し、片側は前後に設けた上部ガ
イドロール１０が上部ガイドレール７上を走行す
ることによつて支持され、両端部においては前後
のアタツチメントプレート４と前後のハンガアー
ム６，６′に支持されて回転し、下部水平移動部
においては片側が前後のアタツチメントプレート
４に支持されるとともに片側がガイドロール１１
が下部ガイドレール８上を走行することによつて
支持されるごとくなつている。

２０はＶ溝付受金具、２１は弧状受金具であ
る。また、１２は出入口で、該位置で車輛を乗入
れ、乗出すごとくなつている。

第２図は第１図の一部拡大図で、出入口１２の
乗入位置にある車輛搭載用パレツトを９ｂ、他の
パレツトを９ａ，９ｃ，９ｄで示してある。

１３，１４は開扉阻止枠体で車輛搭載用パレツ
ト９ｂの車輛運転席側の両側において搭載車輛Ｃ
と平行して平行リンク状にに起立・傾倒し得るご
とく両脚部１３ａ，１３ａ，１４ａ，１４ａをパ
レツト９ｂの裏面に向つて屈曲し、それぞれブラ
ケツト１５，１５，１５，１５によつて車輛搭載
用パレツト９ｂの裏面適所に枢着してある。

前記開扉枠体１３の一方の脚部１３ａの屈曲部
のブラケツト１５の外側においてレバー１６の一
端が固着してあり、レバー１６の他端には押棒１
７を連結し、押棒１７の先端がパレツト９ｂの前
方に突出するごとく設け、押棒１７の基部とパレ
ツト９ｂの適所間に引張ばね１８を張設し、開扉
阻止枠体１３を常時起立状態に保持するごとくし
てある。

開扉枠体１４も対称方向に屈曲して同様の構造
となつている。

車輛搭載用パレツト９ｂの開扉阻止枠体１３の
押棒１７と隣接する車輛搭載用パレツト９ｃの開
扉阻止枠体１４の押棒１７は共に脚部１３ａ，１
４ａの屈曲部のブラケツト１５の外側において固
着したレバーに連結してあるのでその位置は平行
して接近している。

同様に車輛搭載用パレツト９ｃの開扉阻止枠体
１３の押棒１７と車輛搭載用パレツト９ｄの開扉
阻止枠体１４の押棒１７の位置も平行して接近し
ている。

このように隣接する車輛搭載用パレツトの隣接
する開扉阻止枠体の押棒は隣接して平行位置にあ
る。

１９は傾倒装置でシリンダ１９ａの伸縮によつ
て押動板１９ｂを往復移動させるごとくなつてい
る。

しかして、横列した車輛搭載用パレツトを水平
方向へ移動させて車輛搭載用パレツト９ｂを出入
口１２の位置に停止し、傾倒装置１９のシリンダ
１９ａを伸長すると押動板１９ｂが、車輛搭載用
パレツト９ｂと隣接する車輛搭載用パレツト９ｃ
との隣接する開扉阻止枠体１３，１４の押棒１
７，１７を同時に押動する。これによつて開扉阻
止枠体１３，１４の各脚部に固着した各レバー１
６が矢印Ｘ方向へ回転する。このため各レバー１
６に固着した開扉阻止枠体１３，１４の屈曲した
脚部１３ａ，１４ａが回転して開扉阻止枠体１
３，１４が傾倒する。したがつて運転者は出入口
の乗入位置において隣接する車輛搭載用パレツト
の開扉阻止枠体に通行をさまたげられるという不
都合はない。また、傾倒装置が縮短すると押棒１
７，１７が引張ばね１８，１８によつて前方へ突
出し、開扉阻止枠体１３，１４が起立し、車輛を
格納中に開扉事故を発生するということがない。

なお、本実施例は上下二層に円形循環する機械
式駐車装置について説明したが、平面上で水平循
環する機械式駐車装置や昇降装置と組合せた水平
多層循環式駐車設備について使用しても同等の効
果がある。

（考案の効果） 以上のごとく本考案は各車輛搭載用パレツトの
両側部に垂直内面における揺動により起立・傾倒
を行う平行リンク状の開扉阻止枠体を設け、該開
扉阻止枠体の脚部を前記車輛搭載用パレツトの裏
面に向つて屈曲してブラケツトによりパレツト裏
面適所に枢着し、一方の脚部の屈曲部のブラケツ
トによる枢着部より外側においてレバーの一端を
固着し、該レバーの他端には押棒を連結して該押
棒の先端がパレツトの前方に突出するごとく設
け、乗入位置の固定部に隣接する車輛搭載用パレ
ツトの前記押棒の先端を同時に押動する押動板を
備えた傾倒装置を設け、該傾倒装置により乗入位
置にある車輛搭載用パレツトとこれに隣接した車
輛搭載用パレツトの相互に隣接した開扉阻止枠体
を同時に傾倒させるごとくしたから、隣接するパ
レツト間隙が小であつても運転者は隣接する車輛
搭載用パレツトに設けた開扉阻止枠体に通行をさ
またげられず自分の車輛に乗込むことができ、入
庫車輛の扉が駐車中に開いて車輛自体及び駐車装
置に破損を与えることがない。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本考案の一実施例を示し、
第１図は断面図、第２図は第１図の１部拡大図、
第３図は斜視図、第４図は第２図の断面図、第５
図は第４図の−から見た側面図、第６図は従
来のものの第２図と同様の拡大図を示す。 ９ａ，９ｂ，９ｃ，９ｄ……車輛搭載用パレツ
ト、１３，１４……開扉阻止枠体、１９……傾倒
装置、Ｃ……搭載車輛。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横列した車輛搭載用パレツトを水平方向へ移動
   させて車輛を格納する駐車装置において、各車輛
   搭載用パレツトの両側部に垂直面内における揺動
   により起立・傾倒を行う平行リンク状の開扉阻止
   枠体を設け、該開扉阻止枠体の脚部を前記車輛搭
   載用パレツトの裏面に向つて屈曲してブラケツト
   によりパレツト裏面適所に枢着し、一方の脚部の
   屈曲部のブラケツトによる枢着部より外側におい
   てレバーの一端を固着し、該レバーの他端には押
   棒を連結して該押棒の先端がパレツトの前方に突
   出するごとく設け、乗入位置の固定部に隣接する
   車輛搭載用パレツトの前記押棒の先端を同時に押
   動する押動板を備えた傾倒装置を設け、該傾倒装
   置により乗入位置にある車輛搭載用パレツトとこ
   れに隣接した車輛搭載用パレツトの相互に隣接し
   た開扉阻止枠体を同時に傾倒させるごとくしたこ
   とを特徴とする機械式駐車装置。