JPH0330443B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は圧延機のロール研削装置の改良に関す
るものである。

板圧延機においては、作業ロールのうち、圧延
材に接触する部分だけが局部的に摩耗するため、
正常な板厚分布の板を圧延しようとすると、圧延
材の圧延順序を広巾から狭巾へ移動させてゆく必
要があり、いままでのほとんどの圧延機では、圧
延順序の板巾規制が採用されているが、熱間圧延
の場合には、エネルギコストを低減するために、
連続鋳造設備から供給されるスラブを熱片のまま
加熱炉へ挿入したり、直接圧延する工程が採用さ
れはじめており、上記圧延順序の板巾規制を廃止
する要求が強くなつてきている。また圧延順序規
制をなくせば、圧延素材の置き場所を大巾に縮小
することができて、新設ミルの場合には初期の設
備投資額を軽減できることになる。そこで作業ロ
ールをオンラインで研削する圧延機のロール研削
装置がすでに提案されている。その１例を第１図
により説明すると、ハウジング１ａ，１ｂ間に設
けた取付台２上にロール研削装置本体７がある。
同ロール研削装置本体７は、作業ロール３の軸方
向Ｘと同方向に対し直交した前後方向Ｙとに移動
可能な研削台５と同研削台５に取付けた少なくと
も１個の研削体（砥石）４とにより構成されてい
る。また作業ロール３を挾んだ同ロール研削装置
７の反対側には、多数のロール形状測定用検出器
８及び一対のロール研削基準検出器９，９がハウ
ジング１ａ，１ｂ間の取付台１０に固設され、上
記ロール研削基準検出器９は、作業ロール３が圧
延材と接触しないロール胴両端付近または図示の
ようにロールネック部３ｃを計測するように配設
され、図示されない駆動装置により作業ロール３
が回転されているときに、演算処理装置１１が前
記各ロール形状検出器８等の信号に基いて研削台
（研削体４）の送り量及び切込量を演算し、その
結果に基き同研削台５を制御して、作業ロール３
を所定の形状に研削するようになつている。

前記圧延機のロール研削装置では、各検出器
８，９の取付台１０が圧延作業中の熱及び振動に
より変形を起し易く、その結果、ロール形状の検
出精度が低下して、ロール３を高精度の所要形状
に研削することが困難になるという欠点があつ
た。

本発明は前記の問題点に対処するもので、作業
ロールの軸方向の真直度を検出するロール形状検
出器と、上記作業ロールの軸方向に配設したロー
ル形状検出器用取付台と、作業ロールの軸方向に
移動して同取付台の真直度を検出する取付台形状
検出器と、上記各検出器からの検出信号により作
業ロールを研削する研削台の切削量及び送り量を
演算しその結果に基いて同研削台を制御する演算
処理装置とを具えていることを特徴とした圧延機
のロール研削装置に係り、その目的とする処は、
ロールを高精度の所要形状に研削することができ
る改良された圧延機のロール研削装置を供する点
にある。

次に本発明の圧延機のロール研削装置を第２図
に示す一実施例により説明すると、１ａ，１ｂが
ハウジング、２が取付台、３が作業ロールで、同
作業ロール３は、両端をロールチヨツク３ａ，３
ｂにより回転可能に支持されて、ハウジング１
ａ，１ｂ内を上下方向に移動可能であると共に圧
延機駆動側Ａの回転駆動装置（図示せず）ミルス
ピンドル１２を介して回転駆動されるように連結
されている。同圧延機駆動側Ａのハウジング１ａ
と作業側Ｂのハウジング１ｂとの間に水平に配設
された取付台１０には、作業ロール３のロール形
状検出器８及びロール研削基準位置検出器９があ
り、同取付台１０の長手方向（ロール軸方向）の
側面１０ａは、ロール軸線に対し平行な加工基準
面を形成し、同加工基準面１０ａに平行な案内面
１３ａを有するビーム状の取付台１３がハウジン
グ１ａ，１ｂの間に水平に設けられ、この取付台
１３には、３個の変位検出器１４ａ，１４ｂ，１
４ｃをロール軸方向（Ｘ方向）に等間隔ｌに固設
した取付台形状検出器（以下３点計測センサと呼
ぶ）１５が案内面１３ａに沿つて前記検出器取付
台１０のほぼ全長域をＸ方向に移動して、該取付
台１０のロール軸方向の凹凸を検出するようにな
つている。上記３個の検出器１４ａ，１４ｂ，１
４ｃの出力は、前記各検出器８，９からの出力と
共に演算処理装置１１へインプツトされる。以上
は上作業ロール３用研削装置についてであるが、
下作業ロール部（図示せず。）にも同じ装置が装
着されている。

次に前記圧延機のロール研削装置の作用を説明
する。作業ロール３を研削するには、先づ作業ロ
ール３を適宜速度で回転させながら、３点計測セ
ンサ１５を移動装置（図示せず）により、例えば
作業側Ｂへ移動させ、間隔ｌごとに取付台１０の
ロール軸方向真直度プロフイル（凹凸量）を検出
する。このとき、３点計測センサ１５は、取付台
１３の案内面１３ａにおけるＸ方向のうねり及び
ピツチング等の影響を受けることなく取付台１０
のロール軸方向真直度プロフイルを正確に検出す
る。同３点計測センサ１５の出力は演算処理装置
１１へインプツトされる。なお同３点計測センサ
１５を移動させて真直度プロフイルを計測する３
点式真直度計測方法は、本件出願人がすでに提案
した特願昭57−167561号明細書に記載されてお
り、ここでは詳細な説明を省略する。一方、ロー
ル研削基準位置検出器９からの出力も演算処理装
置１１へインプツトされる。このとき、同演算処
理装置１１は上記各出力に基いて、ロール形状検
出器８の測定値を補正演算し、その結果得られた
信号がロール研削装置７へ送られ、同ロール研削
装置７は上記演算処理装置１１の出力信号に基い
て図示されない公知の制御手段（例えば数値制御
装置）により、切削量及び横送り量が自動的に制
御されて、ロール３が高精度の所要ロールプロフ
イルに研削される。

以上の第１実施例（第２図）装置では、多数の
検出器８が取付台１０上に固着されているため、
設備費及びその保守費が若干高くなる。そこで第
２実施例（第３図）の装置では、１個の検出器８
を図示されない例えば送りねじ方式等の駆動装置
により、取付台１０の案内面１０ｂに沿いＸ方向
に移動させ、ロール形状を測定するようにして、
設備費及び保守費を低減している。その他の構成
については、第１実施例と同じであるため、それ
以上の説明は省略する。

本発明の圧延機のロール研削装置は前記のよう
に作業ロールの軸方向の真直度を検出するロール
形状検出器と、上記作業ロールの軸方向に配設し
たロール形状検出器用取付台と、作業ロールの軸
方向に移動して同取付台の真直度を検出する取付
台形状検出器と、上記各検出器からの検出信号に
より作業ロールを研削する研削台の切削量及び送
り量を演算しその結果に基いて同研削台を制御す
る演算処理装置とを具えており、作業ロールを研
削するに当つて、同演算処理装置がロール形状検
出器からの検出信号と取付台形状検出器からの検
出信号とにより作業ロールを研削する研削台の切
削量及び送り量を演算しその結果に基いて同研削
台を制御するので、作業ロールをロール形状検出
器取付台の変形に影響されずに常に高精度の所要
形状に研削できる効果がある。

以上本発明を実施例について説明したが、勿論
本発明はこのような実施例にだけ局部されるもの
ではなく、本発明の精神を逸脱しない範囲内で
種々の設計の改変を施しうるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の圧延機のロール研削装置を示す
側面図、第２図は本発明に係る圧延機のロール研
削装置の一実施例を示す側面図、第３図は他の実
施例を示す側面図である。 ３……作業ロール、５……研削台、８，９……
ロール形状検出器、１０……ロール形状検出器用
取付台、１１……演算処理装置、１５……取付台
形状検出器。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 作業ロールの軸方向の真直度を検出するロー
   ル形状検出器と、上記作業ロールの軸方向に配設
   したロール形状検出器用取付台と、作業ロールの
   軸方向に移動して同取付台の真直度を検出する取
   付台形状検出器と、上記各検出器からの検出信号
   により作業ロールを研削する研削台の切削量及び
   送り量を演算しその結果に基いて同研削台を制御
   する演算処理装置とを具えていることを特徴とし
   た圧延機のロール研削装置。